
(画像はwikipediaより転載)
要約
チャーターアームズ社初のリボルバーである。400g超の重量でありながら38スペシャル弾を発射することができる。サイドプレートを持たない一体型のフレームであるため強度は高い。低品質、低価格のイメージがあるが、設計者で創業者のマクナハンは大手銃器メーカーで経験を積んだ一流のエンジニアでチャーターアームズ社の製品も性能、仕上げ共に高品質である。アンダーカバーはジョン・レノン殺害に使用されたことでも有名。
チャーターアームズ アンダーカバー
性能(初期モデル)
全長 160mm
重量 436g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾
装弾数 5発
完成 1964年
設計・開発 ダグラス・マクナハン
構造
チャーターアームズ社が創業した1964年に発売した同社最初のリボルバーである。S&WのJフレームに相当する小型リボルバーで436gという重量はこのクラスでは最軽量である。これはS&W M36チーフスペシャルが554g、コルトディテクティブスペシャルが660gと比較するとどれだけ軽いのかが分かるだろう。一般にチャーターアームズ社というと「サタデーナイトスペシャル」と呼ばれる低価格、低性能の粗悪な製品というイメージが持たれているようだが事実は全く異なる。
チャーターアームズ社は1964年に創業、創業者は銃器エンジニアでもあるダグラス・マクナハンで彼はコルト社、ハイ・スタンダード社、スターム・ルガー社での勤務歴を持つ一流のエンジニアであり、製品は工作精度も高く、表面仕上げも丹念に行われている。
1964年に発売したアンダーカバーはブルー、ニッケルの2種類で発売、ソリッドフレームのスイングアウト式リボルバーで見た目はS&Wリボルバーに似ているが構造はむしろスターム・ルガー社のセキュリティシックス系統の影響がある。最大の特徴は前述のようにクラス最軽量であることだが、軽量化をしてなお強度を保つためにフレームにサイドプレートを持たず、バレル、シリンダーを組み込んだ上部フレームとトリガーガード、グリップを組み込んだ下部フレームに分割されている。
これによりフレームの強度を担保することができ、なおかつ下部フレームを交換することによりグリップサイズを変更できるというメリットがある。さらにユニークなのが、シリンダーをスイングアウトする際にシリンダーラッチを使用する方法以外にもエジェクターロッドを引っ張ることでスイングアウトすることもできる。ユニークな機能であったがエジェクターロッドシュラウドが装備されるに至りこの機能はなくなってしまった。
ルガー製品と同様にトランスファー・バーが組み込まれており暴発の危険性は非常に低い。装弾数は5発でメインスプリングはコイルスプリングを使用しており、スチールとアルミをうまく使い強度と軽量化という矛盾を解消した。
ジョンレノン殺害に使用されたことで有名
トリガーは徐々に重くなっていく構造で銃本体が軽量であるために反動は強く、初期モデルはグリップが小さすぎたために撃ち味はあまり良くないようだ。しかし軽量であり頑丈な造りであるため現在でも護身用やバックアップガンとして好むユーザーも多いが、逆に高威力で秘匿性に優れているため犯罪に使用されることもあった。1980年のジョンレノン殺害事件で犯人のマーク・チャップマンが使用したのは本銃で、犯行には38口径ホローポイント弾を使用している。
アンダーカバー発売当時、市場からは好評を得たものの軽量化がウリの本銃は大口径への拡張性が少なく、特にマグナム弾を使用するリボルバーのブームが起こるとその市場に参入することが出来なかった。1999年には倒産、エリック・ファミリーに買収されたが現在でもアンダーカバーを始め多くのリボルバーを生産している。2023年現在364ドルで販売されている。
バリエーション
ステンレス製モデル、装弾数6発のポリス・アンダーカバーやクリムゾン社製レーザーサイトを装備したモデル等、多くのバリエーションがあり、口径もかつては22LR、22ウィンチェスターリムファイアマグナム、32H&Rマグナム、327フィデラル・マグナム、44スペシャルモデルや357マグナム仕様まであったようだが、現在では38スペシャルモデルのみが販売されている。
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