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44マグナム

01_S&WM657
(画像はwikipediaより転載)

 

S&WM57

 

開発・そして完成!

 S&WM57とはS&W社が1964年4月に発売した41口径マグナムカートリッジを使用するダブルアクションリボルバーである。装弾数は6発でフレームはM29と同じNフレームを使用した。このフレームは1935年S&W社が357マグナム(のちのM27)を設計した際に新規に製作された大口径弾の発射にも耐えられる頑丈なフレームであった。使用する41口径マグナム弾は正式には41口径レミントンマグナムで357マグナム弾と44マグナム弾の中間の威力を目指して開発されたものであった。

 主なセールス先は警察官等の法執行機関であったため、カートリッジ名も最初は「41口径ポリス」という名称すら提案されたほどであった。しかしS&W社はそれ以前の「マグナム」という名前の破壊力を重視。新しい41口径弾の名称も「41口径マグナム」となった。当初ラインナップされていたのは強力な破壊力を発揮するメタルジャケットで覆われたソフトポイント弾と法執行機関での使用を目的としたセミワッドカッター弾である。

 

思いっきり滑った!

 S&W社は最初の目的通りに警察や法執行機関に営業をかけるが、反応は鈍くいくつかの都市の警察に採用された程度であった。理由は、そもそも警察官は41口径という高威力の銃は必要としておらず、ほとんどの場合、今までの38口径スペシャルで不満はなかったからだ。仮に高威力を求めるのであれば357マグナムで十分であり、41口径マグナムという高威力のカートリッジを採用する必然性はなかった。実用性以外にも当時(恐らく現在でも)、警察の暴力行為に対する世間の目は厳しく、警察が大口径カートリッジを使用するのを躊躇わせる理由ともなった。

 そしてさらに41口径マグナムが不運であったのは、M57の発売から7年後の1971年に上映された『ダーティハリー』の大ヒットである。 これにより44マグナムを発射することができるM29が大人気となり、同時に41口径マグナムという「微妙な」立ち位置のM57の人気はさらに落ちていった。要するに徹頭徹尾陽の目を見なかった銃がM57なのである。

 

 

M57の特徴

 

 しかし、銃自体の性能が悪い訳ではない。安定した大型のフレームに44マグナムよりは反動の少ない41口径マグナムという組み合わせは撃ちやすく、民間のシューターには比較的評判が良かった。フロントサイトは赤のインサート入りでリアサイトは調整可能なフルアジャスタブル。銃身長は3インチ、4インチ、6インチ、8.375インチモデルが存在している。ターゲットハンマー、ターゲットトリガー、ターゲットグリップを装備しており、外観上はM29に酷似している。現在までに5回の小さな改良が行われており、オリジナルのM57から最新のM57-5まで6種類が存在する。さらに発売当初からニッケルメッキモデルも発売されており、こちらもブルーモデルと同様のバリエーションが存在するが、1986年にステンレスモデルの発売と同時に生産終了となった。1991年に生産が終了したのち、2008年に再生産。現在でも販売されているのはこのM57スチールモデルのみで価格は1,078ドルである(2022/9現在)。

 

廉価版のM58

 

 1964年7月10日、S&WはM57をさらに警察向けに改良したM58を発表。これはM57の廉価版で外観はM10ミリタリーポリスを彷彿とさせる。ヘビーバレルでエジェクターロッドは露出しており、リアサイトは固定式となった。グリップはサービスグリップと呼ばれる小型の細いグリップを採用した。このM58はサンフランシスコやサンアントニオ警察で採用されたものの生産自体は約20,000丁を製造、1977年に生産は終了した。個体数が少ないためにコレクターの間では注目されている逸品である。2008年にブルーモデル、ニッケルフィニッシュモデルが再販された。因みにブルーモデルとは青く塗装したモデルということではなく、ブルー液という酸化剤で金属の表面を処理したものだ。要するにフツーの黒い銃である。現在では販売されていない。

 

ステンレス製のM657

 

 さらに1986年にはステンレスモデルのM657を発売、これはM57のステンレスモデルである。バリエーションは多く、3インチ、6インチ、7.5インチ、8.375インチの4種類の銃身長のモデルに加え、アンダーラグモデルも存在する。アンダーラグモデルとは銃身の下におもりが装着されているモデルでこれにより反動を抑制するのと同時に銃のバランスの調整にも役に立っている。コルトパイソンやM686等で採用されている形式で横から観ると銃身が二つ上下に並んでいるように見える。さらにサイトもフルアジャスタブル(調整可能な)フロントサイトを装備しているモデルや固定サイトのモデル、シリンダーも溝が彫ってあるフルーテッドシリンダーモデルとノンフルーテッドシリンダーモデルが存在する。M57と同様、生産中止されたが2008年より再生産を開始しているが、現在は生産はされていない。

 

トイガンと「ワンオブサウザンド」

 管見の限りトイガンではモデルアップされたことはない。相当なガンファンでも外観上はM29と酷似しているため区別がつかない。実銃は41口径マグナム弾を使用するという必要性があったが、トイガンでは敢えてモデルアップする必要がないのだろう。因みにシティーハンターに「ワンオブサウザンド」として登場する。これは機械工作の偶然から数千丁に1丁の割合で奇跡的に命中精度の高い個体が存在するというもので、シティーハンターではそれがM57(M58?)であったという設定である。機械工作の偶然であれば全種類の銃にそのようなモデルが存在するハズなので、M57(M58)のみにそのようなモデルが存在する訳ではない(多分ね)。あくまでもフィクションの話である。

 

 


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01_デザートイーグル
(画像はwikipediaより転載)

 

 デザートイーグルは米国のマグナムリサーチ社が製造している大口径ハンドガンである。自動小銃に使用されるガスオペレーション方式を採用したハンドガンで独特の外観から80年代前半に登場して以来、長期間にわたって人気を維持している。当初は357マグナムのみであったが、その後44マグナム、50AEと口径のバリエーションを増やしている。

 

デザートイーグル(実銃)

 

 

性能(50AEモデル)

全長 269mm
重量 2,053g
口径 50AE
装弾数 7発
設計・開発 IWI

 

背景から開発まで

 ハンドガンには38口径スペシャルのカートリッジを延長した357マグナムカートリッジ、44口径スペシャルの火薬量を増やした44口径マグナム等の高威力のカートリッジが存在する。いわゆる「マグナム弾」と呼ばれるカートリッジである。この「マグナム」というのはキャッチコピーのようなもので特に定義がある訳ではないが、「マグナム」とは、通常、同口径の威力を増したカートリッジを指す場合が多い。

 これらのカートリッジは高威力の反面、銃本体には負担が大きい。このためこれらのカートリッジを発射するベースとなる銃は、構造上、シンプルな構造でフレームの強化が容易なリボルバーを使用することがほとんどであった。しかしリボルバーも信頼性は高いものの、装弾数の少なさやリロードの難しさからオートマチックで高威力の「マグナム弾」を使用する銃の開発が指向された。

 44口径マグナムを使用するオートマチックとして最初に登場したのは、1969年にオートマグコーポレーションが開発したオートマグであったが、作動等に問題が多く商業的には成功しなかった。このため、これ以降も大口径ハンドガンはリボルバーという状態が続くのであるが、そこに登場したのがデザートイーグルである。

 

開発

02_デザートイーグル
(画像はwikipediaより転載)

 

 デザートイーグルは1979年に開発、1982年にマグナムリサーチ(MRI)社より発売された大型拳銃で、当初は357マグナム弾を使用するモデルであったが、装填不良が多く評判は良くなかった。これに対して同社と契約したIMI(イスラエル軍事工業)社が改修して信頼性の高いモデルとなった。1986年には44口径マグナムモデルを発表し人気となった。

 1991年には50AEモデルが発売される。1995年まではIMI社で製造されていたが、1995年からはサコー・ディフェンス社に製造が移管された。1998年からは再びIWI社(IMI小火器部門から独立)で製造されていたが、2009年以降は米国MRI社で製造されている。

 自動拳銃の発射機構は通常、弾丸を発射した反動を利用してスライドを後退させ次弾を装填するというブローバック機構が採用されるが、デザートイーグルは自動小銃に多く採用されている発射時のガス圧を利用してスライドを後退させるガスオペレーション方式を採用、このためハンドガンでありながら大型化してしまった反面、強力なカートリッジを使用できるようになった。

 銃身長は6インチが標準であるが、10インチ、14インチバレル(1999年に生産終了)も存在する。発売当初のモデルはマーク気半里気譟1982〜1989年まで製造された。1989年からは調整可能なトリガーを搭載したマーク7モデルに移行した。1995年からはバレル下部にピカテニー規格の20mmレイルが装備されたマーク19が発売されている。

 

デザートイーグル(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは1994年にハドソン産業から44口径モデルが発売されている。その後1999年には50AEモデルが発売された。2020年にはタナカワークスから同様に50AEモデルが発売されている。ガスガンでは東京マルイが90年代中盤にガスブローバックを発売する。やや遅れてWAが44口径もモデルをガスブローバックを発売した。その他ハドソン、SS等多くのメーカーがモデルアップしている。

 

東京マルイ デザートイーグル.50AE クロームステンレス

東京マルイ
18,800円(税抜)

性能

全長 270mm
重量 1,110g
装弾数 27発

 東京マルイのガスブローバックデザートイーグルは90年代に発売された旧モデルとリニューアルされた新型モデルがあるので注意が必要である。ABS製であるが重量は1kgを超えている。現行モデルは初速70m/s前後で命中精度は非常に高い。特にこれといった欠点はないが、モデルガンメーカー製のガスガンに比べると外観のリアリティが若干劣るのが唯一の欠点だろうか。

 

タナカワークス: モデルガン デザートイーグル 50AE

タナカワークス
定価32,800円(税抜)

性能

全長 272mm
重量 1,035g
装弾数 7発

 老舗モデルガンメーカータナカワークスの最新モデルガン。50AEモデルを再現している。素材はHW製でカートリッジは真鍮ではなくアルミ製である。これは50AEのカートリッジを真鍮で製作すると重量が重くなり作動が悪くなることを考慮したものなのかもしれない。最新モデルだけあって作動は良いようである。モデルガンにしては値段も安価であることも魅力。モデルガンを購入する時は、ガスガンと異なり予備品の生産が少ないため、予備のカートリッジとスペアマガジンを同時に購入することをおすすめする。

 

 

まとめ

 

 デザートイーグルは映画やアニメ等では最も人気のあるハンドガンと言っても過言ではないであろう。当初はデザインが斬新すぎてあまり受けは良くなかったようであるが、1986年の44マグナム発売の頃から人気が出始めた。逆に斬新過ぎたデザインに多くのファンが魅了されたようで映画やアニメ作品等で度々登場する等、長く人気が続いている。

 

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01_オートマグ
(画像はwikipediaより転載)

 

 オートマグは、1969年に発売された銃で、映画『ダーティーハリー4』で一躍脚光を浴びた44口径マグナムを使用するオートマチック拳銃である。実銃は商業的には大失敗だったが愛好家の間では人気が高く、権利を買い取った数社がその後も発売している。日本でも人気があり、多くのメーカーがモデルガン、エアガンとしてモデルアップしている。

 

オートマグ(実銃)

 

 

性能

全長 295mm
重量 1600g
使用弾薬 44AMP
装弾数 7発
設計・開発 オートマグコーポレーション他

 

背景から開発まで

 1955年、S&W社は当時世界最強の拳銃弾44マグナム弾を発表した。狩猟用のサイドアームとして最適なこのカートリッジは話題となり、スタームルガー社からも同カートリッジを使用するリボルバー、ブラックホークが発売、一躍人気のカートリッジとなった。この44マグナムカートリッジに目を付けたハリー・サンフォードはこの44マグナムカートリッジを自動拳銃で発射することを計画、自動拳銃用にカートリッジ後部のリム(カートリッジがシリンダー内に落ちてしまわないようにするための突起。当然自動拳銃には不要)を無くしたリムレス弾を開発、同時にそのカーリッジを使用する自動拳銃を設計した。

 1958年、ハリーはこの44口径オートマチック拳銃を銃器メーカーに売り込むもメーカーは興味を示さなかった。このためハリー自身が会社を興し、44口径の自動拳銃「オートマグ」を生産することを決意、1966年より開発を開始した。

 

↓M29、ルガーブラックホークについては詳しく知りたい方はこちら。

 

開発

 1966年にハリーが開発を開始したオートマグは、3年の歳月を経た1969年に発表。44口径オートという斬新なアイディアの上に素材をオールステンレスとした意欲的なモデルであった。因みにオールステンレス製のハンドガンはこのオートマグが世界初である。口径は44口径で、さらに38口径(357AMP)、41口径等も発売された。発射機構はシンプルなショートリコイル方式で閉鎖機構にはターンボルト方式が採用された(商業的に成功した44マグナムオートであるデザートイーグルは自動小銃と同様のガス圧利用式である)。  社長のハリー・サンフォードは、翌年の1970年にカリフォルニア州に工場を開設。1971年8月8日最初のオートマグを出荷した。しかし、コストに対して価格が安すぎたため3000丁あまりを生産した段階で翌年の1972年5月3日に破産宣告した。

 オートマグ・コーポレーションは倒産したが、オートマグはTDE社で引き続き生産され、さらにはOMC、トーマス・オイル・カンパニー、ハイスタンダード、AMT社で生産が続けられた。1983年には生産を終了するが、この間に生産されたオートマグは約6000丁で、オートマグコーポレーションの分も含めると合計9000丁のオートマグが生産された。このATM社で生産されたオートマグの内1挺は映画『ダーティハリー』でハリーキャラハン刑事を演じた俳優のクリントイーストウッドに寄贈されている。このモデルは銃身長8.5インチの特別モデルでシリアルナンバーは「CLINT-1」である(厳密にはシリアルナンバー部分に同刻印がある)。

 2015年8月、オートマグ設計者の息子であるウォルター・サンフォードはオートマグ社に売却、44口径の初代オートマグの生産を行っている。映画『ダーティハリー4』で主人公が使用した8.5インチモデルと6.5インチモデルがラインナップされている。価格は8.5インチモデルが3,995ドル、6.5インチモデルが3,495ドルとなっている。仕上げはサテンフィニッシュとポリッシュ仕上げが選択できるようになっており、グリップもホーグ社製の3種類から選ぶことが出来る。

 

欠陥

 オートマグは発売当初から話題となり、実に8,000丁もの予約があった。しかし、オートマグ専用のカートリッジである44AMP弾の供給が間に合わなかった。この44AMP弾とは通常のリボルバーに使用される44マグナム弾がシリンダーからカートリッジが抜け落ちないようにカートリッジ後端のリムがカートリッジの直径よりも少し大きくなっているリムド弾であるのに対して、オートマチック用に使用しやすいリムの無いリムレス弾である。このカートリッジが市場に出回らなかったために同径の308winのカートリッジの前半分を切断して自作することが行われていた。

 銃本体も問題が多く、マガジンには7発装填できることになっているが、実際には6発しか装填できないこと、射撃中にマガジンが脱落すること等問題が多い。その中でもオートマグ最大の欠点は、「オートジャム」と揶揄されるほどの装填不良の多さである。これは当時、最新の素材であったステンレスの加工技術が未熟であったことや、ステンレス用の潤滑油が無かったこと、前述の専用の44AMP弾の供給が間に合わず、ユーザーが308winの薬莢を切り詰めて自作したためであったとも言われている。

 

バリエーション

 44AMP、357AMP、300AMP、45win、45ACP(実験用のみ)、475オートマグ(実験用のみ)、41JMP、30LMP、25LMP、22LMP、45ACPマグナム等の口径が試作又は販売された。銃身長は当初は6.5インチモデルのみで、特別仕様として俳優クリントイーストウッド氏に贈呈した8.5インチモデル「クリント1」とプロップ用の「クリント2」がある。この8.5インチモデルは2丁のみの製造であるが、2017年から生産されたオートマグには8.5インチモデルがラインナップされている。

 

オートマグ(トイガン)

 

概要

 オートマグはモデルガンでは、MGC、コクサイ、マルシンが発売している。1976年にMGCがCP-BLKのオートマグを発売、1977年にはコクサイも金属製モデルを発売した。それから3年後の1980年にマルシンも発売するが、これはコクサイの構造をコピーしたもののようだ。この3種類の内、MGCのオートマグのみがプラ製であり、シルバーとブラックがあった(無論ブラックは実在しない)。

 作動は一番良かったが、ショートリコイルが省略されている他、外観や内部構造は相当にデフォルメされていた。バレルサイズはMGC、コクサイ、マルシン製は全て6.5インチモデルであったが、マルシンはのちにクリント1をモデルガン化する。他にもモデルガンでは1984年に東京マルイの「造るシリーズ」でもモデルアップされている。

 エアガンでは、1977年にタカトクが7个弔鼎瀉討鮖藩僂垢襯ート式SSオートマグナムカスタムを発売。これはクリント1をモデルにしたもので、ブラックモデルとシルバーメッキモデルがあった。1984年にタカトクが倒産すると製造はマルコシに引き継がれ、1985年にはマルコシUXスーパー44オートマグが発売される。これはタカトク製オートマグを6mmBB弾仕様に変更したものであった(1990年頃まで販売されていた)。1985年にはクラウンがモデルアップ、1986年には東京マルイ、1988年にはヨネザワが発売している。東京マルイは当初はブラックモデルのみであったが、1989年には東京マルイがステンレス風メッキモデルが発売されている。

 ガスガンは1987年にマルゼン、その後90年代〜2000年代にマルシンがクリント1のガスガンを販売した。マルゼンのガスガンはあまり知られていないが意外とよくできている。マルシン製はクリント1の8mm固定スライド、ブローバックが販売されている。

 

まとめ

 

 オートマグは当時最新であったステンレスをいち早く本体の素材に採用、44口径という強力なカートリッジを自動拳銃で使用した意欲作であった。旧来の銃を参考に改良することなく、全く独自の設計であったため、外観も独自のものとなった。その斬新なデザインは現在でもその価値を保ち続けている。しかし欠陥が多く、そのため市場から消えていってしまったが、現在でも多くのファンの心を魅了している銃である。

 


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レイジングブル
(画像はwikipediaより転載)

 

 トーラスレイジングブルはジャンレノ主演映画『WASABI』で一躍有名になった銃である。この銃はブラジルのトーラス社(タウルスと表記されていたこともある)が1997年に発売した大口径リボルバーで、ガスガンでは唯一マルシンが販売している。実銃の性能についてとこのガスガンの性能についてもみてみたい。

 

レイジングブル(実銃)

 

 

性能

全長 267mm
重量 1,430g
使用弾薬 454カスール弾他
装弾数 5発
作動方式 ダブルアクション

 

概要

 トーラス社とは1939年に設立された会社でブラジルに本拠を置く銃器メーカーである。日本ではかつては「タウルス」と呼ばれていたこともある。設立からしばらくはS&Wやコルト等一流メーカーのコピー品を製造するメーカーであったが、1970年にS&Wの親会社に買収、S&W系列となる。1977年には再び独立するがアメリカ市場ではブラジルのコピー品メーカーという印象は残り続けた。

 トーラス社に画期が訪れたのは1997年に発売した454カスール弾を使用するレイジングブルリボルバーの販売であった。454カスール弾というのは44マグナム弾を上回る威力と反動を持ったカートリッジであまりの反動に実用性が疑問視されているほどであった。トーラス社はこれを実用可能なレベルまで引き上げた。このトーラスの技術力にアメリカ市場は舌を巻くことになる。

 具体的な仕様は、まず454カスールの強烈な反動を抑制するためにバレル下部にアンダーラグを装備、さらにバレル上部には8個のマグナポートを設けてた。そして、これらによって軽減された反動を標準装備のラバーグリップによりさらにマイルドにしている。

 また、本体の材質はステンレス製でシリンダーは前後のラッチによってしっかりと固定することで強力なカートリッジの発射に耐えられるように設計されている。これらによってレイジングブルは454カスールを発射できる実用可能なリボルバーとして誕生した。因みに、ハンマー後部に鍵穴があり銃自体に鍵をかけることが出来るなど安全性にも配慮されている。

 454カスール弾が最も有名であるが、他にも各種口径モデルが発売されている(下記バリエーション参照)。現在生産されているのは44マグナム、454カスール、45ロングコルトのみだ(因みに500マグナムは2007年に生産中止したようだ。)。このレイジングブルの登場はトーラス社を一流メーカーに押し上げることとなった。ジャンレノ主演の『WASABI』で主人公が使用したことでも有名である。価格は1,203.79ドルである(2020年7月現在)。

 

バリエーション

 材質はステンレス製と一部スチール製がある。バレル長は2.25インチ、4インチ、6.5インチ、8.4インチ、10インチモデルが発売されている。

 カートリッジのバリエーションは、かつては仕様M218(218ビー弾)、M22(H22ホーネット弾)、M30C(30カービン弾)、M416(41マグナム弾)、M45(45ロングコルト弾)、M480(480ルガー弾)、M500(500S&Wマグナム)、M513(ウルトラ45ロングコルト弾、410ショットシェル弾)、M528(28ゲージショットシェル)など、多彩なバリエーションがあったが、現在は44マグナムのM444、その4インチ仕様のM444アルティメイト(ブルー仕上げモデルあり)、M454(454カスール弾)、M513レイジングジャッジ(454カスール弾)のみである。

 

レイジングブル(トイガン)

 

 トイガンでは販売しているのはマルシンのみである。モデルアップしたのは44口径モデルで、8mm仕様と6mm仕様がある。さらにCO2モデルも発売が予定されている。構造は80年代からのシンプルなグリップ内にガスタンクを設けるというもので十分にタイムプルーフされたエンジンである。バリエーションは6.5インチモデルと8.375インチモデルがあり、それぞれHW、シルバーメッキモデルがある。

 Xカートリッジ仕様でカートリッジはリアルに再現されているが、シリンダー内は改造防止のため切り抜きがある。実銃同様のキー式の安全装置やシリンダー前後のラッチも再現されている。このシリンダーラッチは後方に下げるとハンマー、トリガーが引けなくなる。これは実銃にはないマルシン独自の安全装置である。重量はHWだと1堊宛紊如▲ートが31g。6発装填するので186g増えることとなる。8mm弾仕様だと、初速は50m/s 強で命中精度はリボルバーにしては比較的高い。

 

まとめ

 

 トーラスレイジングブルはトーラス社の大ヒット製品となった。大口径弾を発射するハンドガンはハンティング用としての需要と同時に趣味としての需要もある。発売当時はトーラス社というのは「ブランド」ではなかったが、この銃の登場により米国市場で無視できない存在となった。記念碑的な銃である。

 

 


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コルトアナコンダ
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトアナコンダ44マグナムは、日本ではマルシンが製品化しているのでガンファンにとっては有名である。1990年に発表されたが1999年に生産終了。カスタムショップでの販売も2003年に終了した。頑丈で美しい銃である。

 

アナコンダ(実銃)

 

 

性能

重量 1.5圈6インチ)
全長 29.5僉6インチ)
銃身長 153mm(6インチ)
使用弾薬 44スペシャル 44マグナム 45コルト
機構 ダブルアクション
装弾数 6発

 

概要

 1990年に発売されたコルトアナコンダはコルト社初の44口径マグナム弾を使用する大型リボルバーである。44口径マグナム弾を使用するリボルバーとしては1956年にS&WがM29を発表。さらに競合しているスタームルガー社も1959年にブラックホークを発表した。コルトアナコンダはこれらからおよそ30年遅れの発売であった。

 特徴はパイソンと同様に銃身上にベンチリブ、銃身下にアンダーラグを持つことである。アンダーラグは反動を抑制するためには非常に有効であり、一時期、S&Wのリボルバーは全てアンダーラグを装備していた。これに対してベンチリブは一応、銃身の過熱による蜃気楼を防ぐための装備であるが、実用上ほとんど意味がないと言われている。敢えてベンチリブを装備したのはパイソンの人気にあやかるためであるかもしれない。

 このアナコンダは、発売当初は工作精度が悪かったがすぐに修正されている。フレームは新規に製作されたAAフレームで、当初よりスチール製モデルはなくステンレス製のみである。表面仕上げはマット仕上げであるが、のちにカスタムショップで製造されたモデルには鏡面仕上げのモデルも存在する。バリエーションは、4、6、8インチ銃身モデルのみである。

 1993年には45ロングコルト弾を使用するモデルも発売されたが、アナコンダはあまり人気はなかったようで、発売から9年後の1999年にはどちらも製造が中止されている。1999年以降は、コルトカスタムガンショップで受注生産のみ受け付けていたがこれも2003年で終了した。

 コルト社は1993年にアナコンダの特別モデルとしてコディアックを発売した。アナコンダとの違いは、マグナポートが標準装備され、シリンダーはノンフルートとなっていることである。2000挺あまりが製造された。「コディアック」とはアラスカに生息するヒグマで、これによってコルト社リボルバーの命名の伝統であったスネークシリーズから変更されることとなった。

 

アナコンダ(トイガン)

 

 トイガンではマルシンが2001年に8mmBB弾仕様の6インチモデルを発売、2002年に4インチ、8インチモデルを発売している。その後6mmBB弾仕様モデルが発売されているのが唯一のトイガン化である。現在でも販売が続いている息の長いモデルで、現在流通しているのは6mm弾仕様のみである。余談であるが、当初のものの一部(主に8インチモデル)は、ハイパワーであり、現在では準空気銃に指定される恐れがあるので注意が必要である。

 ロングラン商品であるので幾度も改良が行われているが、構造的にはグリップ内にガスタンクを持ち、そこからフレーム内のガスルートを通ってシリンダー内のBB弾を発射するというシンプルなメカニズムである。

 

マルシン アナコンダ

 マルシン製のガスリボルバー。コルト社公認モデル。モデルガンのマルシンらしく外観の完成度は素晴らしいの一言。特にメッキ処理はシルバー、ディープブラック共に美しい。トリガーガード内のパーティングラインも処理されているが、実際には無いハンマー右側のセイフティレバーはメッキの完成度が高いだけに残念である。

 

 バリエーションはABSノーマル、HW、シルバーメッキ、ディープブラックメッキの4タイプに実銃同様4、6、8インチモデルがある。他にもPPCカスタム風のコンストリクターやタクティカルカスタム風のアンリミテッドリボルバーがある。どちらもHW製、シルバーメッキモデルがあり、HW製の重量は1.2kgを超えるという凄まじさである。

 初速は60~70m/s前後というガスガンの平均的な数値であるが、カート式リボルバーなので命中精度は今ひとつである。それでも個体差はあるが、5mで8cm程度には集弾するようだ。この製品の命中精度を悪くしている原因の一つにトリガーの重さがある。トリガーの重さに慣れれば命中精度はもっと高くなる可能性はある。

 これらはガスリボルバー共通の欠点なので仕方がないといえば仕方がないのかもしれない。同様にガスリボルバーのほぼ共通の欠点である、ガスルートの上のフレームにヒビが入るということがアナコンダでもあるようだ。リボルバーは作動を楽しむトイガンなので好きな人にとってはあまり欠点ともならないだろう。

 


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スーパーブラックホーク
(画像はブラックホークwikipediaより転載)

 

 今回紹介するのはスタームルガー社製スーパーブラックホーク。44マグナム弾を使用するシングルアクションリボルバーである。ガスガンではマルシンが発売している。日本では『ドーベルマン刑事』の主人公が愛用していた。それ以外にも映画やアニメ等でしばしば登場した銃である。

 

ルガースーパーブラックホーク(実銃)

 

 

性能(ニューモデル)

全長340mm
銃身長191mm(7.5インチモデル)
重量1,360g
口径44口径
装弾数6発

 

概要

 このルガースーパーブラックホークとはアメリカスタームルガー社が開発した44マグナム使用拳銃である。SR社は1953年、コルトSAAを参考にした22LR弾使用のシングル・シックスを開発する。これはSAAの完全コピーではなく、ファイアリングピン等に独自の工夫を施したものであった。その後、1955年には357マグナムバージョンのブラックホークを発売。翌年、44マグナムが開発されると1959年にブラックホーク44マグナムモデルが登場する。

 このモデルは357マグナムのブラックホークを改良したもので強度が弱く、ホットロードでの破裂事故が起こったことなどもあり、357マグナム、44マグナム共に生産を中止した。そしてアルミ製だったグリップフレームをモリブデン鋼に変更し、シリンダーのフルート(シリンダー外側の溝)を無くしてシリンダーの強度を上げたモデルを1959年に発売する。これがスーパーブラックホークである。

 さらに1968年、トランスファーバー・システムを組み込み安全性能を向上させたニューモデル・スーパーブラックホークを発表した。これにより弾薬を装填した状態で安全に携行できるようになり、ハンターには喜ばれた。

 ブラックホークがスーパーブラックホークに改良される過程で、トリガーガードが丸型から角型に変更された。これはどういう意図があったのかは不明だが、1978年1月号のイチロー氏のレポートによると相当痛い思いをするようだ。さらに初期不良としてシリンダーピンが抜け落ちるという事例も頻発したようだ。しかし人気があるようで現在でも生産が続けられているようだ。

 

ルガースーパーブラックホーク(モデルガン)

 

 トイガンでは、1976年にWAとハドソンが販売している。これはハドソンがWAのブラックホークをコピーしたという噂もちらほら。その後、1977年にマルシン、1978年にコクサイと再度WAが販売をした。さらに東京マルイも作るモデルガンシリーズとして販売していた。

 コクサイは金属モデルと共に「天ぷら」モデルも発売されているが、「天ぷら」モデルとは金属製の本体にプラスティックのボディを付けたもので、つまりは、外観は普通のプラスティックだが、中身は金属というものだ。マルシンのブラックホークはお目にかかったことはない。

 これらの中で最高傑作なのはWAのものである。ネットオークションではたまに見かけることもあるがビックリするようなプレミアがついている。一説にはこのモデルはもうWAでも金型が消失してしまい再販も出来ないという。

 

ルガースーパーブラックホーク(ガスガン)

 

マルシン ガスガン  スーパーブラックホーク 7.5インチ ブラックHW

 

 エアガンではかつてマルイが蓄圧式のエアガンを発売していた程度であろう。ガスガンでは発売しているのはマルシンのみである。マルシンは6mm弾仕様、8mm弾仕様の2種類を販売している。素材はHWとABSのモデルがあり、ABSにはノーマルABS、ディープブラック、シルバーモデルが存在する。銃身のバリエーションは7.5、10インチがあり、2020年7月には4.62インチが新しく発売される。さらにゴールド木製グリップモデルも存在する。

 性能的にも昔からガスリボルバーを作っていたメーカーであり、信頼はできるだろう。大口径の醍醐味を味わうには8mmというのもいい。6mm弾仕様のものはリボルバーとは思えない脅威の命中精度を発揮している。最近では8mm仕様は生産されていないようだが、6mm仕様は現在でも流通している。

 6mm仕様は最新モデルで初速が平均70m/s 前後で、命中精度は非常に良い。外観も完成度は非常に高く、ハンマーをコックした時の作動音は素晴らしいの一言だ。

 マルシンのガスリボルバーはグリップにガスタンクを内蔵する形式なので、実物グリップを装着することは出来ない。このためマルシンでは専用の木製グリップも販売されているのでこちらも一緒に購入しておいた方がいい。

 

まとめ

 

 大口径ハンドガンは、デザートイーグル、M29、M500等々新しいモデルの登場によって1950年代に誕生したスーパーブラックホークはすでに過去の銃となった感もある。ただ、シングルアクションの銃独特の美しさ、アクションの面白さもある。実銃では44口径のハンドガンはハンターがサイドアームとして所持するのが基本的な使用法だ。ハンターが使用する時は、M29などのダブルアクションハンドガンでもハンマーをコックして射撃するという。シングルアクションのみのハンドガンでも特に問題はない。

 

 


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スーパーレッドホークアラスカン
(画像はwikipediaより転載)

 

 今日紹介するのは、スタームルガー社製スーパーレッドホーク。1979年にスタームルガー社が開発した44マグナムのダブルアクションリボルバーレッドホークの改良型である。ガスガンではタナカワークスとマルシンがモデルアップしている。実銃の性能とガスガンの性能についてみてみたい。

 

スーパーレッドホーク(実銃)

 

 

性能

口径 44口径、454カスール、480ルガー
重量 1502g
全長 194mm
使用弾薬 44マグナム、454カスール、480ルガー
装弾数 6発

 

概要

 レッドホーク1979年、スタームルガー社で開発された44口径マグナム銃である。スタームルガー社の44口径マグナムは1959年に発売されたスーパーブラックホークがあるが、こちらはシングルアクション銃である。シングルアクションとは一射撃毎にハンマーをコックして引き金を引くという動作をする(リボルバーでは。オートはまた違う。)。

 それはどうでもいいとして、それまでスタームルガー社には44口径のダブルアクション銃は存在していなかった。S&Wが1956年にM29を発売してから20数年。遅ればせながらという感じであろう。デザインは以前に発売されたセキュリティシックスそのままである。

 スーパーブラックホークでS&Wを大きく引き離したスタームルガー社であったが、レッドホークもまた大成功だったようだ。安価でなおかつ頑丈というスタームルガーの製品は実用重視のアメリカ人にはウケたようだ。

 1987年、頑丈だったレッドホークをさらに頑丈にしたのがスーパーレッドホークだ。一番の特徴はバレルとフレームの付け根を延長したフレームでカバーした。見た目は相当悪くなったが、強度は強化されたようだ。しかしやはりしかしこの改良によって重量は30g程増加することになる。

 バリエーションとしては10mm弾仕様モデル、454カスール、480ルガー、さらに銃身を無くしたアラスカンがある。アラスカンもスーパーレッドホーク同様の口径が存在するが10mm仕様のみない。 当初、装弾数は6発であったが、2008年に排莢を容易にするために5発に変更された。454カスールモデル、480ルガーモデルはノンフルートシリンダーモデルであり、44マグナムモデルはフルート付きモデルである。

 以上がスーパーレッドホークの概要である。以前、スタームルガー社の製品を「農耕馬」と譬えた人がいたが、まさにその通りの製品だ。銃はあくまで実用品なので、美しいデザインより「壊れない」「安い」「確実に発射できる」等が重要となってくる。これらを兼ね備えたスタームルガー社の製品は現在でもバカ売れだそうだ。

 

スーパーレッドホーク(トイガン)

 

 日本ではモデルガンはもちろん出ていない。モデルガンブームのころ、スーパーレッドホークが存在していればモデルガン化もされただろうが、残念ながら当時、スーパーレッドホークは存在しなかった。

 唯一近いのがWAが出していたルガーセキュリティシックスシリーズだが、かなりマイナーな存在だ。もちろん、こういうモデルガンは後に異常なプレミアが付くものだ。WAのセキュリティシックスもこの例に漏れず、現在では、とてもビックリする値札が装着されている。

 関係ない話になってしまったが、このスーパーレッドホーク、日本では何と2社からガスガンとして発売されている。これはマルシンとタナカ。マルシンはカートリッジ仕様でタナカはペガサスシステム。カートレスだ。これが両社の大きな違いである。どちらを買うかは人の好みだろう。

 タナカは命中精度も最近ではだいぶ良くなって来たようだし、外観のリアリティは業界随一と言っていい。これに対しマルシンはカートリッジを装填、排莢できるというリボルバーの醍醐味を堪能することができる。それに8mmBB弾モデルもあるというのも魅力だ。両社の製品共に良いところがある。

 

マルシン スーパーレッドホーク

 

特徴

 モデルガンメーカーの老舗マルシンのガスリボルバー。重量はカートを入れると900g前後となり、グリップしている手より先に重心があるために結構重く感じる。非常に再現度は高いが、フロントサイト前部に実銃には無い穴が開いており、さらにはフレーム全部のバレル接合部の形状が実銃の滑らかさが無いのが残念。

 しかしそれ以外の再現性は高く、刻印もほぼ実銃通りに入っている。グリップはプラ製でラバー風コーティングがされている。木製グリップのオプションは無いようだが、どのみちグリップにガスタンクがあるタイプのリボルバーは木製グリップを装着すると熱伝導が悪くなり、ガスタンクが暖まりにくいのでおススメはできない。

 性能は意外に良い。初速は60〜70m/sと高めであるが、これは銃身長によって異なる。但し、どのモデルもシングルアクションでは初速は落ちるが、これはガスリボルバーの宿命なので仕方がない。メッキモデルが多いが、箱出しでは作動は硬い。それなりに慣らし運転が必要である。

 

長所

 前述のように意外にパワーがあるが、同時にリボルバーにしては命中精度は高く、個体差はあるものの大体5mで5cm程度にはまとまる。リボルバーとしては異常な高性能といっていい。命中精度が高い理由は、シリンダーが引き金を引く直前にしっかりロックされること、バレル基部とカートが密着していることだ。何よりもマルシン製スーパーレッドホークの最大の長所は外観でモデルガンメーカーだけあってメッキの美しさはトップクラス。さらにトリガー、トリガー周りが金属製はのが良い。この部分は直接皮膚に触れるため感覚的にリアリティがある。

 もう一つ地味ではあるが、フレームのシリンダー側の面が亜鉛ダイキャストで作られている。通常多くのガスリボルバーはこの部分をフレームと同素材(ABS、HW等)にするためにスイングアウトをするとすぐに擦れて摩耗してしまうが、本製品は金属であるため消耗しにくい。

 

短所

 改造防止のため、シリンダー内側に切通しがある。通常使用する場合はあまり目に付かないが、リアリティという点においては今ひとつである。実射ではハンマー、トリガーが異常に重いのも欠点である。理由はシリンダーとバレルがタイトに接着するためで、これにより摩擦が大きくなりシリンダーの回転が重くなるためだ。接地部分にオイルを注すか削ってしまうと軽くはなるが、命中精度に影響するデリケートな部分であるので注意が必要。

 他にはあまり欠点は聞かないが、個体によってはフライヤー(弾が左右どちらかに極端に反れる)が起こることも極稀にあるという。さらに最近のマルシン製ではあまり聞かないが、ガスルート上のフレーム部分に亀裂が入るというのはこの種のエンジンを使用するガスガンでは定番であるが、これは仕方ないのかもしれない。

 

バリエーション

 マルシンのスーパーレッドホークには44マグナムモデルと454カスールモデルの2種類があり、それぞれ7.5インチバレルと9.5インチバレルがある。バリエーションはそれぞれABS、HWモデルがあり、ABSにはシルバーメッキモデルとディープブルーモデルがある。モデルガンメーカーだけあってメッキの仕上げはAAAクラスである。かつては8mmBB弾仕様も発売されていたが現在は絶版のようだ(2020年6月)。

 

マルシン スーパーレッドホーク アラスカン

 

 近年発売された上記マルシン製スーパーレッドホークのアラスカンモデル。レッドホークの銃身が無いタイプでハンターのサイドアームとして活躍することが期待されているモデルである。44口径仕様である。銃身以外は他のマルシン製スーパーレッドホークと同じである。長所としては短銃身モデルであるにもかかわらず命中精度は高い。これも個体差はあるが、大体5mで5cm程度にはまとまるようだ。

 欠点としては正面から見た場合、銃口が別パーツで金属製なのが不自然に見えてしまう。本体と材質が異なるため特に目立つ。さらにはバレル上部の段差は実銃ではスローブ状になっているのだが、この部分が再現できていないのが一番の残念なポイントだ。

 

【おまけ】フリーダムアート散弾カート

 マルシン製スーパーレッドホークに使用できる散弾カートがフリーダムアートから発売されている。これはカート内に複数のBB弾を装填することで「散弾」とするもので44マグナムタイプのカートでは6発、454カスールタイプでは7発のBB弾を一度に発射することが出来る。軽量弾を使用すると綺麗に散布するので面白い。

 

まとめ

 

 今日は、ルガースーパーレッドホークを観てみた。レッドホークに比べデザインの評判は米国でも悪いようだ。しかしメカニカルで無骨なデザインは妙に魅力的にも見える。同時にハイパワーなカートリッジを撃ち出す頑丈なボディに農耕馬のたくましさを感じる。

 

 


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(画像はwikipediaより転載)

 

 S&W M29は1955年に発表、1956から発売された当時世界最強のカートリッジである44口径マグナムを発射する銃である。言わずと知れた『ダーティーハリー』シリーズ、その他の映画、アニメ等に散々出てくる、恐らく日本で最も有名な拳銃の一つであろう。

 

概要

 

 

性能

全長 306mm(6.5インチモデル)
重量 1396g(6.5インチモデル)
口径 44口径(約11.2mm)
装弾数 6発

 

44口径ハンドエジェクターとM1950

02_ハンドエジェクター
(画像は44口径ハンドエジェクター wikipediaより転載)

 

 S&WM29原形は、1905年にS&Wが発売したハンドエジェクター44口径モデルに遡る。S&Wは1905年、それまで発売されていた38口径ハンドエジェクターモデルを44口径に改良、さらにエキストラクターシュラウド(バレル下部のエキストラクターを収納する部分)とトリプルロックシステムを追加した44口径モデルを発売した。これは当時注目を集めたが販売は今ひとつであった。このため1915年には、エキストラクターシュラウドを省略しコストダウンを図った2rdバージョンが発売されたが当時は不況のただ中であり売上は伸びなかった。1950年、この44口径ハンドエジェクターのバレル上部にリブを追加、さらに調整可能なターゲットサイトを装着したM1950ターゲットモデルが発売されたが、当時の射撃競技の中心は38口径や45口径でありこれもまた販売は振るわなかった。

 

44口径マグナムとM29の開発

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(画像はwikipediaより転載)

 

 このM1950発表から5年後の1955年、S&Wとレミントン社は共同で当時世界最強の拳銃カートリッジを開発した。これは44口径スペシャル弾のカートリッジを1/8インチ延長して火薬量を増やしたもので44口径マグナムと命名された。このカートリッジは当時最強であった357マグナムの2倍、45ACPの3倍の威力を発揮した。この44口径マグナムを発射するための拳銃として白羽の矢が立ったのが、不遇をかこっていた44口径ハンドエジェクター系統のM1950である。このM1950のフレームを強化したSフレーム(1969年にNフレームに名称変更)を新規に製作。さらにシリンダー、バレルを強化したて1955年11月に発売されたのが44マグナムである。

 この44マグナムは1957年(1969年説もあり)に名称が変更され、M29となる。M29は、狩猟用ハンドガンとして開発され、当初はマイナーな存在であったが、1971年の映画『ダーティハリー』で主人公ハリー・キャラハン刑事が愛用したことにより一躍有名になり、狩猟用以外にも射撃競技や護身用にまで使用されるようになった。

 

M29の構造

04_S&WM29
(画像はM629マウンテンリボルバー wikipediaより転載)

 

 伝統のS&Wのリボルバー構造にワイドハンマー、ワイドトリガー(のちに変更される)、調整可能なリアサイトを装備する。1955年11月に発売された初期モデルでは、フレームのサイド・プレートを固定するスクリューが4本使用されていたが、砲底面近くにあるスクリューが発射の衝撃で折れることがあり、1956年にその部分が組合せ式に改良された。

 

バリエーション

05_S&WM29
(画像はwikipediaより転載)

 

 1955年(1956年から発売)の発表当初は4インチモデル、6.5インチモデルのそれぞれスチール、ニッケルフィニッシュのみであったが、1960年代後半に8.3/8モデルが発売される。1978年にはステンレスモデルが発売、同時に6.5インチ銃身は廃止され6インチになる。以降、3インチモデル、バレルにテーパーをかけた4インチマウンテンモデル、調整可能フロント・リアサイトとフルレングスアンダーラグ、ノンフルートシリンダー装備の限定品であるM29クラッシックハンター、フルレングスアンダーラグ装備のM29C、軽量モデルのM329等のバリエーションが存在する。

 

M29(トイガン)

 

 トイガンではMGC、CMC、コクサイ、タナカその他様々なメーカーが発売している。主なものはモデルガンでは、1974年にMGCがABS製で発売、1975年にはコクサイとマルゴー、1976年にはCMCが金属製で発売している。1985年にはコクサイが新規にM29を製作、これは非常に完成度の高い物であった。コクサイは、翌年には蓄圧式カートでM29を製作、警察から実銃認定されてしまう。1987年にはマルシンがカート式M29を発売、これはマイナーチェンジを繰り返しつつ現在でも生産されている。2000年頃にはタナカワークスがペガサスシステムを搭載したM29を発売、こちらもマイナーチェンジを繰り返しつつ現在に至っている。

 

MGC

 74年発売のモデルガン。実銃のメインスプリングはリーフスプリングであるが、本製品はコイルスプリングであったりと外観、内部構造共に再現の正確さでは今ひとつであるが、作動性が良い。リアサイトが固定(というよりもフレームと一体成型)であるのは時代のなせる業でご愛敬。90年代にはHW化されている。

 

コクサイ S&W M29 6インチ マーク入り ウッディーグリップ スーパーリアルポリフィニッシュ モデルガン完成品

 かつては業界大手メーカーであったが、現在ではメーカーもなくコクサイブランドで生産していたモデルガンの生産ももう行われていない。かつてはガスガンも生産していたが、パワーの無さは驚異的であった。当時はまだ0.3ジュール自主規制というのが業界団体にありそれを意識してパワーを下げた結果だろう。残念ながら命中精度もそれほど高いはない。

 「リボルバーのコクサイ」古いファンなら知っているが、コクサイはリボルバーの再現度がずば抜けて高かった。何故リボルバーのみなのかは分らないが、ガスガンでも外観はモデルガンばり、内部構造も極力実銃に似せる努力をしているのが分る。こういうこだわりはまたたまらないものがある。

 次にモデルガンであるが、コクサイのM29は大きく分けて2種類あった。いつから生産されたのかは知らないが80年代中盤頃まで生産されていた旧タイプ。これはトリガーガードが変に膨らんでいるので判別は容易である。80年代中盤からはnew M29として変なトリガーガードを直し、異常にリアルになったモデルが販売されている。まさに「リボルバーのコクサイ」面目躍如である。

 当初は外発火式カートであったが、内発火式カートに変更され、いわゆるフルサイズカートになったことでさらに完成度を増した(厳密にはフルサイズではない。シリンダーインサート分短い)。これM29はモデルガン史上最高傑作のひとつといっていい。現在は生産されていない。

 バリエーションは、ヘビーウェイトモデルとシルバーモデルが4、6、8.3/8、最近はメガヘビーウェイトとして金属パーツを出来るだけ使用し、重量を実銃に近い1坩幣紊砲靴織皀妊襪眸稜笋気譴い討い襦6眤哀皀妊襪箸靴討肋綉の3タイプの他8 3/8AFモデル、さらに一時期、6AFモデルも販売されていた(このモデルはフルサイズカートではない)。

 

タナカ S&W M29 6.5インチ カウンターボアード HW 18歳以上ガスリボルバー

 タナカがM29を出したのは2001年頃。最初はペガサスと呼ばれるガスガンだった。当初は圧倒的なパワーであったが命中精度は今ひとつであった。初期のものはパワーがあり過ぎるため準空気銃に該当するので対策が必要である。現在では改良されておりパワーも当然、法律の規定内で命中精度も高い。ペガサスからしばらくして同じ型でモデルガン化もされた。元々、今では数少ないモデルガンの老舗のタナカが作るのだからダメなはずがない。内部の構造も外観もトップクラスだった。

 当初は6.5インチモデルでありながらシリンダー内側にカウンターボアードが再現されていなかった。因みにカウンターボアードとは、カートリッジのリム(カートリッジ底に弾丸が抜け落ちないようにちょっと出っ張ってる部分)がシリンダーにぴったり入るようにシリンダー内側に1mm程度段差が付けてある部分のことで、シリンダーの長さが1mm程度長くなるもので、私が知っている限り、6.5インチでカウンターボアードが無いモデルは無い。

 これは一見小さなことだが、見た目でシリンダーの1mmの長さの違いは大きい。・・・と思ったら、な・なんと!2014年にタナカはカウンターボアードモデルというのを発売した。これには私もさすがに驚いた。1mmの違いを直すというのは簡単なことではない。金型を作り直さなければならないのだ。それを敢えてやったタナカ。こんなこだわりを持ったメーカーはそうないだろう。

 タナカがすごいのはこれだけではない。表面仕上げも他の追従を許さない。これがジュピターフィニッシュである。さすがにメーカー品であれほどきれいな表面仕上げは初めてだ。シルバーもブルーモデルも本物と見間違う位の美しさである。そしてトリガー、ハンマーはケースハードン処理をしてある。

 

マルシン S&W M29 6.5in ブラック ヘビーウェイト プラグリップ付 18歳以上 ガスリボルバー

 現在でも活動している数少ないモデルガンメーカーの老舗。1980年代からM29のガスガンを発売している。当初はシリンダーストップのない6インチモデルを発売していた。コクサイと同様にグリップ内にガスタンクを設ける方式であった。シリンダーストップがないためBB弾が発射された際にシリンダーがバレルの位置に合っていないこともあったため命中精度は高くなかった。

 その後、シリンダーストップが追加されたM29Cモデルが発売、5インチモデルと8.3/8モデルのシルバーとHWの2種類があり、さらにM29HWバージョンがある。こちらもシリンダーストップは装備されている。作動性を重視しているため外観のリアリティは今ひとつだ。特にM29Cのマズルフェイス部分の再現性はかなり甘い。しかし、作動性を重視しているためかパワー、命中精度共にリボルバーとしてはかなり高い。

 

クラウンモデル ホップアップガスリボルバー No.2 S&W M29 6インチ 18歳以上ガスガン

 モデルガンメーカーではないが、老舗のエアガンメーカーであるクラウン。ガスエアー共に発売している。エアーガンはハンマーをコックすることでエアタンクを圧縮してBB弾を発射する方式。外観のリアリティは今ひとつ。さらにパワー、命中精度共に高いとはいえないが、珍しくリボルバーのガスガンを発売しているメーカーであり、価格も低価格で室内プリンキングにはうってつけだろう。

 

まとめ

 

 M29は発売当初は世界最強の拳銃であった。あまりにハイプレッシャーであったためフレームの破損やリアサイトのネジの緩み等の問題もあったようだが、現在では十分にタイムプルーフされており安定した人気を誇っている。世界最強ではなくなってしまったもののハンターのサイドアームとしての実用性では44口径マグナムは優れており、現在でも多くのユーザーに愛用されている。

 

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