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45ACP弾

M1911_01
(画像はwikipediaより転載)

 

 M1911とはコルト社の技師ジョン・ブローニングによって設計された銃で1911年に米軍に制式採用されて以来、現在に至るまで100年以上経た今日においてもほとんど改良されることなく、軍、民間において多く使用されている。口径は専用に開発された45ACP弾で装弾数は7発。スチール製のため重量は装弾していなくても1.1kg以上になる。米国でも日本でも最も人気のある銃である。

 

コルトM1911(実銃)

 

 

性能

全長 216mm
銃身長 127mm
重量 1130g
口径 45ACP
装弾数 7+1発

 

概要

 M1911は、ジョン・M・ブローニングにより設計された自動拳銃で1911年に米軍に制式採用された。1926年に一部改良され1911A1となって以降、1985年に正式拳銃がベレッタM92Fに変更されるまで75年間に亘り米軍の正式拳銃であり続けた銃だ。

 M1911とM1911A1の違いは、トリガー形状、トリガー付近のフレームの形状の変更。さらにハンマースプリングハウジングの形状を手に合うように丸みを帯びた形状に変更されたこと。表面処理がパーカーライズド仕上に変わったことぐらいだろうか。本体ではないが、グリップもM1911では全て木製であったが、M1911A1からはべークライド製のものも使用されるようになった。それ以外の基本的な構造等は変更されていない。

 M1911は1911年から1926年まで製造され、1927年からM1911A1が生産が始まったが1945年で生産は終了した。以降、1985年に新正式拳銃にベレッタM92Fが採用されるまでは1945年までに生産されたM1911A1が使用され続けたことになる。

 

 

MEUピストル

 因みに9mm口径のベレッタM92Fのパワーに不満を持った海兵遠征部隊はM1911A1を基にカスタムしたMEUピストルを採用することになったが、その際、予算の都合上、M1911A1の「改良」という名目で予算を採ったため、完全に新規のM1911を採用することが出来ず、軍の倉庫に眠っていた1911A1のフレームを使用した。このフレームも当然1945年以前の代物である。日本ではガバメントと言うが、アメリカでは1911(ナインティーンイレブン)と呼ぶのが普通だ。

 

 

M1911(トイガン)

 

 1966年にMGC、CMCからモデルガンが発売されて以来、トイガンでは把握しきれない程多くのメーカーが生産している。現在では最高級モデルのエランを始め、CAW、タニオコバ、マルシン等が高品質のモデルガンを発売している。ガスガンでは旧MGCの流れを受け継いだWA、高性能エアガンを発売することで有名な東京マルイ、さらには海外メーカーまで含めると膨大なメーカーによってモデルアップされている。その中でおススメM1911のいくつかを紹介してみたい。

 

CAW 発火モデルガン Colt .45Auto M1911A1

性能

全長 216mm
重量 690g
装弾数 7+1発

 かつてモデルガン業界の最大手であったMGCの流れを受け継ぐメーカー。高精度で比較的安価な製品はファンにとってはありがたい。カートリッジ、マガジン等も入手しやすいのがありがたい。外観の完成度の高さと作動の確実さで本当に遊べる数少ないモデルガンの内の一つ。

 

マルシン工業 モデルガン完成品 コルト・ガバメントM1911A1・HW

性能

全長 215mm
重量 560g
装弾数 7+1発

 現在でも活動している数少ない古参メーカーのマルシン。もう数十年に亘ってモデルガンを製造し続けている有難いメーカー。このガバメントも基本設計は年代物。もちろん昔の設計そのものではなく、HW化された上に改良もされている。こちらのメーカーもカートリッジ、マガジン共に入手が容易だ。

 モデルガンはカート、マガジン等、初期投資が結構かかる。その上、パーツが結構破損するので、メーカーから部品を取り寄せる必要がままある。火薬を使うためにどうしても部品の消耗が激しくなってしまうのだ。その点、マルシンは本体、カートリッジ共に安価で敷居が低いし、部品の供給も可能である。昔ながらのメーカー。

 

東京マルイ M1911A1 コルトガバメント (18歳以上ガスブローバックガン)

性能

全長 217mm
重量 799g
装弾数 26発

 安定した性能と高い命中精度、その上安価と無敵のメーカー東京マルイ。このM1911A1は若干古いモデルであるが、性能の高さは変わらない。ただ、エアガンメーカーはロッドによって地味に改良していたりもするので最新のものがいいかもしれない。外観の精巧さも業界随一と完璧であるが、通常のABS樹脂を使用しているため軽いのが残念。初速は70m/s前後。

 

WA コルト M1911 ゲッタウェイ ビンテージ

性能

全長 216mm
重量 890g
装弾数 21発

 リアルなエアガンを発売しているメーカー。社長の国本圭一氏はアメリカで鍛えたプロのシューター。特にM1911に絶大な愛情を持っている。ウエスタンアームズの製品は基本的にM1911であるといってよい。社長が愛しているだけあって完成度は高い。

 外観はMGCの流れを汲んでいるが、非常に精巧である。ガスガンであるが、素材に「カーボンブラックヘビーウェイト」という材質を使っているため通常のガスガンよりも重量がある。リアル志向の方にはおススメだ。命中精度は東京マルイに若干劣るが、モデルガン並の外観を持つガスガンという長所は捨てがたい。ガスガンとしては一見高額であるが、完成度を見れば納得できる。実は私はこのM1911を愛用している。初速は70m/s前後。

 

東京マルイ No.25 コルト ガバメント HG 18歳以上エアーHOPハンドガン

性能

全長 212mm
重量  - g
装弾数 25発

 これはオマケ。東京マルイ製のエアコッキングガン。ガスガン、モデルガンという高精度なトイガンばかりいじっていると忘れてしまうおもちゃの楽しさを思い出させてくれる一丁。値段も安価で耐久性も低いがその分、何も心配しないでパスパス撃って遊べる。空気がパワーソースなのでランニングコストはBB弾のみ。室内で遊ぶ分には音は静かだし命中精度は高いしで値段以上に楽しめる。ガンファンは、この楽しさからスタートしている人も多いはず。

 

まとめ

 

 M1911には熱狂的なファンがいる。米国はもちろん日本でもだ。シンプルな構造と高い信頼性、「ポケット砲兵」と呼ばれる圧倒的な破壊力が人気の秘密だ。100年以上前に作られた銃が、ほぼ改良されることなく現在まで使用され続けているというのは驚異的ですらある。まさにレジェンド中のレジェンドだ。

 

 

 

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01_ump
(画像はwikipediaより転載)

 

 UMPとは、ドイツのH&K社が米軍特殊部隊の要請に応える形で1999年に開発したサブマシンガンである。それまで一般的であった9mm弾を使用するサブマシンガンではストッピングパワーが不足するため45ACP弾を使用するサブマシンガンとして開発された。全体はグラスファイバーを混入したプラスチックを多用しているため軽量で錆にも強い。当初は45ACP弾仕様だけであったが、のちに9mm弾、40S&W弾仕様モデルも発売された。

 

UMP(実銃)

 

 

性能(45ACP弾仕様)

全長 450mm(ストック展開時690mm)
重量 2.3g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP弾
装弾数 25発
設計・開発 H&K社

 

開発

02_ump
(画像はwikipediaより転載)

 

 UMPは米軍特殊部隊の要請を受けてH&K社が1999年に開発したサブマシンガンで、当時は一般的にはサブマシンガンは9mmパラベラム弾を使用するのが一般的であったが、現場では9mmパラベラム弾の威力不足が指摘されていた。このため本銃は十分なストッピングパワーを持つ45ACP弾を使用するサブマシンガンとして開発がスタートした。

 UMPはフレームやマガジンを始め内部パーツにまでグラスファイバーを混入したプラスチックで製造されているため、軽量で生産性に優れている他にも錆にも強いという特性を持っている。作動方式はブローバック式で閉鎖機構はクローズドボルト方式を採用している。セレクターは左右兼用でセミ・フルオート切替式、サイトはVノッチとピープ式を選択できるアイアンサイトが標準装備であるが、銃上面、下面にピカテニー規格の20mmレイルが装備されており、必要に応じて光学照準器を装備することができる。

 ストックは本体同様プラスチック製の折りたたみストックが装備されており、特殊部隊用に開発された製品のため脱着式のサイレンサーも供給されている。民間向けにもセミオートモデルが販売されているが、主にユーザーは法執行機関であり、米軍第5特殊作戦群を始め、米国国境警備隊、カナダ警察特殊部隊、オーストラリア特殊部隊を始め20ヶ国以上の国の法執行機関で制式採用されている。

 

バリエーション

03_ump
(画像はwikipediaより転載)

 

 特殊な銃器のためバリエーションは多くないが、9mmパラベラム弾仕様のUMP9、40S&W弾仕様のUMP40、民間向けセミオートモデルが発売されている。

 

UMP(トイガン)

 

概要

 電動ガンがUMAREX、UFC、G&G、ARES、S&T、ダブルイーグル等から発売されている。

 

まとめ

 

 UMPの構造は非常にシンプルであり発射機構もブローバック式である。さすがにオープンボルトは採用していないものの機構もシンプル、素材もグラスファイバー混入のプラスチックで全体的に無駄のない極めて合理的なサブマシンガンである。しかしクローズドボルト方式を採用しているため命中精度は高いという非常に完成度の高いサブマシンガンとなった。

 

 


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ジェリコ941
(画像はwikipediaより転載)

 

 1990年に発売されたイスラエル製ハンドガンがジェリコ941である。アメリカでは「ベビーイーグル」とも呼ばれている銃で、現在でも販売が続けられているロングセラー商品である。ガスガンではKWCやハドソン産業が製造しており、アニメ『カウボーイビバップ』、『攻殻機動隊』でバトゥが使用する等、一部のファンには知られている銃である。

 

ジェリコ941(実銃)

 

 

性能

全長 207mm コンパクトモデルは184mm
重量 1092g(フルサイズ スチール)890g(フルサイズ ポリマー)
口径 9mmパラベラム、40S&W、41AE
使用弾薬 9mmパラベラム弾, .40S&W弾, .41AE弾, .45ACP弾(一部モデル)
装弾数 16+1(フルサイズ)13+1(コンパクト)

 

特徴

 ジェリコ941は、イスラエルの兵器製造コンツェルンであるイスラエル・ミリタリー・インダストリーズ社(IMI社:現イスラエル・ウェポン・インダストリーズ社(IWI社))によって開発、1990年に発売された自動拳銃で「ベビーイーグル」とも呼ばれている。

 ジェリコ941は日本では1999年のアニメ『カウボーイビバップ』に登場したことで一部のファンの間では有名だが世間は誰も知らないそれなりにマニアックな銃と言える。ただ、一部のファンには好まれるようで、上記、『カウボーイビバップ』の他にも攻殻機動隊においてバトーが使用する銃として作品中に登場する。

 デザインはデザートイーグルを意識したものとなっている。実際、外観はデザートイーグルに似ており、スライドを包み込むタイプのフレームは、CZ75の影響を受けていることが分かる。特徴は、9mm以外にもコンバージョンキットを利用して40S&W、41口径と使用弾薬を替えることができる。 名称で分かるようにジェリコ941は当時、40S&Wと競合していた41口径弾を使用できることが売りであったが、現在では41口径弾が市場からほぼ駆逐されてしまっている。

 バリエーションは、スチールモデルとポリマーフレームモデルの2種類が存在し、それぞれにフルサイズ、セミコンパクト、コンパクトの3種類のモデルが存在する。口径は9mmと40S&Wのみで、スチールモデルのセミコンパクトのみ45口径モデルが存在する。45口径モデルはこれとは別にジェリコ945と呼ばれるモデルが存在する。

 

ジェリコ941(トイガン)

 

 残念ながらモデルガンでは発売されていないが、エアガスガンではハドソンが随分前にガスブロを発売しているが、こちらは作動がイマイチでガス漏れもする。しかしモデルガンメーカーだけあって再現性に関しては評判が良い。最近では台湾のKWCがCO2モデルのガスガンを発売している。

 

ハドソン産業製ジェリコ941

性能
全長 208mm
重量 765g
口径 6mmBB弾
装弾数 6mm 24発
パワーソース フロンガス

 

 2003年にモデルガンメーカーの老舗ハドソン産業が発売したガスブローバックガンである。1960年代からモデルガンを製作していたメーカーだけあって外観の完成度の高さは素晴らしく、トリガーガード内側のパーティングラインも丹念に処理されている。疑似的なショートリコイル機構を装備している上にバレル内のライフリングもポリゴナルを再現しているという意欲作である

 ブローバックエンジンにはマルゼンのシステムを使用しており問題は少ないが、実射性能に関しては安全装置をしても引き金が引けてしまったりと問題も多い。最大の問題はバルブは独自快活のBVSというシステムを採用したために異常にガス漏れが多いことだ。2007年頃に改良型が発売されたが当時のエアガン業界の水準には遠く及ばなかった。

 作動性能は完全にアウトではあるが、モデルガン的な見地で観れば後述KWC社製に比べるとブローバックをすることや外観の精度の高さから本モデルが最も完成度の高いジェリコ941トイガンと言えるだろう。

 

KWC製ジェリコ941

性能
全長 205mm
重量 800g
口径 4.5mm、6mmBB弾
装弾数 4.5mm 22発、6mm 15発
パワーソース CO2ガス

 

 日本ではあまり知られていないが、台湾台南市に拠点を置くKWC社がジェリコ941のガスガンを発売している。固定スライド方式でCO2ガスで発射する。口径は4.5mmと6mmBB弾モデルが発売されている。

 KWC社のジェリコは金属製スライド、プラスチック製フレームで構成され、ダブルアクションのみ、ハンマーはダミーであるためコッキングすることはできない。機構は80年代の日本の固定スライドガスガンに近い物だと考えると良いだろう。

 命中精度は5mで4cm程度と比較的良好であるが、トリガーがダブルアクションのみでありさらに重いのが難点である。

 

 

まとめ

 

 日本ではあまり有名でないジェリコ941であるが、現在も製造販売されている。アメリカでは主にベビーイーグルという名称が一般的なようだ。日本では上記有名なアニメの脇役として存在感を出しているが知名度はあまり高くない。しかし、現在では主流のポリマーフレームも採用しており、古さを感じさせないデザインは魅力的である。

 


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01_M45A1
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトM45A1とは、1980年代後半に米海兵隊が採用したMEUピストルの後継モデル。M1911を開発したコルト社製でそれまで制式採用されていたM1911A1の外装、内部機構に改良が加えられたモデル。フラットダークアースの外装とピカテニー規格の20mmレイルを装備しているのが特徴。

 

コルトM45A1(実銃)

 

 

性能

全長  - mm
重量  - g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP弾
装弾数 7+1発
設計・開発 コルト社

 

背景から開発まで

 1985年、米軍はこれまでのコルトM1911A1に代わって、ベレッタ92を次期制式採用拳銃と決定した。これは米軍が70年以上にわたって使用し続けてきた45ACP弾の使用の終焉を意味するものであった。米軍は米西戦争においてスペインに勝利、その結果、フィリピンを植民地として獲得することになったものの原住民モロ族の強力な抵抗に手をこまねいていた。それまでの38口径リボルバーでは致命傷を与えられないと考えた米軍はより強力な45ACP弾を採用、以降長年に亘り米軍のサイドアームとして活躍していた。

 新しく採用されたベレッタM9は、イタリアベレッタ社の製品で口径は9mm、45口径ほどの破壊力はない物のそれまでのM1911A1の装弾数が7発だったのに対して15発と2倍以上の装弾数を持つことが特徴であった。しかし威力が弱いことは致命的であり、特に問題視した海兵隊は早くも1980年代後半には武器庫に眠っていたM1911A1の中で良質の個体を選び出しカスタムを施して使用することを開始した。これがいわゆるMEUピストルである。

 このMEUピストルはカスタムといっても予算上新規の武器購入が出来なかったための方便と言ってもよく、実際にM1911A1のパーツで使用しているものはフレームだけであった。その後予算が通ったため新規で45口径のピストルを配備してきたが、2000年頃になると旧式化が目立つようになり、アップブレードの必要性を痛感するようになった。

 

M45A1の特徴

 このためトライアルが行われ2012年7月20日にコルト社製M1911A1の改良型がM45A1として制式採用された。このM45A1は基本的な構造はほぼM1911A1と変わりないものの多くの特徴のあるハンドガンとなっていた。最大の特徴はバレル下部に装備されたレイルシステムで20mmピカテニー規格のレイルが装備されたことによってフラッシュライト、レーザーサイト等の光学機器を装着することが可能になった。さらに全体は砂漠での使用を想定したサンドカラーとなり、大型のフロントサイトを装備、リアサイトはノバック型のサイトとなった。

 他にも最新のカスタムガンで採用されている大型のサムセイフティ、ビーバーテイルを採用したグリップセイフティロングトリガー等が採用、グリップもマガジンキャッチを使いやすいように改良されている。内部構造も全く以前のままではなくリコイルスプリングにデュアルリコイルスプリングを採用する等チューンナップされている。2016年には兵站の関係からグロック19に置き換えられたものの現在でも多くの部隊がM45A1を使用し続けている。

 

コルトM45A1(トイガン)

 

概要

 ガスガンではWAがかつてラインナップしていたが、現在は製造されていない。しかしWAは古いモデルの再販は頻繁に行っているので今後再販される可能性はある。ガスガンで一番メジャーなのが東京マルイの製品でさらに台湾のバトン社がCO2モデルを発売している。

 

東京マルイM45A1

性能

全長 222mm
重量 823g
装弾数 27+1発
初速 70m/s前後
定価 18,800円

 日本のエアガンのトップメーカー東京マルイが2018年2月23日に発売した製品。東京マルイのガバメントシリーズの一つであるが、内部構造等はしばしば改良が加えられているため性能は初期のガバメントに比べれば最新モデルは向上している。M45A1は外装にも新規パーツを多く採用しており東京マルイのやる気が伝わってくる。

 外観上注目すべき点はファイアリングピンを再現していることで、ガスガンでは必要ないパーツであるが、銃の後部に位置しているため射手からは目立つ場所にある。これを形状だけでもリアルに再現してくれているのはうれしい。外観の完成度の高さは最優秀である。東京マルイは比較的割安な製品を発売することで人気であるが、M1911系のハンドガンの外観の再現性の高さはCAWやエランに匹敵する。近年はさらにその完成度に磨きがかかってきたようだ。命中精度は非常に高く、弾道も素直で非の打ち所がない。

 欠点としてはハンマーがハーフコックになった際、実銃のように指で押さえながら引き金を引きハンマーを落とすことが出来ず、引き金だけを引くとハンマーは落ちずに引き金が引けてしまうことであろう。これは実用上は何の問題もないがリアル志向のファンには少し残念である。他には東京マルイ製ハンドガン品全般に言えることであるが、HW材を使用していないために重量が軽いという欠点がある。その軽さを補うためにグリップ内に200g前後のウエイトを入れている。このためグリップを交換すると銃が非常に軽くなってしまうのであるが、本製品に関してはグリップの完成度が非常に高いためそのまま使用しても問題はないであろう。

 

バトン社コルトM45A1

性能

全長 224mm
重量 672g
装弾数 15発
初速 75m/s前後

 台湾のバトン社製ガスガン。こちらはフロンガスではなくCO2を使用する。海外製ではあるが、日本の法規制に対応済みでスライド、フレームは樹脂製、初速も日本の法定基準内に収められている。内部構造は東京マルイの影響を大きく受けた構造であり、東京マルイ製ガバの分解をしたことがある方は困ることはないであろう。外観の完成度は東京マルイ製に匹敵する位高い。素材の質感は意見が分かれるものの個人的にはそれほど悪いとは感じない。

 外観上で最も素晴らしいのがファイアリングピンが再現されているだけでなく、この再現性が非常に高いことである。これは雰囲気を楽しむガンファンにとっては重要な点である。ただCO2を使うという制約上、マガジンはガスタンクが露出しており、円筒形のガスタンクを収納するためフレームも削られているというのが唯一の外観上の欠点である。

 命中精度は非常に高く、弾道も素直である。40m程度はフラットに飛ぶのでハンドガンでありながら遠距離のターゲットも命中させることが可能である。本銃の最大の特徴はCO2であるが、これを採用したことにより冬場でも安定した初速を出すことに成功している。ガスタンク1本で約60発を発射することが出来る。

 欠点としてはCO2であるためランニングコストが若干高くなってしまうことと、フィールドによっては禁止されていることも多いのでサバゲで使用するには注意が必要である。さらに装弾数が15発と少ないことも欠点として挙げられる。しかし実銃は7発なのでリアリティという面からみれば十分ともいえる。フロンガスも値上がりしていく中、エネルギーソースとしてCO2の重要性は増していくであろう。

 

まとめ

 

 実銃では刻印は茶色になっている。トイガンではどのメーカーもこれを再現していないのでトイガンを購入したら刻印を茶色に塗装することをお勧めする。こういうひと手間をかけると銃に愛着が湧くので楽しい。

 

 


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01_FNX45
(画像はwikipediaより転載)

 

 FNX45とは、米国SOCOMのトライアルに参加するために米国のFNハースタル社が開発した45ACP弾を使用するダブルアクション、ダブルカラムマガジンのポリマーフレームオートである。マガジンキャッチ、セイフティは左右から操作できるアンビタイプでタクティカルモデルはサプレッサー、ドットサイトを装着することができる。トライアルが中止になってしまったため民間向けに販売されている。

 

FNX45(実銃)

 

 

性能

全長 200mm
重量 941g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP弾
装弾数 15+1発
設計・開発 FNハースタル社

 

開発

02_FNX45
(画像はwikipediaより転載)

 

 FN社を本社に持つ米国のFNハースタル社によって開発されたポリマーフレームのハンドガンである。FNXは2005年に行われたSOCOMのM9の後継拳銃トライアルに参加するために製作されたもので、参加要件に45ACP弾の使用が求められていたために45口径で設計されたダブルアクションオートである。発射機構はショートリコイル方式で最近の流行であるストライカー方式ではなく、伝統的なハンマーを持っており、トライアルの参加要件に従い、ピカテニー規格の20mmレイル、蓄光サイトを装備している。

 スライドはステンレス製、フレームはポリマー製で、グリップのバックストラップは2種類(現在では4種類)用意され、射手の手の大きさによって交換することが出来き、装弾数は15発と45ACP弾を使用するハンドガンとしては最大級である。マガジンキャッチは交換しなくても左右から操作できるアンビタイプで、トリガーはダブルアクションであるが、近接戦闘を前提としているためコック&ロックが可能なようにアンビタイプのサムセイフティが装備されており、セイフティを上げるとロックされ、下げるとデコッキングレバーとして機能するようになっている。

 結局、トライアルは中止されてしまうが、その後民間向けにFNX45として発売された。バリエーションとしては9mmパラベラム弾仕様のFNX9(装弾数17発)、40S&W弾仕様のFNX40(装弾数14発)があり、それぞれブラック、FDE(フラットダークアース)、ステンレスの地肌のスライドを装備したモデルがある。FNXタクティカルはバレル先端にねじ切りがあり、サプレッサー、リアサイトにマイクロドットサイトを装着することができる。

 

FNX45(トイガン)

 

概要

 2019年6月に東京マルイがガスブローバックモデルでタクティカルモデルをモデルアップしている。

 

東京マルイ FNX45 ガスブローバック

性能

全長 220mm
重量 830g
装弾数 29+1発

 ドットサイトを搭載することを前提に開発された製品であるためドットサイトを搭載した状態においても作動に問題はない。通常のリアサイトでも蓄光材が入っているので暗い状態でも正確な射撃が可能である。サプレッサーも装着可能であるが、ネジは16mmなので注意が必要である。リアリティの面でもショートリコイルが再現されており、刻印も実銃と同様に彫られている。バックストラップは実銃同様に4種類付属する。初速は70m/s前後に設定されており、トリガープルは若干重いが命中精度も非常に高い。

 

まとめ

 

 ポリマーフレームオートは当初は9mmが主流であったが、最近では45口径仕様のものが多くなってきた。45口径で装弾数14発というのは驚異的であるが、これもポリマーフレームが開発されたことによって可能になったものであろう。ハンドガンの進化は止まらない。

 

 

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01_S&WMP
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&W M&Pとは、2005年にS&W社が発表したポリマーフレームオートである。M&Pはミリタリー&ポリスの略で、100年前にリボルバーの歴史を変えたS&W社の名銃ミリタリー&ポリスの名を継承していることからもS&W社の期待の度合いが分かる。市場での評判も良く、グロックには及ばないものの人気のあるポリマーフレームオートの一つである。

 

S&W M&P(実銃)

 

 

性能

全長 190mm
重量 680g
口径 9mm
使用弾薬 9mmパラベラム弾
装弾数 17+1発
設計・開発 S&W社

 

背景から開発まで

02_S&WMP
(画像は伝説のシグマ wikipediaより転載)

 

 1994年、最近流行の「グロック風」ポリマーフレームハンドガンを製作したS&W社。あまりにも「グロック風」であったため、本家グロック社から裁判を起こされる始末。結局、和解金を支払い、設計を変えることで和解。つまりはS&W社の完全敗北であった。「やっぱり「グロック風」はだめだよね!」ということでS&W社がちゃんと作ったポリマーフレームオートがMPである。

 

開発

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(画像はwikipediaより転載)

 

 MPの開発は、シグマとワルサー社とのコラボモデルであるSW99の設計を進化させたものであるが、シグマとの部品の互換性は全く無い。相当な自信作であったらしく、S&W社の名銃「ミリタリー&ポリス」の名称を継承させた。発売は2005年で、スライドとバレルはステンレス製、フレームはステンレスのインナーフレームとポリマーの外装で構成されている。

 グリップ後部のストラップは交換可能であり、SMLサイズのストラップが製品に付属している。スライドストップは左右から操作することが可能であり、マガジンキャッチも付け替えることで左利きのユーザーにも対応している。薬室にカートリッジが装填されているかどうかを確認するインジケーターはスライド上部に位置している。トリガーはポリマー製で上下に分割されており、下部のトリガーを引くことで安全装置が解除、引き切ることで撃発する。トリガープルは競合のグロックの2.5kgに比べ2.9kgと若干重く、ポリマー特有の「ねばり」が出るため好みが別れるところである。

 最大の特徴は、人間工学を非常に考慮した設計で、グリップの形状からグリップアングルも全て理想的な形状に設計されておりボブチャウカスタムのように全体的にエッジが削られて丸みを帯びている。特に素晴らしいのはバレルの位置で、バレルが低い位置に設定されているため射手は自然な感覚で照準をつけることが出来る上に反動の抑制も容易になっている。現在のところグロックには勝てないものの市場での人気は上々である。

 

バリエーション

03_S&WMP
(画像はwikipediaより転載)

 

 お約束のコンパクトモデルの他にも口径や銃身長に多くのバリエーションがあり、M&P○○(○○内には口径の数字が入る)と表記される。バリエーションの中でも内部構造を変更したのが2017年のM&P2.0でフレームのステンレス製インナーシャーシが延長され強度が増した上に、トリガーシステムも変更されている。

 

S&W M&P(トイガン)

 

概要

 2014年8月1日に東京マルイよりM&P9がガスブローバックモデルとして発売されている。2009年10月の発表当初はM&P45の予定であったが、最終的にはM&P9となった。VカスタムやPCカスタム等のバリエーション展開も行っており、現在でも発売中である。

 

東京マルイ S&W M&P ガスブローバック

性能

全長 194mm
重量 620g
装弾数 25+1発

 最近の製品であるためスライド上部のインジケーター内に真鍮パーツを入れることで薬室に装弾されている状態を再現する等、外観は非常に凝ったものである。グリップ後部のパームスウェルも実銃同様に3種類が同梱されており射手の好みで選ぶことができる。初速は70m/s前後に設定されており、命中精度も非常に高い。バリエーションもVカスタム、PCポーテッドにFDEカラー等もあり選択肢が多いのも魅力的。サードパーティーからのパーツも豊富にあるため自分だけのM&P9を作ることもできる。

 

まとめ

 

 シグマで大コケしたS&Wであったが、M&Pの成功によってその経験は生かされてることになった。ステンレス製のインナーシャーシや発射機構、敢えて隙間を作ることで砂や埃を自然に排除するスライド等、S&W社独自の工夫も施されている完成度の高いハンドガンである。

 

 

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