01_M442
(画像はS&WM442 wikipediaより転載)

 

S&W M&Pボディーガード38

 

 

性能

全長 168mm
重量 405g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾(+P弾使用可能)
装弾数 5発
完成 2010年
設計・開発 S&W社

 

M&Pブランド、Bodyguardブランド

 S&WM&Pボディーガード38は護身用を目的に開発されたリボルバーである。全長は168mm、重量はわずか405gでフレームはS&W社の規格でいうJフレームで設計されており、M36チーフスペシャルM38ボディーガードM40センチニアルと同じサイズのフレームである。2010年のショットショーで発表、2011年に発売された。名称のM&Pとは「ミリタリー&ポリス」のことでこれは1899年に発売された傑作リボルバーミリタリー&ポリスに由来している。

 このミリタリー&ポリスの名称を受け継いだのが2005年に発売された9mmピストルM&Pで、現在ではM&Pは固有の名称というだけでなく、S&W社では一つのブランドとして認識されているようだ。このM&Pブランドの一つに加えられている本銃もM&Pの名称が付くが、当然、9mmM&Pとは全く異なる構造をしている。

 そしてボディーガード、これはS&W社が1959年に発売したJフレームリボルバーM49の愛称で、これも一つのブランドのような形で継承されている。同名の銃であるボディーガード380が本銃と同時に発売されているが、こちらは自動拳銃なのでM49と構造的には全く関係がない。しかし本銃に関してはS&Wの伝統的なリボルバーメカニズムを継承していることから後継銃と考えることもできるかもしれない。

 

内部構造

 

 M&Pボディーガード38の外観はかなり現代的な印象を受ける。フレームはポリマーとアルミニウム合金、シリンダー、バレルはステンレス製で出来得る限り軽量化を図っている。このため重量は405gと非常に軽く、オールスチール製JフレームリボルバーであるM36に比べて145g軽量化されている。

 内部構造は前述のように伝統的なS&W製リボルバーの構造を継承しており、メインスプリングはコイルスプリングで、ハンマーはフレームに内蔵されている。この構造はM38エアウェイトと同じであるが、ハンマーは小さくなっている。トリガーアクションも旧来よりも洗練されており、トリガープルは5kgと比較的重いものの、トリガーの作動は滑らかである。

 それまでのJフレームリボルバーとの大きな違いはフレームの素材の他、シリンダーリリース用のサムピースが廃止されて、シリンダーリリースボタンはフレーム上部のリアサイト後方に変更された。前方にスライドさせることによりシリンダーが解放される。これによって利き手に関係なくシリンダーのリリースが行えるようになったが、スイングアウトは従来通り左側である。

 利便性が向上したのはエジェクターロッドで、それまでのJフレームリボルバーに比べて延長されている。これによりより確実に排莢されるようになった。さらにサイトはレーザーサイト搭載モデルがラインナップされている。このレーザーサイトはシリンダー右後方上部に設置されており、レーザーサイト上部にあるスイッチにより点灯、2回押すと点滅、3回目で消灯となる。

 外装はPVDコーティングが施され、マットブラックのに仕上がりになっている。グリップはフィンガーチャンネル付きのポリマー製が付属している。2023年現在の販売価格はレーザーサイト付きモデルが569ドル、レーザーサイト無しモデルが449ドルである。

 

 

万能銃は存在しない

 米国では近年、護身用ハンドガンの携行許可が下りやすくなったこともあり、S&WのJフレームリボルバーのシリーズは非常に好調な売れ行きを示しているという。これだけ自動拳銃が進化した現在において何故リボルバーと思われるかもしれないが、やはり同口径での銃自体の重量の軽さというのはリボルバーには叶わない。

 自動拳銃というのは構造が複雑であり、どうしても大型化してしまう。例えば38スペシャル弾と同威力の自動拳銃の口径である9mmパラベラム弾を使用するグロック19と比較してみても、本銃の全長が168mmであるのに対してグロック19は187mm、重量は405gに対して670gと大型化してしまう。

 このため秘匿性はどうしてもリボルバーに比べて落ちてしまう上に重量は倍近く違っており、重さも負担である。護身用ハンドガンとして常時携行することを考えると秘匿性と携行性両方でリボルバーに軍配が上がってしまう。しかし装弾数は本銃の5発に対して15発と圧倒的である。だが、目的を護身用と考えるならば15発はオーバースペックといえる。そもそも15発の弾丸を撃つ状況になることを避けることが大切だ。

 これらのことからJフレームリボルバーというのは米国で護身用ハンドガンとして非常に人気がある。S&W社の売上の半分がJフレームリボルバーであるという話もあるくらいだ。しかしJフレームリボルバーも完全ではない。自動拳銃に比べて引き金は重く、作動は確実と言われるが、トレーニングを受けなければ引き金を完全に戻さずに再び引き金を引いてしまいハンマーが起きない等のトラブルも起こり得る。特に緊迫した状態ではあり得ることだ。

 さらに全弾を撃ち尽くした場合のリロードもリボルバーは時間がかかる。むろんそのような状態にしないことが最重要ではあるが、これもリボルバーの弱点の一つである。さらに38口径スペシャル弾の高威力型である+P弾の使用に関してもJフレームリボルバーで撃ち続けると500発程度で銃自体が壊れると言われている。どの銃にもそれなりに長所と短所がある。万能な銃というものは存在しないのだ。

 

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