
(画像はwikipediaより転載)
要約
SR1911は2012年に発売したスタームルガー社のコルトM1911クローンである。装弾数8発で内部構造はM1911とほぼ同じであるがスタームルガー社使いやすくカスタムが施してある。製造はロストワックス製法でバレルブッシングの精度が高いので命中精度は良い。価格はコルト社のカスタムモデルよりは若干安いもののS&W社のSW1911に比べると若干高い。
SR1911
性能
全長 220mm
重量 1,095g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP弾
装弾数 8発
完成 2012年
設計・開発 ジョン・ブローニング / スターム・ルガー社
開発経緯
SR1911は、2012年に発売されたスターム・ルガー社のコルトガバメントクローンである。同社が1999年に発売したP97(2004年製造終了)、2006年に発売されたP345(2012年製造終了)、2013年のSR45と続くPシリーズとは別系統で並行して販売されている。バレルやその他の部品も含めてほとんどのパーツをステンレスで製造しており、製造にはスターム・ルガー社らしくロストワックス製法で製作しており、さらにNCマシンを活用して製造しているためコストが低く精度は高い。
1986年にガバメントの特許が切れているために内部構造はコルトガバメントとほぼ同じ構造となっており、ショートリコイル方式、ティルト・バレル・ロッキング式である。但し、全てがコルトガバメントと全く同じという訳ではなく、スターム・ルガー社独自に改良している場所も随所にみられる。
外観・構造
外観はコルトガバメントをベースにしているだけあって全体的なシルエットはほぼ同じである。ガバメントのカスタムモデルという感じであろうか。サイトはノバックサイトを装備、三点サイトが視認性を高めている。スライドのセレーションはグリップ上部にのみあり、左側面には「RUGER MADE IN USA」、右側面にはスターム・ルガー社のロゴがある。
フレームはガバメントと全く同じであるが、トリガーには独特の三角形のホールが3個あり、ハンマーはエッグホール型である。ハンマーで特徴的なのはハンマーの中心に溝があることでこれによりハンマーのコック時の指への食いつきを確実なものにしている。
グリップセイフティは下部が突出しており、グリップセイフティの解除がより確実に出来るようになっている。上部にはビーバーテイルがあり、これにより射撃時にハンマーとグリップセイフティの間に指を挟んでしまうという事故を減少させる効果がある。
メインスプリングハウジングはストレートタイプでサムセイフティは左側面のみにガバメントに比べ大型化したものが設置されている。シルバーのスライド、フレームはマット仕上げになっているのに対して、サイト、スライドストップ、マガジンキャッチ、サムセイフティはマットブラックとなっており、全体的にシャープな印象を与える。
各部のエッジは滑らかに削られており、バレルとバレルブッシングは同じステンレス鋼材から作られており非常に精度が高い。このバレルとブッシングの関係は命中精度に非常に影響を与えるために重要である。装弾数は8発でオリジナルのガバメントよりも1発多い。木製グリップが標準装備されている。
バリエーション
以上のようにガバメントのオリジナルモデルとの大きな違いはないが、全体的にガバメントカスタムの感が強い。ではカスタムガンでよいではないかということになるが、カスタムガンは製品を購入して非常に高い料金を払って製作されるものであることを忘れてはいけない。そういった手間なしに安価でカスタムガン、それもスターム・ルガー社という一流メーカーが製造した銃が手に入るというのは魅力的であるといえる。
2013年にはコンパクトサイズ4.25インチのSR1911CMDが登場、さらに銃身を短くしたオフィサーズモデルがある。2023年現在のラインナップはフルサイズモデルではオリジナルのSR1911、フレームをアルミ製にしたライトウェイトモデル、ターゲットモデルが2種類で45ACP弾仕様と10mm弾仕様がある。どちらも装弾数は8発。
コマンダータイプにはステンレス製とフレームのみアルミのライトウェイトモデル、オフィサータイプにはステンレス製と9mm弾仕様でアルミフレームを装備した軽量モデルがある。装弾数はどのモデルも7発である。
同クラス製品の価格
価格はオリジナルのSR1911が1,229ドルとなっている。これに対してコルト社のいわゆる「ガバメント」である1911クラッシックSSが999ドルで販売されているが、これは全くのオリジナルモデル。SR1911相当のカスタムガンではCCUガバメントが近いだろう。このCCUガバメントの価格が1,499ドル、コルトの永遠のライバルS&W社のガバメントクローンであるSW1911の現行モデルEシリーズが1,129ドルであることを考えると若干お高い気もするが、この100ドルの差をどう見るかというのは人それぞれである。※価格は2024年現在
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