(画像はwikipediaより転載)
要約
M41は1957年にS&W社が発売した22LR弾を使用するピストルである。精密射撃用ピストルで設計開始から完成まで10年を要した。性能は超一流でほぼ改良されることなく現在でも販売されている。
S&W M41
性能
全長 270mm
重量 1,200g
口径 22口径
使用弾薬 22LR
装弾数 10発
完成 1957年
設計・開発 S&W社
競技用ピストル
最も精密な競技用ピストル。S&W社は1940年代にこの競技用ピストルの開発を開始した。開発がスタートしたのは1947年で、完成して発売されたのは何と1957年、開発に10年近くも要したことになる。発売した際の反響は圧倒的で、初回生産分は679挺であったが、翌年末までには9,875挺が生産された。しかし人気は高く、それでも需要を満たすことができなかった。
スライド、フレーム共にスチール製で構造はシンプルなストレートブローバックでシングルアクションのみ、装弾数10発、22口径であった。グリップアングルはコルトM1911と同じ105°に設定されている。グリップアングルとは照準線に対するグリップの角度である、理想的な角度というのはなく、シューターの好みによる。
この銃は競技射撃専用ピストルでリアサイトは左右調整可能なアジャスタブルサイトでトリガーストローク調整可能に設計されている。マニュアルセイフティはグリップ上部にサムセイフティがあり、グリップはターゲット仕様、サムレストがある。マガジンはシングルカラムマガジンで挿入口が広げられておりマガジンの装填が素早く行えるメリットがある。
完成度の高さは究極レベル
M1911のようにスライドはバレル全体を覆うような構造ではなく、スライドが作動した際にフロント、リアサイトに干渉しないように絶妙に配置されている。このため照準器がスライドの動きに影響を受けることはない。バレルもボタンカッティングという精密な方法で製造されているため精度は非常に高い。
最初のモデルはバレルは7 3/8インチ、翌年には5インチバレルモデルが発売されるがバレルは取り外し可能でテイクダウンレバー(分解用のレバー)を兼ねたトリガーガードを引き下げて簡単に交換することができる。
1957年にM46という仕上げ等を省略した廉価版を発売、米空軍の訓練用に採用されたものの、商業的には失敗であった。これは競技用の銃というのは高度な技術を注入して製造、精密に調整されているので高いのが当たり前、渾身の一挺を求めているのだろうユーザーには中途半端に思えてしまったのかもしれない。それでも10年近く販売したが1966年に生産中止となった。
現在でも販売されているが、驚くことにほとんど改良されていないという。開発に10年かかったM41の完成度がどれほど高かったのかが分かる。現在の販売価格は1,759ドル(2024年3月時点1,500ドル)。
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