(画像はwikipediaより転載)
要約
ディテクティブスペシャルとは、コルト社が1927年に発表した世界初の「スナブノーズ」リボルバーである。発売当初はその過激なまで斬新な外観は衝撃的だったという。現在では一般的となってしまっているが新しいスタンダードを作り出した銃と言える。コルトポリスポジティブを改良した銃で、口径は38スペシャル弾で装弾数は6発である。
余談だが、ルパン三世の登場人物、次元大介の愛銃はM19であるが、最初期のパイロットフィルム版だと愛銃は「コルトエグゼクティブ」ということになっている。もちろん「コルトエグゼクティブ」という銃は実在しないが、恐らくこのディテクティブがモデルになったのだろうという私の勝手な推測である。
ディテクティブスペシャル(実銃)
性能
全長 178mm
重量 660g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾
装弾数 6発
完成 1927年
設計・開発 ジョン・H・フィッツジェラルド / コルト社
開発
(画像はフィッツスペシャル wikipediaより転載)
コルト社の従業員であったジョン・フィッツジェラルドは1920年代半ばにスナブノーズのコンセプトを考え出した。これは銃身とエジェクターロッドを2インチに短縮、トリガーガードの前半分を切断し、ハンマーの指当て部分を切断してデホーンド化した通称「フィッツスペシャル」を製作した。トリガーガードの切断を除けば、現在では珍しくない形状であるが、当時としては過激であり挑戦的なコンセプトであった。
このコンセプトに影響を受けたコルト社は1927年、コルトポリスポジティブの銃身を2インチとしたディテクティブスペシャルを発売し大ヒット商品となった。生産は1927年から1995年まで続けられた。1期モデルは1927年から1946年まで生産されている。半月形のフロントサイトが特徴である。1933年にはグリップの後端の形状が携行しやすいように緩やかに成形された型が標準となったが、それ以前の形状のグリップも1940年まで生産されていた。
1947年から1972年までの2期バージョンはフレームの前後幅が延長されたモデルで3インチバレルモデルも追加されている。1973年からはエジェクターロッドにバレルシュラウドが追加された3期バージョンが登場したが、1986年には販売不振により生産が終了した。1992年にコルト社は破産、翌年には活動を再開するが、この時にディテクティブスペシャルの生産も再開する。第4期のディテクティブスペシャルはラバーグリップにステンレス製モデルも追加されたが1995年に生産が終了した。
1997年からは安全装置を新設して2インチモデルのみが発売されている。1998年には357マグナム弾にも対応している。
バリエーション
(画像はwikipediaより転載)
1928年に38S&W弾、22LR弾を使用するバンカーズスペシャルが発売されたが、第二次世界大戦によって製造中止となった。1950年にはアルミフレームのコルトコブラが登場、1981年には生産終了、2017年より再販している。1951年にはシリンダーもアルミ製にしたエアクルーマンを発売したが強度不足により生産中止となった。1955年には、コブラのグリップを短くしたコルトエージェントも登場、生産休止を挟み1986年まで生産された。1955〜1956年には3インチバレルにした上、グリップを短くしたコルトクーリエが発売されている。コマンドスペシャルは表面をパーカーライジング処理、ラバーグリップを装着したモデル。他に1995年に内部機構を改良したSF-VI等がある。
ディテクティブスペシャル(トイガン)
概要
1967年にMGCが発売したのが最初で、1969年にはマルゴーもディテクティブを発売している。1988年にはタナカがカート式ガスガンとして発売している。2000年代にはタナカワークスがペガサスシステムのガスガンを発売、2003年にはホビーフィックスが金属製モデルガン、2010年にはタナカワークスがHWモデルガンを発売している。
タナカワークス ディテクティブスペシャルモデルガン
性能
全長 175mm
重量 375g
装弾数 6発
現在入手できる唯一のモデルガンであり、ディテクティブスペシャルのモデルガンでは最も完成度の高いモデルである。ディテクティブスペシャルのモデルガンでは唯一にして最高の選択である。
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