トイレで読む向けブログ

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佐々木俊尚

佐々木俊尚 著
佐々木俊尚 (2013/6/26)

 

 正直、ぞっとするほどの良書だ。私が最近読んだ本の中で5本の指に入るほどの良書だと思う。IT革命の結果の未来を過去の歴史からみていくという、まさにE・H・カーの主張を地で行くような本だ。視点は非常に面白い。

 

佐々木 俊尚  佐々木 俊尚(ささき としなお、1961年12月5日 - )は、日本のジャーナリスト・評論家。兵庫県西脇市出身。愛知県立岡崎高等学校卒業。早稲田大学政治経済学部政治学科中退後、1988年毎日新聞社入社。警視庁捜査一課、遊軍などを担当し、殺人事件や海外テロ、コンピュータ犯罪などを取材する。1999年10月、アスキーに移籍。『月刊アスキー』編集部などを経て2003年2月退社。現在フリー。
(wikipediaより一部転載)

 

 歴史を通してみていくと常にシステムは興亡を繰り返すということだ。かつては帝国が栄え、そして現在の国民国家・民主主義に変わって行った。しかし国民国家・民主主義というシステムも衰退が始まっているという。大企業は本社こそ先進国においているものの、工場は後進国に置かれる場合が多く、先進国の雇用とはならない。そして税金も大して落とさない。これは池上彰・佐藤優『新・戦争論』中でイスラエル高官が同様のことを語っていた。

 全ては国家を迂回して動いていく。そして結果どうなるか。世界は「フラット」になっていくという。今迄先進国に集中していた富は大企業が後進国に工場を建設し、そこで人を雇うことによって後進国に流れることにより世界中の給与水準は平均化していく。さらに「場」が世界を変えていくという。「場」とはインターネットによって作られたただ一つの空間・世界といえばいいだろうか。そこは世界に解放されており、その「場」を利用して人々は活動していく。そして私たちはレイアー化され、私たちと「場」との共犯関係が始まる。

 本書は読んでいて本当に楽しかったし良い本だった。だいぶ売れた本なのでブックオフに行けば108円で買えるかも。定価でも安いと思えるほど濃厚な内容だった。

 

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佐々木俊尚 著
佐々木俊尚; 第1版 (2014/7/25)

 

 

 『レイヤー化する世界』を読んで、すっかり佐々木俊尚氏の著書に魅了されてしまった。以前『そして、暮らしは共同体になる』を紹介したが、さらに今回もまた佐々木氏の著書を紹介しよう。

 私の考えはどうも佐々木氏の意見と大変近いようだ。本書の内容は大雑把に書くと、かつては会社が全て面倒を見てくれた。これは旧来の家族的な強いつながりだ。それに対してこれからはネットでゆるくつながる弱いつながりが必要になってくるというもの。ネットというのは表現者の本性が見えてしまうものだ。長くブログやFacebook、Twitterをやっているとその人の性格がどうしても出てきてしまう。なのでその人がどういう人かわかってしまうのだ。

 それを利用して弱いつながりを作り維持することによって自分自身のセーフティーネットとすることができる。ネットで本性が出てくるというのは私もよくわかる。以前、私はYahoo!チャットに夢中になったことがあった。そこで毎日常連さんとチャットをしているとその人の性格というのが実際に会う以上に分かってしまうという経験をしたことがある。

 実は私はそこで自分の名前と電話番号を公表したことがある。その結果、現在に至るまで特に問題は起こっていない。チャットをやっていてこの人は信頼できると思ったのは正しかったようだ。私のブログの記事もすでに700を超えた。この記事を全部読む人はいないと思うが、全部読めば私の性格も分かると思う。1本、2本程度の記事であれば嘘の人格も作れるだろうが、数百となれば本性を隠すことはできない。

 それはそうと、私が本書で結構うれしかったのは、私はだいぶ前の記事で、「おふざけ投稿」に関して書いたことがあった(ブロンコビリー、冷凍庫のおふざけ写真で店舗閉鎖 元店員2人に賠償請求へ)。この記事はまとめサイトにも選ばれた思い出の深い記事だった。恐らくこの事件だと思うのだが、佐々木氏も当時同様の意見を持っていたようだ。そして結構批判されたようだ。私の記事にはそういったコメントはなかったが、同じ意見を主張していたというのはうれしい。

 因みにコメントと言えば、私は今までコメントをできない設定にしていたが、最近、再度コメント欄を解禁した。理由は特にないが、私の記事に対しての感想から目を背けてはいけないと思ったという程度だ。最近気づいたのだが、私のブログに対しての荒らしコメントというのは実は今まで一件しかない。ほとんどのコメントは好意的なものばかりだ。批判を受けたこともあったが、それは批判した方の意見の方が正しかった。単純に私の勉強不足であった。

 結構、世の中いい人が多いんだなぁというのが私の最近の感想。何の得にもならないのにわざわざ意見を書いてくれて時には教えてくれる人もいる。佐々木氏が本書で書いているように「渡る世間に鬼はない」のかもしれない。また記事が長くなってしまったが、本書は『レイヤー化する世界』ほどではないが面白いものだった。先日ブックオフで100円で売っているのを発見してしまったのでちょっと凹んでいるが。。。私はもっと高い金額で買っている。

 

 

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佐々木俊尚 著
佐々木俊尚; 1番め版 (2015/6/9)

 

 『レイヤー化する世界』以来、佐々木俊尚氏にすっかり虜になってしまった。本書は『レイヤー化する世界』の後に書かれたものだ。内容は正直、基本的に一緒だった。ただ、佐々木氏の主張は基本的に賛成なので私としては読みやすい本ではあったが、『レイヤー化する世界』ほどのインパクトななかった。本書で主張していることは「優しいリアリズム」の社会を作っていこうということだ。「優しいリアリズム」とはどういうことかというと、リアリズムとは論理の世界である。

 リアリズムとは例えば、下流老人になった人は若いうちにきちんと準備をして貯金や投資を行っておくべきだった。それをしかなったので自業自得というような考え方だ。しかしそれでは多くの人は幸せになれない。そこには情が必要だ。感情的なものだけでなく、かといって論理だけの世界でもない中庸の世界が望ましいということだ。

 私は佐々木氏の結論には賛成だが、『レイヤー化する世界』と内容がかなり重複しているように感じる。佐々木氏の本の傾向として本論にいくまでの前置きがちょっと長い。佐々木氏はかなり博学で正確を期するためにこのような書き方になったのであろうがちょっと前半は読むのが辛かった。全体としては『レイヤー化する世界』の方が完成度は高かったと思う。

 

 

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佐々木俊尚 著
アノニマ・スタジオ (2016/11/30)

 

 佐々木氏の『レイヤー化する世界』があまりにも面白かったので購入。会社や国等の縦の関係に対してそこから逸脱するとい「外へ」という関係でもない横の関係がこれから大きくなっていくというのが大雑把な内容。食品のネット通販や様々なコニュニティーを取材している。著者は料理と食がかなり好きらしく、食品に関係することが中心だ。まあ、食は人間生活の中心なので重要なものではある。

 第二次世界大戦でファシズムが台頭したことにより、戦後は体制に反逆することが一つのスタイルになったという。体制に反対というのは国や企業だけではなく、世間の一般大衆からの反逆も意味する。ヒッピー文化等がその最たるものだ。「体制に流されている大衆は愚か」であり、それに反逆している自分達はもちろん騙されてはおらず、真実を知っている。いわばエリートであるという考えを持っている。それを著者は「反逆クール」と名付けた。

 確かにこの反逆クールという考えを持っている人は多い(多分私もどこかで持っている)。左翼運動をやっている人の多くはこの考えを持っているように感じる。しかし、そのカッコいいスタイルは真似をされる。そうするとさらにまたスタイルを変えて差別化を図る。しかし消費社会はそのスタイルすらも体制の中に飲み込んでしまうという。この考えは面白いし実感がある。

 著者はアウトサイダーでもないし、旧来の縦社会でもない参加者がゆるくつながる「横のつながり」のコニュニティーを取材する。それはシェアハウスや野菜のネット販売、村を作った人々まで広範囲だ。私はあまりコミュニケーションを求める性格ではないので(やたらと求めれるが。。。)、著者とはちょっと考えは違うが、中にはちょっと関わってみたいコニュニティーというのもあった。

 著者が家を三か所に持っているというのも面白かった。家を三か所という「金があるからできるんだろ」と思われがちであるが、地方の家賃は安い。三か所の家を持つことによって人間関係は広がり、持ち物は減ったという。私もミニマリストなのでこの生活はかなりいいと思った。確かにワンルームマンションを東京の郊外に一つ、地方に二つ持ったとしても家賃は7〜8万程度で済むかもしれない。これはいずれやってみようと思った。

 内容的には私とは少し価値観の違う著者であるが、「反逆クール」という視点の的確さ、拠点を複数持つという考え(正直いうと私は以前から考えてはいた。実行はしていなかったが)、さらに構成員に強制しないコニュニティー等、興味を惹く内容は多く、楽しめた。また、佐々木氏が新刊を出したら買おう。本書は350ページの本だったので読むのにちょっと時間がかかったが。。。

 

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