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H&K社

01_HK416
(画像はwikipediaより転載)

 

 HK416(417)とは、H&K社が2004年に発表したM4をベースに大幅に改良を施したモデルで、M16の発射機構で指摘されていたガス直接利用方式による汚損に対応するために、ショートストロークピストン式を採用した。このため外観上はM4と酷似しているが、発射機構は全く異なるものの、ロアレシーバーはM16系の銃と互換性がある。M4に比べ信頼性が高く、数か国の軍の制式採用小銃となった他、特殊部隊等で多く用いられている。

 

HK416(417)(実銃)

 

 

性能(HK416)

全長 560mm
重量 3,100g
口径 5.56mm
使用弾薬 5.56×45mmNATO弾
装弾数 30発
設計・開発 H&K社

 

背景から開発まで

 1960年代に米軍が手に入れた傑作小銃M16はその後、幾度も改良が加えられ現在に至っている。しかしガス直接利用方式のためボルトキャリアー内に発射時の煤等が付着しやすいため丹念なクリーニングが必要になる等の欠点があった。HK416はこの欠点を克服、同口径のカートリッジであればガス圧に関係なく使用できるようにすることを目的に開発された。

開発

02_HK417
(画像はwikipediaより転載)

 

 外観上からも分かるようにHK416はM16と酷似している。これはM16系の小銃との部品の互換性を最大化した結果であが、発射機構は全く別物であると言って良い。前述のようにM16が発射時に発生したガスをボルトキャリアー内部に直接噴き付け、これによってボルトを後退させるというガス直接利用方式からショートストロークピストン式に変更されている。

 これは発射時のガスの圧力によってバレル上部にあるピストンが後退、ビリアードの玉を突くようにピストンがボルトを突き、その勢いでボルトが後退、ピストンはスプリングによって戻るがボルトは慣性によって後退、戻る時に次弾を装填するという構造である。この方式だとガスが通る部分が少なく、M16系小銃の欠点であった内部の汚損を最小限にするというメリットがある。同時にこの方式はカートリッジのガス圧に作動が左右されることがないためより多くのカートリッジを使用することができる。

 ユニークなのは、この発射機構の変更はアッパーレシーバー部のみであるため、旧来のM16系小銃のロアレシーバーを流用することが可能である。つまりは旧M16系小銃のロアレシーバーにHK416のアッパーレシーバーを装着することで「HK416」とすることも出来るわけである。H&K社は2004年にHK416の原型をHKM4として発表、しかし名称を巡ってコルト社から商標権の侵害として告訴されたため2005年にはHK416と名称を変更した。

 2007年には米軍の一部部隊(デルタ分遣隊)に制式採用、2010年にはノルウェー軍、2014年にはドイツ軍がG38として制式採用している。さらにフランス軍も現用のFA-MASをHK416に入れ替えていく予定である。

 

バリエーション

03_G28
(画像はwikipediaより転載)

 

 フロントヘビーであるという指摘に対して銃身部を軽量化したモデルであるA1、水際での仕様を想定、数か所に水抜き穴があるA2、A2を基にノルウェー軍の要求によってコッキングしていない状態でもセレクターの位置を変更できるように変更したA3、さらにそのA3のトリガーシステムを変更したA4モデル、ガスブロック先端にレギュレター(規整子)を装備、ボルトキャッチやトリガーガードを大型化する等、より使いやすく改良したA5等、数多くの改良型、派生型がある。

 

HK417

 HK416を7.62×51mmNATO弾仕様に改良したモデル。米軍が中東で作戦行動を行うことが多くなるにつれ、7.62×51mmNATO弾の遠距離性能の不足が痛感されてきた。このため米軍は7.62×51mmNATO弾仕様の遠距離モデルのトライアルを実施、このトライアルのためにHK416を7.62mm仕様に改良したのが本モデルである。トライアルには採用されなかったもののイギリス軍特殊部隊SAS、デルタフォース等多くの特殊部隊で採用されている。

 

HK416(417)(トイガン)

 

概要

 東京マルイが2012年12月27日にHK416Dを発売、2013年12月18日にDEVGRUカスタムを発売している。さらに2014年12月22日にはHK417アーリーバリアント、2016年3月24日にはHK416C、2017年3月9日にはHK416デルタカスタム(FDE)、2018年11月15日には同デルタカスタム(ブラック)を発売している他、2019年にはKSCがHK417A2を発売している。実銃が人気のあるモデルのため、他海外メーカーからも多くの製品が発売されている。

 

東京マルイ HK416D 次世代電動ガン

性能

全長 819mm
重量 3,540g
装弾数 82発
初速 93m/s前後
定価 64,800円

 東京マルイの次世代電動ガンであるのでスタンダード電動ガンでは味わえないリコイルショックを楽しむことができ、実物と同様にアンビセイフティやボルトストップ機能も搭載されている。「次世代電動ガン」ということだけで性能面では語ることもないであろう。敢えて書くならば性能はトップクラスである。

 

東京マルイ HK417 次世代電動ガン

性能

全長 921mm
重量 4,500g
装弾数 70発
初速 92m/s前後
定価 82,800円

 電動ガンとしては重量級である4.5kgと実銃と同じ重量を再現している。大型であるが、主要パーツが金属製であるために剛性は高い。次世代電動ガンなのでシュート&リコイルシステム、オートストップを搭載されている。最大特徴はサマリウムコバルトモーターを搭載していることで、これによりトリガーのレスポンスが非常に良くなっている。欠点としては、性能的には次世代電動ガンの中でもトップクラスの性能であるものの重量が4.5kgとあることであろう。

 

東京マルイ HK416C 次世代電動ガン

性能

全長 571mm
重量 3,100g
装弾数 30発
初速 91m/s前後
定価 62,800円

 次世代電動ガンであるが本モデルは元にしたモデルがストックがワイヤータイプであるために通常の電動ガンのようにバッテリーをストック内に置くことが出来ないため、他の電動ガンと異なりマガジン内に格納されている。これが原因なのかトリガーのレスポンスは早い。別売りされている照準補助デバイスを模したバッテリーケースを使用することで大型バッテリーの仕様も可能となっているが併用することは出来ない。欠点としては元にしたモデルが防弾チョッキ等を装備して使用することを前提としているためかストックが短く構えにくいこと、マガジンにバッテリーを内蔵しているためスペアマガジンの価格が高くなってしまうことであろう。

 

KSC HK417A2 ガスブローバック

性能

全長 902mm
重量 4,360g
装弾数 36発
初速 75m/s前後
定価 59,800円

 H&K社公式ライセンス製品。主要パーツは金属製でKSCらしく「かっちり」と作ってある。ガスレギュレターもダミーながら可動するのがさすがKSCといったところである。ハンドガードもアルミ製で接合部もしっかりとしており剛性も十分にある。実物と同様にマガジンキャッチ、セレクターレバー、ボルトストップ等はアンビ式となっている。システム7TWOを装備している上に大型のマガジンであるために撃ち味は重く迫力がある。同社製品はパーツが摩耗することがかつて不評であったが、本モデルは摩耗部分に焼結パーツを採用することで耐久性を確保している。命中精度はKSC製品なので非常に高いがガスブローバックなので安定性には欠ける。

 

まとめ

 

 HK416は一応、M4の改良型といってよい。しかし基本的な発射機構は全く異なる。H&K社の製品だけあって品質は非常に優れており、ショートストロークピストン式のため命中精度にも影響は少なく、弾薬の圧力にも左右されないため多くの弾薬を使用することができる。さらにロアレシーバーがM16系の銃と互換性があるためアッパーレシーバーを交換するだけでHK416の機能を発揮することができるという非常に合理的な小銃である。

 


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01_G36
(画像はwikipediaより転載)

 

 H&KG36とは、1996年にドイツ連邦軍に制式採用された自動小銃で近未来的な外観はしているものの構造は保守的な設計となっている。同時に外装にはプラスチックを多用、マガジンも半透明にする等、最新の技術も取り込んでいる。

 

H&KG36(実銃)

 

 

性能

全長 999mm
重量 3,630g
口径 5.56mm
使用弾薬 5.56×45mmNATO弾
装弾数 30発
設計・開発 H&K社

 

開発

02_G36
(画像はwikipediaより転載)

 

 ドイツ軍制式採用自動小銃G3の後継機として開発がスタート、H&K社は口径を5.56×45mmNATO弾としてHK50を開発、1996年にG36として制式採用された。作動方式はガスオペレーション方式でターン・ボルト・メカニズムが組み込まれている。特徴的なのはストック、ハンドガード、グリップを始めレシーバーや多くの内部パーツに強化プラスチックを採用したことであろう。これにより生産性や耐久性の向上に貢献している。

 マガジンも半透明のポリマー製で残弾の確認が容易になっているが、同じ半透明マガジンを採用しているステアーAUGと異なり外側から薬室の付近まで見えるようになっている。照準器は1.5倍の光学照準器及び光学照準器上部に等倍のドットサイトが標準装備されていたが、寒冷地では曇ってしまうためのちにピカテニー規格の20mmレイルに変更されている。

 欠点としては、高温地域、または連続射撃により銃身が過熱、命中精度が低下することが指摘されている。

 

バリエーション

03_G36
(画像はwikipediaより転載)

 

 銃身を短縮化したカービンモデルのG36K、さらに銃身を短縮化したG36C、輸出用モデルのG36V/G36KV、標準装備のダットサイトをピカテニー規格のレイルに置き換えたモデルであるG36A2/KA2、民間型にセミオートのみとしたHK243(293)、7.62×35mmの300 BLK弾仕様であるHK237、サムホールタイプの固定ストックを装備したSL8等がある。

 

H&KG36(トイガン)

 

概要

 2002年12月12日に東京マルイからG36Cがスタンダード電動ガンとして発売、2009年12月16日には東京マルイからG36Kが次世代電動ガンとして発売されている。2011年9月15日には同じく東京マルイからG36Cカスタムが同じく次世代電動ガンとして発売されている他、電動ガンboysからスケールダウンしたG36C、同じくライトプロとしてフルスケールで対象年齢10歳以上用に低パワーモデルを発売している。海外メーカーからはダブルイーグルから電動ガンが発売されている。

 

東京マルイ H&KG36Cカスタム 次世代電動ガン

性能

全長 745mm
重量 2,930g
装弾数 50発
初速 87m/s前後
定価 49,800円

 次世代電動ガンなので外観の再現度は問題なく、トップのピカテニー規格のレイルも削り出しとリアリティに花を添えている。Cモデルなので光学照準器は装備されていないが、拡張性を考えるとむしろこちらの方がよい。マガジンは半透明で内部には実弾が装填されている状態を再現したダミーカートリッジが内蔵されている。ストックも折り畳み式でチークピース(頬当て)も取り外し可能と使い勝手も良い。次世代電動ガンなので反動もあり、命中精度も高い。G36を求めているユーザーであれば本製品一択と言っても過言ではない。

 

まとめ

 

 銃は弾丸が銃身を通過する際に強烈な摩擦により銃身が高温となる。特に高温地帯での連続射撃というのは銃にとってかなりの負担であることは間違いない。G36で指摘された高温地帯での命中精度の低下の問題はHK社は存在しないと主張しているもののプラスチックを多用した構造が原因である可能性は高い。

 


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