
(画像はwikipediaより転載)
要約
グリズリーは1983年にLAR社が開発した自動拳銃である。使用弾薬は45口径ウインチェスターマグナム弾で装弾数は7発である。M1911をベースに高威力弾を発射できるように改造した銃であるため各所が強化されているが、一部パーツはM1911と互換性がある。生産は2001年まで行われた。
LAR グリズリー
性能
全長 267mm
重量 1,360g
口径 45口径
使用弾薬 45口径ウィンチェスターマグナム弾
装弾数 7発
総生産数 15,000挺
完成 1983年
設計・開発 ペリー・アーネット (原設計)、ハインツ・オーガット / LAR社
開発経緯
グリズリーとは1983年にLAR社が発売した45口径の自動拳銃である。LAR社とはユタ州にある銃器メーカーであるが、設計はペリー・J・アーネットが行っている。このアーネットの取得した特許をLAR社がライセンスを取得して製造したのがグリズリーである。
このグリズリーは機構自体は1911年に開発されたコルトM1911とほぼ同じで口径も45口径と全く同じであるが、違いはカートリッジで45口径は45口径でも1979年にウィンチェスター社が開発した45ウィンチェスター(45Win)弾を使用する。このカートリッジは45ACP弾のカートリッジを延長して火薬量を増やしたもので45ACP弾の2倍の威力を持っている。
グリズリーは全長267mm、重量1,360g、装弾数7発でM1911と装弾数は同じであるが、全長216mm、重量1,130gよりも大型化している。これは45Win弾を発射するために強度をアップしたためでスライド側面に強度アップとスライドの後退を遅らせるための鋼板などが追加されている。基本構造はM1911と同じでショートリコイル方式のSA(シングルアクション)自動拳銃である。
グリップは45Win弾を使用するために大型化されているがグリップセイフティ、サムセイフティ等はM1911と同様に機能する。このため薬室に弾薬を装填した状態でサムセイフティをロックすることができる「コンディション1」の状態をとることができる。多くの部品はM1911と交換可能であるが、リコイルスプリングはM1911が7.26kgであるのに対してグリズリーが12.2kgであるため互換性はなく、その他一部のパーツも互換性はない。
バリエーション
最初期型のMark1、2モデルは45Win弾を使用するモデルでMark4が44マグナム弾モデル、Mark5が50AE弾モデルである。Mark3は欠番。製造された15,000挺のほとんどがMark1モデルで357マグナム弾、10mm弾、45ACP弾、9mmウィンチェスターマグナム弾等を使用するコンバージョンキットが発売されている。このコンバージョンキットはバレル、バレルブッシング、リコイルスプリング、マガジンの4点セットである。
素材はスチールとステンレス製の2種類があり、バレルサイズも基本の5.5インチモデルから6.5インチ、8〜10インチモデルと幅広い他、ロングスライドモデルも存在する。
生産終了
工作精度も良く作動も滑らかであった上にデザートイーグルやワイルディ等と異なり、タイムプルーフされたM1911のメカニズムを使用した大口径銃であるため人気があったものの1999年に製造終了となった。新規のパーツの製造自体は終了したものの在庫パーツを使った生産は2001年まで続けられた。
この人気のあったグリズリーの生産終了の理由だが、当時の風潮で拳銃を使用した犯罪があった際、拳銃の製造メーカーが訴訟される危険性があった。このためLAR社はその危険を回避するために生産を中止したと言われている。そしてその危険性が杞憂であったことが分かると生産を開始しようしたが、その時には保険がそれまでの3倍という額になっていたため生産を断念したという。これはあくまでもウワサであるため実際のところは分からない。
トイガン
グンゼ産業から1991年にブラックモデルが3,500円、メッキモデルが7,000円で発売、1994年にはLRBモデルが4,800円で発売されている。
⇒銃一覧へ戻る
amazonでLAR グリズリーを探す
↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング
コメント