(画像はマルクス wikipediaより転載)
超要約
人類の歴史には下部構造の生産と上部構造の政治・社会体制がある。下部構造が進歩すると上部構造との軋轢が起こり闘争が発生、新しい上部構造が出来上がる。人類というのはそれを繰り返して進歩してきた。
原始共産制
↓
奴隷制社会
↓
封建社会
↓
絶対王政
↓
資本主義(←イマココ)
↓
共産主義(歴史的必然性!絶対なる!マジでなる!なるに決まってんじゃん!(マルクス))
ということのようだ。しかしあくまで理論なので「じゃあ、証拠あるんですかぁー?」などということは言ってはいけない。
唯物史観とは
下部構造と上部構造によって社会は進歩する
唯物史観とは経済学者のマルクスが考えた歴史観である。世の中には何かを生み出す生産とそれを管理する政治・社会体制があり、この二つの関係によって歴史は動いてきたという考え方で、生産というのは時間が経つと新しい技術や手法が開発されたりして技術が進歩する。これに対してそれを支配する政治・社会体制というのは既得権益側なので保守的である。ここで進歩する生産と現状維持を図る政治体制が衝突して闘争状態になる。この闘争の結果、新しい政治・社会体制が出来上がり社会は次の段階に移行するという考え方である。
唯物史観の考えでは歴史は原始共産制から始まり、奴隷制社会、封建制社会、絶対王政、資本主義社会と進歩していき、資本主義は必ず共産主義に進歩する。難しい言い方をすると下部構造(生産)が進歩すると上部構造(政治・社会体制)が変化するとなる。中心はあくまで下部構造でその変化によって上部構造が変化する。そして下部構造は「生産=物」であるのに対して、上部構造は政治や社会体制という制度や規則という実体のない概念でしかない。このため下部構造「生産=物」の変化によって歴史を見る方法ということで唯物史観と呼ばれているのだ。
あくまで個人の感想です!
と、これでも何だか分からない人が多いと思う。何だか分からないというので良いと思う。この歴史観はあくまでも理論であり、恐らくマルクスも世界中の歴史を精査して法則を導き出した訳ではない。上部構造には政治や社会体制以外にも文化や芸術、宗教も入るので、これらが全て生産によって変化するというのはちょっと単純すぎる。相互に影響し合っているというのが常識的な見方だ。これに対してマルクスの親友エンゲルスが反論しているが、これはこれでまた批判の対象になっている。要するに叩けばホコリがいくらでも出てくる理論なのだ。
たぶんマルクスにとっては、一番大切なところは5段階の歴史のうち最後の部分で、資本主義の下部構造(労働者)が上部構造(資本家)との闘争によって新しい政治体制(共産主義)が成立するというところなのだろう。但し、この唯物史観は今でも日本共産党や共産主義者で信じている人も多いので理屈だけは知っておくとよい。
⇒歴史・戦史一覧へ戻る
amazonで唯物史観を探す
唯物史観と現代第二版 (岩波新書) [ 梅本克己 ] |
【中古】 唯物史観の原像 / 廣松 渉 / 三一書房 [単行本]【メール便送料無料】【あす楽対応】 |
虚像のロシア革命 後付け理論で繕った唯物史観の正体 [ 渡辺惣樹 ] |
↓良かったらクリックして下さい。
ミリタリーランキング
コメント