(画像はwikipediaより転載)
要約
装甲巡洋艦出雲級は1番艦出雲、2番艦磐手から成る。日露戦争開戦前に竣工、主砲は45口径20.3cm砲、艦首には衝角を持っている。日露戦争、第一次世界大戦、日中戦争、太平洋戦争で活躍した40年以上の艦歴を持つ巡洋艦である。特に1番艦出雲は日露戦争以後も第一線で活躍することが多く、日中戦争、太平洋戦争においても艦隊旗艦を務めたという驚異の戦歴を持っている。
装甲巡洋艦 出雲級
性能(竣工時)
通常排水量 9,773トン
最大排水量 -トン
全長 123m
全幅 20.9m
吃水 7.4m
機関出力 14,500馬力
最大速力 20.8ノット
航続距離 7,000海里/10ノット
乗員 648名
武装 45口径20.3cm砲連装2基
40口径15.2cm砲単装14基
40口径8cm砲単装12基
47mm機砲8基
45.7cm水中発射管4門
装甲 舷側 17.8cm
甲板 10.2cm
主砲 -cm
竣工(1番艦 出雲) 1900年9月25日
竣工(2番艦 磐手) 1901年3月18日
同型艦 2隻
特徴
(画像はwikipediaより転載)
未だ自国で巡洋艦を建造する能力を持たなかった日本がイギリスのアームストロング社に発注した装甲巡洋艦である。艦首には当時、まだ効能があるとされていた衝角(体当たりして敵艦を撃沈するための角)が水面下に装備されており、これも当時有効とされていた魚雷発射管も装備されていた。
機関は石炭を使用するレシプロ機関であったが、1930年代前半から中盤までに老朽化のため石油石炭混合機関に変更されている。装甲は同時代の巡洋艦に比べて強固で材質は当時最新のクルップ鋼が使用されている。
主砲は45口径20.3cm砲で射程距離18,000m、2発/分の発射速度がある。出雲級は艦歴が長いために武装も時期によって異なっている。当初は上記の武装であったが、1924年には8cm速射砲と47mm機砲、魚雷管の一部が撤去された代わりに8cm単装高角砲が1基搭載され、1945年には主砲と副砲の一部が撤去され、40口径12.7cm高角連装砲2基、単装4基(磐手は3基)、13.2mm単装機銃2門が装備された。
同型艦
出雲(起工1898年5月14日、進水1898年9月19日竣工1900年9月25日、除籍 1945年11月20日)
磐手(起工1898年11月11日、進水1900年3月29日、竣工1901年3月18日、除籍1945年11月20日)
戦歴
(画像はwikipediaより転載)
1番艦出雲は1900年9月に竣工した。日露戦争では蔚山沖海戦、日本海海戦に参加した。第一次世界大戦では当初はアメリカ西海岸海域での船団護衛などに活躍、さらに第二特務艦隊旗艦として地中海マルタ島に派遣され、船団護衛に活躍した。
戦後は練習艦として運用され、1922年には巡洋艦から海防艦に類別変更された。1932年には艦隊旗艦としての機能を充実させるために作戦室が増設され、1934年には水上偵察機が搭載されるようになった。1937年には第三艦隊旗艦として上海に展開、太平洋戦争開戦後も中国で作戦行動を続けた。1942年7月には再び類別変更が行われ一等巡洋艦となる。1943年内地に帰投、練習艦として運用される。1945年7月の呉軍港空襲で転覆、着底、1947年に解体される。
2番艦磐手も1番艦出雲と同様に日露戦争では蔚山沖海戦、日本海海戦に参加、1921年に海防艦に類別変更、主に練習艦として活躍する。1942年には出雲と同様に一等巡洋艦に類別変更、1945年7月に呉軍港空襲で沈没、戦後に解体された。
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