01_SR9
(画像はwikipediaより転載)

 

要約

 SR9は2007年にスタームルガー社から発売された9mm弾仕様のピストルである。グロック17の成功を研究した上でポリマーフレームや重めのトリガープル等、グロックの長所を取り入れた上にサムセイフティの設置等グロック以上の安全性を確保した。さらに低スライドプロファイル設計により照準がしやすくなっている。メンテナンス性もモジュラー機構により容易になっている。

 

スターム・ルガー SR9

 

 

性能

全長 192mm
重量 750g
口径 9mm
使用弾薬 9mmパラベラム弾
装弾数 17発
完成 2007年
設計・開発 スターム・ルガー社

 

開発経緯

 1983年に完成したグロック17はハンドガンの世界に革命を起こした。一番の衝撃はポリマーフレームの採用であるが、実はポリマーフレームはグロック17が最初ではない。もっとも早くポリマーフレームを採用したのはH&K社製VP70でこれが世界初である。それにも関わらず、何故グロック17がハンドガンの世界に革新を起こしたのか。理由はポリマーフレームだけではないのだ。

 グロック17の発射機構はストライカー方式である。この方式自体は20世紀初頭には完成しており、ブローニングM1910などはこの方式を採用しているが、グロックはこの方式をさらに改良、セミDA(ダブルアクション)ともいうべき機構を搭載した上で尚且つ安全装置を強化、マニュアルセイフティを排除してもなお安全性を高めたことが大ヒットの理由の一つであった。

 

グロック17をリスペクト

02_グロック17
(画像はwikipediaより転載)

 

 スターム・ルガー社は2000年頃よりグロック17の成功の理由を分析、安全性が高くマニュアルセイフティがないので即応性も高いということがグロック17の成功の理由と判断した。これは警察官などが銃を使用する際には非常に重要な要素であった。警察官が銃を撃つ場合は、往々にして即応性が求められる。咄嗟に銃を撃つ際にマニュアルセイフティがないというのは非常に便利なのだ。

 しかしマニュアルセイフティがないということは同時に安全性の低下を意味する。この矛盾を解決したのがグロック17だった。その安全性を高めた要素の一つが長くて重いトリガープルである。これにより暴発の危険性を減らすことに成功した。これは米国のDAリボルバーに慣れた警察官にとっても扱いやすいものであった。

 

構造・外観

02_SR9
(画像はwikipediaより転載)

 

 これらを踏まえた上で2007年10月、スターム・ルガー社はSR9を発売した。外観はそれまでのPシリーズに比べて格段にスマートになった。Pシリーズでは上下に分厚かったスライドはスリムになり、全体的にバランスのとれたデザインとなった。フレームはポリマー製でグリップ部分は薄く設計されており、親指付近にはサムレストがあり、グリップと交換可能なバックストラップには細かいチェッカリングが入っている。サイトは三点サイトでリアサイトはアジャスタブルである。

 バレル長は4.14インチ、フレームはポリマー製、スライドはスチール製(モデルナンバー3321)またはステンレス製(モデルナンバー3301)である。スターム・ルガー社伝統のロストワックス製法を使用しており、発射機構はショートリコイル方式、ショートリコイル方式、ティルト・バレル・ロッキングという堅実な設計である。表面は黒色窒化処理されており、全体的にグロック17を意識した設計で装弾数は17発。グロック17と同様のトリガーセイフティ、長くて重いトリガープルも同じである。

 SR9は特に安全性に配慮しており、トリガーセイフティの他にマニュアルセイフティも装備されており、これはサムセイフティとしてフレーム上後部にアンビタイプ(両利き用)として設置されている。さらにマガジンセイフティも装備、薬室にカートリッジが装填されている状態ではスライド上部の真っ赤なチャンバーインジケーターが跳ね上がり、装填されている状態であることを容易に視認することができる。

 バレル位置を低く設定する低スライドプロファイルの設計になっており、射撃後の再照準を容易にしている。バレル下部にはレイルも装備されており、フラッシュライト、レーザーサイトの搭載も可能である。モジュラー構造のためメンテナンスも容易であり、至れり尽くせりの感がある。

 

バリエーション

 2010年1月にコンパクトモデルであるSR9Cを発売、これはバレル長を3.5インチに短縮したモデルで、装弾数は10発、グリップアダプターを使用することで通常の17発マガジンも使用可能である。同年10月には40S&W弾仕様のSR40を発売した。これは装弾数15発で圧力の強い40S&W弾を発射するためにスライドが1.5mm厚くなっている。

 翌年にはSR40のコンパクトモデルSR40Cを発売、装弾数は9発。そして2013年1月には45ACP弾仕様のSR45を発売した。装弾数は10発である。そして2014年には表面処理を黒色酸化処理、セレーションを一部簡略化した廉価版のSR9Eも発売している。評判の良い銃であるが、2008年4月にはマニュアルセイフティがオフの状態で銃が落下した場合、暴発の危険があるという理由でリコールされている。10年にわたり製造されたが、2017年に製造を終了した。

 

コラム

 非常に評判の良い銃でレビューでも否定的な意見がほとんどないモデルである。デザインも全体的に洗練されており、スターム・ルガー社独特の野暮ったさというものがない。スターム・ルガー社はSR9以降、洗練されたデザインの銃が多くなっていく。

 実写性能もかなり良いようで、細身に設計されたグリップは32mmとダブルカラムのグリップではずば抜けて薄い。全体的に人間工学を活用して設計されているためグリッピングも感覚的にはさらに薄く感じるようである。装弾数は17発とグロック17と同様で通常のワンダーナインよりも少し多い。重量も750gと軽量である。

 

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