(画像はwikipediaより転載)
戦艦インディアナ級はアメリカ海軍初の近代戦艦であった。性能に特に斬新な点はないものの同時代の戦艦並みの能力を有し、米西戦争で有名な閉塞作戦やシベリア出兵等にも参加した。本級の内1隻は日本において解体処分されている。
戦艦 インディアナ級 〜概要〜
性能
通常排水量 10,288トン
最大排水量 -トン
全長 107m
全幅 21.1m
吃水 7.3m
機関出力 9,000馬力
最大速力 15ノット
航続距離 5,640海里/10ノット
乗員 473名
武装 35口径33cm砲連装2基
35口径20.3cm砲連装4基
40口径15.2cm砲単装4基
5.7cm砲単装20基
45cm水上発射管6基
装甲 舷側 45.7cm
甲板 7.6cm
主砲 43.2cm
同型艦 3隻
特徴
アメリカ海軍初の近代戦艦であるインディアナ級は、乾舷(甲板と水面の距離)が低く、耐波性に難があり、外洋での運用は出来なかったため、3番艦オレゴンが太平洋を渡りフィリピン、中国近海まで進出した以外は、主に沿岸防備用に運用された。しかし装甲は45.7cm、火力も33cm連装砲とイギリス戦艦ロイヤルサブリン級とほぼ同等の能力を有した。同型艦は3隻建造されている。
同型艦
1番艦インディアナ
2番艦マサチューセッツ
3番艦オレゴン
建造
1番艦インディアナは1891年5月に起工、2番艦マサチューセッツは1891年6月、3番艦オレゴンは1891年11月に起工されている。1番艦インディアナは1895年11月に就役、2番艦マサチューセッツは1896年6月、3番艦オレゴンは1896年7月に就役した。
戦艦 インディアナ級の活躍
1番艦インディアナ
(画像はwikipediaより転載)
1番艦インディアナは1898年、米西戦争が始まると北大西洋艦隊の一員として参加、姉妹艦、オレゴンと共にキューバ作戦に参加した。戦後は練習艦として運用されるが1903年に退役する。1906年には再び練習艦として運用、1914年に再び退役する。1917年に三度就役するが、1919年に標的艦として海没した。
2番艦マサチューセッツ
(画像はwikipediaより転載)
2番艦マサチューセッツは、1896年に就役、米西戦争に参加した後は北大西洋艦隊所属艦として活躍、その後練習艦となった。1914年5月退役したが、1917年6月に再び練習艦として就役、1919年3月除籍、標的艦として使用された後に水没。スクラップとして売却しようとしたが買い手が付かず1956年、フロリダ州の資産となった。
3番艦オレゴン
(画像はwikipediaより転載)
3番艦オレゴンは、1898年に米西戦争に参加した。その後は太平洋方面で警備艦として活動した後、フィリピンに派遣され、さらには義和団の乱においては中国のウソンに展開した。1901年5月オーバーホールのため米本土に帰還する。1903年3月、再び極東に派遣されたが、1906年に退役する。1911年に再就役したが目立った活躍は無く1914年に予備役編入。1917年、現役に復帰し、シベリア出兵に参加した後、1919年10月退役した。退役後は博物館艦となるが、1941年スクラップとして売却、船体はのちに海軍に返還され、1944年のグアム戦では艀(はしけ)として利用された。1956年3月売却され日本において廃棄される。
まとめ
戦艦インディアナは主に米西戦争で活躍した戦艦だった。乾舷が低く大洋での航海には不向きであったがフィリピンや中国にも派遣されている。特に3番艦は極東方面にしばしば派遣され、戦後に日本において解体されている。何かと日本と関係の深い艦であった。
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