(画像はwikipediaより転載)
戦艦スイフトシュア級はチリ海軍がイギリスに発注した戦艦であったが、チリが財政難に陥り購入を放棄したことからイギリスが購入したという複雑な経過を経てイギリス海軍に編入された戦艦であった。性格的には高速戦艦、二等戦艦に該当する。
戦艦スイフトシュア級 〜概要〜
性能
(画像は戦艦スイフトシュア wikipediaより転載)
通常排水量 11,800トン
最大排水量 -トン
全長 146.2m
全幅 21.6m
吃水 7.7m
機関出力 12,500馬力
最大速力 19ノット
航続距離 6,210海里/10ノット
乗員 800名
武装 25.4cm砲連装2基
19cm砲連装14基
14ポンド砲単装14基
7.6cm砲単装2基
5.7cm砲単装4基
45cm水中発射管2門
装甲 舷側 17.8cm
甲板 7.6cm
主砲 25.4cm
同型艦 2隻
特徴
本級は本来、チリ海軍向けに建造された戦艦であった。しかし日露戦争においてロシアが海軍力を増強しており、本級をロシアが購入するのを防ぐためにイギリス海軍が購入したという経緯がある。本級の特徴は排水量11,800トン、主砲25.4cm、最高速度19ノットという軽装、高速の戦艦である。このためイギリス海軍で使用されたいた他の戦艦と性格が異なっており、艦隊運用面で支障をきたした。結果的に単独で運用されることが多かった。
同型艦
スイフトシュア(起工1902年2月、就役1904年6月)
トライアンフ(起工1902年2月、就役1904年6月)
戦歴
(画像は戦艦トライアンフ wikipediaより転載)
本級は完成すると2隻とも本国艦隊、そして海峡艦隊に配属された。1909年には地中海艦隊に異動、1912年にはどちらも本国艦隊に復帰した。1913年にスイフトシュアは東インド基地、トライアンフは香港基地にそれぞれ配属された。
1914年、第一次世界大戦が始まるとスイフトシュアはインド洋に展開、その後スエズ運河の防衛に活躍した。トライアンフは中国においてドイツ領青島の攻撃に参加した。その後、地中海に異動するが、1915年5月ドイツ海軍UボートU-21の雷撃で撃沈される。スイフトシュアはガリポリの戦いに参加した後、練習艦、標的艦となり1920年にはスクラップとして売却された。
まとめ
本級は独特な経過を経てイギリス海軍に所属したため、他の戦艦との共同運用が難しく、海外で運用されることが多かった。経過においては日本海軍の二等戦艦になる可能性もあったが、結局、イギリス海軍が購入した軽装甲、高速戦艦であった。
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