
(以下画像はwikipediaより転載)
要約
巡洋戦艦フッドはドイツ海軍の戦艦マッケンゼン級に対抗して4隻が建造された英国海軍の巡洋戦艦である。1920年3月5日竣工、排水量41,125トン、全長262m、最大速度29.5ノット、主砲は42口径38.1cm連装砲4基を装備する。第二次世界大戦では戦艦ビスマルクと対戦、ビスマルクと重巡洋艦プリンツ・オイゲンの集中砲火により撃沈された。同型艦1隻。
巡洋戦艦 フッド
性能
基準排水量 41,125トン
全長 262.3m
全幅 28.9m
機関出力 144,000馬力
最大速力 29.5ノット
航続距離 8,900海里 / 14ノット
乗員 1,341名
武装 42口径38.1cm砲連装4基
50口径14cm砲単装12基
50口径10.2cm高角砲単装4基
2ポンド8連装ポムポム砲3基
12.7mm4連装機銃4基
53.3cm魚雷発射管6基
装甲 舷側305mm、甲板76mm、砲塔381mm、司令塔279mm
竣工 1920年3月5日
同型艦 1隻
開発前史
1914年にドイツ海軍は35.6cm砲を搭載した巡洋戦艦マッケンゼン級の建造を計画、1915年に4隻が起工した。当時の英海軍が保有する戦艦や巡洋戦艦は火力を強化した代償として防御装甲が比較的弱いものが多く、マッケンゼン級が搭載する主砲によって撃破可能であった。
このマッケンゼン級への脅威に対抗すべく建造されたのがフッド級巡洋戦艦で1915年にフッド以下4隻の建造が計画された。ところが1917年になってドイツ海軍はマッケンゼン級の建造を中止、4隻とも第一次世界大戦後に解体処分されている。
このため英国もフッド級を建造する意味がなくなりネームシップフッドのみが完成した。尚、計画されていた2番艦から4番艦までの艦名はネルソン級やキング・ジョージ5世級戦艦に引き継がれている。
開発
フッドは1916年9月1日に起工、1918年8月22日進水、1920年3月5日に竣工した。基準排水量41,200トン、全長262.3m、全幅28.9mという巨艦であった。当初は36,000トン級の艦として完成する予定であったが建造途中にユトランド沖海戦が勃発(1916年5月31日)、この海戦により巡洋戦艦の装甲の薄さが判明した。
このため建造途中で計画を変更、防御力強化のための再工事が実施された。これにより排水量が増大、結局、41,200トンという当時世界最大の戦艦となった。この記録は1940年8月にドイツ戦艦ビスマルクが竣工するまで破られることは無かった。
船体形状はイギリス巡洋戦艦伝統の長船首楼型船体で艦首には英海軍初のバルバス・バウが採用された。乾舷が低かったため「wet ship」という異名も付けられた。
兵装
主砲は42口径38.1cm連装砲4基で艦の前後に2基ずつ設置された。仰角は最大30°で最大射程は26,520mで射距離13,582mで305mm、射距離18,020mで279mmの装甲を貫通することができる。副砲は50口径14cm速射単装砲12基で仰角は最大30°で最大射程は16,250mである。
その他45口径10.2cm高角砲単装4基、47mm速射砲単装4基、53.3cm水上魚雷発射管単装4基、水中魚雷発射管単装2基(のちに廃止)を装備していた。
防御装甲、主機関
装甲は前述のようにユトランド沖海戦の戦訓により重装甲化、これにより防御重量は排水量の32.7%にまで達した。装甲厚は舷側305mm、甲板76mm、主砲筩381mm、司令塔279mmと戦艦の中でも最大級の重装甲を施した上に傾斜装甲も採用、舷側装甲を12度傾斜させている。これにより100mm程度の装甲と同程度の効果がある。
主機関はブラウン・カーチス製ギヤード・タービン4基4軸で公試時の最高出力は151,280馬力で航続力は14ノットで8,900海里、最大速度は29.5ノット、公試時には32.07ノットを発揮している。
戦歴
第二次世界大戦では本国艦隊に所属、1940年6月H部隊の旗艦となりジブラルタルに進出してフランス艦隊を砲撃した。1941年5月24日には戦艦プリンス・オブ・ウェールズとともに戦艦ビスマルク追撃戦に参加、戦艦ビスマルクと重巡洋艦プリンツ・オイゲンの集中砲火を浴び撃沈した。
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