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コルト

01_デルタエリート
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトデルタエリートはコルト社が開発した10mm弾使用のハンドガンである。装弾数は8発で威力は357マグナム並みというものであったが、あまりにも強力であるためにスライド、フレームの破損事故が多発した。現在では改良されたものが発売されている。

 

デルタエリート(実銃)

 

 

性能

全長 210mm
重量 1,105g
口径 10mm
使用弾薬 10×25mmオート弾
装弾数 8発
設計・開発 コルト社

 

背景から開発まで

 1983年、D&D社はブレンテンを発表した。これは新たに設計された10mm弾を使用するハンドガンであり、話題になったものの商業的な成功はしなかった。この銃に使用された10mm弾とは9mmの貫通力と45口径(11.43mm)の破壊力を備えたカートリッジを目指して開発されたものであった。実際、357マグナム並みの威力はあったものの反動が強すぎるという欠点もあった。

 コルト社は同社のロングラン製品であるM1911のバリエーションにこの10mm弾仕様のモデルをを使用したハンドガンの2作目であり、大手銃器メーカーコルト社が製造したことで話題となった。

 

開発

02_デルタエリート
(画像はwikipediaより転載)

 

 1987年、コルト社は10mm弾を使用するハンドガンを開発した。これは同社の人気モデルM1911をベースとしたもので45口径のM1911を10mm仕様にしたものであった。これは市場では2番目の10mm弾を使用するハンドガンであり、大手銃器メーカーの製造ということで話題になった。外観上は45口径仕様のM1911と区別が付きにくいが、ハンマーがリングハンマーになっている。45口径に比べ圧力が強くなっているため、リコイルスプリングはダブルリコイルスプリングに交換されているが、当初のモデルでは圧力に耐えきれずスライドレールやフレームが破損する事故が相次いだ。

 生産は1987年から生産が開始され、スチール製モデルとステンレス製モデルが存在する。1996年に製造中止となったが、2009年から再び生産されている。2017年にはバレル下部に20mmレイルを装備したタイプが発売された。

 

バリエーション

 バリエーションには、コルトカスタムショップによって500丁のみ製造されたゴールドカップモデル、さらにコルトマッチ10と呼ばれるゴールドカップタイプのデルタエリートがある。これはフルアジャスタブルフロントサイトを装備したもので1988年に400丁製造された。1990年代初頭にはコルトエリートテンフォーティーと呼ばれる特別仕様のモデルが発売された。これは40S&Wのコンバージョンキットが付属する。ステンレス製でスライドに”ELITE TEN/FORTY” と刻印されている。

 2009年にはリコイルスプリングとスプリングガイドを改良した新型が登場、2015年にはスライド前部にセレーションを入れたバージョンが登場している。2016年にはステンレス製スライドにスチール製フレームのデュアルトーンモデルが少数生産された。さらに同年、ノバックサイト、大型のサムセイフティ、ビーバーテイルグリップセイフティ等を装備したモデルがダビットソン社から発売、2017年にはレールモデルが発売されている。

 

デルタエリート(トイガン)

 

概要

 ガスガンではMGCが最も早く、1988〜1989年には固定スライドガスガンとして発売していた。当時、シューティングマッチで評判の良かったウィルソンLE系のシステムをそのまま使用したものだ。当時、このシステムを使ったノーマルM1911は無かったのでそういう意味でも重宝された。限定でシルバーモデルもあった。

 1994年には同じくMGCからモデルガンが発売されている。これは新規に10mmカートリッジを製作した力作であった。WAは、ハイスペックVer.2時代にデルタエリートを発売しており、2018年にはレールモデルも発売している。他にも東京マルイが電動コンバットデルタを発売している他、エアコキモデルは数社が発売していた。

 

東京マルイ 電動ガン コンバットデルタ [ シルバー ]

性能

全長 225mm
重量 306g
装弾数 16発

 ABS製の対象年齢10歳以上モデルである。トリガー、ハンマープラ製で無可動、スライドストップ、サムセイフティはダミーであるが、チャンバーはメッキ仕上げとなっており、グリップセイフティも作動する。単4電池4本をグリップ内部に入れるためマガジンはいわゆる「割箸マガジン」である。

 対象年齢10歳以上のため初速は40m/s強と弱めであるが、トリガーのレスポンスは良く命中精度は比較的高く5mで10cm程度にまとまる。飛距離は20〜30mで20m程度でマンターゲットにヒットするなど良好である。サバイバルゲームには向かないが命中精度、トリガーのレスポンスも良く、パワーは弱いため室内での練習用には良いかもしれない。

 

まとめ

 

 デルタエリートは10mm弾を使用するハンドガンの第2弾として発売された。D&Dブレンテンは『マイアミバイス』に登場して人気が出たものの商業的には失敗であった。10mm弾で商業的にもある程度成功したのはこのデルタエリートが最初であろう。10mm弾はあまりにも威力と反動が強すぎるためにカートリッジを3mm短縮した40S&W弾が開発されたが、10mm弾もまた人気が再燃しつつあるようだ。それにしてもカッコいい!

 

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M16A1
(画像はwikipediaより転載)

 

 M16ライフルは、米国の銃器設計者ユージン・ストーナーにより設計された銃で自動小銃の最高傑作と言っていい銃だ。米軍に制式採用された当初はM16に合わない火薬を使用したために不信論も出たが、完成から半世紀経った現在においても改良型が米軍の主流を占めている。

 

M16ライフル(実銃)

 

 

性能

全長 994mm
重量 約3kg
口径 5.56mm口径
使用弾薬 5.56×45mm弾
装弾数 20発、30発
設計・開発 ユージン・ストーナー アーマライト社

 

背景から開発まで

 米陸軍の小口径弾薬の有用性への提言は1920年代からあったが、米陸軍は30口径(7.62mm)を米軍の制式小銃の弾薬とし続けていた。しかし1950年代初頭、朝鮮戦争でセミフル切替式で30カービン弾を使用するM2カービンが多く運用されたが、実戦部隊からは威力不足が指摘されていた。30カービン弾とは口径こそ7.62mmとM1ガーラインドと同口径ではあるが、ボトルネックカートリッジではなく、火薬量が少ないカービン専用の弾薬である。

 逆に当時制式小銃であったM1ガーランド小銃は威力こそ強力であったが、装弾数8発のセミオート方式で空間制圧の点では劣っていた。このためM2カービンとM1ガーランドの中間口径が必要であることが銃器開発者サイドから提言されていた。

 この頃、M1ガーランド旧式化に伴い、新小銃の試験が始まっていたが、口径は相変わらず7.62mm大口径カートリッジであった。1955年、この制式小銃のトライアルにのちにM16小銃を開発するユージン・ストーナーはAR10自動小銃を提出している。この小銃は7.62mm弾を使用するが、大型のマズルブレーキを装備し、レシーバー上部に設置されたキャリングハンドルとピストルグリップが特徴であった。主要パーツはアルミで造られており、7.62mm弾使用の小銃の割には3.3kg〜4.05kgと非常に軽量であった。

 当時としては革新的な小銃であり、性能も試験を行ったスプリングフィールドアーモリーに絶賛されるほどであった。しかし制式採用されたのはM1ガーランドの改良型であるM14自動小銃であった。このM14自動小銃は、M1ガーランドで使用していた弾薬である30-06弾(7.62×63mm)を低威力化した7.62×51mm弾を使用するセミ・フルオート切替式の銃であった。

 このM14小銃は採用直後に発生したベトナム戦争で実戦の洗礼を受ける。実戦に投入されたM14小銃は威力こそ強力であったもののフルオートは制御不能であり、北ベトナム軍が使用していたAK47小銃に火力で太刀打ちできなかった。このことから上記銃器開発者から提言されていた中間口径の小銃の必要性が叫ばれるようになった。

 

開発

 アーマライト社はA10サンダーボルト兇寮渋じ気箸靴突名なフィアチャイルド社の小火器部門として設立された会社で、主任エンジニアはユージン・ストーナーでアルミとグラスファイバーを多用した「AR」シリーズを製作していた。米陸軍はベトナム戦争の経験から軽量小口径カートリッジの必要性から新たに制式採用小銃の検討に入っていた。これに対してアーマライト社は前述のトライアル用に開発したAR10小銃を小口径化したAR15小銃を開発した。

 口径は22口径でレミントン社が開発した5.56×45mm弾を使用する。連射速度は700発/分、初速は995m/sと高速であり、連射速度は高速であるが、反動が弱いために容易にコントロール可能であった。作動はカートリッジ発射時のガス圧でボルトを動かすガスオペレーション方式で、全体はアルミとグラスファイバーで構成されており、ボルト、ボルトキャリアーは鋼鉄製であった。断面が三角形のハンドガード、ピストルグリップ、キャリングハンドル等、革新的な機能を持った小銃であった。

 このAR15小銃は1958年に陸軍によって試験されAR10同様に高評価を得るが、前年に採用されたM60軽機関銃と同口径のカートリッジを採用するべきだとしてAR15の採用は見送られた。しかしこのAR15に注目したのは米空軍参謀総長カーチス・ルメイであった。空軍はAR15の試験を実施、結果、8,500丁のAR15と850万発のカートリッジを購入した。さらにAR15は南ベトナム軍によって試験が行われ80,000発の発射で無故障という記録を打ち立てた。

 1963年、これらの実績に陸軍はM14小銃の生産を中止、AR15小銃にボルトフォワードアシストを追加したAR15をXM16E1として暫定採用、1966年にM16小銃として制式採用した。当初は三叉の所謂「チューリップ型」フラッシュサプレッサーが採用されていたが、引っかかり易く衝撃にも弱いことから1966年9月より鳥かご型に変更された。

 当初こそメンテナンス不足や火薬の性能の問題から作動不良が発生し信頼性に疑問が持たれたが、このM16小銃は世界の銃器の歴史において革命的であり、現在においても改良型が米軍で使用されており、採用期間の長さは米軍史上最長である。

 

バリエーション

M16A1

 ボルトフォワードアシストが装備されたモデルであり、1967〜1982年まで製造された。途中で銃口内にクロームメッキ加工、30連マガジン等が追加されている。

 

M16A2

 1980年にNATOは標準弾薬としてSS109弾を制定した。これはM16ライフルに使用されていた223レミントン弾よりも重量があった。1983年に制式採用されたM16A2は、この弾薬に合わせるためにライフリングのピッチを12インチで1回転から7インチで1回転に変更した。

同時にバレルを肉厚なものに変更、ストックの材質もプラスチック製からナイロン樹脂に変更された上、全長も25mm延長された。ハンドガードは生産性を考慮し左右同型に変更、グリップにはフィンガーチェンネルが追加された。

 リアサイトはダイヤル式に変更され、排莢された薬莢が射手に当たることを防ぐためにカートリッジ・ディフレクターが追加された。さらにフルオート機能が排除され、新たに3点バースト機能が加えられた。

 

M16A3

 A2によって廃止されたフルオート機能を復活させたモデル。1996年に米海軍に制式採用された。最大の特徴はキャリングハンドルを取り外せるようになった点で、これにより光学機器を安定して装着できるようになった。

 

M16A4

 A3のハンドガードにピカティニー規格のレールを採用。再びフルオート機能は廃され、3点バーストのみとなる。1996年に米陸軍に制式採用、1998年には米海兵隊も採用した。

 

M16小銃(トイガン)

 

概要

 M16の人気は非常に高く、とても把握しきれない程モデルアップされている。代表的なモデルをピックアップすると、モデルガンでは1973年にMGCが金属製モデルガンを発売、1979年にはマルシン工業が同じく金属製モデルガンM16A1を発売している。ガスガンでは1988年にJACがM16を発売、1992年には東京マルイから電動ガンが発売されている。

 

東京マルイ M16ベトナムバージョン

性能

全長 984mm
重量 2,900g
装弾数 190発

 今ではあまり見かけないM16小銃の電動ガン。東京マルイ製なので命中精度はスバ抜けているが、ロア、アッパーフレームは樹脂製なので剛性が弱いのが欠点。開発されてから相当時間が経っている製品なので全体的に現行モデルに比べると不満が残るかもしれない。

 

WE M16ガスブローバック

性能

全長 1,000mm
重量 3,750g
装弾数 30発

 ストックとハンドガードは樹脂製、それ以外の主要パーツは全金属製。ハンドガード内のアルミも正確に再現されている。外装はパーカーライジング仕上げを再現。ガスブローバックなので実物と同じ操作が可能であり、グリップの細さも実物同様である。安全装置もボルトを引かないと作動しない。空撃ちモード搭載。初速は70m/s前後とガスブロとしては平均的。ガスブロなので命中精度には電動ガンに比べて劣る。

 欠点としては外観の完成度が甘い点である。何よりもストックがA2タイプのものなのが残念。その他、キャリングハンドル周辺等、細部のディティールが甘い。基本的に無刻印である。

 

東京マルイ MTR16 Gエディション ガスブローバックライフル

性能

全長 837 mm / 919 mm(ストック最大伸長時)
重量 2,676g
装弾数 20発

 2018年に発売されたガスブローバックライフルで、東京マルイオリジナル設計の製品であるが、東京マルイが米国で同じデザインの実銃を作ったというユニークな経緯がある。つまりは架空銃ではない。東京マルイ製であるので命中精度は非常に高い。欠点としてはマガジンが20連型マガジンなのでガス圧が低下しやすい。対策としては同社製の30連マガジンを使用すれば解消される。

 

まとめ

 

 M16といえば銃好きでなくても知っているほどの知名度の高い銃である。M16は、ライフルというのは鋼鉄製で木製ストックを使用するというのが当然であった時代にアルミとグラスファイバーで作り上げた革新的な自動小銃であった。1966年の制式採用以来、現在でも米軍で使用され続けている傑作中の傑作である。

 

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01_M1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 正式にはM1903ポケットハンマーレスという1903年にジョン・ブローニングによって設計された中型拳銃であるが、日本では一般にコルト32オートと呼ばれることが多い。口径は32口径、または38口径でハンマーレスという名称であるが、ハンマーは内蔵されているだけで正確にはハンマーレスではない。将校用の拳銃として米軍に採用された他、その携行性の高さからアル・カポネ等の有名な犯罪者達も愛用していた。

 

コルト32オート(実銃)

 

 

性能

全長 95.25mm(type.2)
重量 675g
口径 32口径(M1908は38口径)
使用弾薬 7.65mm弾(M1908は38ACP弾)
装弾数 8+1発
設計・開発 ジョン・ブローニング / コルト社

 

開発

02_M1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 銃器設計者ジョン・ブローニングにより1902年に設計、1903年に生産開始された。発射機構はブローバックで、名称に「ハンマーレス」とあるが、ハンマー内蔵式であるため外側から見えないだけで、これは服に引っかからないようにするためのものである。薬室にカートリッジが装填されているかどうかを視認するためのローディングインジケーターが装備されていないため、暴発事故が相次いだ。このため当初からの安全装置であるサムセイフティ、グリップセイフティの他に後期型からはマガジンセイフティも追加されたものの依然暴発事故はあったようである。マガジンキャッチはグリップ下部、スライドストップは装備されていない。

 1908年には380ACP弾仕様にしたM1908が発売、1908年から1945年まで13万8,000挺が製造された。第二次世界大戦では米政府より20万挺の発注を受け、モデルMと称され高級将校や航空機搭乗員の護身用として使用された他、将官用の特別仕様モデル(ジェネラルオフィサーズモデル)が存在し、アイゼンハワー元帥、ブラッドリー元帥、マーシャル元帥、パットン大将等の功績のあった将軍達に送られた。1972年以降、この特別仕様モデルはコルトコマンダータイプのM15に変更されている。

 製造期間によって形状が変更されており、大きく5種類に分類され、1908年以降に製造されたタイプ彊聞澆離皀妊襪禄匿箸4インチから3.75インチに変更されている。1945年に約57万挺を生産して生産を終了したが、2015年にパーカーライズ2000挺、ブルー1000挺、ジェネラルオフィサーズモデルと同じ製造番号のものが500挺の合計3,500挺が限定で再生産されている。

 

バリエーション

 

FNブローニングM1903

03_FNM1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 FNブローニングM1903は口径が9×20mmブローニングロング弾を使用する。構造はコルトM1903とほぼ同じである。1903年から1927年まで5,8000挺が製造された。スウェーデン軍にM/1907として制式採用10,000挺を購入した他、ハスクバーナ社でライセンス生産された他、ロシア帝国でも警察用に1908年から1914年まで11,000挺を輸入。モスクワの警察や憲兵隊で使用された。他にもエストニアが4,616挺、オスマン帝国が8,000挺採用する等、数か国が購入している。

 

コルト32オート(トイガン)

 

概要

 1977年にMGCからコルト32オートの名称で発売。スタンダードモデルとブローバックモデルの2種類がある。2009年にはMGCの金型を受け継いだCAWから再販された。この際、細部にリアリティアップのための変更を行っている。

 

まとめ

 

 携行性が高く発売当時としては十分な威力であったため軍や警察で使用された他、アル・カポネが護身用として使用していた。他にも銀行強盗でお馴染みのジョン・デリンジャーがFBIとの銃撃戦で射殺されたときに使用していたり、ボニー&クライドのボニーが太ももの内側に隠し、クライドの刑務所脱獄に使用したりと「有名人」に愛用された銃でもあった。日本でも戦前は将校用拳銃としてM1910に次いで人気があった。

 

 


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01_タクシードライバー

 

 『タクシードライバー』とは1976年の映画で、監督はマーチン・スコセッシ、主演ロバート・デ・ニーロである。人間の二面性、狂気について描いた映画で好き嫌いはかなり別れる。特に女性には苦手な方が多いようだ。表面的に観ると正義のヒーローが少女を救出しにいった映画と見えるが、実は狂気に満ちたホラー映画と言っても良い内容である。かなりヘビー級であるため『死霊の盆踊り』や『ロボ道士』のように楽しく何度も観る映画ではないことは間違いない。

 

ストーリー

 

02_タクシードライバー
(画像はwikipediaより転載)

 

映画の公開年と映画内の時間軸

 

 映画内では大統領選が行われている。アメリカの大統領選挙は4年に一度、1年間かけて行われる。70年代の大統領選は1972年と1976年に行われているが、トラヴィスが海兵隊を除隊したのが1973年であるので本作の大統領選は1976年であることが分かる。本作が公開されたのが1976年2月、アメリカ大統領選の予備選挙が開始されるのと同じタイミングで公開された映画なのである。

 そして主人公トラヴィス・ヴィックルについて。ベトナム戦争は1973年1月にパリ協定が締結され終結した。トラヴィスが海兵隊を除隊したのが1973年5月なのでベトナム戦争終結後である。海兵隊を除隊して学歴が全くないトラヴィス。1976年に26歳でタクシー会社の面接を受けていることから逆算するとトラヴィスはトラヴィスは1949または50年生まれ、高校卒業後すぐに海兵隊に志願したとすると1969年に19歳で入隊、1973年までの4年間海兵隊に在籍したのち23歳で名誉除隊。3年間のブランクがあって1976年5月にタクシー会社に応募したことになる。

 

ベトナム戦争帰還兵トラヴィス

03_タクシードライバー
(画像はwikipediaより転載)

 

 

 主人公トラヴィス・ヴィックルは不眠症であった。眠れない日々を過ごす彼は、夜勤のタクシーの仕事に応募する。タクシー会社に入ったトラヴィスは自身の経歴について語る。学歴について触れられると口ごもるトラヴィス。察したタクシー会社の採用担当者は軍歴を訊く。海兵隊出身。1973年5月名誉除隊。華々しい軍歴である。

 名誉除隊とは、米軍においておおむね勤務態度良好であり、軍法会議や民事訴訟の対象にならなかった隊員が除隊する際に対象にとなる。米国では軍人の社会的評価は非常に高く、名誉除隊証明書を持つことは再就職等に有利となる。

 トラヴィスの名誉除隊は1973年5月となっており、ここからベトナム戦争に従軍していたことが分かる。このベトナム戦争とは米国で一番人気のない戦争であり、それまでの戦争の帰還兵が英雄として扱われていたのに対して、ベトナム戦争帰還兵には英雄どころか「ベビーキラー」等の心無い言葉まで投げかけられることもあった。このためなのかは分からないが、トラヴィスにはタクシードライバーという最底辺の仕事しか得ることは出来ず、それも採用担当者が同じ海兵隊出身であったから優遇された結果であった。

 

ベツィに恋をする

 ベトナム戦争で心を病んだトラヴィスの目には荒んだ街が写る。そして誰からも認められない自分自身。重くのしかかる孤独感。仕事が終わったトラヴィスはそれらを忘れるために酒を飲みポルノ映画に通う日々。そこに転機が訪れる。大統領候補のボランティアとして活動している美しい女性ベツィ。ただ見とれているだけのトラヴィスであったが、ある日、勇気を出してベツィに声をかけた。

 デートに応じてくれたベツィであったが、トラヴィスはこともあろうにベツィをポルノ映画に誘ってしまう。当然、ベツィには嫌われ再び孤独感に苛(さいな)まれるトラヴィスであった。トラヴィスの孤独感、社会のためにこの世界を浄化しなければならないという使命感、そしてそれを出来るのは自分しかいないとの思い込み。そしてベツィが応援する大統領候補パランタインのテレビインタビューを見たトラヴィスは行動を決意する。そう、自分こそがこの世界の悪を駆逐する正義のヒーローなのだ。

 

目的を見つけたトラヴィス

 銃を購入するトラヴィス。そして除隊以来の鈍り切っていた身体を鍛え直す激しいトレーニングを開始する。そんな時、トラヴィスはアイリスという売春をしている12歳の少女に出会う。本気で更生を薦めるトラヴィスに対して心を動かされるアイリスであったが、スポーツとあだ名されるヒモ男に心を奪われているため決心がつかない。

 そんな中、トラヴィスはいよいよ社会の「浄化」を決意する。ターゲットは大統領候補パランタイン。モヒカン頭にしたトラヴィスは大統領候補の暗殺を企てるがシークレットサービスにより阻止されてしまう。しかしトラヴィスはその後、もう一つの「浄化」を決行する。それはアイリスの救出であった。売春宿に突入したトラヴィスはアイリスのヒモ男スポーツを射殺、反撃をされながらも売春宿の「悪人」全員の射殺に成功する。

 命を賭けて少女を救出したトラヴィスはヒーローとしてメディアに取り上げられ、その記事を読んだベツィもトラヴィスを見直した。望み通りヒーローとなったトラヴィスは再びタクシードライバーとして夜の街を走るのだった。

 

結局、この映画は何が言いたいのさ。。。解説すると

 

04_タクシードライバー
(画像はwikipediaより転載)

 

 この『タクシードライバー』意外に正義のために戦ったヒーローの話ととられることが多いがもちろんそんな話ではない。トラヴィスは不眠症。ベトナム戦争で心の傷を負った男で朦朧とした世界の中を生きていた。冒頭の蒸気の中を彷徨うタクシー、そしてトラヴィスが車から見ている街が雨で全て歪んで見えるのはこれを表している。タクシー会社に入る際、トラヴィスが蒸気の中から現れているのもその朦朧とした世界から現実の世界に現れていることを表現している。

 

トラヴィスの価値観

 「正義のヒーロー」であるトラヴィス。そのトラヴィスの「正義」とはどんなものなのだろうか。まず、映画の最初でトラヴィスの内面の声で「売春婦、街娼、ヤクザ、ホモ、オカマ、麻薬売人 すべて悪だ」と語られる。売春婦やヤクザ、麻薬の売人と一緒にホモ、オカマも悪であると考えているのが分かる。さらに同じく内面の声で「黒人を乗せない奴もいるが、俺は平気だ。と語っている。平気というのは、つまり「黒人が嫌いだけど乗せられる」という意味だ。決して黒人に対して好意を持っている訳ではない。これが良く分かるのはトラヴィスの黒人を見る時の目つきである。

 トラヴィスが黒人を見る時、その目は悪意に満ちている。冒頭のタクシー会社での面接の際に鏡に映っている黒人を見た時、食堂で近くに座っている黒人を見た時、さらにドライバー仲間の黒人に対しての目つきではっきりと黒人に対して悪意を持っているのが分かる。この悪意は、映画の中盤でトラヴィスが黒人の強盗(コソ泥)に遭遇した際、何の躊躇もなく黒人の頭を撃ち抜くという行動が証明している。因みにトラヴィスが殺害したのは売春宿の3人以外にはこの黒人だけである。

 

トラヴィスと女

 これらからも分かるようにトラヴィスの価値観はたいぶ歪んでいる。もちろんその「正義」というのも世間の正義とはだいぶ違う。この「正義のヒーロー」トラヴィス。映画の序盤で大統領候補パランタインの事務所で働くベツィに恋心を抱く。デートに誘うことに成功するが、自分がいつもみているお気に入りのポルノ映画を見せ、ベツィに嫌われると選挙事務所まで押しかけてベツィに罵詈雑言を浴びせかける。

 要するにトラヴィスという男は自分の価値観を人に押し付ける。そしてそれが断られるとブチ切れるというかなりヤヴァい奴なのだ。そのトラヴィス、ベツィに振られてからは歪んだ正義感がさく裂する。偶然タクシーに乗り込んだ妻を殺すと豪語する客(スコセッシ監督本人)から44マグナムで女性を殺すという知恵を付けられ、トラビスの頭の中は徐々にベツィに対する復讐で溢れていく。

 

なぜ大統領候補を暗殺しようとしたのか

 しかしまだ理性が働いているトラヴィスはタクシー仲間の先輩に相談する。しかし先輩は有効な解決法を提示することは出来ない。とうとう理性での制御不能となったトラヴィスはついにパランタイン議員の暗殺を企てるが結果は失敗。だが、ここで一つの疑問が出る。掃きだめみたいな街に嫌悪感を抱いていたトラヴィス。正義のヒーローとしての行動の一発目がなぜパランタイン議員の殺害なのだろうか。

 パランタイン議員は劇中で決してネガティブな描き方はされていない。むしろ偉ぶらずタクシーを利用するという庶民派大統領候補である。そのタクシーの運ちゃんトラヴィスに対してもアメリカの問題点について質問、口ごもるトラヴィスに対して「何かあるはずだ」と本心を引き出そうとしてその言葉に真摯に耳を傾ける誠実な人物である。トラヴィスが暗殺の対象にする理由はどこにもない。

 ではなぜ暗殺しようとしたのか。これはパランタイン議員が最初に登場したシーンにヒントがある。最初に登場したのは本人ではなくベツィと同僚トムとの会話のシーンである。ベツィがパランタイン議員について話す際、「情熱的でセクシー・・・」とうっとりした顔で話している。これは当然だ。ベツィはボランティアをしてまでパランタイン議員に大統領になって欲しい。つまりはパランタイン議員に惚れ込んでいるのだ。

 これに対してベツィに嫌われてしまったトラヴィス。可愛さ余って憎さ百倍。トラヴィスは自分を受け入れてくれないベツィに復讐を決意する。しかし攻撃の矛先が直接ベツィに向かうことはなかった。これはトラヴィスが両親に宛てた手紙でベツィと交際していると書いていることからも分かるようにトラヴィスはベツィに対する想いを捨てきれていない。ベツィの大切な男を殺す。これがトラヴィスのベツィに対する復讐なのだ。

 

アイリスの救出が目的ではない

 要するにトラヴィスは社会を良くするためや街を浄化するのが目的なのではなく、単に自分を愛してくれなかった女に復讐しているだけなのだ。これはアイリス救出でも同様のことがいえる。トラヴィスが思いを寄せたもう一人の女性アイリス。自分の正義を絶対視するトラヴィスはアイリスに更生を促すものの、アイリスはスポーツに惚れているため自分の言うことをきかない。孤独感に苛まれるトラヴィスはまたしても女性に「裏切られた」のだ。

 孤独と自分の愛を受け入れてくれなかった女達に対してトラヴィスは正義の名の下に売春宿に殴り込みをかける。まずはアイリスが愛している男であるスポーツを射殺。売春宿にいる関係者を片っ端から撃ち殺しているが、特にスポーツに対しては死体に対して何発も銃弾を撃ち込んでいる。そして近くで震えているアイリスには見向きもせずに自殺を図る。

 何故アイリスには見向きもしないのか。もしアイリスの救出が目的であれば、敵を殺したらすぐにアイリスを保護するのが自然である。アイリスも救出を望んでいるのであれば、救出しにきたトラヴィスに対して好意的な態度をとるはずだ。しかしアイリスはトラヴィスに向かって「撃たないで!」と叫んで怯えており、トラヴィスもアイリスを気にする様子はない。そしてトラヴィスはアイリスのことを全く気にせずに拾った拳銃で自分の頭を撃つ。

 つまりはトラヴィスの殴り込みというのはアイリスの愛した男であるスポーツの殺害が目的だったからだ。目的を達成したトラヴィスは「目的外」のアイリスには見向きもしない。そしてすべてのミッションを終えたトラヴィスは気が付く。自分の行動が正義ではないことに。それどころか自分のやった行動は単に振られた女の惚れた男を殺しただけである。悪は自分自身であった。このため「正義のヒーロー」トラヴィスは悪を消し去るために自分自身に向けて引き金を引いた。

 

鏡に映ったもう一人の自分

05_タクシードライバー
(画像はwikipediaより転載)

 

 この映画は人間の表の顔と裏の狂気の顔という二面性について描いている。自分の中にいるもう一人の自分。この映画で注目したい点は「鏡に映っているもう一人のトラヴィス」である。この映画ではドッペルゲンガーのように「鏡に映ったもう一人のトラヴィス」が徐々にトラヴィスに近づいてくる。

 最初に鏡が登場するのはタクシー会社の室内である。そこに写っているのは口論をする従業員とそれを笑いながら見ている女性従業員のみであった。ここにトラヴィスは写っていない。次に出て来る鏡はトラヴィスの部屋の中をカメラがパーンする時である。トラヴィスは日記を書いている。この時、鏡には日記を書くトラヴィスの後ろ姿が写っている。しかしこの時の「鏡の中のトラヴィス」はまだ後ろ姿で下を向いていた。写ったのも一瞬である。

 正面を向いた「鏡の中のトラビス」が登場し出すのは、アイリスがヒモ男スポーツに連れ去れる場面からである。そして妻を44マグナムで殺すと豪語する男を乗せた際には、妻の殺し方を延々と語るその男が乗るタクシーのバックミラーには「鏡の中のトラヴィス」がじっとこちらを見つめて話を聴いている。狂人と判断して冷静に対応しようとするトラヴィス。その男の話にじっと聴き入る「鏡の中のトラヴィス」。二人のトラヴィスが葛藤を始める。

 だが、ベツィに振られ先輩のアドバイスも役に立たなかったトラヴィスは徐々に孤独、怒り、何かをしなくてはという焦りが強くなっていく。銃を購入して「正義の戦い」を決意するトラヴィス。「鏡の中のトラヴィス」はとうとうトラヴィスに話しかけて来るようになった「誰に話しているんだ?」「俺しかおらん」。「鏡の中のトラヴィス」がどんどんトラヴィスを侵食してきているのだ。

 そして完全に「鏡の中のトラヴィス」に浸食されたトラヴィスは行動を起こす。結果、意外にもヒーローとなってしまった。そして狂気の「鏡の中のトラヴィス」は消え、トラヴィスは再びタクシードライバーとして街を徘徊する。

 

その後のトラヴィス

 売春宿襲撃後、自殺に失敗したトラヴィスに意外なことが起こった。昏睡状態から覚めた彼は少女をマフィアから命がけで救出したヒーローになっていたのだ。アイリスは親元に帰り学校に通うようになり両親からは感謝の手紙が届いた。新聞はトラヴィスをヒーローと称えた。これこそトラヴィスが望んでいたことだった。犯行後は、自分を悪と思い自殺を図ったトラヴィスであったが、社会の称賛により自身の行動が正義であったと確信する。自身の新聞記事をスクラップにしてアイリスの両親の手紙とともに誇らしく部屋の壁に貼り付けたトラヴィスは、社会から認知されたことにより孤独も感じなくなった。

 満たされたトラヴィスはタクシーの仲間と共に生き生きと仕事をするようになった。そんな時、トラヴィスはある客を乗せる。それはかつて自分が愛した人、ベツィであった。バックミラーに写るベツィ、トラヴィスが愛し、そして傷付けてしまった女性ベツィ。新聞記事を読んで復縁を望んでいるだろうベツィに対してトラヴィスはタクシーのメーターを戻して笑顔で去っていく。

 トラヴィスは成長した。人に感謝され英雄になることで承認欲求を満たしたトラヴィス。傷つけてしまったベツィと付き合う資格はないし、同時にもうベツィにすがることもない。メーターを戻し美しい夜の街を走るトラヴィス。その刹那、バックミラーにトラヴィスが写る。消えたはずの「鏡の中のトラヴィス」。彼はその後もずっとトラヴィスに付いてきているのだ。

 

登場する銃器等

 

S&WM29

06_タクシードライバー
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&W社が1955年に発表した当時世界最強のカートリッジ44マグナムを使用する大型拳銃。本来は狩猟用に使用することを想定して開発したと思われるが、「最強のカートリッジ」のインパクトの強さにより映画『ダーティーハリー』で主人公の愛銃となった。これで一躍有名になった本銃である。『タクシードライバー』が公開された1976年末には『ダーティーハリー3』が公開されている。

 劇中では売春宿の料金徴収係の何も悪いことをしていないおじさんの手を吹き飛ばしたあと、反撃してきたスポーツにも一発お見舞いしている。2発発射したのみ。ハリーキャラハン刑事よりもトラヴィスの使用目的の方が明らかにダーティーである。武器商人アンディからは350ドルで購入。トラヴィスの一週間分の給料だ。さらに胡散臭いメキシコ製手作りホルスターを40ドルで買わされている。

 

 

S&Wチーフスペシャル

07_タクシードライバー
(画像はwikipediaより転載)

 

 劇中ではスクエアバットのパールグリップが装着されたニッケルメッキモデルを使用しているが、射撃場のシーンではコルトディテクティブに代わっている。S&Wチーフスペシャルは、1950年に発売された重量わずか554g、装弾数5発の38口径のリボルバーであった。当時、38口径でこの大きさのリボルバーは例が無く衝撃的な銃であった。

 武器商人が「一日中ハンマー代わりに釘を打っても精度は変わらん」と言っているが、精密機械なのでそういう使用法は避けた方が賢明。劇中ではスポーツに向けて発射したのち追いかけて来る料金徴収係のおじさんをハンマー代わりに叩いた。全弾撃ちきっていたため精度がどうなったのかは不明。素敵な武器商人アンディからは250ドルで購入。

 

 

ワルサーPP

08_タクシードライバー
(画像はwikipediaより転載)

 

 ドイツワルサー社製の中型拳銃で380ACPと威力は低いものの、小型で当時としては先進的な機構であったため以降、多くの銃の参考となった。ストレートブローバックのため反動は強い。劇中では武器商人が将校専用に支給されたというようなことを言っている。強盗に向けて発射したのち商店のおっちゃんに回収された。トラヴィスは銃の携行許可証を持っていなかったが、商店のおっちゃんがその後うまくやってくれた。劇中ではほぼアストラコンスターブルになっている。スマートなビジネスマン風武器商人アンディからは150ドルで購入。

 

 

コルト25

 一応、コルト25となっているが、実際はS&WM61エスコート。エスコートはS&Wが1970年に開発した護身用のハンドガンで口径は25口径、装弾数5発である。劇中ではトラヴィスの右腕のレールに装着されて使用された。トラヴィスによって腕を振ると銃が飛び出すというほとんど実用性のないギミックを与えられた。

 しかし全く実用性がないと思いきや襲撃時に急にドアが開き売春宿のボス(?)に発砲された際に腕を振り飛び出した本銃により危機を回避。その人は25口径ACP弾を顔にたくさん貰って他界。いい銃は人を見て売るというポリシーを持っている闇の武器商人アンディからは125ドルで購入。

 

まとめ

 

 映画『タクシードライバー』は車の窓から見える夜景で終わる。その夜景はバックミラーに反射して半分は逆方向に流れているように見える。夜の街とそこを歩く人々。美しい夜景を歩く人々の中にも「鏡の中のトラヴィス」はいる。この映像はそれを暗示しているのかもしれない。非常にメッセージ性の強い映画で、蒸気や曇ったガラス、鏡等の他にも冒頭でタクシーの配車をするおじさんが長々と映されていたりと各所にメタファーがあるのでその意味を考えてみるのも面白い。

 余談ではあるが、この映画内での日付。日記の最初の日付が5月10日でベツィと喫茶店に行ったのが5月26日、戦いを決意するのが6月8日で決行したのが7月。実は2ヶ月程度の間の出来事なのである。それはともかく真剣に観るとかなり破壊力のある映画であるため気軽に人に勧めることはできないが、機会があれば一度観てみるのも良いだろう。但し、トラヴィスがベツィをポルノ映画に連れて行って嫌われたように女性にこの映画を薦めると十中八九嫌われる。リアルトラヴィスにならないように気を付けたいところだ。

 

 


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01_コルト25オート
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルト(FN)ポケット25オートとは、1906年にベルギーFN社より発売されたジョン・ブローニング設計の超コンパクトハンドガンである。1908年にはコルト社が製造権を購入して製造販売している。このためほぼ同じモデルがFN社とコルト社によって販売されているという稀有な銃でもある。カートリッジは25ACP弾で装弾数は6発。ストレートブローバック方式で撃発機構はストライカー方式を採用している。

 

コルトベストポケット(実銃)

 

 

性能

全長 114.3mm
重量 367g
口径 25口径
使用弾薬 25ACP
装弾数 6発
設計・開発 ジョン・ブローニング / FN社、コルト社

 

開発

02_FN25オート
(画像はFN社製25ポケット wikipediaより転載)

 

 日本ではコルトポケット25オートとして有名な小型拳銃である。ベストのポケットにも入ることからコルト・ベスト・ポケットとも呼ばれる。ベルギーのFN社とアメリカのコルト社がほぼ同じ製品を製造販売した稀有な銃でもある。この経緯であるが、1900年代初頭、コルト社がポケットピストルのプロトタイプを開発した。これはデザインも機能もあまり洗練されたものではなかったが、これに注目したベルギーに在住していたジョン・ブローニングはデザインを改良、グリップセイフティ等も新たに内蔵したポケットオートを開発。FN社によってM1905として発売された。これに目を付けたコルト社は製造権を購入、コルトM1908ベストポケットとして製造販売したというもののようだ。

 カートリッジはブローニングが新たに開発した25ACP弾で装弾数は6発、撃発機構はストライカー方式、ストレートブローバックというシンプルなものであった。安全装置は右側面にサムセイフティとグリップセイフティ、1916年(または1917年)にはマガジンセイフティが追加された。生産はFN社製が1906年から1959年、コルト社製のものが1908年から1948年(1941年とも言われる)まで行われた。コルト社製だけでも42万挺が生産されたと言われるほど人気の高い銃でコピー品も含め様々なバリエーションが生まれている。

 

ベビーブローニング

 

 

性能

全長 104mm
重量 275g
口径 25口径
使用弾薬 25ACP
装弾数 6発
設計・開発 デュードネ・ザイーブ / FN社

 

 大ヒットしたFN社製M1906であったが、多くの海賊版が発売されたためオリジナルのFN社製品の販売が圧迫されてしまった。このためFN社はM1906の改良型の開発を開始した。設計はブローニングハイパワーを設計したことで有名なデュードネ・ザイーブが担当、1927年にはグリップセイフティの省略等、さらなる軽量化に成功したベビーブローニングを完成させた。生産は1931年から始まり、1960年にはM1906の生産はほぼ終了、ベビーブローニングも1979年には生産を終了したが、その後、フランスのMAB社が製造権を引き継ぎ、1979〜1983年まで生産、さらにパテントを引き継いだ米国のメーカーにより現在でも生産が行われている。

 

ジュニアコルト

 

性能

全長 111.8mm
重量 368g
口径 25口径
使用弾薬 25ACP
装弾数 6発
設計・開発 アストラ社、コルト社

 

 

 1948(1941)年に生産が終了したベストポケットであったが、それに代わるものとしてコルト社は1958年よりスペインのアストラ社が生産していたアストラ・カブ(アストラ2000)をコルト社のブランドとして輸入販売、1968年に銃器の輸入規制が行われるまで約6万4000丁が輸入された。その後、コルト社は1970年よりジュニアコルトを国内生産して販売、1974年まで製造販売を行った。

 ジュニアコルトは、ベストポケットと口径、全長はほぼ同じであるが、ベストポケットと異なりハンマー方式を採用、マニュアルセイフティもトリガーガードの付け根に変更されている。

 

コルト25オート(トイガン)

 

概要

 1966年にコクサイ(当時はインターナショナルガンショップ)から金属製のモデルガンとして発売されたのち、1982年にABS製モデルガンとしてリニューアルされた。当初から再現性は高かったがリニューアルされたモデルは特に実銃に忠実に再現されている。エアガンでは1986年にヨネザワからエアーコッキングモデルとして発売、1988年にはマルシンのブランドレプリカから固定スライドガスガンが発売されている他、クラウンもエアーコッキングモデルを発売している(発売年不明)。他にもブローニング社が改良を加えたモデルであるベビーブローニングが1982年にハドソン産業からモデルガンとして発売、1986年にヨネザワからエアーコッキングモデルで発売、1990年にはナガノから固定スライドガスガンとして発売されている。1982年にはマルシンがベストポケットの後継モデルであるジュニアコルトを発売、WEがガスブローバックモデルを発売している。

 

HFC コルト25オート 固定スライドガスガン

性能

全長 110mm
重量 164g
装弾数 7発
初速 45m/s前後
定価 3,000円

 台湾製のガスガンである。固定スライド方式でフレームは「モナカ」、マガジンは「割箸」という古いファンには懐かしいガスガンである。刻印はパテントの関係で入っておらず、グリップセイフティもダミーであるが、初速は45m/s前後と比較的強力である。トリガーとサムセイフティ、アウターバレル、バレルは金属製でバレルはこれも懐かしの可動式である。命中精度は「このサイズにしては」良い。

 

クラウン コルト25オート エアーコッキングガン

性能

全長 120mm
重量 76g
装弾数 6発
初速 36m/s前後
定価 1,500円

 クラウン製のエアコッキングガンである。外観のリアリティは銃身が突出している等、お世辞にも良いとは言えないが、コルトの刻印やランパンコルト(コルトの馬のマーク)はちゃんと入っている。マガジンはフルサイズでコッキングは少し重め、命中精度は期待してはいけない。この手のトイガンで性能を追求するのは無粋である。昔ながらの楽しめるトイガン。

 

マルシン コルト25オート モデルガン

性能

全長 112mm
重量 230g
装弾数 6発
初速  -
定価 19,000円

 モデルガンの老舗マルシンが1982年に発売したコルトジュニア。当初はABS製であったが、現行モデルはHW材を使用しており、発火が出来ないダミーカート仕様である。バリエーションとしてはサイレンサー付きモデルも発売されている。モデルガンとしては唯一のモデルアップなので貴重な一丁である。

 

まとめ

 

 コルト(FN)ベストポケットは2社が同じモデルを発売しており、その後も改良が施されたりスペインのアストラ社の後継機種が導入されたりと変遷が分かりにくい。この銃専用に開発された25ACPは「25ACPを人に向けて撃ってはいけない。撃たれた奴はカンカンになって怒るからな」というジョークを生むほど威力の低い銃である。しかし本銃は改良型が現在でも生産されているほどの傑作銃であり、天才銃器デザイナーであるジョン・ブローニング、デュードネ・ザイーブの面目躍如といったところであろう。

 

 


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ダイヤモンドバック
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトダイアモンドバックは、1966〜1988年まで製造されたリボルバーである。一般にはパイソンの廉価版と考えられているが、高品質故に製造中止になったモデルであり、単純にパイソンの廉価版とはいえない。このダイヤモンドバックはリボルバー愛好家の間では最高のリボルバーの一つとされており、中古品は高値で取引されている。

 

コルトダイアモンドバック(実銃)

 

 

性能

口径 38口径(357マグナムは使用不可)、22口径
全長 191mm
重量 735g
装弾数 6発

 

概要

 1966年、デラックスモデルとしてコルト社より発売された。ターゲットシューターの需要を意識したモデルで特徴的なベンチリブとアンダーラグを装備している。仕上げにはロイヤルブルーフィニッシュこそされていないが、製造には非常に手間をかけており、製造中止になったのもこれが理由の一つである。高品質であるため40〜50年以上経た現在においてもその輝きは色あせない。このためリボルバー愛好家の間でも評価が高い銃である。

 外観は同社製のパイソンに似ているがパイソンのフレームがIフレームであるのに対して、ダイヤモンドバックのフレームはDフレームと一回り小さい。Dフレームは同社のディテクティブ等の38口径小型拳銃で使用されているフレームである。このため一般にパイソンの廉価版と取られることが多いが、これは誤解でこのダイヤモンドバックもパイソンと同じ高い品質基準で製造されている。1988年に生産が終了している。

 

構造

 銃身の上部にベンチリブを設け、下部にアンダーラグを装備している。サイトは微調整可能なリアサイトと外観上はパイソンに酷似しているが、パイソンに比べ、ダイヤモンドバックはバレルとシリンダーの間の「遊び」が少なく耐久性はパイソンを上回る。

 

バリエーション

 38口径モデルと22口径モデルがあり、銃身長は4インチモデル、6インチモデルが存在する。初期には2.5インチモデルもあった。ブルーモデルとニッケルモデルが存在する。グリップは初期は木製のチェッカリングが施されているものであったが、のちにはパックマイヤーのラバーグリップが装備された。

 

ダイアモンドバック(トイガン)

 

 トイガンでは東京CMCが1970年からモデルガンとして発売しており、1974年にはコクサイがこのCMCの製品のデッドコピーを発売していた。CMCのものは初期はインサートの入っていない「貫通シリンダー」であったためカートリッジの全長は実物のカートリッジよりも長く独特の形状をしている。国際製ダイヤモンドバックはCMCよりも若干小さく製品の作りもCMCに比べると雑であった。サイドプレートのランパンコルトはコクサイ製には無い。エアガン、ガスガンでの発売はされていない。

 

まとめ

 

 ダイヤモンドバックはコルト社の人気商品パイソンが高価格なためその廉価版として登場したモデルだったが、やはり人気は今ひとつであった。かつての日本のモデルガン業界では同じモデルの競作を避ける傾向があり、そのため先行発売したMGCパイソンに対抗するためにCMCはダイヤモンドバックを製品化したようだ。古いガンファンには懐かしい銃である。

 


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コルトアナコンダ
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトアナコンダ44マグナムは、日本ではマルシンが製品化しているのでガンファンにとっては有名である。1990年に発表されたが1999年に生産終了。カスタムショップでの販売も2003年に終了した。頑丈で美しい銃である。

 

アナコンダ(実銃)

 

 

性能

重量 1.5圈6インチ)
全長 29.5僉6インチ)
銃身長 153mm(6インチ)
使用弾薬 44スペシャル 44マグナム 45コルト
機構 ダブルアクション
装弾数 6発

 

概要

 1990年に発売されたコルトアナコンダはコルト社初の44口径マグナム弾を使用する大型リボルバーである。44口径マグナム弾を使用するリボルバーとしては1956年にS&WがM29を発表。さらに競合しているスタームルガー社も1959年にブラックホークを発表した。コルトアナコンダはこれらからおよそ30年遅れの発売であった。

 特徴はパイソンと同様に銃身上にベンチリブ、銃身下にアンダーラグを持つことである。アンダーラグは反動を抑制するためには非常に有効であり、一時期、S&Wのリボルバーは全てアンダーラグを装備していた。これに対してベンチリブは一応、銃身の過熱による蜃気楼を防ぐための装備であるが、実用上ほとんど意味がないと言われている。敢えてベンチリブを装備したのはパイソンの人気にあやかるためであるかもしれない。

 このアナコンダは、発売当初は工作精度が悪かったがすぐに修正されている。フレームは新規に製作されたAAフレームで、当初よりスチール製モデルはなくステンレス製のみである。表面仕上げはマット仕上げであるが、のちにカスタムショップで製造されたモデルには鏡面仕上げのモデルも存在する。バリエーションは、4、6、8インチ銃身モデルのみである。

 1993年には45ロングコルト弾を使用するモデルも発売されたが、アナコンダはあまり人気はなかったようで、発売から9年後の1999年にはどちらも製造が中止されている。1999年以降は、コルトカスタムガンショップで受注生産のみ受け付けていたがこれも2003年で終了した。

 コルト社は1993年にアナコンダの特別モデルとしてコディアックを発売した。アナコンダとの違いは、マグナポートが標準装備され、シリンダーはノンフルートとなっていることである。2000挺あまりが製造された。「コディアック」とはアラスカに生息するヒグマで、これによってコルト社リボルバーの命名の伝統であったスネークシリーズから変更されることとなった。

 

アナコンダ(トイガン)

 

 トイガンではマルシンが2001年に8mmBB弾仕様の6インチモデルを発売、2002年に4インチ、8インチモデルを発売している。その後6mmBB弾仕様モデルが発売されているのが唯一のトイガン化である。現在でも販売が続いている息の長いモデルで、現在流通しているのは6mm弾仕様のみである。余談であるが、当初のものの一部(主に8インチモデル)は、ハイパワーであり、現在では準空気銃に指定される恐れがあるので注意が必要である。

 ロングラン商品であるので幾度も改良が行われているが、構造的にはグリップ内にガスタンクを持ち、そこからフレーム内のガスルートを通ってシリンダー内のBB弾を発射するというシンプルなメカニズムである。

 

マルシン アナコンダ

 マルシン製のガスリボルバー。コルト社公認モデル。モデルガンのマルシンらしく外観の完成度は素晴らしいの一言。特にメッキ処理はシルバー、ディープブラック共に美しい。トリガーガード内のパーティングラインも処理されているが、実際には無いハンマー右側のセイフティレバーはメッキの完成度が高いだけに残念である。

 

 バリエーションはABSノーマル、HW、シルバーメッキ、ディープブラックメッキの4タイプに実銃同様4、6、8インチモデルがある。他にもPPCカスタム風のコンストリクターやタクティカルカスタム風のアンリミテッドリボルバーがある。どちらもHW製、シルバーメッキモデルがあり、HW製の重量は1.2kgを超えるという凄まじさである。

 初速は60~70m/s前後というガスガンの平均的な数値であるが、カート式リボルバーなので命中精度は今ひとつである。それでも個体差はあるが、5mで8cm程度には集弾するようだ。この製品の命中精度を悪くしている原因の一つにトリガーの重さがある。トリガーの重さに慣れれば命中精度はもっと高くなる可能性はある。

 これらはガスリボルバー共通の欠点なので仕方がないといえば仕方がないのかもしれない。同様にガスリボルバーのほぼ共通の欠点である、ガスルートの上のフレームにヒビが入るということがアナコンダでもあるようだ。リボルバーは作動を楽しむトイガンなので好きな人にとってはあまり欠点ともならないだろう。

 


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コルトパイソン
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトパイソンは1955年に発表されたコルト社の最高級リボルバーである。メカニズム的には古いものの銃身上部のベンチリブや同下部のアンダーラグによる外観の美しさは圧倒的である。モデルガン、ガスガンでも人気は高く、日本でも多くのメーカーによりモデルアップしている。各社モデルの個性、性能等についてみたみたい。

 

コルトパイソン(実銃)

 

 

性能

口径 357マグナム
全長 241mm
重量 1092g
装弾数 6発
銃身長 2.5、3、4、4.25、6、8、10インチ等。

 

構造

 コルトパイソンは1955年にコルト社から発表された357マグナム弾を使用するリボルバーである。コルト社の大型フレーム遺Iフレームをベースに当時世界最強のカートリッジであった357マグナムを使用できるように設計された。

 機構はベーシックなリーフスプリングを使用するダブルアクション機構で、バレルは上部にベンチリブ、下部にフルバレルのアンダーラグが装備されているのが外観上の特徴である。リアサイトは上下左右調整可能な精密サイトで全体的に精度は非常に高い。特にバレルは高精度であったためにこのバレルにS&WのKフレームリボルバーを合体させたスマイソン、スモルト、スタームルガー社セキュリティシックスのフレームを合体させたクーガーと呼ばれるモデルも存在した。

 1955年からコルト社のハイエンドリボルバーとして生産され続けていたが、1999年には販売不振から生産が打ち切られた。その後は受注生産を行っていたがそれも2005年で打ち切られたが、2020年1月に再販されている。

 

バリエーション

 1955年発表当初は銃身長6インチのモデルのみであったが、後に2.5インチモデル、4インチモデル、1985年にはステンレスモデルもラインナップされた。さらに3インチのコンバットパイソン、8インチのパイソンハンター、10インチのテンポインター等のモデルも存在する。2020年の再生産時には4.25インチモデルが登場した。さらに限定品としてステンレスモデルを徹底的に研磨したアルティメイトフィニッシュ等々、思いついたように限定品を発売している。

 

特徴

 工作、表面仕上げの精度が非常に高く、特に初期の熟練工が製作したものは現在でも高値で取引されている。バレルの精度も高く命中精度は高かったが、トリガーアクションはS&Wと比べてスムーズではあったがシューティングマッチには不向きであり、このためにパイソンのバレルをS&Wのフレームに結合させたスマイソン、スモルトというモデルも存在する。

 余談ではあるが、このスモルト、同口径の銃身とフレームの結合は一見簡単そうではあるが、コルトとS&Wのバレルのねじ切りは逆であり、加工するのは難しい。

 

コルトパイソン(トイガン)

 

モデルガン

 

 トイガンではモデルガン時代から相当のモデルが販売されている。最も初期のモデルガンは、1969年にMGCが発売したもので、金属モデルの2.5、4、限定品として6インチモデルが存在した。1977年にはニューパイソンという名称で樹脂製で2.5、4、6インチを発売、1978年にはマルゴーもパイソンを発売していた。1981年には西部警察で鳩村刑事(舘ひろし)が使用したことで有名なパイソンヘビーバレルカスタムを発売、これはのちにタイトーがヘビーウェイトで再販している。MGCパイソンは、小林太三氏の設計だったはずだ。

 外発火式(カートの先に火薬を詰めて、シリンダー内の撃針で発火させる)で構造、外観共にかなりデフォルメされていた。特に内部構造のデフォルメは凄まじく、実銃とはかけ離れたものだった。ただそのため発火性能、耐久性は高く、これはこれでモデルガン設計の一つの考え方であるといえる。

 

 1978年にはコクサイもモデルアップしており、ABS製と金属モデルで4、6、8インチモデルが生産されていた。このモデルは1986年にはリニューアルされてnew pythonとなり、バリエーションは2.5、4、6インチのみとなった。これはMGCと異なり、外観や内部構造に至るまで精密に再現した結果、再現性は高くなったが作動性は低くなってしまった。特にリバウンドレバーが摩耗してシリンダーが回らないという欠陥があった(実銃と同寸法で作ってもモデルガンの性格上強度を弱くせざる得ない)。コクサイ倒産後もコクサイブランドで生産が続けられた。この時期に内部構造もに改善され、作動性が向上している。カートもそれまでは外発火式のスモールカートであったが、フルサイズカート仕様になっていた。

 コクサイはガスガンでもパイソンを販売しており、1993年にはスナイピングシステムという初期の固定ホップアップシステムを内蔵したモデルを発売、ABS製でブラックとシルバーの2種類にバレルのバリエーションは3、4、6インチの3種類であった。外観の再現性は高いが、パワー命中精度等はお話しにならない。

 ホップアップ機能が付いていたがいかんせん命中精度が悪いのでどうしようもない。さらにサイドプレートのガスルート部分に亀裂が入るというサプライズ付である。シリンダーを改造防止仕様にしたためカートはリアルなカートの弾頭部分にシリコンチューブが露出するという目も当てられないものであった。

 

タナカワークス コルト パイソン R-model スチール フィニッシュ 6インチ

 さらにタナカワークスがモデルガン、ガスガンともに販売している。ガスガンは1987年にケースレスでアンダーラグにBB弾を装填するというユニークなモデルであった。シリンダーは回転するもののスイングアウトは出来ず、バレル交換機能があったため銃口がディフォルメされていた。しかし全体の完成度は非常に高いモデルであった。

 モデルガンは外観、内部構造ともに非の打ちどころがない。現在入手できるモデルガンの中で最も完成度の高いモデルと言っていい。特に表面仕上げであるジュピターフィニッシュはタナカワークスが独自に開発したHW素材にメッキをかける方法である。HW素材は性質上メッキ加工が難しく多くのメーカーは地肌むき出し、若しくは塗装で表面を処理いているが、タナカワークスはこのHW素材のメッキ加工に成功している。このメッキ処理をタナカワークスはジュピターフィニッシュと命名しているが、この表面仕上げの美しさは実銃と区別がつかないほどだ。

 内部構造もほぼ実物と同様であり、実物グリップの装着も可能である。同時に作動性能も高く、カートもリアルサイズと全く非の打ち所がない。

 

タナカ コルトパイソン .357マグナム 6インチ Rモデル スチールフィニッシュ

 ガスガンでは、現在販売されているペガサスシステム以前にシリンダーがスイングアウトしないガスガンが販売されていた。これはバレル下部のアンダーラグに弾を入れるもので銃身は4、6、8インチの交換式であった。当然、バレルの長さによって装弾数が変わる。これにはメタルフィニッシュバージョンもあり、これは銃身交換ができない。どちらも命中精度は比較的高かった。

 2000年前後にはペガサスシステムが発表された。このシステムはシリンダー内にガスタンクを設けるというものでシリンダー内にBB弾とガスを充てんしてハンマーの打撃によりBB弾を発射するものである。このためフレーム内のメカはほぼ実銃通りに再現することが可能となり、リアリティの向上に貢献した。

 発売当初は劣悪であった命中精度もバージョンを重ねるごとに改良され、現在では全く問題ないレベルである。外観上のリアリティはモデルガン譲りであるが、モデルガンと異なりシリンダーは亜鉛合金製であるためジュピターフィニッシュされたものはHW素材部分と外観上若干の差異がある。

タナカパイソンは初期モデル、ver.2、そして現行のRモデルと大きく三回改良されているが、現行のRモデルは作動性能も高く、サイドプレートも金属製となっているなど以前のモデルとはクオリティが大きく異なるので購入するのであれば現行のRモデルを購入することをお勧めする。

 

東京マルイ No.6 コルトパイソン 4インチ 18歳以上ガスリボルバー

 最後に東京マルイのガスガンがある。90年代中盤〜後半に発売されたが、2000年代にリニューアルして外観、性能ともに見違える程よくなった。外観上の違いは、旧タイプは、4インチがパックマイヤー風ラバーグリップ、6インチが木製調プラグリップであり、新型は両方ともラバーグリップなので6インチの判別は容易であるが、4インチの判別は初心者には困難である。

 タナカワークスと同様にシリンダーはスイングアウト可能である。カートレス式であるため排莢はできないが、サードパーティーから発売されているカートで容易にカート化することが可能であるが、エジェクターロッドを作動させることは困難である。命中精度は非常に高いが、ガスブローバックには及ばない。現在では生産が中止されている(2020年6月時点)。

 

東京マルイ コルトパイソン .357マグナム 6インチ ステンレスモデル 10歳以上エアーHOPリボルバー

 2017年には同社からエアーコッキング式のパイソンが発売されている。バリエーションはノーマルモデルとPPCカスタムモデルの2タイプがある。それぞれブラックとシルバーモデルがありノーマルモデルには4、6インチの銃身のバリエーションがある。

 このモデルはグリップ内にあるエアータンクをハンマーでコッキングすることによってBB弾を発射するものである。カート式でプラスチック製のカートリッジを使用する。トリガー上部に安全装置があり、トリガーは樹脂製とリアリティの面では今ひとつである。カートを使用したコッキング式ということもあり、パワーも命中精度も高くない。

 

クラウンモデル ホップアップエアリボルバー No.18 COLT パイソンハンター 8インチ

 老舗エアガンメーカーのクラウンもエアーコッキング式、ガス、さらにはBB弾発射と同時に火薬を発火させるスパークリングエアガンというものを発売している。エアーガンにはパワーが弱く設定されている対象年齢10歳以上のホップアップエアリボルバーシリーズと18歳以上のハイホップアップエアリボルバーシリーズがある。

 通常のパワーと言ってもやはりガスブロに比べると弱く、カート式であるために命中精度もオートに比べると悪い。ハンマー、トリガーもABS製で内部パーツにもABS製が多い。そのため耐久性能は低いが値段はホップアップエアリボルバーが3900円、ハイホップエアリボルバーが4300円と低価格である。

 

クラウンモデル ホップアップガスリボルバー No.14 COLT パイソン 4インチ

 ガスリボルバーはクラウンの中では高価であるが、それでも9500円と他社のリボルバーと比較すると圧倒的に低価格である。パワーはやはり0.35ジュール前後と若干低い。命中精度は比較的高く、場合によっては5mで10cm程度にまとまることもあるが、パッキンの状態に左右されるため振れ幅が大きい。外観は低価格エアガンとしては非常に完成度が高いが、バレル右側の刻印はクラウンの刻印である。

 バリエーションは4、6、8インチの3種類にシルバーモデルとブラックモデルが存在する。シルバーモデルはグリップがラバー風になっている。クラウン社のエアガンはサードパーティのパーツが少ないのでこのグリップは貴重かもしれない。弱点としてはエアーガン同様にABSパーツが多いため耐久性能は他社製品と比べると低い。

 

クラウンモデル スパークリング エアガン No.1 コルトパイソン .357 マグナム 6インチ BK

 スパークリングングエアガンは、対象年齢10歳以上のホップアップエアリボルバーのパイソンをベースとしてシリンダーのカートリッジの中間あたりに火薬をセットしてBB弾の発射と同時に火薬を破裂させて射撃音を楽しむというものだ。

 使用する火薬は金キャップで、銃本体にはハンマー横に金キャップ発火用の撃針が付いている。これがハンマーに連動して金キャップを打撃することで発射と同時に火薬を破裂させることを可能としている。エアガンの性能はベースモデルのままだ。

 火薬用撃針が装着されている部分はどうしても外観上目立ってしまうがそれ以外はエアーガンのパイソンと変わらない。値段は若干高くなるが、それでも4980円と低価格である。

 

まとめ

 

 パイソンはS&WM29と並んで最も人気のあるリボルバーといっても過言ではない。当時世界最強であった357マグナム弾を使用するという性能もさることながら美しいシルエットに丁寧に作りこまれた加工、仕上げと現在生産されているリボルバーの中で最高のモデルの一つであることは間違いない。

 

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01_M45A1
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトM45A1とは、1980年代後半に米海兵隊が採用したMEUピストルの後継モデル。M1911を開発したコルト社製でそれまで制式採用されていたM1911A1の外装、内部機構に改良が加えられたモデル。フラットダークアースの外装とピカテニー規格の20mmレイルを装備しているのが特徴。

 

コルトM45A1(実銃)

 

 

性能

全長  - mm
重量  - g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP弾
装弾数 7+1発
設計・開発 コルト社

 

背景から開発まで

 1985年、米軍はこれまでのコルトM1911A1に代わって、ベレッタ92を次期制式採用拳銃と決定した。これは米軍が70年以上にわたって使用し続けてきた45ACP弾の使用の終焉を意味するものであった。米軍は米西戦争においてスペインに勝利、その結果、フィリピンを植民地として獲得することになったものの原住民モロ族の強力な抵抗に手をこまねいていた。それまでの38口径リボルバーでは致命傷を与えられないと考えた米軍はより強力な45ACP弾を採用、以降長年に亘り米軍のサイドアームとして活躍していた。

 新しく採用されたベレッタM9は、イタリアベレッタ社の製品で口径は9mm、45口径ほどの破壊力はない物のそれまでのM1911A1の装弾数が7発だったのに対して15発と2倍以上の装弾数を持つことが特徴であった。しかし威力が弱いことは致命的であり、特に問題視した海兵隊は早くも1980年代後半には武器庫に眠っていたM1911A1の中で良質の個体を選び出しカスタムを施して使用することを開始した。これがいわゆるMEUピストルである。

 このMEUピストルはカスタムといっても予算上新規の武器購入が出来なかったための方便と言ってもよく、実際にM1911A1のパーツで使用しているものはフレームだけであった。その後予算が通ったため新規で45口径のピストルを配備してきたが、2000年頃になると旧式化が目立つようになり、アップブレードの必要性を痛感するようになった。

 

M45A1の特徴

 このためトライアルが行われ2012年7月20日にコルト社製M1911A1の改良型がM45A1として制式採用された。このM45A1は基本的な構造はほぼM1911A1と変わりないものの多くの特徴のあるハンドガンとなっていた。最大の特徴はバレル下部に装備されたレイルシステムで20mmピカテニー規格のレイルが装備されたことによってフラッシュライト、レーザーサイト等の光学機器を装着することが可能になった。さらに全体は砂漠での使用を想定したサンドカラーとなり、大型のフロントサイトを装備、リアサイトはノバック型のサイトとなった。

 他にも最新のカスタムガンで採用されている大型のサムセイフティ、ビーバーテイルを採用したグリップセイフティロングトリガー等が採用、グリップもマガジンキャッチを使いやすいように改良されている。内部構造も全く以前のままではなくリコイルスプリングにデュアルリコイルスプリングを採用する等チューンナップされている。2016年には兵站の関係からグロック19に置き換えられたものの現在でも多くの部隊がM45A1を使用し続けている。

 

コルトM45A1(トイガン)

 

概要

 ガスガンではWAがかつてラインナップしていたが、現在は製造されていない。しかしWAは古いモデルの再販は頻繁に行っているので今後再販される可能性はある。ガスガンで一番メジャーなのが東京マルイの製品でさらに台湾のバトン社がCO2モデルを発売している。

 

東京マルイM45A1

性能

全長 222mm
重量 823g
装弾数 27+1発
初速 70m/s前後
定価 18,800円

 日本のエアガンのトップメーカー東京マルイが2018年2月23日に発売した製品。東京マルイのガバメントシリーズの一つであるが、内部構造等はしばしば改良が加えられているため性能は初期のガバメントに比べれば最新モデルは向上している。M45A1は外装にも新規パーツを多く採用しており東京マルイのやる気が伝わってくる。

 外観上注目すべき点はファイアリングピンを再現していることで、ガスガンでは必要ないパーツであるが、銃の後部に位置しているため射手からは目立つ場所にある。これを形状だけでもリアルに再現してくれているのはうれしい。外観の完成度の高さは最優秀である。東京マルイは比較的割安な製品を発売することで人気であるが、M1911系のハンドガンの外観の再現性の高さはCAWやエランに匹敵する。近年はさらにその完成度に磨きがかかってきたようだ。命中精度は非常に高く、弾道も素直で非の打ち所がない。

 欠点としてはハンマーがハーフコックになった際、実銃のように指で押さえながら引き金を引きハンマーを落とすことが出来ず、引き金だけを引くとハンマーは落ちずに引き金が引けてしまうことであろう。これは実用上は何の問題もないがリアル志向のファンには少し残念である。他には東京マルイ製ハンドガン品全般に言えることであるが、HW材を使用していないために重量が軽いという欠点がある。その軽さを補うためにグリップ内に200g前後のウエイトを入れている。このためグリップを交換すると銃が非常に軽くなってしまうのであるが、本製品に関してはグリップの完成度が非常に高いためそのまま使用しても問題はないであろう。

 

バトン社コルトM45A1

性能

全長 224mm
重量 672g
装弾数 15発
初速 75m/s前後

 台湾のバトン社製ガスガン。こちらはフロンガスではなくCO2を使用する。海外製ではあるが、日本の法規制に対応済みでスライド、フレームは樹脂製、初速も日本の法定基準内に収められている。内部構造は東京マルイの影響を大きく受けた構造であり、東京マルイ製ガバの分解をしたことがある方は困ることはないであろう。外観の完成度は東京マルイ製に匹敵する位高い。素材の質感は意見が分かれるものの個人的にはそれほど悪いとは感じない。

 外観上で最も素晴らしいのがファイアリングピンが再現されているだけでなく、この再現性が非常に高いことである。これは雰囲気を楽しむガンファンにとっては重要な点である。ただCO2を使うという制約上、マガジンはガスタンクが露出しており、円筒形のガスタンクを収納するためフレームも削られているというのが唯一の外観上の欠点である。

 命中精度は非常に高く、弾道も素直である。40m程度はフラットに飛ぶのでハンドガンでありながら遠距離のターゲットも命中させることが可能である。本銃の最大の特徴はCO2であるが、これを採用したことにより冬場でも安定した初速を出すことに成功している。ガスタンク1本で約60発を発射することが出来る。

 欠点としてはCO2であるためランニングコストが若干高くなってしまうことと、フィールドによっては禁止されていることも多いのでサバゲで使用するには注意が必要である。さらに装弾数が15発と少ないことも欠点として挙げられる。しかし実銃は7発なのでリアリティという面からみれば十分ともいえる。フロンガスも値上がりしていく中、エネルギーソースとしてCO2の重要性は増していくであろう。

 

まとめ

 

 実銃では刻印は茶色になっている。トイガンではどのメーカーもこれを再現していないのでトイガンを購入したら刻印を茶色に塗装することをお勧めする。こういうひと手間をかけると銃に愛着が湧くので楽しい。

 

 


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ColtWoodsman
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトウッズマンはかつては人気のある銃であったが現在ではマイナーな銃といえる。最近では『キノの旅』において主人公キノがサイドアームとしてマッチ・ターゲットモデルを使用している程度であまり露出の高い銃とは言えない。しかしウッズマンの完成度は高くオリンピックでウッズマンを使用して優勝した選手もいたほどの銃だ。

 

ウッズマン(実銃)

 

 

性能

全長 269mm
重量 795g
口径 22口径
使用弾薬 22LRmm
装弾数 10+1発
設計・開発 ジョン・ブローニング / コルト社

 

概要

02_ウッズマン
(画像はwikipediaより転載)

 

 ウッズマンはコルト社が1915年に発売した22口径ピストルでコルト社の大ヒット作となり、多くのバリエーションが展開された。発売当初は「コルト・オートマチック・ピストル・ターゲットモデル」という名で発売され、1927年からウッズマンと改名された。基本設計はジョン・ブローニングによって行われた。1977年(1976年説あり)までに約65万丁が生産された。

 このウッズマンには様々なバリエーションがあるが、大きく1915〜1944年までに製造された前期モデルと1947〜1977年までに製造された後期モデルに分けられる。資料によって多少次期が異なるが1944〜1946年までは生産されていない。

 

バリエーション

 1947年、ニューウッズマン・ターゲットが発売された。口径は22口径、6インチバレルと4.5インチバレルの二種類である。1950年にはチャレンジャーモデルが発売されたが今ひとつ人気が無く5年で生産中止された。1955年ハンツマンモデル発売。細部の修正が行われたが基本的にはウッズマンモデルと変わらない。1969年まで生産が続けられた。

 1959年にはモデルターゲットマンが発売された。銃身のバリエーションは6インチと4.5インチでグリップはウォールナット製となった。

 

マッチ・ターゲットモデル

03_ウッズマン
(画像はwikipediaより転載)

 

 1938年にはマッチ・ターゲットモデルが発売された。このマッチ・ターゲットモデルは1938年に生産されたものをファーストモデル。1948年にモデルチェンジしたものをセカンドモデル、1955年以降のものをサードモデルと呼ばれている。

 グリップは手にフィットするクルミ材で作られ、銃身にはバランスウェイトが設けられた。命中精度もかなり高く、オリンピックでこのモデルを使用して優勝した選手もいたという。

 

意外に高性能な22LR

 22口径というと非力なカートリッジという風に思われるだろう。実際、45口径や9mm等の大口径カートリッジに比べると非力さは否めない。しかし22LRは貫通力が強く射程距離が長い。特に22口径の特性として、命中した場合、抵抗の無い部分を選んで進んでいくというものがある。だから狩猟の際、意外に獲物を一撃で倒してしまったりすることもある。

 

ウッズマン(トイガン)

 

 トイガンでは70年代前後は人気のある銃だったため、モデルガンでは様々なメーカーが発売している。1976年に六研が真鍮製のマッチ・ターゲットモデルを発売、さらにMGC、コクサイ、マルシンが発売している。その他エアガンまで含めると発売したメーカーは把握できない程だ。現在でも入手可能なものはMGCの金型を買い取ったといわれるCAW製品くらいだろう。

 

クラフトアップルワークス ウッズマン ショートバレルカスタム モデルガン完成品

 旧MGCの金型を受け継いだといわれるCAWのウッズマン。上記のものはショートバレルカスタム。『ワイルド7』の飛葉の愛銃を意識したカスタムだろう。

 

Fullcock Realfoam Water Gun 第6弾 ワイルド7 / 新ワイルド7 ウッズマン 飛葉モデル デラックスセットA

 『ワイルド7』の飛葉モデル。完成度は高いが「水鉄砲」なので注意。逆に値段も安価であり気楽に遊べるのはメリットだろう。

 

まとめ

 

 22口径の銃には独特の存在感がある。特にターゲットモデルは精密機械としての機能美といえる美しさがある。コルトウッズマンはシャープなスタイルと高性能でその極致といっていい。大型拳銃とはまた違った魅力がある。

 

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ゴールドカップナショナルマッチ(画像はwikipediaより転載)

 

 今日紹介するのはコルトナショナルマッチ。この銃はコルト1911の競技用モデルだ。日本でもトイガンとして昔からなじみ深い銃であるが、実はナショナルマッチというM1911の高精度モデルは戦前からあったというのは意外と知られてない。

 

ゴールドカップナショナルマッチ(実銃)

 

 

性能

全長 216mm
重量 1,048g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP弾
装弾数 7発
設計・開発 コルト社

 

概要

 1911年にコルト社が開発したM1911モデルは米軍に制式採用され人気を博した。このM1911モデルは民間用にも生産され一般に「ガバメント」と呼ばれていた。1932年、このモデルに選別した高精度の銃身を取り付け、部品の組み込み精度の高い競技専用モデルが発売された。これがナショナルマッチである。1942年に一旦生産が中止されるまでに約3,000丁が製造された。

 第二次世界大戦以前のものはガバメントモデルと外観上に違いはなかったが、1945年から再度販売された戦後モデルには微調整可能なアクロサイトが搭載された。しかし、今ひとつ人気はなく生産中止となってしまったが、1961年にはゴールドカップとして再登場した。当初は38スーパー弾モデルであったが、1966年には45ACPモデルが発売されている。以前と異なり外観上にも大きな違いがあった。

 まずはスライド上部に1mm程度のリブが付き、上面にグルーブが彫られた。サイトもパートリッジ型フロントサイトと可動リアサイトが装着された。さらに調整可能なワイドサイズのグルーブ入りトリガーとストレート型のメインスプリングハウジング、グリップ前面にはグルーブが彫られた。1977年にはシリーズ70モデルのゴールドカップが販売される。

 内部も戦前同様に高精度のバレルと工作精度の高い部品で成っており、コルト社のハイエンドモデルの一つである。

 

映画・テレビでの活躍

 このゴールドカップ、80年代にシルベスター・スタローン主演の映画『コブラ』において主人公のマリオン・コブレッティ刑事がジーパンのベルトに無造作にぶっこんでいた。このゴールドカップは口径を38スーパーにしたコンバージョンキッドを装着したものでグリップにはコブラの絵が彫り込まれていた。

 38スーパーは45口径に比べ破壊力は落ちるが、その分反動が軽減され装弾数を多少多くすることができる。余談だが、他にもコブレッティ刑事はサブマシンガンヤティマティックも使用する。ヤティマティックとはフィンランド製のサブマシンガンで1983年〜1987年まで製造された。あまり売れなかったらしい。

 日本のドラマでは『ベイシティコップ』(1987年テレビ朝日)で世良公則扮する星野秀夫刑事が使用していた。ベイシティコップのゴールドカップはシルバーのものにフィンガーチャンネル付きのグリップを装着している。世良はこの銃を「マギー」と命名したそうで、以降、ファンの間ではこのゴールドカップはマギーと呼ばれている。命名の由来は『俺がハマーだ!』の主人公が愛用するM629の愛称から取ったようだ。

 他にも『刑事貴族3』(1992年日本テレビ)では寺脇康文扮する藤村亮刑事が愛用する。当初は通常のゴールドカップにパックマイヤーのラバーグリップを装着したものだったが、撮影中にスライドが破損してしまったようで途中から通常のガバメントのスライドを装着している。

 

ナショナルマッチ(トイガン)

 トイガンでも昔から人気があり、多くのメーカーがモデルアップした。ガスガンではかつてヨネザワ、WA等、モデルガンではMGC、CAW、六研等である。現在でも生産しているのはガスガンではWA、モデルガンではCAWと六研である。

 WAは前述の『コブラ』『ベイシティコップ』に登場したどちらのゴールドカップも再現して販売しているが生産が不定期のため常時ラインナップされてはいない。

 

CAW ナショナルマッチセミカスタム モデルガン

 外観上は通常のM1911A1と変わらないが、刻印が異なる。実際、戦前のナショナルマッチは外観上M1911A1との違いはほとんどなかった。但し、内部の部品の精度は異なるというモデルガンで再現すると今ひとつ迫力の無い素材ではあるが、CAWはこれを再現。もちろんモデルガンでの違いは刻印のみなのだが、こういうモデルもコレクションに加えたいと思うのはファンの悲しい性なのだ。

 

CAW M1911A1 ナショナルマッチ モデルガン

 モデルガンではイチオシのメーカー。CAWは旧MGCの流れを継いでいるメーカー。高品質で低価格。ナショナルマッチのモデルガンを買うのであれば実質一択だろう。カートリッジ、マガジンも供給されており、眺めてヨシ、遊んでヨシの昔ながらの伝統のモデルガン。

 

六研/エラン コルト ガバメント MK IV シリーズ'70 ゴールドカップ ナショナルマッチ

 恐らく実銃の実勢価格よりも高いだろうと思われる六研/エランのナショナルマッチ。六研とは昔から真鍮製ガバメント等の超ハイエンドモデルを出すメーカーだった。現在も健在。相変わらず超高品質、超高価なモデルガンを製造し続けている。作動性能も良好らしいが、このモデルを発火出来る人はすごい。

 

まとめ

 

 ハイエンドモデルとはいつの時代でもどのジャンルでも魅力的なもの。特に究極のマスターピースであるコルトM1911のハイエンドとなればファンにとっては憧れそのものだ。戦前のナショナルマッチは外観に違いはほとんどないが、ゴールドカップに至るとスマートなM1911に対して若干角ばったデザインがカスタムっぽさを醸し出す。精密に研磨されたスライドと高性能のいいとこ尽くめの究極のM1911。子供の頃、御徒町のニューMGCのショーウィンドウの中に飾ってあったゴールドカップが欲しくてたまらなかった。

 

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01_トルーパー
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトトルーパーは1953年に登場したコルト社の中型リボルバーである。同時に発売されたコルト357の廉価版として発売されたが、コルト357がパイソンの登場によって生産中止されたのに対して1980年代まで生産が続けられた。バリエーションとして固定サイトの廉価版ローマンがあり、日本ではこのモデルガンが刑事ドラマで多用されたために有名である。

 

コルトトルーパー&ローマン(実銃)

 

 

性能(ローマン2インチ)

全長 190mm
重量 992g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾、357マグナム弾
装弾数 6発
設計・開発 コルト社

 

概要

 

コルト357、トルーパー

02_357
(画像はコルト357 wikipediaより転載)

 

 第二次世界大戦後もコルト社は主なリボルバーユーザーは38スペシャルリボルバーを引き続き買い続け、357マグナムリボルバーは極少数のユーザーの購入に留まると予想していたが、予想に反し、357マグナムリボルバーの需要は大きかった。この市場の予想を完全に失敗したコルト社は急ぎ357マグナムリボルバーの開発を急ぐこととなる。

 当時世界最強のカートリッジであった357マグナムを使用するリボルバーは全て大型のフレームを採用していたが、実際に使用するユーザーからは携行に不便であるため小型化の要求が強かった。このためコルト社はフレームのサイズをミドルサイズフレームとして、357マグナムの圧力に耐えられるようにシリンダーとフレームに熱処理を行って強度を高めた上で、新しくフレーム内にファイアリングピンを装備したフレームを開発。このフレームを"I"フレームと命名した。1953年にはついにこのフレームに調整可能なリアサイトを装備した「コルト357」及び以前からの"E"フレームで製造された廉価版のトルーパーが誕生した。

 コルト357がよく調整されたバレルやアクションを持ち、手間のかかる仕上げをしたプレミアムモデルであるのに対してトルーパーは主に警察官や法執行機関向けに安価で提供されたのであるが、1955年に発売された357マグナムの最高級モデル「パイソン」の登場によりコルト357は存在意義が無くなり1961年に生産を終了した。総生産数は15,000丁である。

 当初のトルーパーはS&W社製リボルバーと同じくハンマーにファイアリングピンを装備しており、フレームも旧来の"E"フレームであったが、コルト357の生産終了の前後にパイソンやコルト357と同様の"I"フレームに変更されている。トルーパーは1969年まで製造されている。

 

トルーパーMk掘▲蹇璽泪Mk

03_トルーパー
(画像はwikipediaより転載)

 

 1969年になるとトルーパーは「トルーパーMk掘廚箸靴謄螢縫紂璽▲襪気譴拭これはフレームを新規に設計された"J"フレームに変更、同時に安全装置が新設される等、内部機構も改良されており、メインスプリングもそれまでのリーフスプリングからコイルスプリングへと変更されている。この"J"フレームへの変更はパイソンを除く全ての中型リボルバーに対して行われている。

 トルーパーがMK靴縫螢縫紂璽▲襪靴燭里汎瓜に、トルーパーシリーズのバリエーションの一つとしてローマンが発売された。これは警察官や法執行機関向けにトルーパーのコストダウンを図ったモデルで、サイトは固定式でエジェクターロッドシュラウドは廃止された。当初は細身のトリガーとハンマーにサービスグリップであったが、後期型では全て大型化され、グリップもオーバーサイズグリップに変更されている。銃身長には4インチモデルと2インチモデルがあり、2インチモデルにはコルト製のリボルバーでは珍しいラウンドバットグリップが採用されている。

 

トルーパーMk后▲蹇璽泪MK

 1982年には、コルト社の中型リボルバーは新しく開発された"V"フレームにリニューアルした。この"V"フレームは構造的には大きな変更はないものの、トリガーやハンマーの製法やトリガーストローク等に細かな変更がなされた。トルーパーMk靴發海"V"フレームを使用したMk垢箸覆辰拭3梓兢紊梁腓な違いはバレル上部にパイソンと同様のベンチリブが設けられたことである。

 同時にローマンMk靴Mk垢悗伐良されている。1983年に発売されたローマンMk垢4インチモデル、2インチモデルの2種類で、4インチモデルは今までと同様にエジェクターロッドが露出しているが、2インチモデルはエジェクターロッドシュラウドが設けられている。無論フレームは、"V"フレームで若干小型化された新型のVフレームを使用している以外はパーツに大きな変更はない。

 

コルトトルーパー&ローマン(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは、1975年にMGCよりトルーパー、ローマンが発売、1979年にはコクサイがトルーパーMk掘▲魯疋愁鷸唆箸ローマンMk靴鯣売、1980年にはコクサイがローマンMk靴鯣売している。さらに1997年にはKSCがトルーパーMk垢鯣売している。

 

コルトトルーパー モデルガン

 モデルガンでは、トルーパーはMk靴MGC、コクサイ、ハドソン産業から発売されており、マーク垢KSCから発売されている。MGC製のローマンはMk掘Mk肯省が発売されている。内部構造はディフォルメされているものの、発火性能は非常に良い。コクサイのみ金属製トルーパーを発売している。KSC製のトルーパーは最も完成度の高いモデルで、実銃で一時期限定生産されていたトルーパーマーク垢離泪奪肇屮薀奪モデルピースキーパーもモデルアップしている。

 

コルトローマン モデルガン

 MGCがABS製ローマンを発売、のちにHW製、SRHWでも製作された。コクサイはABS製、金属製、ハドソン産業は金属製のみで発売していた。2002年には新日本模型ブランドでMGC製ローマンが再販、2014年にはMGCの金型を買い取ったCAWがローマンを発売している。

 

まとめ

 トルーパー、ローマンともにモデルガンとして発売されているが、日本ではトルーパーよりも米国ではほとんど知られていない廉価版のローマンが有名なのが面白い。これはMGCがモデルガンとして販売したものが70年代から80年代の刑事ドラマで多用されたことに起因する。理由はインナーシャーシが重量を稼いでいる上に頑丈だったからのようだ。それはともかく、これらコルトの中型リボルバーであるトルーパー、ローマンはやがてキングコブラにその地位を譲ることとなる。パイソン以外はあまり知られていないコルト社のリボルバー達、結構魅力的である。

 

 

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01_オフィサーズACP
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトオフィサーズACPとは、1985年にコルト社が発売したM1911の3.5インチ銃身バージョンである。銃身はコーンバレル、グリップも短縮され装弾数は6発となった。小型化により携行性は高まったが、45口径の反動は強く、扱いはより難しくなった。1996年にはさらに攻めた3インチモデルディフェンダーが発売されている。

 

コルトオフィサーズACP(実銃)

 

 

性能

全長 190mm
重量 960g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP弾
装弾数 6+1発
設計・開発 コルト社

 

開発

02_M15
(画像はwikipediaより転載)

 

 米陸軍の制式拳銃M1911A1は45口径の破壊力と信頼性の高さから「ポケット砲兵」と呼ばれ米陸軍のサイドアームとして使用され続けていた。しかし重量が1kgを超える大型拳銃は、最前線に出ることが少ない将校が携行するにはあまりにも重すぎた。そこで、1972年(1975年とも)に米陸軍ロックアイランド工廠がアメリカ陸空軍将校専用に開発したのが、M15ジェネラルオフィサーズモデルである。これはM1911の銃身を1.5cm短くしたもので重量は70g軽くなっている。

 重量はほとんど変わらないような気もするが、少なくとも取り回しは非常に良くなったため1981年(1984年とも)まで1,004挺が生産された。因みに1950年にはコルト社がコマンダーモデルを発売しており、外観は酷似しているが、内部構造が多少異なっている。

 

デトニクス45コンバットマスター

03_デトニクスコンバットマスター
(画像はwikipediaより転載)

 

 M1911小型化のニーズは衰えず、1970年代後半には米国のデトニクス社によってさらなる小型化が行われた。これが割と有名なデトニクス45コンバットマスターで3.5インチ銃身とオリジナルの5インチ銃身よりも1.5インチ(3.81cm)短くなった。

 このコンバットマスターの斬新なところは銃身を短縮しただけでなく、銃身もコーンバレル、グリップも短縮するという思い切ったデザインになった。これによって装弾数は6発となってしまったものの、全長は178mm、重量822gと携行性に優れたモデルとなり結構ヒットした。遥か昔の昭和時代末期にテレ東で放送していた『特捜刑事マイアミバイス』というオシャレでソックスを履かない警察官、ドン・ジョンソン演じるソニークロケットがサイドアームとして足首のホルスターに隠し持っていた。

 230グレインの45ACP弾(15g)をフルロードすると912gとなり足首には相当な負担となるが、外見上はオシャレなダボダボのパンツを履いているので分からない。スタイリッシュなステンレス製デトニクスとメインアームのステンレス製ブレンテンにオシャレな映像とオシャレな音楽とあくまでオシャレな刑事ドラマで全米で大ヒットした。因みに日本でも『特捜刑事マイアミバイス』を非常にリスペクトした時任三郎主演『あきれた刑事』が放映されたが、こちらは全く注目されることなく半年で打ち切りになっている。

 

オフィサーズACP開発

04_オフィサーズACP
(画像はwikipediaより転載)

 

 そんなこんなでデトニクスコンバットマスターは大ヒットした。ここにニーズがあったことにやっと気が付いたコルト社は1985年から銃身を3.5インチコーンバレル、グリップを短くして装弾数6発というデトニクスコンバットマスターのデザインを非常にリスペクトしたオフィサーズACPを発表した。コンバットマスターとの違いはリアサイト部分がえぐられていないことである。

 この1985年といえばコルト社が米軍の次期制式拳銃トライアルでベレッタ社に敗北、内部ではコルト社従業員による以降5年に及ぶストライキが始まるというコルト社にとって踏んだり蹴ったりの年であった。この労働者のストライキの真っただ中の1986年、オフィサーズACPのアルミフレームバージョンが発売された。きっと機嫌の悪い労働者が渋々作った製品なのであろう。ストライキが終わった1991年には非常に紛らわしい名称で有名なM1991シリーズが生産されるが、その中にもACPサイズのモデルがちゃっかり入っていた。

 

コルト社その後。。。

 1992年、コルト社は破産、皆様の援助により復活したコルト社は1996年、銃身を3インチとさらに0.5インチ短くしたコルトディフェンダーを発表して銃身の短さの記録を更新している。この短銃身の45口径は重量が軽くなるため銃の制御が非常に難しく、銃身が短くなる分、初速も遅くなる。つまりは通常の5インチモデルに比べて威力が弱くなるが、そうは言っても45口径。一撃必殺であることは間違いない。

 

コルトオフィサーズACP(トイガン)

 

概要

 トイガンではモデルガンが旧MGC、タイトーから販売されていた。ガスガンはWAとMGCから発売されていた。MGCのオフィサーズであるが、内部はWAのものである。当時、WAのマガジンはガス漏れが酷くMGCの持つガス漏れしないマガジンの技術と交換だったという話である。その後、WAからもオフィサーズACP、コルトディフェンダーが発売されている。これは今ではタイムプルーフされたS.C.W.ハイスペック・ver3であるので作動、性能ともに現在最も完成度の高いトイガンであるといえる。

 

まとめ

 

 コルトオフィサーズACPは、トイガンではデトニクスコンバットマスターのインパクトには劣るためあまりラインナップされないが、WAが不定期に生産しているので発売された時にはすかさずゲットすると良い。「じゃじゃ馬」とはこの銃のために作られた名称でないかと思うくらい、扱いは難しい。強烈なストッピングパワーを持つ45口径の反動は半端ではない。しかしこれもFP45リバレーターに比べれば大したことはないのだが。

 

 

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コルトディテクティブスペシャル
(画像はwikipediaより転載)

 

 ディテクティブスペシャルとは、コルト社が1927年に発表した世界初の「スナブノーズ」リボルバーである。発売当初はその過激なまで斬新な外観は衝撃的だったという。現在では一般的となってしまっているが新しいスタンダードを作り出した銃と言える。コルトポリスポジティブを改良した銃で、口径は38スペシャル弾で装弾数は6発である。余談だが、ルパン三世の登場人物、次元大介の愛銃はM19であるが、最初期のパイロットフィルム版だと愛銃は「コルトエグゼクティブ」ということになっている。もちろん「コルトエグゼクティブ」という銃は実在しないが、恐らくこのディテクティブがモデルになったのだろうという私の勝手な推測である。

 

ディテクティブスペシャル(実銃)

 

 

性能

全長 178mm
重量 660g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾
装弾数 6発
設計・開発 ジョン・H・フィッツジェラルド / コルト社

 

開発

02_フィッツスペシャル
(画像はフィッツスペシャル wikipediaより転載)

 

 コルト社の従業員であったジョン・フィッツジェラルドは1920年代半ばにスナブノーズのコンセプトを考え出した。これは銃身とエジェクターロッドを2インチに短縮、トリガーガードの前半分を切断し、ハンマーの指当て部分を切断してデホーンド化した通称「フィッツスペシャル」を製作した。トリガーガードの切断を除けば、現在では珍しくない形状であるが、当時としては過激であり挑戦的なコンセプトであった。

 このコンセプトに影響を受けたコルト社は1927年、コルトポリスポジティブの銃身を2インチとしたディテクティブスペシャルを発売し大ヒット商品となった。生産は1927年から1995年まで続けられた。1期モデルは1927年から1946年まで生産されている。半月形のフロントサイトが特徴である。1933年にはグリップの後端の形状が携行しやすいように緩やかに成形された型が標準となったが、それ以前の形状のグリップも1940年まで生産されていた。

 1947年から1972年までの2期バージョンはフレームの前後幅が延長されたモデルで3インチバレルモデルも追加されている。1973年からはエジェクターロッドにバレルシュラウドが追加された3期バージョンが登場したが、1986年には販売不振により生産が終了した。1992年にコルト社は破産、翌年には活動を再開するが、この時にディテクティブスペシャルの生産も再開する。第4期のディテクティブスペシャルはラバーグリップにステンレス製モデルも追加されたが1995年に生産が終了した。

 1997年からは安全装置を新設して2インチモデルのみが発売されている。1998年には357マグナム弾にも対応している。

 

バリエーション

03_コルトディテクティブスペシャル
(画像はwikipediaより転載)

 

 1928年に38S&W弾、22LR弾を使用するバンカーズスペシャルが発売されたが、第二次世界大戦によって製造中止となった。1950年にはアルミフレームのコルトコブラが登場、1981年には生産終了、2017年より再販している。1951年にはシリンダーもアルミ製にしたエアクルーマンを発売したが強度不足により生産中止となった。1955年には、コブラのグリップを短くしたコルトエージェントも登場、生産休止を挟み1986年まで生産された。1955〜1956年には3インチバレルにした上、グリップを短くしたコルトクーリエが発売されている。コマンドスペシャルは表面をパーカーライジング処理、ラバーグリップを装着したモデル。他に1995年に内部機構を改良したSF-VI等がある。

 

ディテクティブスペシャル(トイガン)

 

概要

 1967年にMGCが発売したのが最初で、1969年にはマルゴーもディテクティブを発売している。1988年にはタナカがカート式ガスガンとして発売している。2000年代にはタナカワークスがペガサスシステムのガスガンを発売、2003年にはホビーフィックスが金属製モデルガン、2010年にはタナカワークスがHWモデルガンを発売している。

 

タナカワークス ディテクティブスペシャルモデルガン

性能

全長 175mm
重量 375g
装弾数 6発

 現在入手できる唯一のモデルガンであり、ディテクティブスペシャルのモデルガンでは最も完成度の高いモデルである。ディテクティブスペシャルのモデルガンでは唯一にして最高の選択である。

 

タナカワークス ディテクティブスペシャルガスガン

性能

全長 175mm
重量 440g
装弾数 12発

 安定のペガサスシステムを採用している。ペガサスはシリンダーが回転、スイングアウトはするもののカート式ではない。カート式の楽しさはないがモデルガン並に実銃の内部構造が再現されている。リボルバーという制約があり、バレルが短いため命中精度はそれほど高くはないが、カート式に比べれば高いといえる。

 

まとめ

 

 ディテクティブスペシャルは正規に発売された恐らく世界初のスナブノーズリボルバーである。現在の我々はこの形状の銃を子供の頃から知っているので何が目新しいのかは分からないが、当時としては短銃身、小型の携帯用リボルバーというのは衝撃的であった。ただ衝撃的なだけでなく実用品としても有用であったため今では普通になってしまっている。これが「パラダイムシフト」というものであろう。あまり目立たないが歴史を変えた名銃である。

 

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ダブルイーグル
(画像はwikipediaより転載)

 

 ダブルイーグルとは1989年にコルト社が発表した同社初のダブルアクションオートである。コルトデザインは「1911」の影響を受け、スライド、バレル、マガジンの互換性もある。各種口径のバージョンが発売されたが1997年に生産が終了している。

 

ダブルイーグル(実銃)

 

 

性能

全長 216mm
重量 1,205g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP
装弾数 8発
設計・開発 ロン・スミス / コルト社

 

概要

 ダブルイーグルは、1989年にコルト社が発表したコルト初のダブルアクション45オートである。設計は1911をベースにしたもので、スライド、バレルはM1911と互換性があり、マガジンも装弾数は8発であるが、通常のM1911の7連発マガジンとの互換性がある。フレーム内のメカニズムは新しく設計されたもので、ダブルアクションであるため必要性の低いサムセイフティ、グリップセイフティは廃止された代わりにトリガー後方にはデコッキングレバーが装備されている。

 メカニズムはダブルイーグル発売以前にM1911をダブルアクション化したシーキャンプとは外観上は似ているが、全く異なるコルト社独自の設計である。コルト独自のダブルアクションのトリガーフィーリングは市場では評判が悪く、オールステンレス製の銃は重量も相当重かったため、あまり人気が出なかった。1997年に生産終了している。

 バリエーションはフルサイズモデルの他に銃身長4.25インチ、重量1.13kg(装填時)のコマンダーモデル(装弾数8発)、3.5インチバレルのオフィサーズモデル(装弾数8発)がある。どれも装弾数は8発である。1991年にはマーク競轡蝓璽90としてマイナーチェンジを行った。1992年には、フルサイズモデルに9mmと38スーパー弾を使用するモデルが登場している。同年にはコマンダーモデルで40S&W弾を使用するモデル製造は1997年まで続けられた。口径は45口径の他に10mm(1992年)、40S&W、9mm、38スーパーの各種口径が存在する。さらにはトリガーメカニズムを再設計したダブルイーグルマーク兇存在する。

 材質はほとんどがステンレス製であるが、ライトウェイトオフィサーズモデルは合金製のフレームにスチール製のスライドをを装備している。他にもコルトカスタムショップが製作したフルサイズのスチールスライド、アルミフレームモデルが存在する。

 

ダブルイーグル(トイガン)

 

概要

 マイナーな銃であるためトイガンではほとんど発売されていない。LSがエアーコッキングガンとして発売していたのと東京マルイが同様にエアーコッキング式のエアガンとして発売している。モデルガンでは発売されていない。

 

東京マルイ エアーハンドガン(18才用モデル)コルト ダブルイーグル

性能

全長 220mm
重量 310g
装弾数 25発

 現在、ダブルイーグルをモデルアップしている唯一の会社である。マガジンは割箸マガジンではなくフルサイズである。初速は10歳以上対象モデルでは40m/s弱、18歳以上対象モデルでは50m/s弱程度で、命中精度はエアコキにしては5mで5cm程度と比較的良い。ハンマーはダミーで外観のシルバーはメッキ処理はされていない。

 

まとめ

 

 今回はダブルイーグルを取り上げてみた。デザイン的にもパッとせず、人気も無く、故に知名度も低いという歴史に埋もれてしまった銃だ。商業的には失敗であったが、このダブルイーグルによってコルト社は伝統的なシングルアクションオートからダブルアクションオートに進化した記念碑的な銃である。

 

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キングコブラ
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトキングコブラとは、1986年に発売されたコルト社のダブルアクションリボルバーで357マグナムを発射することができる。同社のパイソンに似た外観を持つが、構造はパイソンよりも同社のトルーパーに近い。スチールモデルとステンレスモデルがあり発売以来、発売休止と再生産を繰り返している。

 

キングコブラ(実銃)

 

 

性能

全長 229mm
重量 1,191g
口径 38口径(9mm)
使用弾薬 357マグナム弾/38スペシャル弾
装弾数 6発
設計・開発 コルト社

 

概要

 キングコブラは、1986年にコルト社によって設計製作された中サイズダブルアクションリボルバーである。コルト社のフレームの規格であるVフレームを使用し、旧来のブルーモデルとステンレスモデルが存在し、銃身長には数種類のバリエーションがある。口径は38口径で357マグナム、38スペシャル弾を使用することができる。

 キングコブラは、コルト社から発売されたトルーパーMK垢鬟戞璽垢砲靴董同銃にヘビーバレル、バレル先端まで延長されたバレルシュラウドを追加したモデルだ。同時にベンチリブは廃止された。キングコブラは1986年に発売されたが、その後生産と中止を繰り返すことになる。1992年に一時製造中止となったが、1994年に製造が再開された。しかし1998年にはまたも製造中止となった。その後、2019年にまた販売されているが、デザインは発売当初のモデルと細部が異なる。価格はターゲットモデルが999ドル、キャリーモデルが899ドルである。

 

バリエーション・変遷

 1986年〜1992年の間、コルト社自慢の鏡面仕上げであるロイヤルブルーフィニッシュのブルーモデルが製造された。同時期の1987年〜1992年、さらには1994〜1998年にマットステンレスモデルが生産され、1988〜1992年の間、上位モデルとして鏡面仕上げのステンレスモデルが製造された。

 グリップはウォールナット製ターゲットグリップかフィンガーチャンネル付コンバットラバーグリップの2種類がある。バレル長は仕上げによって製造時期が異なる。ブルーモデルでは4、6インチバレルモデルは1986〜1992年にブルーモデルが製造中止するまで製造され、ブルーモデルの2.5インチモデルは1990〜1992年まで製造された。

 マットステンレスの2.5インチは1987〜1992年までカタログに掲載されていた。2インチバレルモデルは1988〜1992年に製造中止になるまで販売された。そして1994〜1998年の間再び販売された。4、6、8インチバレルのマットステンレスモデルは1990〜1992まで製造され、1994〜1998年の間再び製造された。

 鏡面ステンレスモデルは、4、6インチが1988〜1992年まで、2.5インチモデルが1990〜1992まで製造された。そして8インチモデルは1989〜1992年まで製造された。2019年に3インチモデルがショットショー2019でデビューした。現行モデルはステンレス製の2インチ、3インチ、4インチモデルである。

 

キングコブラ(トイガン)

 

 トイガンではモデルガンがKSCから出ており、現在でも稀に再生産される。ブラックモデルとマットステンレスモデル、アルティメイトステンレスモデルが販売されていた。全モデルあまり大量には作られていないようだが、特にアルティメイトステンレスモデルは限定品であり少量が生産された(製造がすごく大変らしい)。ガスガンではどのメーカーからも発売されていない。唯一青島文化教材社からエアーガンが発売されている。現在発売されいるのは2.5インチ、4インチ、6インチでシルバーモデルはない。

 

まとめ

 

 キングコブラはトルーパーを改良して製作された銃でバレル下部にアンダーラグを設けるという近年流行の仕様で誕生した。このアンダーラグを設けることにより反動を軽減することができ射撃時の命中精度を高めることが出来る。キングコブラは357マグナムを使用するため犯罪から身を守るための護身用だけでなくキャンプなどで野生動物から身を守るための護身用としても有用な銃である。

 

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S&WM1917
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&WM1917とは、第一次世界大戦時、米軍はM1911を装備していが数量が足りず、不足分を補う目的で製造されたリボルバーである。このM1917はS&W製とコルト製の2タイプ存在する。構造は全く異なるが、米軍の要請により、同じ45ACP弾を使用するM1917リボルバーとして同名で製作している。

 

M1917リボルバー(実銃)

 

 

性能

全長 270 mm
重量 1.1 kg(コルト)
   1.0 kg (S&W)
口径 45口径
使用弾薬 45ACP弾, .45オートリム弾
装弾数 6発
設計・開発 S&W社 / コルト社

 

概要

 M1917は、第一次世界大戦時に米国が欧州に遠征軍を送ることになった際に、当時制式採用されていたM1911(所謂コルトガバメント)の不足を補うために採用されたリボルバーだ。正式名称は、「合衆国.45口径回転式拳銃M1917」である。M1911と同弾薬を使用するこのリボルバーは主に二線級部隊などの後方部隊に配備された。M1917リボルバーといっても1種類ではなく、コルト製M1917、S&W製M1917の2種類がある。装弾数や口径は同一であるが当然設計は全く異なる。

 45ACP弾はリムレス弾のためリボルバーでは使用できず、対策としてハーフムーンクリップを使用する。ここでこのリムレス弾とハーフムーンクリップについて簡単に説明しよう。リムレス弾のリムとはカートリッジの底にあるでっぱりのこと。リボルバーに弾丸を装填するときに棒のようになっていては弾丸が落ちてしまう。ここで底に出っ張りを作り、弾丸がシリンダーで引っ掛かるようにしたのだ。

 しかしオートではその必要はないのでリムを持たないカートリッジが使用された。これがリムレス弾だ。しかし、このリムレス弾をリボルバーで使用するには、また上記のような問題が起こってしまう。そこで弾丸を3発ずつシリンダーの形に固定し2個のハーフムーンクリップを使用するとちょうど6連発のシリンダーが満タンになるようにしたのだ。これはS&Wの特許であったが、米軍の要請によりコルトでも使用することとなった。

 

S&W

02_S&WM1917
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&Wにとってはこれが初の45ACP弾を使用する拳銃となった。バレルは5.5インチでグリップにはチェッカリング等を施さないプレーンのクルミ材を使用した。当初はブルーイング処理を施されていたがのちにパーカーライジング処理に変更されている。第一次世界大戦中に総計163476挺のM1917を生産した。

 

コルト

コルトM1917
(画像はwikipediaより転載)

 

 以前から米軍に制式採用されているM1909を基に設計されている。設計はほとんど変更されていない。M1909は45口径ロングコルト弾を使用するため45ロングコルトよりも短い45ACP弾とハーフムーンクリップを使用するためにシリンダー長が短くされた。約150000挺程度生産された。

 

M1917リボルバー(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは、1977年にハドソン産業がS&W製M1917を金属モデルで発売している(1977年以前にすでに発売していた可能性がある)。近年ではタナカワークスがS&W製M1917をモデルガン、ガスガン共に発売している。

 

タナカ S&W M1917HE2 4インチ カスタム HW 455ハンドエジェクターモデル ファイブスクリュー モデルガン完成品

性能

全長 235mm
重量 500g
装弾数 6発

 HW製のモデルガン。タナカワークス製なのでリアリティは抜群である。

 

タナカ S&W M1917HE2 4インチ カスタム HW 455ハンドエジェクターモデル ファイブスクリュー

タナカ
これはM1917の1914〜1916年までイギリス政府の要請で生産された455ウェブリー弾を使用するモデル。

性能

全長 235mm
重量 710g
装弾数 6発

 このM1917のトイガン、S&W社製のM1917の方はモデルガン、ガスガン共にタナカワークスが販売している。古いモデルではないので比較的容易に入手することができる。ガスガンはタナカワークスの定番ペガサスシリーズだ。

 タナカワークスは特にロッドによって仕様変更が多いメーカーなので最新型を購入することをおすすめする。特に命中精度に関しては初期ロッドと現行ロッドでは大きく異なる。さらにタナカワークスの超リアルメッキの「ジュピターフィニッシュ」であるが、ガスガンの場合、亜鉛製シリンダーとHW製フレームの材質が異なるため同じメッキでも質感が若干変わっている。通販での購入の際には注意が必要だ。

 

まとめ

 

 M1917、地味ーな銃であった。しかし私が一番驚いたのは、実銃はハーフムーンクリップを使用しなくても発射することができたということだろう。ただ不発が多かったようだが、前線でハーフムーンクリップが無い場合にも撃つことができるのは重要だ。この機能に関しては45ACP弾用に設計したS&W製の方が発火率は高かったようだ。

 

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109_0988

 

 コクサイ産業のモデルガン、コルトパイソンは1970年代後半に発売、以降様々な改良を加えられ2018年まで生産された。改良は大きく初期、中期、後期に分けられるが、いつの時期のパイソンも当時としてはリアリティは随一であった。

 

コルトパイソン(実銃)

 

性能

口径 357マグナム
全長 241mm
重量 1092g
装弾数 6発
銃身長 2.5、3、4、4.25、6、8、10インチ等。

 

構造

 コルトパイソンは1955年にコルト社から発表された357マグナム弾を使用するリボルバーである。コルト社の大型フレーム遺Iフレームをベースに当時世界最強のカートリッジであった357マグナムを使用できるように設計された。

 バレルは上部にベンチリブ、下部にフルバレルのアンダーラグが装備されているのが外観上の特徴である。リアサイトは上下左右調整可能な精密サイトで全体的に精度は非常に高い。1955年からコルト社のハイエンドリボルバーとして生産され続けていたが、1999年には販売不振から生産が打ち切られた。その後は受注生産を行っていたがそれも2005年で打ち切られたが、2020年1月に再販されている。

 

コクサイ パイソン

 

コクサイ パイソン(初期)

 コクサイ製パイソンが初めて発売されたのは1970年代後半で金属製、ABS製であった。金属製はグリップはブラックのプラスチック製でABSモデルは茶色の木製風グリップであった。グリップの親指を乗せる部分の段差が実銃に比べて小さいのが特徴である。全体には黄色のメッキが施されていたが、すぐに落ちてしまい地肌の少し黄色がかった銀色になってしまう。カートリッジはシリンダー側に発火ピンがあり、カートの先端に火薬を詰めるという外発火式でいわゆるスモールカートであった。

 バリエーションは2.5インチ、4インチ、6インチで後に8インチモデルも追加される。価格は金属製で2.5インチが6500円、4インチが7000円、6インチが7800円となっている。1980年にはABS製パイソンが2.5インチ7300円、4インチ7800円、6インチ8300円となっているので値上がりしたのかもしれない。1981年にはカスタムモデルとしてPPCカスタム風のパイソンが発売された。価格は13800円と通常モデルの倍以上であった。

 

コクサイ パイソン(中期)

109_0993
コクサイニューパイソン
コクサイ産業
発売時価格9800円

 1986年にはリニューアルされ、ニューパイソンとして発売された。前作では多少ディフォルメされていた部分は極力実銃通りに再現されており、現在においてもパイソンモデルガンの最高傑作であると言っても過言ではない。当初は金属製のみで価格は2.5インチ9500円、4インチ9600円、6インチ9800円であった。

 外観や内部構造の再現性は極めて高く、当時としては完全版と呼べるべきものではあった。全体は初期型同様に黄色のメッキが施されており、これも初期モデル同様にすぐに落ちてしまう。カートも薬莢部分はニッケルメッキ弾頭部分は同メッキ、底には刻印が刻まれる等凝ったものであったが、相変わらずスモールカート仕様であった。

 再現性は極めて高かったが、問題は内部構造も実銃通りに再現してしまったために作動が悪くなってしまったことだ。金属製モデルガンといっても、実銃のような硬質の金属を使用してはならない。このため通常は亜鉛ダイキャストを使用するのではるが、硬質の金属で作動することを前提に設計された内部機構では軟質の金属だとすぐに摩耗してしまうのだ。

 ニューパイソンで最も耐久力が無かったパーツはリバウンドレバーである。リバウンドレバーとシリンダーノッチの両方が極めて脆い亜鉛ダイキャストで出来ていたためこれらの接触部分が摩耗してしまいシリンダーが回転しなくなるというのがニューパイソンの一番の欠陥であった。

 

コクサイ パイソン(後期)

コクサイ パイソン(後期)
コクサイ産業
発売時価格 -

 コクサイは2000年前後に廃業してしまうが、以降、サンプロジェクト社がコクサイブランドを引き継ぎ、モデルガンの販売を継続した。この時期に内部構造の改良が行われた。この改良によって以降のモデルでは作動性は大幅に向上する。同時にカートリッジのフルサイズ化も行われた。金属製パイソンのメッキは全て24kメッキとなり、全体が丹念にポリッシュされたものとなる。バリエーションもそれまでは発売されていなかった金属製コンバットパイソン、8インチモデルが新たに発売された。

 この時点でコクサイパイソンは完成されたといっていい。全くの新規金型の製品こそ発売されなかったが、ABSモデルもHW化してサイドプレートも金属製に変更する等、多くの改良が行われた。2018年に生産を中止するが、これはモデルガンを生産していた時代の「職人さん」の高齢化によるもととも言われているが実際のところは不明である。

 

まとめ

 

 実に30年近くに亘って生産されてきたコクサイパイソンは2018年には生産が中止された。コクサイパイソンといっても各期によってスペックは大幅に異なる。しかし、どの時代のモデルにしても当時の最大限の努力の下に完成した当時としては群を抜いたリアリティを持つモデルであったのは間違いない。やはり「リボルバーのコクサイ」である。

 


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