(画像はwikipediaより転載)
S&W M61エスコート
性能
全長 119mm
重量 397g
口径 22口径
使用弾薬 22LR
装弾数 5発
完成 1970年
設計・開発 S&W
ポケット拳銃というとレミントンM95デリンジャー、コルト25ベストポケット等が有名であるが実はS&Wもかつてはポケット拳銃というものを発売していた。それがM61エスコートで、1970年5月に発売、僅か3年後の1973年に製造を終了した。参考にしたのはベルギーのパイパー社が1908年に発売したパイパーモデル1908で、M1908が25ACP、32ACP、380ACP弾を使用するのに対して22口径であった。
発射機構はシンプルなブローバックでフレームはアルミ合金製、一見、ストライカー方式のように見えるがハンマーは内蔵式でマガジンキャッチはグリップ下部にある。特徴的なのは、通常の自動拳銃はスライドを戻すためにあるリコイルスプリングがバレル下部にあるのに対してM61はバレル上部に位置している。この配置は銃身がグリップに近いために命中精度的には有利になるはずであるが、そもそも全長12cmのポケットガン、命中精度云々のレベルではないのかもしれない。
3年間で4タイプ登場
バレルはフレームに固定されており、エジェクションポートもフレーム左側面にある。安全装置はトリガーとグリップの間、右側面にレバー式のセイフティが設置されており、装弾数5発のマガジンは下部後方にマガジンキャッチがある。M61は1970年3月と4月の2ヶ月間製造され、総生産数は6,800挺である。1970年5月には、マガジンセイフティを搭載したM61-1を発売する。これはM61のバリエーションの中ではもっとも生産数が少なく、わずか2,550挺でこのためコレクターの間で最も高値で取引されている。
さらに同年9月にはバレルブッシングを追加したM61-2が発売、30,150挺が生産された。1971年7月にはフレームの製造方法を変更した上に内部構造にも改良を加えたM61-3が発売、25,438挺が生産された。これが最後の改良で1973年3月には生産が終了したが、部品が余っていたために1974年3月まで組み立ては続けられた。総生産数は64,938挺である。
全長119mm、重量397gと非常に小型の銃で、あまりにも小型なためにグリップを握っても、グリップには指1本しかかけられないと言われている。その他人間工学という概念はどこ吹く風で全く使い勝手の悪いポケットオートだった。映画『タクシードライバー』で主人公が使ったからなのか(右腕に付けた変な装置で飛び出すようになっている)、コレクター間では人気があるようだ。因みに『タクシードライバー』で主人公が使用したシルバーメッキのモデルは6,600挺が製造されている。
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