
(画像はwikipediaより転載)
95式自動歩槍とは、中国軍が1995年に採用した自動小銃で「歩槍」とは中国語で小銃を意味する。ブルパップ式で全体的にプラスチックを多用した構造はFA-MASやステアーAUGの影響を受けているとも言われており、弾薬は独自の5.8mm弾を使用している。
95式自動歩槍(実銃)
性能
全長 609mm
重量 2.9g
口径 5.8mm
使用弾薬 5.8×42mm弾
装弾数 30発
設計・開発 中国北方工業公司(ノリンコ)
背景から開発まで
1956年、中国ではソビエト連邦軍の制式採用小銃であるAK47の国産モデル56式自動歩槍を制式採用、1963年には、56式歩槍と56式半自動歩槍を融合させた63式自動歩槍、1981年には81式自動歩槍を制式採用していた。しかし63式自動歩槍は低性能、それを改良した81式自動歩槍も同様にパッとしなかったため結果的に56式自動歩槍が長期間使用されることとなっていた。
開発

(画像はwikipediaより転載)
81式自動歩槍を制式採用する10年前の1971年、中国軍は世界的な小口径化の流れに対応する形で小口径自動小銃の開発を開始した。弾薬はNATO弾やワルシャワ条約機構の5.45mm弾とも異なる独自の5.8×42mm弾を開発、87式自動歩槍を完成させた。この87式自動歩槍はブルパップ式でプラスチックを多用、マガジンもプラスチックで製作する等先進的なモデルであった。95式自動歩槍はこの87式自動歩槍に3点バースト機能を組み込んだモデルである。
発射機構はスタンダードなガスオペレーション方式で閉鎖機構はターン・ボルト・ロック方式を採用している。コッキングレバーは銃上面に設置、その上部にキャリングハンドルを設置するというFA-MASと同じ形式の構造を採用している。キャリングハンドル上部には光学照準器の設置が可能であり、銃口部には銃剣、ハンドガード部にはグレネードランチャーを装備することが可能である。
バリエーション

(画像はwikipediaより転載)
カービンモデルの95B式自動歩槍、より高威力の弾薬であるDBP10を採用した他、材質等の構造的な改良をした95-1式自動歩槍、75発ドラムマガジンを採用、長銃身化した分隊支援火器仕様の95式班用機槍、弾薬をNATO弾である5.56mm弾仕様とした97式自動歩槍がある。97式自動歩槍は3点バースト機能を持っておらず、3点バースト機能を組み込まれたモデルが97式自動歩槍A型、カービンモデルが97式自動歩槍B型と呼ばれている。このモデルにも95式と同様に分隊支援火器仕様モデルがあり、97式班用機槍と呼ばれる。他にも北米向けにセミオートのみとした民間モデル97式民用型がある。
95式自動歩槍(トイガン)
概要
国内メーカーでは発売されていない。
まとめ
95式自動歩槍は5.8mm弾という独自の弾薬を選定、プラスチックを多用したブルパップ式という先進的な銃であった。設計にはFA-MAS、ステアーAUGの影響があると言われている。現在では2003年に制式採用された03式自動歩槍と併用して使用されており、95式自動歩槍は、主に空挺部隊、海軍陸戦隊、香港や北京等の重要地区に配備、03式自動歩槍は一般部隊にと棲み分けがなされている。