
(画像はwikipediaより転載)
要約
イングラムM10/11は1970年に発売されたサブマシンガンであまりにも小型軽量なためマシンピストルに分類されることもある。シンプルな構造で連射速度が速く、特殊部隊用の武器としてベトナム戦争でも実戦投入された特殊なサブマシンガンである。
M10/11(実銃)
性能
口径 9mm、45口径
全長 548/269mm
銃身長 146mm
重量 2,850g
装弾数 32発
発射速度 1090発/分
設計・開発 ゴードン・イングラム / MAC社
概要
イングラムM10はゴードンイングラムにより設計された小型サブマシンガンの先駆となった製品だ。1969年、ソニック社の設計者であったゴードンイングラムは以前設計したM9にサプレッサーを付けた特殊部隊用の小型サブマシンガンを開発した。多くの部品はスチール板のプレス加工でボルトも鋳造で製作されており生産性は高い。これに目を付けた元情報部員ミッチェル・ウェーベルは1970年に共同でMAC社を設立、MAC-10として発売された。
このMAC-10には軍用として9mm弾仕様、45口径仕様が存在しており、さらに口径を380ACPにした一回り小型のM11も生産されたが、ボルトも小型化されてボルトの後退距離が短くなったために連射速度が1200m発/秒と高速化して作動不良の原因ともなった。1975年にはMAC社は倒産、多くの零細銃器メーカーと同じ様に製品の販売権が様々な会社にわたって数社からMAC-10は発売され続けた。
構造は、シンプルなブローバック、オープンボルトであり、セミオート、フルオート射撃が可能だ。操作は左側面のセレクターレバーで行う。45ACPモデルの弾倉は米軍制式採用短機関銃であったM3グリースガンのマガジンと互換性がある。
バリエーション
M10が9mm、45口径バージョンがあり、M11と呼ばれる380ACPのものがある。軍用モデルと民間用モデルがあり、民間用モデルはセミオートのみである。さらに1979年、こM11を改良しレシーバー後方を延長し全長をやや長くしたコブライSMGが存在する。
M10/11(トイガン)
モデルガンでは1980年にMGCがM11を発売、当初はオープンデトネーター方式であったが、1990年にはHW製CPカート仕様として再販された。この金型はCAWが買い取ったようで現在ではCAWが再生産している。ガスガンではかつてはファルコントーイやJAC、WA等が発売していたが現在は販売しておらず、現在では、東京マルイの電動ガン、マルゼン、KSCがガスブロ製のものが発売されている。海外製ではHFC等がある。
まとめ
イングラムM10は現在の小型サブマシンガンの先駆けとなったモデルである。構造はいたってシンプルで連射速度は早いというまさに特殊部隊向けのサブマシンガンだ。現在ではさらに高性能のサブマシンガンが登場したため目立たない存在となってしまったがサブマシンガンのマスターピースである。
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