01_Automag
(画像はオートマグ wikipediaより転載)

 

要約

 ベビーオートマグは1985年にAMT社より発売された22口径ピストルである。オートマグに憧れてAMT社に入社した設計者ブライアン・メイナードによって開発されたレプリカであるため外観はオートマグを彷彿とさせるが構造はスターム・ルガー社のMkシリーズに酷似している。生産数はわずか1,000挺のみであるため現在では高値で取引されている。

 

ベビーオートマグ

 

 

性能

全長  - mm
重量 1,247g
口径 22口径
使用弾薬 22LR弾
装弾数 10発
完成 1985年
設計・開発 ブライアン・メイナード / AMT社

 

ベビーオートマグ

 AMT社とは1977年に創業した米国カリフォルニア州の銃器メーカーで代表的な製品としては、映画『ターミネーター』でターミネーターが使用したハードボーラーオートマグ等が有名である。オートマグは44マグナム弾を発射する世界初のオールステンレス製自動拳銃であるが、製品および生産体制の不備によりわずか2年で破産、その後、オートマグの製造権はTDE社、OMC、トーマス・オイル・カンパニー、ハイスタンダードと転々とするが、最終的にAMT社の手に渡った。

 このオートマグに憧れたブライアン・メイナードは1984年にAMT社に入社するが、AMT社は1983年にオートマグの製造を終了しており、ブライアンが入社した時点ではオートマグは製造されていなかった。このためにブライアンはオートマグのレプリカを製造することを決意、AMTも許可したことから設計を開始した。

 1985年にプロトタイプが完成、この記事が専門誌『Guns & Ammo』6月号に掲載されると大手武器販売業者が1,000丁の製造を依頼してきた。プロトタイプ1丁とこの1,000丁の合計1,001丁がベビーオートマグの全てである。このためオークションでは高値で取引されており、シリアルナンバー1番等は2,000ドル以上で売買された。

 

 

構造

 構造はルガーMKシリーズに酷似しており、同様に外観もMKシリーズに近い。オールステンレス製でアッパーレシーバーはポリッシュ仕上げ、フレームはサテン仕上げで、バレル上にはオートマグを彷彿とさせるベンチリブ、リアサイトもオートマグと同様の形状をしている調整可能なサイトであった。フレーム後方にはこれもオートマグを彷彿とさせるボルトがあり、このボルトを引くことでカートリッジを装填することができる。

 本体はバレルと結合しているアッパーレシーバーとフレームに分かれており、アッパーレシーバーの左側面には「BABY AUTO MAG 22LONG RIFLE COVINA CA」の刻印があり、右側面には製造番号が記載されている。前述のようにフレームはルガーMKシリーズに酷似しているというよりもそのものである。これはブライアン・メイナードがAMTライトニング25/22の開発に携わっていたことともかかわりがあるのだろう。因みにライトニング25/22はあまりにもルガー社製10/22の構造を「リスペクト」し過ぎたためスターム・ルガー社より裁判を起こされ1994年に製造を終了した。

 グリップはクルミ材で一部アイボリー製(またはそれを模した)グリップを装着したモデルもあったようである。グリップ上部には小さなスライドストップ、グリップ後部左側面には安全装置が付いている。装弾数は10発である。

 

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