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5.56×45mmNATO弾

01_FNC
(画像はwikipediaより転載)

 

 FNCとは、ベルギーのFN社が1976年に発表した第二世代自動小銃である。口径は5.56mmでカートリッジは現在NATO軍で制式採用されているSS109である。アルミ削り出しのロアレシーバーにスチールプレス製アッパーレシーバーと十分な強度を持っている上、当時は珍しいSTANAGマガジンを採用する等、優れた設計の銃であったが、高価になってしまったため採用した国はベルギー始め数か国に止まった。

 

FNC(実銃)

 

 

性能

全長 995mm
重量 4,100g
口径 5.56mm
使用弾薬 5.56×45mmNATO弾
装弾数 30発
設計・開発 FN社

 

開発

02_FNC
(画像はwikipediaより転載)

 

 ベルギーのFN社が第二世代アサルトライフルとして開発した自動小銃で、同時に開発された5.56mm弾SS109はそれまでのM16を始め世界の5.56mm小銃弾であったM193に代わりNATO軍に制式採用されることになった。FNCは1966年に開発した前作のCALが強度的に問題があったこともあり、ロアレシーバーをアルミ削り出し、アッパーレシーバーをスチールプレス製として強度を確保している。

 作動はAK47や日本の89式小銃と同じロングストロークピストン式で閉鎖機構はロータリーボルトロッキングシステムを採用している。セミ・フルオート切替式で弾倉は当時は珍しかった互換性の高いSTANAGマガジンを採用した画期的な銃であったが、完成した1976年には競合が多くあり、アルミ削り出しの比較的高価な銃となってしまったため、セールス的には失敗だったといえる。ストックは折りたたみ式のみである。

 1979年にベルギー軍に制式採用され現在でも運用されている他、インドネシア、スウェーデン軍が制式採用している。

 

バリエーション

03_FNC
(画像はwikipediaより転載)

 

 バリエーションとしては、銃身を4cm切り詰めたアサルトカービン、民間向けにセミオートモデルがある。

 

FNC(トイガン)

 

概要

 1988年にアサヒファイアーアームズがガスフルオートモデルとして発売、実銃には無い3点バーストを内蔵している。近年ではG&Gアーマメンツが電動フルオートでFNCをモデルアップしている。

 

まとめ

 

 FNCは銃自体は高性能であり、同時に開発されたSS109はそれまでのM193カートリッジに比べ高性能であり、現在でもNATO軍制式採用となっている。またSTANAGマガジンも同様で多くの銃がこの規格に合わせている。FNCはその先鞭をつけた銃であったが、高性能故に高価であり、セールス的には芳しくなかった。悲運の小銃であったといえる。

 


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01_HK33
(画像はwikipediaより転載)

 

 HK33とは、H&K社が1963年に発表した自動小銃で、当時の最新自動小銃であるM16自動小銃で採用された小口径弾5.56mm弾を使用できるようにG3自動小銃を小口径化したモデルである。内部機構はG3と同様で自動小銃としては珍しいブローバック式の発射機構を有する。1968年から生産が開始され、タイ軍やトルコ軍で制式採用された他、軍や警察の特殊部隊で使用されている。

 

HK33(実銃)

 

 

性能

全長 920mm
重量 3,900g
口径 5.56mm
使用弾薬 5.56×45mmNATO弾
装弾数 30発
設計・開発 H&K社

 

開発

02_HK33
(画像はwikipediaより転載)

 

 1962年、米空軍が5.56×45mm弾を使用するM16自動小銃を制式採用すると、H&K社はすぐに反応し、自社のG3自動小銃を5.56×45mm弾仕様に改良して1963年にはHK33自動小銃を完成させた。HK33はG3で5.56mm弾を発射出来るように改良した結果、全長は約10cm短くなり、重量も600gほど軽減されている。軽量化はしているものの使用弾薬が7.62弾から5.56mm弾に代わったため反動は軽くなっている。

 発射機構はG3と同様のディレイトブローバック方式で閉鎖機構はローラーロッキング方式を採用している。使用弾薬は初期にNATOに制式採用された5.56弾であるM193であるが、マガジンは独自規格のためM16系のSTANAGマガジンは使用できない。1980年代に改良されたHK33EではベルギーのFN社が開発した新規格のNATO弾SS109を使用することが出来る。

 ストックやハンドガードはポリマー製で、モジュラーシステムを採用しており、トリガーグループはMP5と共用でフラッシュハイダー部には銃剣や二脚、グレネードランチャーを装着することができる。採用例は少ないもののタイ軍やトルコ軍で制式採用されている他、HK33やそのバリエーションモデルが警察や軍の特殊部隊でしばしば使用されている。1968年から2001年まで製造された。

 

バリエーション

03_HK33
(画像はwikipediaより転載)

 

 固定ストック装備のA2、金属製伸縮式ストックを持つA3、カービン仕様のHK33K、スコープと専用トリガーグループを搭載した狙撃銃モデルであるSG/1、分隊支援火器仕様のHK13、HK13をベルト給弾式に変更したHK23、サブマシンガンサイズのHK53、7.62×39mm弾(AK47用の弾薬)仕様のHK32、民間向けのセミオート仕様のHK93等がある。

 

HK33(トイガン)

 

概要

 2005年にKSCがエアーコッキング&電動ガンというユニークな製品を発売している他、海外メーカーではLCTがLK33という名称で発売している。

 

まとめ

 

 HK33の開発は意外に古く1963年である。当時の小銃の小口径化にH&K社が素早く対応して完成させたモデルである。生産は2001年まで続いたが現在では生産はされていない。機構は自動小銃では珍しいブローバックで、当時の競合であるM16自動小銃と比べると若干重い。一部の国では制式採用されたものの今ひとつ注目されることのなかった自動小銃である。

 


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01_ガリルARM
(画像はwikipediaより転載)

 

 ガリルARMとは、イスラエルIMI製の自動小銃でAKをベースに5.56×45mmNATO弾を発射出来るように改良した銃である。ただ口径を変更しただけでなく、コッキングレバー、セイフティレバーを左右で使用できるようにしたりしている他、ワイヤーカッター、栓抜き機能を持つ二脚、折り畳み式ストック等、独自の改良も施されている。イスラエル軍ではタボールに機種が変更されてしまっているが、世界各国で現在でも使用され続けている。

 

ガリルARM(実銃)

 

 

性能(ARM)

全長 979mm
重量 4,350g
口径 5.56mm
使用弾薬 5.56×45mmNATO弾
装弾数 30発
設計・開発 IMI社

 

開発

02_ガリルSAR
(画像はwikipediaより転載)

 

 ガリルARMはイスラエル・ミリタリー・インダストリー(IMI)が設計・開発した自動小銃で、ARMは「アサルト・ライフル・マシンガン」の略である。それまでイスラエル軍はベルギーFN社製自動小銃FALを制式採用していたが、全長1mを超えるFALは車両を使用する移動が多いイスラエル軍としては取り回しが不便であったため、取り回しが良い自動小銃の必要性を痛感、開発することとなった。設計にはフィンランドの銃器メーカーであるワルメット社が協力したためAKシリーズの系統を受け継ぐRk62自動小銃に酷似しているが、カートリッジを5.56×45mmNATO弾仕様に改良している。

 発射機構はAKシリーズと同様のロングストロークピストン式でカートリッジのガスがバレル上部のピストンに流れ込み、ガスの勢いでピストンが後方に移動、ボルトを押し出すものである。ショートストロークピストン式と異なりピストンはボルトと共に最後まで移動する。閉鎖機構はターン・ボルト方式で左右にロッキングラグが備えられている。発射機構もその他メカニズムもAKシリーズとほとんど同じである。

 イスラエル軍への配備は1973年に始まったものの、米国よりM16自動小銃の供給が始まったため全部隊に配備するには至らなかったが、輸出は好調で南アフリカ、フィリピンを始め多くの国で制式採用された。これは当時のイスラエルには外貨獲得手段が少なく、米国供給のM16を自国軍に装備する代わりに自国製自動小銃を海外に輸出して外貨獲得を行っていたとも言われるが真意の程は不明である。

 ガリルは機構的にはAKシリーズを踏襲しているものの、AKシリーズと異なりセレクターレバーは左側面にもあり、グリップを握ったまま操作することが可能である。他にもAKには無いキャリングハンドルを装備しており、折りたたみ式ストックが標準装備されている。さらに特徴的な機構として「栓抜き・ワイヤーカッター」として使用できるバイポッドがある。これは前線で弾倉を栓抜き代わりにする事例が多く発生したために追加された機能でバイポッドの付け根部分にあり、バイポッドを開くことでワイヤーカッターとしても機能するスグレものである。

 

バリエーション

03_ガリルARM
(画像はwikipediaより転載)

 

 キャリングハンドルとバイポッド、そして惜しまれつつも栓抜き機能も排除、ARMが木製だったのに対してポリマー製ハンドガードを装備したAR(アサルトライフル)、さらにARのカービンモデルで同じく栓抜き機能を持たないSAR(ショートアサルトライフル)がある。これらには7.62×51mmNATO弾仕様のモデルが存在する。他にも1995年に登場したさらに銃身を切り詰め、栓抜き機能を持たないMAR(マイクロアサルトライフル)、同モデルを30カービン弾仕様にし、同じく栓抜き機能を持たないマガル等がある。

 

ガリルARM(トイガン)

 

概要

 1989年にファルコントーイがガスフルオートのガリルSARを発売、1991年には木製ハンドガード装備のガリルARMを同じくガスフルオートで発売している。近年では台湾のエアガンメーカーICSが電動ガンでガリルを発売している。

 

ICS ガリルARM 電動ガン

性能

全長 750mm
重量 3,710g
装弾数 300発
初速 85m/s前後
定価 55,800円

 全金属製でハンドガードは木製、マガジンもスチールプレス製で2本付属する。全金属製のため剛性は非常に高く、キャリングハンドルは実物と同様に可動、コッキングレバーもストローク長めできちんと可動する。セイフティレバーも実物と同様に左側のセイフティレバーも使用可能である。バイポッドはワイヤーカッターとしての使用は難しいかもしれないが、栓抜き機能は使えそうである。命中精度に関しては個体差があるようで、特にパッキンは東京マルイ製と交換すると性能が向上するという意見もある。

 

まとめ

 

 ガリルはイスラエル製の自動小銃である。製造され始めたのは1970年代であったが、当時のイスラエルは工作機械の不足からパーツを輸入して生産していた。一部部隊には配備されたものの多くの部隊はM16自動小銃を装備、そのままタボールに変更されているが、世界各国では現在でも多くの国の軍隊で制式採用されている。メカニカルな外観を持つ魅力的な銃である。

 

 


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01_HK416
(画像はwikipediaより転載)

 

 HK416(417)とは、H&K社が2004年に発表したM4をベースに大幅に改良を施したモデルで、M16の発射機構で指摘されていたガス直接利用方式による汚損に対応するために、ショートストロークピストン式を採用した。このため外観上はM4と酷似しているが、発射機構は全く異なるものの、ロアレシーバーはM16系の銃と互換性がある。M4に比べ信頼性が高く、数か国の軍の制式採用小銃となった他、特殊部隊等で多く用いられている。

 

HK416(417)(実銃)

 

 

性能(HK416)

全長 560mm
重量 3,100g
口径 5.56mm
使用弾薬 5.56×45mmNATO弾
装弾数 30発
設計・開発 H&K社

 

背景から開発まで

 1960年代に米軍が手に入れた傑作小銃M16はその後、幾度も改良が加えられ現在に至っている。しかしガス直接利用方式のためボルトキャリアー内に発射時の煤等が付着しやすいため丹念なクリーニングが必要になる等の欠点があった。HK416はこの欠点を克服、同口径のカートリッジであればガス圧に関係なく使用できるようにすることを目的に開発された。

開発

02_HK417
(画像はwikipediaより転載)

 

 外観上からも分かるようにHK416はM16と酷似している。これはM16系の小銃との部品の互換性を最大化した結果であが、発射機構は全く別物であると言って良い。前述のようにM16が発射時に発生したガスをボルトキャリアー内部に直接噴き付け、これによってボルトを後退させるというガス直接利用方式からショートストロークピストン式に変更されている。

 これは発射時のガスの圧力によってバレル上部にあるピストンが後退、ビリアードの玉を突くようにピストンがボルトを突き、その勢いでボルトが後退、ピストンはスプリングによって戻るがボルトは慣性によって後退、戻る時に次弾を装填するという構造である。この方式だとガスが通る部分が少なく、M16系小銃の欠点であった内部の汚損を最小限にするというメリットがある。同時にこの方式はカートリッジのガス圧に作動が左右されることがないためより多くのカートリッジを使用することができる。

 ユニークなのは、この発射機構の変更はアッパーレシーバー部のみであるため、旧来のM16系小銃のロアレシーバーを流用することが可能である。つまりは旧M16系小銃のロアレシーバーにHK416のアッパーレシーバーを装着することで「HK416」とすることも出来るわけである。H&K社は2004年にHK416の原型をHKM4として発表、しかし名称を巡ってコルト社から商標権の侵害として告訴されたため2005年にはHK416と名称を変更した。

 2007年には米軍の一部部隊(デルタ分遣隊)に制式採用、2010年にはノルウェー軍、2014年にはドイツ軍がG38として制式採用している。さらにフランス軍も現用のFA-MASをHK416に入れ替えていく予定である。

 

バリエーション

03_G28
(画像はwikipediaより転載)

 

 フロントヘビーであるという指摘に対して銃身部を軽量化したモデルであるA1、水際での仕様を想定、数か所に水抜き穴があるA2、A2を基にノルウェー軍の要求によってコッキングしていない状態でもセレクターの位置を変更できるように変更したA3、さらにそのA3のトリガーシステムを変更したA4モデル、ガスブロック先端にレギュレター(規整子)を装備、ボルトキャッチやトリガーガードを大型化する等、より使いやすく改良したA5等、数多くの改良型、派生型がある。

 

HK417

 HK416を7.62×51mmNATO弾仕様に改良したモデル。米軍が中東で作戦行動を行うことが多くなるにつれ、7.62×51mmNATO弾の遠距離性能の不足が痛感されてきた。このため米軍は7.62×51mmNATO弾仕様の遠距離モデルのトライアルを実施、このトライアルのためにHK416を7.62mm仕様に改良したのが本モデルである。トライアルには採用されなかったもののイギリス軍特殊部隊SAS、デルタフォース等多くの特殊部隊で採用されている。

 

HK416(417)(トイガン)

 

概要

 東京マルイが2012年12月27日にHK416Dを発売、2013年12月18日にDEVGRUカスタムを発売している。さらに2014年12月22日にはHK417アーリーバリアント、2016年3月24日にはHK416C、2017年3月9日にはHK416デルタカスタム(FDE)、2018年11月15日には同デルタカスタム(ブラック)を発売している他、2019年にはKSCがHK417A2を発売している。実銃が人気のあるモデルのため、他海外メーカーからも多くの製品が発売されている。

 

東京マルイ HK416D 次世代電動ガン

性能

全長 819mm
重量 3,540g
装弾数 82発
初速 93m/s前後
定価 64,800円

 東京マルイの次世代電動ガンであるのでスタンダード電動ガンでは味わえないリコイルショックを楽しむことができ、実物と同様にアンビセイフティやボルトストップ機能も搭載されている。「次世代電動ガン」ということだけで性能面では語ることもないであろう。敢えて書くならば性能はトップクラスである。

 

東京マルイ HK417 次世代電動ガン

性能

全長 921mm
重量 4,500g
装弾数 70発
初速 92m/s前後
定価 82,800円

 電動ガンとしては重量級である4.5kgと実銃と同じ重量を再現している。大型であるが、主要パーツが金属製であるために剛性は高い。次世代電動ガンなのでシュート&リコイルシステム、オートストップを搭載されている。最大特徴はサマリウムコバルトモーターを搭載していることで、これによりトリガーのレスポンスが非常に良くなっている。欠点としては、性能的には次世代電動ガンの中でもトップクラスの性能であるものの重量が4.5kgとあることであろう。

 

東京マルイ HK416C 次世代電動ガン

性能

全長 571mm
重量 3,100g
装弾数 30発
初速 91m/s前後
定価 62,800円

 次世代電動ガンであるが本モデルは元にしたモデルがストックがワイヤータイプであるために通常の電動ガンのようにバッテリーをストック内に置くことが出来ないため、他の電動ガンと異なりマガジン内に格納されている。これが原因なのかトリガーのレスポンスは早い。別売りされている照準補助デバイスを模したバッテリーケースを使用することで大型バッテリーの仕様も可能となっているが併用することは出来ない。欠点としては元にしたモデルが防弾チョッキ等を装備して使用することを前提としているためかストックが短く構えにくいこと、マガジンにバッテリーを内蔵しているためスペアマガジンの価格が高くなってしまうことであろう。

 

KSC HK417A2 ガスブローバック

性能

全長 902mm
重量 4,360g
装弾数 36発
初速 75m/s前後
定価 59,800円

 H&K社公式ライセンス製品。主要パーツは金属製でKSCらしく「かっちり」と作ってある。ガスレギュレターもダミーながら可動するのがさすがKSCといったところである。ハンドガードもアルミ製で接合部もしっかりとしており剛性も十分にある。実物と同様にマガジンキャッチ、セレクターレバー、ボルトストップ等はアンビ式となっている。システム7TWOを装備している上に大型のマガジンであるために撃ち味は重く迫力がある。同社製品はパーツが摩耗することがかつて不評であったが、本モデルは摩耗部分に焼結パーツを採用することで耐久性を確保している。命中精度はKSC製品なので非常に高いがガスブローバックなので安定性には欠ける。

 

まとめ

 

 HK416は一応、M4の改良型といってよい。しかし基本的な発射機構は全く異なる。H&K社の製品だけあって品質は非常に優れており、ショートストロークピストン式のため命中精度にも影響は少なく、弾薬の圧力にも左右されないため多くの弾薬を使用することができる。さらにロアレシーバーがM16系の銃と互換性があるためアッパーレシーバーを交換するだけでHK416の機能を発揮することができるという非常に合理的な小銃である。

 


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01_scar
(画像はwikipediaより転載)

 

 SCAR-H(L)とは、FN社の米国法人FN USAが開発した自動小銃で米軍制式採用カービンM4の5.56×45mmNATO弾での遠距離性能の不足を補うために開発された7.62×51mmNATO弾を使用する小銃である。7.62×51mmNATO弾を使用する割には軽量であり、部品の交換によって5.56×45mmNATO弾仕様に変更することも可能である。米軍の特殊部隊や一部部隊で採用され、アフガニスタン等の実戦で使用され高い評価を得ている。

 

SCAR-H(L)(実銃)

 

 

性能

全長 965mm
重量 3,590g
口径 7.62mm
使用弾薬 7.62×51mmNATO弾
装弾数 20発
設計・開発 FNハースタル社

 

開発

02_scar
(画像はwikipediaより転載)

 

 米軍を中心にNATO軍で制式採用されている5.56×45mmNATO弾は、携行弾数が多く使い勝手の良い弾薬であったが、遠距離での性能に不満が残った。近年、米軍の戦場がイラクやアフガニスタン等の開けた地域で行われることが多く、遠距離性能の不足が問題となった。このため米軍、特にSOCOMは遠距離射撃可能な銃の必要性からトライアルを実施、その結果、採用されたのがSCARである。

 開発は、FN社の米国法人FN USAが中心となって行われた。7.62×51mmNATO弾仕様でありながら部品を交換することによって5.56×45mmNATO弾仕様に変身させることも可能である。米軍SOCOM内ではMk.17、民間向けモデルはSCAR17Sと呼ばれている。発射機構はガスオペレーション方式で閉鎖機構はターン・ボルト方式でレシーバー上部はアルミ製、下部はポリマー製、ボルト、バレル等の主要パーツはスチールという構成になっている。

 上部にはピカテニー規格の20mmレイル、ハンドガード部には左右下に同レイルを装備する。光学照準器を装着することを前提に設計されているのでフロント・リアサイトは折り畳み式で折りたたんだ状態でも光学照準器に干渉しないように設計されている。セレクタースイッチ、マガジンキャッチはアンビタイプで左右両方から操作することができ、コッキングレバー、エジェクションポートも左右に変更することが可能である。

 ストックはポリマー製で折りたたみが出来る上に長さの調節も可能、さらにはチークピースまで装備されているという優れた設計である。7.62×51mmNATO弾仕様のSCAR-LはSTANAGマガジンが使用可能である。

 

バリエーション

03_scar
(画像はwikipediaより転載)

 

 バリエーションとしては、オリジナルのSCAR-H(Heavy)、SCAR-L(Light)、7.62×51mmNATO弾の分隊支援火器仕様のIAR、その改良型のHAMR、民間向けセミオートモデルのSCAR17S(7.62×51mmNATO弾仕様)、SCAR16(5.56×45mmNATO弾仕様)、狙撃仕様のSSR、PDW仕様のSCAR-L Mk16 PDW等がある。

 

SCAR-H(L)(トイガン)

 

概要

 2010年12月27日に東京マルイから次世代電動ガンとしてSCAR-L(FDE)が発売、2011年3月30日にはSCAR-L(ブラック)が発売された。同年10月21日にはSCAR-L CQCモデルが発売、12月28日にはSCAR-H(ブラック)、2012年1月20日にはSCAR-H(FDE)が発売されている。海外メーカーでは、VFC、WE、Cyber Gunからいずれもガスブローバックモデルが発売されている。

 

東京マルイ SCAR-H 次世代電動ガン

性能

全長 711mm
重量 3,630g
装弾数 90発
初速 90m/s前後
定価 62,800円

 外観の完成度は非常に高く、重量も実銃と同重量を実現している。レシーバーや銃身は金属製で剛性も十分にある。装弾数は90発でマガジンはスチールプレス製、ボルトストップ機能も搭載する等と凝った作りになっている。フラッシュハイダーは取り外すことが可能で3インチのアウターバレルを追加することで16インチ仕様に変えることもできる。ストックを折り畳んだ状態で635mmとなるため大き目のリュックサックにも収納できるのはありがたい。次世代電動ガンなのでリコイルショックもあり、命中精度も非常に高い。

 

まとめ

 

 SCARはFN社が1970年代に開発したFNCをベースに改良を加えられたモデルである。しかしあまりにも改良を加えたため原形をとどめない形状となってしまった。2000年代に開発された銃であるが信頼性は高く、米軍では第75レンジャー連隊、米軍特殊部隊等で採用され、アフガニスタン等の戦場での使用で高い評価を受けている。

 

 


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