(画像はwikipediaより転載)
スターム・ルガーベアキャット
性能(4.2インチ現行モデル)
全長 229mm
重量 680g
口径 22口径
使用弾薬 22LR
装弾数 6発
完成 1958年
設計・開発 スターム・ルガー社
キットガン
1953年にシングルシックスでリボルバーの販売を始めたスターム・ルガーであったが、このシングルシックスは実用目的の銃というよりもどちらかというと当時流行していた西部劇の人気に「あやかった」ような銃であった。というのは1950年代、テレビの登場により米国では西部劇のブームが起こっていた。当然、西部劇の主人公達が使用するシングルアクション(SA)リボルバー、特にコルト社製SAA(シングルアクションアーミー)の人気が急上昇していたが、当時、コルト社はSAAの生産を中止していた。そこに目を付けたスターム・ルガー社の創業者であり、銃器デザイナーであるビル・ルガーはSAAの外観をイメージしたシングルシックスを開発、発売した。
このような経緯から開発されたシングルシックスは堅牢で信頼性の高いリボルバーであったが、実用一点張りというものではなかった。このためスターム・ルガー社は実用性の高い22口径キットガンの開発を開始、1958年にはベアキャットを発売する。キットガンとは多目的に使用されるハンドガンのことで釣り道具やキャンぶ道具等に一緒に詰め込まれるためにキットガンと呼ばれている。多くは22口径で小動物の狩猟や蛇や害虫等の駆除、さらには護身用等にも使用される銃である。
ベアキャット
1958年にスターム・ルガーが発売したベアキャットはSAリボルバーで、スターム・ルガー社はあらゆる部分で小型軽量化を行い、フレームはアルミ合金製、グリップはプラスチックで作られていた。外観はコルトSAAをイメージしているのはシングルシックスと同様であるが、全長はシングルシックスの279mmに対して22.86センチ、重量は936gに対して480gと約半分の重量でになっている。キットガンとしてもS&W社から発売されていたキットガンであるM34が全長157mm、重量627gであるのに比べると全長は大きいものの、重量は80%ほど軽量である。M34はDAであるが、キットガンという性格上SAでも十分に目的は果たすことができる。
銃身長4インチ、装弾数は6発で口径は22口径、初期のモデルはリアサイトは固定式。発売当時の価格は49.5ドルであった。1971年にはフレームの材質がアルミからスチール製に変更されたスーパーベアキャットを発表、重量は640gと重くはなったが強度は増した。1993年になると新しくトランスファー・バーが装備され、ニューベアキャットとして発売された。このトランスファー・バーとはリボルバーの安全装置で1973年以降、スターム・ルガー社のリボルバーに装備されるようになった。
他のリボルバーが1973年以降順次トランスファー・バーが装備されていったのに対してベアキャットが1993年と遅くなったのはどうも単純な事務上のミスが原因であったようだ。2015年には評判の悪かった固定式リアサイトを調整可能なアジャスタブルリアサイトに変更したモデルを発売、固定式リアサイトモデルと並行して販売されている。現在では限定生産で販売されており、価格は800ドルから900ドル弱である。
トイガン
22口径ベアキャット、こんなマイナーな銃がトイガンで発売されているハズがない。と思われるかもしれないが実は1979年にハドソン産業から金属製モデルガンとして出ており、販売価格が5,500円、1993年に特別モデルが24,000円で発売されている。むろん現在では入手困難だ。当時買った人はラッキーである。
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