01_sp101
(画像はwikipediaより転載)

 

スターム・ルガーSP101

 

 

性能(2.25インチモデル)

全長 180mm
重量 710g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾、357マグナム弾
装弾数 5発
開発年 1989年
設計・開発 スターム・ルガー社

 

開発経緯

 スターム・ルガー社最初のダブルアクションリボルバーは1972年に発売されたセキュリティシックスシリーズである。同時期の357マグナムリボルバーであるS&W M19やコルトパイソン等に対しては同等以上の強度があったものの、強力な357マグナム弾を頻繁に撃つにはやはり強度が若干不足していた。このため1985年にはGP100が誕生、44マグナムでも耐えられる強靭なフレームで人気を博した。

 このGP100を小型化したのがSP101である。強度はGP100には及ばないもののセキュリティシックスに比べて軽量化に成功しており、セキュリティシックス4インチモデルの重量が950gであるのに対してSP101 4インチモデルは850gと100g軽い。GP100が357マグナム弾を無制限に発射できる強度を持つのに対してSP101は若干強度は下がるものの357マグナム弾を「選択できる」という違いだ。つまりはセキュリティシックスはGP100系統とSP101系統に分かれたといえる。

 

開発

 軽量化とともに全長も1cmではあるが短縮されている。このためSP101は最小モデルで全長180mmと小型・軽量化された。S&W社製小型リボルバーであるM36チーフスペシャル(全長165mm)、コルトディテクティブスペシャル(全長178mm)とほぼ同クラスの銃となった。

 これらのリボルバーとSP101が異なるのはこれらのリボルバーが38スペシャル専用の銃であるのに対してSP101は357マグナムを使用することができることだ。重量はチーフスペシャルの550g、ディテクティブスペシャルの595gに比べると100g以上増えてしまうものの38スペシャルの倍近い威力を持つ357マグナムを発射できるというのは魅力だ。1989年に発売、以来現在に至るまで販売されている。バリエーションは2.25インチ、3インチ、4.2インチ銃身モデルがあり、口径も38口径、327マグナム、32H&Rマグナム、9mmルガー、22LRとバランスよく展開している。

 このSP101は、基本的に護身用として設計されている。全長180mm、重量700g程度のハンドガンであれば常時携行するのも苦痛ではない。しかし高性能の自動拳銃があるにも関わらず、そしてSP101よりも小型のリボルバーがあるにもかかわらず、何故、SP101の357マグナムが必要なのかという疑問もあるであろう。これについて少し書いてみよう。

 

どうしても自動拳銃は大型化してしまう

 周知の通り、ハンドガンにはリボルバーと自動拳銃という2種類が存在する。自動拳銃は装弾数も多く引き金も軽いので速射性に優れている。以前は、自動拳銃は装填不良を起こす可能性が高く、信頼性の面でリボルバーに軍配が上がると言われたものであるが、それは過去の話、自動拳銃の信頼性はこの数十年で飛躍的に高まっている。一流メーカーの銃ともなれば数十万発を装填不良なしで撃ち尽くすことも可能だ。

 これに対してリボルバーは装弾数はせいぜい6発程度で引き金は重く装填にも時間がかかる。しかしリボルバーのメリットというのは構造が自動拳銃のように複雑ではないため小型化が可能なのである。同一威力の銃であればリボルバーの方が小型である。例えば38口径は自動拳銃では9mmパラベラム弾がほぼ同威力と言われているが、9mm弾を使用する自動拳銃であればどうしても大型拳銃になってしまう。自動に装填する機能が小型化を阻むのだ。

 それに対してリボルバーの38口径はM36やディテクティブスペシャルに代表されるように重量600g弱にまで小型化することができるのだ。さらに357マグナムクラスの威力の自動拳銃となると10mm弾程度の高威力カートリッジになるため、大きさもコルトM1911クラスは最小限必要である。かつてM1911をベースにした10mm弾仕様の自動拳銃であるデルタエリートという銃があったが、それですら当初は強度の不足を指摘されていたくらいだ。常時携行するには大きすぎるのだ。

 それに対してSP101は重量700gで357マグナム弾を発射することができる。これはリボルバーならではの長所である。しかし護身用としては357マグナムはオーバースペックなのではと思われるかもしれないが、そうでもない。薬物などをやっている人間には38口径スペシャル弾程度では効果が無い場合も多いのだ。確実に相手を無力化させるには357マグナムが必要な場合もある。

 

名銃といえる能力がある

 むろん威力の小さい小型の自動拳銃で多数の弾丸を撃ち込むという方法もあるが、どちらを選ぶかというのはユーザー次第である。SP101は護身用に設計されているだけあって、服等に引っかからないように突起は最小限にしており、ハンマーも最小限の大きさで出来るだけ引っかからないように設計されている。さらに各部のエッジも丁寧に削られてており、スターム・ルガー社の品質の高さが窺える。SP101は、頑丈さ、取り回しの良さを兼ね備えた名銃といえる。

 それではなぜ、スターム・ルガー社のリボルバーがS&W社やコルト社のリボルバーに比べて同クラスモデルの重量がわずか100g程度の違いしかないにも関わらず強度が高く軽量化することが可能となったのかということになるが、これはフレームの構造に理由がある。S&W社やコルト社のリボルバーのフレームはサイドプレートを持つ構造であるのに対してスタームルガー社のリボルバーはサイドプレートはない。

 当然、サイドプレートという2つのパーツを持つS&Wやコルト製の銃に対して一体化しているスタームルガーのリボルバーの方が強度が高いのだ。このため同クラスであっても強度という点においてはスタームルガー社に軍配が上がるのである。

 

悲しいけど、これ実用品なのよね(スレッガー中尉)

 スタームルガー社のリボルバーは性能的にはS&Wやコルトのリボルバーを確実に上回っているが、問題はデザインだ。どうもスターム・ルガー社のリボルバー。いや、リボルバーに限らずスタームルガー社の銃器のデザインはどうも野暮ったい。GP100はバレルにアンダーラグが付いているため全体のバランスが偶然良くなっているが、個人的にはセキュリティシックスもSP101もデザインセンスに関しては今ひとつだ。

 とは言っても日本に住んでいる我々は銃器を主にデザインで選ぶ訳だが、実は米国等では銃器というのは実用品であるらしい。このため銃器の選択はデザインではなく性能が基準となるらしい。そこにいくとスタームルガー社のリボルバーは圧倒的に強い。

 前述の一体型フレームもそうだし、グリップにも特徴がある。スタームルガー社のGP100以降のリボルバーのグリップはフレームを包み込む形状になっている。このため射撃の衝撃が射手に直接伝わることがなく撃ちやすい、さらに銃自体の信頼性も高くトランスファー・バーを採用しているため安全性も高い。その上ロストワックス製法を採用しているため価格も低めに設定されている。

 こうなると実用性で考えるならば私の大好きなM29やコルトパイソンではなくスタームルガー社の製品ということになるのはむしろ当然の論理の帰着ではある。そもそもパイソンはともかくM29は確実に普段使いの銃としてはアウトなのだが(汗)。

 

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