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銃 -gun-

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グロックとは。。。

 

グロック社とグロック17

 グロック社とは1963年にオーストリアで創設された武器製造会社で、1963年というのは銃器メーカーとしては比較的新しい会社の部類に入る。創設からしばらくは機関銃用のベルトリンク(カートリッジを連結する金具)やナイフ、シャベル等を製造しているメーカーであった。ところが1980年、オーストリア軍の制式拳銃トライアルによってこのグロック社の名前は全世界に知られることとなる。グロック社の創設者ガストン・グロックは、銃器製造の経験が全くないにも関わらず、温めていたアイディアを搭載したハンドガンを開発。これをトライアルに提出したのだ。

 1983年、驚いたことに何の実績もないグロック社の提出したハンドガンが「P80」としてオーストリア軍に制式採用されてしまったのだ。「良ければ採用する」こういう柔軟な組織は強い。それはともかく、1985年にはグロック社はP80を商品名「グロック17」として北米で発売、爆発的なヒットとなった。この銃の登場が銃器業界に与えた衝撃たるや尋常なものではなかったのだ。

 このグロック17は数々の画期的な構造を採用していた。まずはポリマーフレーム。「銃は金属」という常識をぶち壊したこのポリマーフレームはその名の通りプラスチック製のフレームである。握りやすく成形されたフレームに金属製のスライド、撃鉄はストライカー方式の改良型でサムセイフティは無く、代わりにトリガーセイフティが装備されている。トリガーセイフティは引き金を引くと自然に解除されるために安全であるのと同時にいざというときにすぐに射撃可能である。

 

 

40S&W弾という奇跡

 KSCがモデルアップしたのはこのグロック17のバリエーションであるG23である。G23とはG19の40S&W弾仕様である。グロック19とはグロック17のコンパクトモデルである。40S&W弾とはまた聞きなれないカートリッジではあるが、実はこのカートリッジは理想的な性能を持つカートリッジだと言われている。世の中の自動拳銃のカートリッジには9mm弾と45ACP弾という二大潮流がある。どちらも長所と同時に欠点を備えている。まあ、これは当たり前の話だ。

 45ACP弾は大口径。20世紀初頭に米国で開発されたカートリッジで高威力であり、反動は強いもののストッピングパワー(破壊力)に関しては全く問題ない。しかしカートリッジが大きすぎるために装弾数がどうしても少なくなってしまうという欠点がある。これに対して9mm弾は同じく20世紀初頭にドイツで開発されたカートリッジで、破壊力に関しては45ACP弾に劣るものの、カートリッジの直径が小さいので多弾倉化が可能なのである。ミリに換算すると45ACP弾は11.43mm、9mm弾とは2.43mm直径が大きい。

 「2.43mmなんて大して変わらないじゃないか」と思うかもしれないがそうではない。9mm弾はその直径の小ささゆえに複列弾倉といってカートリッジを交互に二列で弾倉に装填することができ、装弾数はフルサイズのハンドガンで15発前後、グロック17に至っては17発も装弾することができる。これに対して45ACP弾は複列弾倉にしてしまうとどうしても握り心地が悪くなってしまうので単列弾倉ということになる。そうなると装弾数は7〜8発というのがどうしても限界になってしまうのだ。

 わずか2.43mmの差が装弾数になると2倍の違いが出てしまうのだ。実戦で装弾数が2倍違うというのがどれだけ重要なのかというのは敢えて説明する必要はないだろう。んで、そこであることを考えた人がいた「11mmと9mmの間の10mm口径のカートリッジを作ればいいんじゃね?」ということだ。あまりにも普通な考えで仰天してしまうが、出来たカートリッジはさらに仰天してしまうものであった。あまりにも威力が強すぎたのだ。装弾数も多い上に威力は357マグナム並みというバケモノカートリッジが完成してしまったのである。

 銃というのは威力が強ければ強いほどいいという訳ではない。威力が強ければその分反動も強く、弾丸は目標を貫通して後ろの人に当たってしまったりもするのだ。何事も適度なのがよい。そこで10mm弾の威力を弱めたカートリッジ40S&W弾というのが開発されたのだ。40というのは40口径の意味で0.4インチ。つまりは10mmということだ。このカートリッジは割とヒットだった。ちょうどいい感じにアレしていたのだ。パワーも宜しく、装弾数も宜しい。いい感じのアレになった。

 

 だいぶ話が脱線と訳の分からない方向に行ってしまったが、要するにKSCのG23というのはグロック17のコンパクト版で口径は40S&W弾だということだ。そして私の現在の知識ではこのG23が最も実用的なハンドガンであると考えているのだ。これについて以降、少し詳しく書いてみよう。

 

最も理想的な戦闘用ハンドガンはどれか

リボルバー

 ハンドガンには、オートとリボルバーがある。オートは連射性能、装弾数に優れるが、同口径のリボルバーに比べ銃が大型化するというデメリットがある。以前は故障しやすいと言われていたが、現在はこの問題はオートもリボルバーも信頼性に遜色はない。連射性能に関しては、リボルバーの連射はダブルアクションであり、連射するのに重いトリガーを引かなければならず、自動でハンマーをコックしてくれるオートに比べると連射性能は低くなる。装弾数はリボルバーの物理的限界といえる。リボルバーはシリンダーにカートリッジを装填する方式のため、材料工学が発達した現在においても6〜7発が限界だ。もちろん小口径の銃であれば装弾数は増えるが、実戦用ハンドガンとしては意味を為さない。

 リボルバー唯一のメリットと言えるのが、同口径のオートに比べ小型軽量であるということだ。これは、オートは自動で排莢装填を行うため、どうしても機構が複雑になり銃が大型化してしまう。分かり易いのは44マグナム弾を使用するM29とデザートイーグルだが、M29の6.5インチの重量が1.4kgなのに対して、デザートイーグルの重量は1.7kgに達する。4インチモデルになると重量が1.2kg弱で全長24cmに対してデザートイーグルは27cmと大きく差が出る。これに関してはリボルバーの勝ちなのだが、実戦用ハンドガンと考えた場合、このメリットを考えたとしてもやはり装弾数の少なさは致命的といえる。

 

オートマチック

 そうなると、オートになるのだが、ここでまた問題だ。オートといっても様々な弾薬を使用するモデルがある。どの口径がいいのだろうか。まず9mm未満の口径は駄目。威力が無さすぎる。これは実戦経験者から聞いたことなので間違いない。9mm以上ということになるのだが、狩猟をする訳ではないのであまりに強力な弾薬は不要だ。これらから考えて実戦用では9mm以上45口径以下というのが常識的なラインだろう。基本的には世界の実戦部隊が配備しているのは、9mmか45口径のどちらかだが、これらにはそれぞれ長短がある。これは先ほど説明した通りだ。

 結局理想的なのは、40S&W弾ということになり、私の中の理想の実戦用ハンドガンというのは40S&W弾仕様のオートマチックハンドガンということになった。そしてオートで最も評判のいい銃はというと・・・グロックである。とまあ、こんな感じで40口径仕様のグロック23になった訳だ。

 

KSC G23Fの長所

 

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フルオート機能がある

 このようなリアル志向の私であるが、実はこのG23には「F」というモデルは存在しない。ここまで考えて挙句に買ったのが実在しない銃というのは何とも情けない話ではあるが、まあそこはそこ。トイガン等は所詮はアソビなのだ。架空の銃でも良いではないか。私がこの銃が欲しかった理由の一つはこの「F」にある。この「F」とはKSCではフルオート機能を意味する。実は、この銃の最大の特徴は、な、なんとフルオート機能があるのだ。

 んで、またこのフルオートが面白いんだ!ぶおーって弾幕を張れる。装弾数は20数発だったと思うが(私は実銃と同じ13発しか入れないから分らない)、凄まじい快感。まあ、実際サバゲで使うときにはバーストで使うんだろうが。このバーストはかなり強力な武器になると思う。いい感じのパターンで広がっていく。そして2〜3発ずつの発射だからかなりの弾幕となる。相手にとってはかなりの脅威だろう。

 

銃自体が小型で携行性が高い

 これは重要。グロックは小型軽量であり、突起が少ないので服に引っかからない。さらに人間工学に基づいて設計されているので扱いやすい。私の知人で実銃での訓練経験のある人はほとんどがグロック信者だ。

 

命中精度が異常にいい

 さらにセミオートでの命中精度は新型チャンバーのおかげで驚異的に良い。5mで2〜3僂砲禄犬泙襦マルイとタメを張れる。

 

マガジンの気化効率がいい

 これはこのモデルに限ったことではないが、ダブルカラムマガジンは気化効率が良い。ガスガンというのはマガジンに液体のガスが入っている。それを気化させて発射するのだが、これは空間の体積が大きいほど効率が良い。シングルカラムに比べダブルカラムは体積が大きいので気化効率がいいのだ。気化効率が良いと発射時の圧力が安定する。連射にも有利だ。ただ残念なのはフルオート射撃。はやり急激にガス圧が低下するため長時間の連射は難しいのだ。これはフロンガスの宿命と言えるかもしれない。

 

G23Fの欠点

 

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スライドストップによってスライドが削れてしまう

 長所ばかりを書いていても仕方がない。私はKSCの従業員ではない。ここでこのG23Fの欠点について書いてみたい。最大の欠点は、スライドストップだ。KSCは律儀にも実銃と同じ機構のスライドストップを採用している。つまりスライド側の凹部にスライドストップを引っかけるのだ。ここで問題。スライドストップは金属でできている。スライドはプラだ。実銃と同じ仕組みで作れば当然、プラのスライド部分がスライドストップによって削られてしまう。

 他社では、スライド内側に金属のノッチを装着したりして対応しているが、KSCは何もないので削れてしまう。これは痛い!

 

グロックG23Fはシステム7じゃない

 KSCのガスガンの多くは、確か2007年に開発されたシステム7を使用している。しかしこのG23Fには採用されていない。最新システム搭載であって欲しかったのだが、これは仕方ない。残念ではあるが、反動はシャープで鋭い。

 

これが最大の欠点かもセレクターレバーがすぐにニュートラルになってしまう

 G23Fは随分使っているが、服やホルスターにセレクターレバーがちょっと引っかかっただけでレバーがニュートラルになってしまう。ニュートラルになると発射が出来なくなる。戻すにはスライドを引いてセレクターを切り替えなければならない。これはさすがに何とかならないものなのだろうか

 

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 上掲の画像は私がおっかなびっくりスライドが削れないように一年間注意しながら使った結果。注意すれば削れないが注意しなければ削れてしまう。それともう一つの欠点は(私が気になっているだけ)、気に入ったのでずっと持ってたらグリップに塩が吹いてしまった。うーむ、グリップが別パーツじゃないとなぁ。というKSCとは全く関係ない欠点であった。

 

まとめ

 グロックのコンパクトモデルはKSC以外にも数社から発売されている。それらの中で私が敢えてKSC製品を選んだのは、何というか、所有感とでもいうのだろうか。KSCの銃は、持っていてワクワクするのだ。これは多分、重量バランスや細かな作りこみ、エッジや面の出し方というような本当に細かいこだわりの結果だろう。特にG19用マガジンを装着した時のバランスの良さは筆舌に尽くしがたい。KSCのクラフトマンシップに感激するとともにKSCが大好きになってしまったのだった。

 

 

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01_イサカm37
(画像はwikipediaより転載)

 

 イサカM37は1937年に発売されて以来、現在でもセールスを伸ばし続けている米国のショットガンで最も長期間販売されている銃である。理由はシンプルな構造に起因する高い信頼性であり、ショットガンが自動化しつつある現在においても一定のシェアを持っている。

 

イサカ M37(実銃)

 

 

性能

全長 1017mm
重量 2.3kg
使用弾薬 12ゲージ、16ゲージ、20ゲージ、28ゲージ
装弾数 4+1発、7+1発(チューブ型弾倉延長タイプ)
設計・開発 ジョン・ブローニング、ハリーホーランド

 

背景から開発まで

 ニューヨーク州にある銃器製造メーカーイサカは、ショットガン市場でウインチェスターM12に対抗するためのショットガンの開発を指向していた。イサカはレミントンM17をベースとして、イサカM33を開発したが、関連特許がまだ残っていることを発見する。この特許が切れた1937年にイサカM37として発売した。

 

開発

 M37の最大の特徴は通常のショットガンのようにレシーバー下部から装填、レシーバー右側のエジェクションポートより排莢するという構造ではなく、下部から装填、そして排莢を行うことである。これにより雨やゴミ、埃が内部に侵入することが少なく、同時にレシーバーの強度が保ち易いため軽量化が可能になった。これは当時のショットシェルが紙で出来ていたために信頼性の向上に大きく貢献することになった。

 またM37は、他のショットガン同様、スラグファイアが可能であった。これは引き金を引き続けて、同時にポンプで給排莢を行うことで連射するもので、セカンドシアーという部品がポンプに連動してハンマーを落とすために起こる「意図的な暴発」機能であった。面を制圧するエリアウェポンとして威力を発揮するものの初心者が行うと事故のリスクが高まることや犯罪に使用されたことがあったため1990年以降のモデルではセカンドシアーは付けられていない。

 M37は、米軍に採用され、第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争で活躍する。特にベトナム戦争のジャングル地帯での戦闘に威力を発揮した。軍以外では1940年代に、ニューヨーク市警とロサンゼルス市警に採用され1990年代後半まで使用されていた。それ以外に民間でも普及しており、1968年に生産100万丁を達成、現在はすでに200万丁を突破しているが、未だに生産・販売され続けている米国市場最長のロングセラーショットガンである。価格は2022年現在で$1,199〜2154である。

 

バリエーション

 1962年に米軍用に製造されたSプレフィックスは、表面はパーカーライジング仕上げで20インチバレルとプラスチック製のバットプレート、スリングスイベルのないプレーンストックという仕様であった。このモデルの一部は、米海軍特殊部隊SEALが使用していた。少数のスリングスイベルが付いたモデルも存在する。ステイクアウトは銃身を13インチに切り詰めストックをピストルグリップにしたモデルで、テレビドラマ『マイアミバイス』の主人公タブスが使用していたことで有名である。 その他にもレシーバーをアルミ製にしたウルトラライト、ディアスレイヤー等が存在する。

 

イサカ M37(トイガン)

 

 トイガンでは唯一KTW社がコッキング式エアガンとして発売している。発売開始は1997年でフェザーライト、ライアット、ソウドオフ、ポリスとバリエーション展開している。ライアットは全金属製でその他はABS製である。発射機構はエアコッキング式、カートレスで1〜2発の同時発射が可能である。外観のリアリティ、命中精度は非常に高い。価格も値ごろ感があるが、給弾がしにくいのが欠点である。短所であるマガジンの装填に関してはまほうの杖forITHACA -RIOT-を購入すると良いかもしれない。

 

まとめ

 

 イサカM37は1937年に発売され、現在でも販売され続けているマスターピースである。映画『ターミネーター』でカイル・リースが使用したショットガンとして有名である。機能に無駄な部分がなく信頼性も高いM37は今後も市場に残り続けるだろう。

 

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01_コルトパイソン
(コルトパイソン 画像はwikipediaより転載)

 

シティーハンターとは

 

 シティーハンターとは、1985年から1991年まで週刊少年ジャンプに連載されていた北条司原作の漫画である。キャッツアイで人気を博した北条司が放った二度目のヒット作であった。1987年にはアニメ化され、第1期1987〜1988年、第2期1988〜1989年、第3期1989〜1990年、一年置いて1991年にはシティーハンター91として合計4期にわたって放送された。それ以外にも複数回実写も含めて映画化されている人気コンテンツである。

 主人公は冴羽りょう(環境依存文字なので平仮名ね)という裏の世界では名の知れたスイーパーで、戦闘に関してはトップクラスの技能を持つ。特に銃に関しては百発百中で天才的な能力がある。しかし同時に相当なエロという設定で現在ではいろいろなサイドからクレームが来ること必至のエロぶりであった。主人公が愛用するのはコルトパイソン4インチモデルでこの銃は1955年にコルト社から発売された。当時最強の弾丸である357マグナムを使用する拳銃であった。

 

 

コルトパイソン357

 

 機構的には古いメカニズムであったが特徴的なベンチリブと呼ばれるバレル上部に設置された放熱用の装置等、外観の美しさから現在においても多くのファンがいる。メカニズムは「く」の字型のリーフスプリングを使用することから、引き始めは軽く、徐々に重くなってくる。ハンマーが落ちる瞬間が最も重くなると言われている。これに対してS&Wのメカは逆に引き始めが重くその後は軽くなる。このためシューティングマッチではS&Wのアクションが好まれ、パイソンをベースにするシューターは少なかった。

 これは、パイソンのアクションだと最後の一瞬が最もトリガーが重くなる。この最後の一瞬のトリガーが重いと照準がブレてしまう。これに対してS&Wのリボルバーは最初が一番重く、最後に「ストン」と落ちるような構造になっているためシューティングマッチ等には向いているのだ。しかし銃身の精度は非常に高かったので、今のようにカスタムバレルあまり無かった70年代あたりには、パイソンの銃身をS&WのM19に装着したスマイソン、スモルトというモデルがガンスミスの手によって作られた。この銃身をねじ込むというのは実はS&Wとコルト、バレルのネジきりが逆なので大変なのだが、これは余談。

 しかしこれらの話はシューティングマッチという非常に精度を要求される場面においてであり、実戦で使用する場合は、パイソンのトリガーフィーリングは「グラススムーズ」と言われるほどなめらかで特に問題は無い様である。パイソンにはバリエーションが数種類あり、2.5インチ銃身、3インチ銃身、4インチ銃身、6インチ銃身、8インチ銃身、10インチ銃身モデル、さらにステンレスモデル等が存在する。8インチ銃身モデルは「パイソンハンター」と呼ばれ、他のモデルと異なり銃身にも「PHYSON HUNTER」と刻印されている。10インチモデルはあまり有名ではないが、「テンポインター」という名称が付けられている。

 

 

 

魅力的なパイソンの扱い

 

 シティーハンターで冴羽が使用するのは、当然、8インチ「パイソンハンター」!。。。ではなく、4インチモデルで、アニメではコルト社純正木製グリップを装着、実写版ではパックマイヤーのラバーグリップを使用している。ジャッキーチェン主演の映画ではベレッタM92Fを使用しているがこれは日本のガンファンにはひんしゅくを買ったようだ。因みにライバルの海坊主はM29を使用、香はローマンと主要キャラの銃はMGC製品で占められている。恐らく、原作者が銃を決める時にモデルガンを見て参考にしたのだろう。

 このアニメに登場するコルトパイソンは何とも言えない魅力に溢れている。コルトパイソンというのは高級なハンドガンではるが、特に特殊な拳銃という訳ではない。しかし作中では、敵が冴羽が持っている銃がコルトパイソンであることに気が付くと「コルトパイソン!?お前ただのネズミじゃねぇな」等とパイソンがすごい拳銃であると強調される。そして戦闘ヘリアパッチをも撃墜するシーン等、子供心にパイソンへの憧憬は募っていったのだ。もちろん実際に357マグナムで戦闘ヘリを撃墜することは不可能なのであるが、これもまたフィクションの魅力である。

 

ちょっと実銃のお話

 

 実際、北条司氏はあまり銃器には詳しくないようで、パイソンにサイレンサーを装着したり、オープニングのパイソンのハンマーに撃針が描かれていたりしていた(コルト社の拳銃のハンマーに撃針はない)。これはアニメ制作者が知らなかったのだろうが、全体として銃はたくさん登場するもののあまり詳しくはないのだろうということは想像がつく。しかし、それだからこそなのだろうか、銃に詳しいファンが考えないような魅力ある表現がされていて楽しいアニメである。

 因みにその他の登場銃としては、冴羽のライバルの海坊主が使用するM29がある。これはS&W製の大型リボルバーで44マグナム弾を使用するあまりにも有名な拳銃である。1955年に発表、当時世界最強のカートリッジである44マグナム弾と共に発売された最強のハンドガンであった。S&W社は「最強カートリッジ」を作るのが好きらしく、1935年に発表されたS&W357マグナム(のちのM27)も、このために開発された当時最強のハンドガンカートリッジ357マグナム弾を使用していた。さらに2003年のM500も当時最強(多分現在でも最強)の500S&Wマグナムが同時に開発されている。

 

 

ワンオブサウザンド〜S&WM57〜

 

 他にもコルトローマン等が登場するが、特に印象的だったのはワンオブサウザンドと呼ばれるリボルバーであった。これは確かS&WM57であったと思うが(M58とする情報もあり)、製造工程の誤差から1000挺に1丁の割合で偶然生まれる高精度の銃という設定であった。これは実際にあるようで、そうなると逆に1000挺に1丁のハズレ銃というのも存在するということになる。まあ、それは良いとしてこのM57、41口径マグナムというあまり知られていないカートリッジを使用する銃である。

 この41マグナム弾というのも新しくS&Wが開発したカートリッジでM57はこの41マグナムを使用する最初のリボルバーであった。発表されたのは1964年で上記の357マグナムと44マグナムの中間の使い勝手の良さを目指して開発されたカートリッジである。バリエーションには4インチ、6インチ、6-1/2インチ、8-3/8インチモデルでスチール製、ブルー仕上げとニッケル仕上げがあった。1964年から製造が開始されたが1991年で製造中止。2008年より再び製造が再開されて現在に至っている。因みにM58とはこのM57の廉価版でリアサイトは無可動でグリップもグレードの低いものが使用されている。法執行機関への採用を目的に製作されたモデルでM19に対するM10のような存在である。

 

ということでまとめ

 

 シティーハンターはもちろん荒唐無稽な設定であり、冴羽の銃の腕も実銃の性能を超えてしまっている。しかし私が知る限り最も魅力的にコルトパイソンを描いた作品の一つであり、あの時のワクワク感は今でもシティーハンターを観ると思い出してしまう。因みに、このパイソンはエアガンメーカーのタナカワークスが2020年10月にシティーハンター公式コラボレーションモデルとして発売している。一番の特徴はサイレンサーを装着できることであるが、私としては、あのアニメカラーの塗装までして欲しかった。そう、シティーハンターの銃はスチールフィニッシュではダメなのだ。あの黒みがかったグレーのアニメカラーがシティーハンターのパイソンの「リアル」なのだ。しかし発売してくれたことには感謝しておる。。。

 

 


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01_SIGP320
(画像はwikipediaより転載)

 

 P320は、SIG社が開発したモジュラーシステムを採用した自動拳銃で、2017年にM17として米軍に制式採用された。スライドはステンレス、フレームはポリマー製で装弾数は17発である。ガスガンではSIGAirsoftが販売している。製造は台湾のVFC社である。

 

SIG P320(実銃)

 

 

性能(フルサイズモデル)

全長 203mm
重量 833g
口径 9mm、45口径、40口径
使用弾薬 9mm弾、45ACP、40S&W、357SIG
装弾数 17発(9mm弾)
設計・開発 SIG Sauer

 

背景から開発まで

 2004年、SIG社は公用向けに開発したSIGP250を発表した。これはこれまでのSIG社の大型拳銃に標準装備されていたデコッキング機能が廃止されたハンドガンで、さらにインナーシャーシ、バレル、スライド、グリップといった一組になったパーツをモジュラー化して、異なる口径の弾でも撃てるようにした画期的なものであった。生産は2007年から行われていたが、2018年以降はSIG社のラインナップから消えてしまっている。このP250を基にしてP320は誕生する。

 

開発

02_SIGP320
(画像はwikipediaより転載)

 

 P320は、2014年に発表した自動拳銃である。これまでのSIG社の大型自動拳銃と異なり、撃発にはハンマーを使用しないストライカー方式を採用している。さらにP250と同様にモジュラーシステムを採用しており、いくつかのパーツを交換することで複数のカートリッジを使用することができ、グリップのサイズや銃身のサイズも変更することが可能である。

 材質はフレームがポリマー、スライドはステンレス、バレル下部にはピカティニー規格の20mmレイルが装備されている。スライドストップ、マガジンキャッチは両利き用に変更可能であり、モジュラーシステムを採用しているために工具を使用せずにフィールドストリッピングをすることができる。

 2015年にはタイ警察の制式拳銃として採用され、15万丁が納入されている。さらに同年米国のハイウェイパトロール等でも制式採用された。2017年には、細部が改良された上で、フルサイズモデルはM17、コンパクトモデルはM18として米軍制式採用となった。調達予定は陸軍19.5万丁、空軍13万丁、海軍6.1万丁、海兵隊3.5万丁の合計42.1万丁である。

 SIG社は1985年の米軍制式拳銃トライアルにP226を提出したが、価格面においてベレッタ92に敗北することとなった。今回は、この失敗を糧としてSIG社は、銃本体と予備部品、アクセサリー、ホルスターまで含めた一式がわずか207ドルという価格で提供したのが受注の大きな要因の一つであろう。

 

欠陥

 初期のP320は、スライドの後端が地面に対して33度の角度で落下させると暴発する可能性があることが指摘されており、米国では訴訟問題にまで発展した。これに対してSIG社はリコールを行い、アップグレード版に改良されている。

 

バリエーション

 ノーマルモデルの銃身を20mm短くしたキャリーモデル、グリップも短くしたコンパクトモデル、さらにグリップを短くしたサブコンパクトモデルが発売されている。さらにXシリーズ、Xfiveシリーズとバリエーション展開している。

 

SIG P320(トイガン)

 

概要

 現在、SIGAersoftとAEGがガスガンを発売している。SIGAirsoftはSIG社のエアガン部門なのである意味実物ともいえる。実際に製造を請け負っているのは台湾のVFC社で、もちろん正式ライセンスを取得している。一応「実物」な訳で完成度は高い。全長は210mm、重量764g、装弾数は25発で命中精度も比較的良く、初速も80m/s強と高めである。アルミスライドが標準装備されている。海外製品であるため故障の際は不安が残る。

 これに対してAEG製のガスガンは基本的には刻印はない。全長204mm、重量825g、装弾数19発で、日本仕様にデチューンしているので75m/s前後と安定してる。メタルスライド装備で重量は実銃と同等になっており、エンジンは東京マルイのものに非常に似ている。重量や全長はVFC社のものよりもこちらが実銃に近いが、リアル志向のファンにとっては刻印がないというのはつまらないかもしれない。やはりエアガンは雰囲気を楽しむ面があるからだ。

 

まとめ

 

 P320は、米軍に制式採用されたことで一躍有名になった。P250以来のモジュラーシステムは画期的であり、SIG社初のストライカー式発射方式採用の銃でもある。流行のポリマー製フレームを使用する銃で初期のモデルで暴発が話題になったが、他には欠点という欠点は見当たらない。傑作ハンドガンになる可能性を秘めた銃といえる。

 

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01_S&WM657
(画像はwikipediaより転載)

 

S&WM57

 

開発・そして完成!

 S&WM57とはS&W社が1964年4月に発売した41口径マグナムカートリッジを使用するダブルアクションリボルバーである。装弾数は6発でフレームはM29と同じNフレームを使用した。このフレームは1935年S&W社が357マグナム(のちのM27)を設計した際に新規に製作された大口径弾の発射にも耐えられる頑丈なフレームであった。使用する41口径マグナム弾は正式には41口径レミントンマグナムで357マグナム弾と44マグナム弾の中間の威力を目指して開発されたものであった。

 主なセールス先は警察官等の法執行機関であったため、カートリッジ名も最初は「41口径ポリス」という名称すら提案されたほどであった。しかしS&W社はそれ以前の「マグナム」という名前の破壊力を重視。新しい41口径弾の名称も「41口径マグナム」となった。当初ラインナップされていたのは強力な破壊力を発揮するメタルジャケットで覆われたソフトポイント弾と法執行機関での使用を目的としたセミワッドカッター弾である。

 

思いっきり滑った!

 S&W社は最初の目的通りに警察や法執行機関に営業をかけるが、反応は鈍くいくつかの都市の警察に採用された程度であった。理由は、そもそも警察官は41口径という高威力の銃は必要としておらず、ほとんどの場合、今までの38口径スペシャルで不満はなかったからだ。仮に高威力を求めるのであれば357マグナムで十分であり、41口径マグナムという高威力のカートリッジを採用する必然性はなかった。実用性以外にも当時(恐らく現在でも)、警察の暴力行為に対する世間の目は厳しく、警察が大口径カートリッジを使用するのを躊躇わせる理由ともなった。

 そしてさらに41口径マグナムが不運であったのは、M57の発売から7年後の1971年に上映された『ダーティハリー』の大ヒットである。 これにより44マグナムを発射することができるM29が大人気となり、同時に41口径マグナムという「微妙な」立ち位置のM57の人気はさらに落ちていった。要するに徹頭徹尾陽の目を見なかった銃がM57なのである。

 

 

M57の特徴

 

 しかし、銃自体の性能が悪い訳ではない。安定した大型のフレームに44マグナムよりは反動の少ない41口径マグナムという組み合わせは撃ちやすく、民間のシューターには比較的評判が良かった。フロントサイトは赤のインサート入りでリアサイトは調整可能なフルアジャスタブル。銃身長は3インチ、4インチ、6インチ、8.375インチモデルが存在している。ターゲットハンマー、ターゲットトリガー、ターゲットグリップを装備しており、外観上はM29に酷似している。現在までに5回の小さな改良が行われており、オリジナルのM57から最新のM57-5まで6種類が存在する。さらに発売当初からニッケルメッキモデルも発売されており、こちらもブルーモデルと同様のバリエーションが存在するが、1986年にステンレスモデルの発売と同時に生産終了となった。1991年に生産が終了したのち、2008年に再生産。現在でも販売されているのはこのM57スチールモデルのみで価格は1,078ドルである(2022/9現在)。

 

廉価版のM58

 

 1964年7月10日、S&WはM57をさらに警察向けに改良したM58を発表。これはM57の廉価版で外観はM10ミリタリーポリスを彷彿とさせる。ヘビーバレルでエジェクターロッドは露出しており、リアサイトは固定式となった。グリップはサービスグリップと呼ばれる小型の細いグリップを採用した。このM58はサンフランシスコやサンアントニオ警察で採用されたものの生産自体は約20,000丁を製造、1977年に生産は終了した。個体数が少ないためにコレクターの間では注目されている逸品である。2008年にブルーモデル、ニッケルフィニッシュモデルが再販された。因みにブルーモデルとは青く塗装したモデルということではなく、ブルー液という酸化剤で金属の表面を処理したものだ。要するにフツーの黒い銃である。現在では販売されていない。

 

ステンレス製のM657

 

 さらに1986年にはステンレスモデルのM657を発売、これはM57のステンレスモデルである。バリエーションは多く、3インチ、6インチ、7.5インチ、8.375インチの4種類の銃身長のモデルに加え、アンダーラグモデルも存在する。アンダーラグモデルとは銃身の下におもりが装着されているモデルでこれにより反動を抑制するのと同時に銃のバランスの調整にも役に立っている。コルトパイソンやM686等で採用されている形式で横から観ると銃身が二つ上下に並んでいるように見える。さらにサイトもフルアジャスタブル(調整可能な)フロントサイトを装備しているモデルや固定サイトのモデル、シリンダーも溝が彫ってあるフルーテッドシリンダーモデルとノンフルーテッドシリンダーモデルが存在する。M57と同様、生産中止されたが2008年より再生産を開始しているが、現在は生産はされていない。

 

トイガンと「ワンオブサウザンド」

 管見の限りトイガンではモデルアップされたことはない。相当なガンファンでも外観上はM29と酷似しているため区別がつかない。実銃は41口径マグナム弾を使用するという必要性があったが、トイガンでは敢えてモデルアップする必要がないのだろう。因みにシティーハンターに「ワンオブサウザンド」として登場する。これは機械工作の偶然から数千丁に1丁の割合で奇跡的に命中精度の高い個体が存在するというもので、シティーハンターではそれがM57(M58?)であったという設定である。機械工作の偶然であれば全種類の銃にそのようなモデルが存在するハズなので、M57(M58)のみにそのようなモデルが存在する訳ではない(多分ね)。あくまでもフィクションの話である。

 

 


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01_ワルサーP38
(画像はwikipediaより転載)

 

 ワルサーP38は、1938年にドイツ国防軍に制式採用された自動拳銃である。画期的なダブルアクション機能を持ち、のちのハンドガンに多大な影響を与えた。日本ではアニメ『ルパン三世』の主人公が愛用している拳銃ということで有名である。さらに一昔前であれば、ナポレオンソロ、大藪春彦の小説にも度々登場する。

 

ワルサーP38(実銃)

 

 

性能

全長 216mm
重量 945g
口径 9mm口径
装弾数 8発
設計・開発 ワルサー社

 

開発

02_ワルサーP38
(画像はwikipediaより転載)

 

 ヴァイマル共和国軍は、それまで制式拳銃であったルガーP08の更新を計画していた。これに対してワルサー社は、1934年、PP拳銃を大型化、9mmパラベラム弾を使用できるようにしたワルサーMPを試作した。しかしこれはPPを大型化しただけで、機構はPPと同じストレートブローバックであった。このためスライドは非常に重い上に反動が非常に強く銃本体も脆弱であった。

 1935年、ワルサー社は、このMPにショートリコイル機構を搭載したAPを完成させる。しかし、このAPはハンマーが内蔵式であっため軍部には好まれなかったため、1937年、このAPを外部ハンマー化したのがHPである。このHPは、1938年にドイツ国防軍にP38として採用された。

 生産は、1939年から始まり1941年まではワルサー社のみで行われていたが、1942年からはマウザー社も製造を開始した。銃本体に刻印されたワルサー社のコードは「ac」で1941年までの製品である「ac41」までは高品質であったが、戦争が長期化するにつれ製品の品質が落ちていった。末期のP38は粗悪品も多かった。戦後は進駐してきたフランス軍に製造を命じられパーカー処理されたP38がフランス領インドシナに送られた。これらは外観の特徴から「グレイゴースト」と呼ばれている。

 1956年、ドイツ連邦軍は大量に接取されていたワルサーP38を再び制式拳銃として採用、1957年からはワルサー社もP38の生産を再開した。1963年10月にはワルサーP1と名称を変更した。1995年にはドイツ連邦軍の装備はP8に変更されたが、それまでに度々細部に改良が加えられている。

 機構はショートリコイル方式で、ダブルアクションを採用、軍用拳銃でダブルアクションを採用したのはこのP38が世界初であった。他にも革新的な機構が多くあり、ダブルアクション機構はのちのS&WM39シリーズ、オープンスライドとロッキング・ラグはベレッタ92等、現在でも主流となっている銃に大きな影響を与えた。

 

ワルサーP38(トイガン)

 

概要

 P38はトイガンでも人気が高かったため多くのメーカーが発売している。モデルガンでは、1966年にMGCがダイナミックシリーズとしてタニオアクションのアンクルタイプを発売している。ショートリコイル、デコッキング機能はない。同年、中田商店もP38を発売、設計は著名なモデルガンデザイナー六人部氏が実銃を採寸して製作したものである。ショートリコイルも再現されていた。

 1968年にはMGCがダイナミックシリーズゲシュタポモデルを発売、同年、MGCから六人部氏設計のMJQが4,000挺限定で発売されている。これはショートリコイル、デコッキング機能はない。1971年にはCMCがP38を発売、1973年にはBLK式を発売している。1973年には中田商店のモデルガンを「丸真ダイカスト」として実際に製作していたマルシン工業が中田商店の金型を受け継いで金属製P38を発売する。

 1980年にはマルシン工業がショートリコイル式ABS製P38を発売、1982年にはマルゼンがエアーコッキング式を発売、1984年にはマルシン工業も同様にエアーコッキング式P38を発売した。ガスガンでは1990年にWAが固定式ガスガンを発売している。2003年にはマルゼンがガスブローバック式P38を発売。実銃の図面を基にしたものでP38の決定版といっていい。

 

マルゼン ワルサーP38 AC41ブラックモデル 18歳以上ガスブローバック

性能

全長 215mm
重量 720g
装弾数 12発

 外観の完成度は非常に高い。ショートリコイルはもちろん、細かな刻印やファイアリングピン、インジケーターも再現されている。フロントサイト、リアサイト共に金属製の別パーツ。初速は70m/s前後と平均的である。マルゼン製のガスガンなので命中精度は非常に高い。欠点としては、マガジンがシングルカラムのため冷えには弱いというのと実銃とガスガンの射程距離の違いからフロントサイトの高さが実銃よりも低いことである。価格も安く、これまでのトイガンP38の最高傑作といえる。スポット生産品である。

 

東京マルイ ワルサー P38【ホップアップ】 エアーハンドガン(10才用モデル)

性能

全長 231mm
重量 - g
装弾数 15発

 10歳以上対象のエアーコッキングガン。性能を重視しているため外観の完成度はかなり低く、マガジンも「割箸マガジン」である。初速は30m/s程度であるが、命中精度は非常に高いので室内向けであろう。

 

まとめ

 

 ワルサーP38は、世界初のダブルアクション機能を採用した軍用ハンドガンである。命中精度は高く、大戦中はルガーP08と並んで連合国軍兵士の「みやげ」として人気だった。戦後もほとんど設計に変更なく1995年までドイツ連邦軍の制式採用拳銃でありつづけた名銃である。

 

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01_デザートイーグル
(画像はwikipediaより転載)

 

 デザートイーグルは米国のマグナムリサーチ社が製造している大口径ハンドガンである。自動小銃に使用されるガスオペレーション方式を採用したハンドガンで独特の外観から80年代前半に登場して以来、長期間にわたって人気を維持している。当初は357マグナムのみであったが、その後44マグナム、50AEと口径のバリエーションを増やしている。

 

デザートイーグル(実銃)

 

 

性能(50AEモデル)

全長 269mm
重量 2,053g
口径 50AE
装弾数 7発
設計・開発 IWI

 

背景から開発まで

 ハンドガンには38口径スペシャルのカートリッジを延長した357マグナムカートリッジ、44口径スペシャルの火薬量を増やした44口径マグナム等の高威力のカートリッジが存在する。いわゆる「マグナム弾」と呼ばれるカートリッジである。この「マグナム」というのはキャッチコピーのようなもので特に定義がある訳ではないが、「マグナム」とは、通常、同口径の威力を増したカートリッジを指す場合が多い。

 これらのカートリッジは高威力の反面、銃本体には負担が大きい。このためこれらのカートリッジを発射するベースとなる銃は、構造上、シンプルな構造でフレームの強化が容易なリボルバーを使用することがほとんどであった。しかしリボルバーも信頼性は高いものの、装弾数の少なさやリロードの難しさからオートマチックで高威力の「マグナム弾」を使用する銃の開発が指向された。

 44口径マグナムを使用するオートマチックとして最初に登場したのは、1969年にオートマグコーポレーションが開発したオートマグであったが、作動等に問題が多く商業的には成功しなかった。このため、これ以降も大口径ハンドガンはリボルバーという状態が続くのであるが、そこに登場したのがデザートイーグルである。

 

開発

02_デザートイーグル
(画像はwikipediaより転載)

 

 デザートイーグルは1979年に開発、1982年にマグナムリサーチ(MRI)社より発売された大型拳銃で、当初は357マグナム弾を使用するモデルであったが、装填不良が多く評判は良くなかった。これに対して同社と契約したIMI(イスラエル軍事工業)社が改修して信頼性の高いモデルとなった。1986年には44口径マグナムモデルを発表し人気となった。

 1991年には50AEモデルが発売される。1995年まではIMI社で製造されていたが、1995年からはサコー・ディフェンス社に製造が移管された。1998年からは再びIWI社(IMI小火器部門から独立)で製造されていたが、2009年以降は米国MRI社で製造されている。

 自動拳銃の発射機構は通常、弾丸を発射した反動を利用してスライドを後退させ次弾を装填するというブローバック機構が採用されるが、デザートイーグルは自動小銃に多く採用されている発射時のガス圧を利用してスライドを後退させるガスオペレーション方式を採用、このためハンドガンでありながら大型化してしまった反面、強力なカートリッジを使用できるようになった。

 銃身長は6インチが標準であるが、10インチ、14インチバレル(1999年に生産終了)も存在する。発売当初のモデルはマーク気半里気譟1982〜1989年まで製造された。1989年からは調整可能なトリガーを搭載したマーク7モデルに移行した。1995年からはバレル下部にピカテニー規格の20mmレイルが装備されたマーク19が発売されている。

 

デザートイーグル(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは1994年にハドソン産業から44口径モデルが発売されている。その後1999年には50AEモデルが発売された。2020年にはタナカワークスから同様に50AEモデルが発売されている。ガスガンでは東京マルイが90年代中盤にガスブローバックを発売する。やや遅れてWAが44口径もモデルをガスブローバックを発売した。その他ハドソン、SS等多くのメーカーがモデルアップしている。

 

東京マルイ デザートイーグル.50AE クロームステンレス

東京マルイ
18,800円(税抜)

性能

全長 270mm
重量 1,110g
装弾数 27発

 東京マルイのガスブローバックデザートイーグルは90年代に発売された旧モデルとリニューアルされた新型モデルがあるので注意が必要である。ABS製であるが重量は1kgを超えている。現行モデルは初速70m/s前後で命中精度は非常に高い。特にこれといった欠点はないが、モデルガンメーカー製のガスガンに比べると外観のリアリティが若干劣るのが唯一の欠点だろうか。

 

タナカワークス: モデルガン デザートイーグル 50AE

タナカワークス
定価32,800円(税抜)

性能

全長 272mm
重量 1,035g
装弾数 7発

 老舗モデルガンメーカータナカワークスの最新モデルガン。50AEモデルを再現している。素材はHW製でカートリッジは真鍮ではなくアルミ製である。これは50AEのカートリッジを真鍮で製作すると重量が重くなり作動が悪くなることを考慮したものなのかもしれない。最新モデルだけあって作動は良いようである。モデルガンにしては値段も安価であることも魅力。モデルガンを購入する時は、ガスガンと異なり予備品の生産が少ないため、予備のカートリッジとスペアマガジンを同時に購入することをおすすめする。

 

 

まとめ

 

 デザートイーグルは映画やアニメ等では最も人気のあるハンドガンと言っても過言ではないであろう。当初はデザインが斬新すぎてあまり受けは良くなかったようであるが、1986年の44マグナム発売の頃から人気が出始めた。逆に斬新過ぎたデザインに多くのファンが魅了されたようで映画やアニメ作品等で度々登場する等、長く人気が続いている。

 

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01_M610
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&WM610は、10mm弾を使用するステンレス製リボルバーである。リムレス弾を使用するために専用のハーフムーンクリップ、またはフルムーンクリップを使用する。一時期は10mm弾の人気が無くなってしまったため市場から姿を消したが、近年10mm弾の人気が再燃したため再び販売されている。販売価格は987ドルである。

 

S&WM610(実銃)

 

 

性能

全長 304.8mm
重量 1,400g
口径 10mm
使用弾薬 10mm弾、40S&W弾
装弾数 6発
設計・開発 S&W

 

背景から開発まで

 1983年にD&D社が発売したブレンテン用に10mm弾が開発された。10mm弾とは10×25mmのカートリッジで、9mmの貫通力と45口径の破壊力の両方を得ることを目的に開発されたものであった。完成した10mm弾はセルフディフェンス用としては威力が過剰であり一部の防弾ベストをも貫通してしまうために「コップキラー」というあだ名まで付けられてしまった。ブレンテンは商業的には失敗であったが、10mm弾はそのパワーと貫通力が評価され、1987年にコルト社が発売したデルタエリートの弾薬として採用された。

 

開発

 1990年にS&Wによって開発された10mm弾を使用するステンレス製ダブルアクションリボルバーである。M29と同じNフレームを使用しており、外観上もM29クラッシックとほとんど区別がつかないが、シリンダー長がわずかに短いことから判別が可能である。10mm弾はリムレス弾のため、装填には半月形のクリップを使用する。40S&W弾も発射可能である。クリップには満月形の6連発クリップもある。

 1992年に一時製造中止になったが、1998年に販売が再開される。この際にそれまでハンマーにあったハンマーノーズが無くなりフレーム側にファイアリングピンが設置され、同時にフレーム部に安全装置が設置された。その後再び製造を中止したが、近年、市場では狩猟用としても護身用としても使用可能な10mm弾の特性が見直されつつあり、さらにNフレームという大型フレームを使用した安定性のあるリボルバーであるM610の人気が再燃しつつあった。それに呼応する形で2019年に4インチモデルと6インチモデルで三度製造を開始した。この際にグリップは黒のフィンガーチャンネル付きセンサテックグリップとなっている。

 

バリエーション

 銃身長4インチ、5インチ、6.5インチモデルと300丁のみ生産された3インチモデル、1990年には5,000丁限定で6インチモデルが発売された。シリンダーのフルートが入ったものとノンフルートモデル等がある。

 

S&WM610(トイガン)

 

トイガンでは発売されていない。

 

まとめ

 

 10mm弾は威力が強すぎ、同時に反動も強すぎるために一時は廃れたカートリッジであった。しかし狩猟用のサイドアームとしては有効であり、護身用としても使用可能であるという利便性から再び注目されている。M610はNフレームを使用するため安定性があり米国では意外と人気が高い。命中精度が非常に高いのも特徴である。

 

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01_デルタエリート
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトデルタエリートはコルト社が開発した10mm弾使用のハンドガンである。装弾数は8発で威力は357マグナム並みというものであったが、あまりにも強力であるためにスライド、フレームの破損事故が多発した。現在では改良されたものが発売されている。

 

デルタエリート(実銃)

 

 

性能

全長 210mm
重量 1,105g
口径 10mm
使用弾薬 10×25mmオート弾
装弾数 8発
設計・開発 コルト社

 

背景から開発まで

 1983年、D&D社はブレンテンを発表した。これは新たに設計された10mm弾を使用するハンドガンであり、話題になったものの商業的な成功はしなかった。この銃に使用された10mm弾とは9mmの貫通力と45口径(11.43mm)の破壊力を備えたカートリッジを目指して開発されたものであった。実際、357マグナム並みの威力はあったものの反動が強すぎるという欠点もあった。

 コルト社は同社のロングラン製品であるM1911のバリエーションにこの10mm弾仕様のモデルをを使用したハンドガンの2作目であり、大手銃器メーカーコルト社が製造したことで話題となった。

 

開発

02_デルタエリート
(画像はwikipediaより転載)

 

 1987年、コルト社は10mm弾を使用するハンドガンを開発した。これは同社の人気モデルM1911をベースとしたもので45口径のM1911を10mm仕様にしたものであった。これは市場では2番目の10mm弾を使用するハンドガンであり、大手銃器メーカーの製造ということで話題になった。外観上は45口径仕様のM1911と区別が付きにくいが、ハンマーがリングハンマーになっている。45口径に比べ圧力が強くなっているため、リコイルスプリングはダブルリコイルスプリングに交換されているが、当初のモデルでは圧力に耐えきれずスライドレールやフレームが破損する事故が相次いだ。

 生産は1987年から生産が開始され、スチール製モデルとステンレス製モデルが存在する。1996年に製造中止となったが、2009年から再び生産されている。2017年にはバレル下部に20mmレイルを装備したタイプが発売された。

 

バリエーション

 バリエーションには、コルトカスタムショップによって500丁のみ製造されたゴールドカップモデル、さらにコルトマッチ10と呼ばれるゴールドカップタイプのデルタエリートがある。これはフルアジャスタブルフロントサイトを装備したもので1988年に400丁製造された。1990年代初頭にはコルトエリートテンフォーティーと呼ばれる特別仕様のモデルが発売された。これは40S&Wのコンバージョンキットが付属する。ステンレス製でスライドに”ELITE TEN/FORTY” と刻印されている。

 2009年にはリコイルスプリングとスプリングガイドを改良した新型が登場、2015年にはスライド前部にセレーションを入れたバージョンが登場している。2016年にはステンレス製スライドにスチール製フレームのデュアルトーンモデルが少数生産された。さらに同年、ノバックサイト、大型のサムセイフティ、ビーバーテイルグリップセイフティ等を装備したモデルがダビットソン社から発売、2017年にはレールモデルが発売されている。

 

デルタエリート(トイガン)

 

概要

 ガスガンではMGCが最も早く、1988〜1989年には固定スライドガスガンとして発売していた。当時、シューティングマッチで評判の良かったウィルソンLE系のシステムをそのまま使用したものだ。当時、このシステムを使ったノーマルM1911は無かったのでそういう意味でも重宝された。限定でシルバーモデルもあった。

 1994年には同じくMGCからモデルガンが発売されている。これは新規に10mmカートリッジを製作した力作であった。WAは、ハイスペックVer.2時代にデルタエリートを発売しており、2018年にはレールモデルも発売している。他にも東京マルイが電動コンバットデルタを発売している他、エアコキモデルは数社が発売していた。

 

東京マルイ 電動ガン コンバットデルタ [ シルバー ]

性能

全長 225mm
重量 306g
装弾数 16発

 ABS製の対象年齢10歳以上モデルである。トリガー、ハンマープラ製で無可動、スライドストップ、サムセイフティはダミーであるが、チャンバーはメッキ仕上げとなっており、グリップセイフティも作動する。単4電池4本をグリップ内部に入れるためマガジンはいわゆる「割箸マガジン」である。

 対象年齢10歳以上のため初速は40m/s強と弱めであるが、トリガーのレスポンスは良く命中精度は比較的高く5mで10cm程度にまとまる。飛距離は20〜30mで20m程度でマンターゲットにヒットするなど良好である。サバイバルゲームには向かないが命中精度、トリガーのレスポンスも良く、パワーは弱いため室内での練習用には良いかもしれない。

 

まとめ

 

 デルタエリートは10mm弾を使用するハンドガンの第2弾として発売された。D&Dブレンテンは『マイアミバイス』に登場して人気が出たものの商業的には失敗であった。10mm弾で商業的にもある程度成功したのはこのデルタエリートが最初であろう。10mm弾はあまりにも威力と反動が強すぎるためにカートリッジを3mm短縮した40S&W弾が開発されたが、10mm弾もまた人気が再燃しつつあるようだ。それにしてもカッコいい!

 

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01_PX4Storm
(画像はwikipediaより転載)

 

 ベレッタPX4は2004年にピエトロ・ベレッタ社が発表したハンドガンで、ローテイティング・バレルシステムを採用しているため反動が少なく、命中精度が高い。さらに人間工学を考慮して設計された各部パーツは非常に評判が良い。当初は米国でも、そのデザインの独特さから敬遠されていたようだが、卓越した性能が認知されるにつれて人気が高まった。

 

PX4(実銃)

 

 

性能

全長 192mm
重量 785g
口径 9mm、10mm、45口径
使用弾薬 9mm弾、40S&W、45ACP
装弾数 17、20発
設計・開発 ピエトロ・ベレッタ社

 

開発

 イタリアの名門、ピエトロ・ベレッタ社が2004年に開発したセミコンパクトピストルである。同社で初めてポリマーフレームを使用したモデルで、モジュラーシステム、ローテイティング・バレルを採用している。このローテイティング・バレルは、射撃時の反動をバレルを回転させるエネルギーに変換させることによって反動が軽減されると言われている。同時に45口径に代表される強力なカートリッジを使用することも可能となった。

 スライドは、ベレッタ社の伝統であるオープンスライド方式からフィスクドスライド方式に変更になっている点が特徴である。トリガーガードはそれまでの指掛けがなくなりコンシール性に優れいている。サイトは蓄光式で暗闇でも30分間は照準をすることができる(2010年には通常のホワイトドットに変更)。銃身下部にはピカテニー規格の20mmレイルが装備されており、フラッシュライトやレーザーサイトを装着することが出来る。バックストラップは大中小の3タイプがあり射手の手の大きさに合わせて交換が可能、同様にマガジンキャッチも3タイプに交換が可能である。

 

バリエーション

 PX4はタイプC、D、F、Gの4タイプ存在する。タイプCは、シングルアクションオンリーでデコッキング機能、安全装置は搭載されていない。タイプDはダブルアクションのみでデコッカー、セイフティが装備されている。タイプFはシングル、ダブルアクション可能でデコッキング機能、セイフティが装備されている。タイプGはシングル、ダブルアクション可能でデコッキング機能はあるがセイフティは装備されていない。他にもスライドがステンレス製のアイノックス、サブコンパクト、コンパクトモデルがある。

 

PX4(トイガン)

 

概要

 トイガンでは東京マルイ、WE-Techがガスブローバックガンを発売している。東京マルイはオリジナルモデルを発売しており、WE-Techはコンパクトモデルを発売している。東京マルイは安定の品質で全く問題はなく、ローテイティング・バレルも再現している等面白い製品となっている。WE-Techはメタルスライドを装備したコンパクトモデルという魅力的なチョイスをしている。

 

東京マルイ Px4 ガスブローバック

性能

全長 192mm
重量 833g
装弾数 25発

 東京マルイ製のガスガン。重量はカートリッジ無しの実銃の重量785gを上回る。但し、実銃は9mm弾を17発装填した場合には920g程度になるのでフルロードの実銃よりは軽量である。15mmのピストンを採用しているため反動は強いが命中精度は非常に高い。バックストラップは大中小が付属する。ローテイティング・バレルを再現したギミックが搭載されているのもユニークであるが、著作権の関係で刻印がベレッタではないのが残念。

 

まとめ

 

 ベレッタPX4はその独特のデザインから敬遠されることが多い銃である。しかし実銃は新方式の発射機構を採用、命中精度が高く反動がマイルドなため連射性能も高い。さらにグリップ等も人間工学を考慮した設計になっていることから扱いやすくかなり高性能なハンドガンである。個性の強いデザインも魅力の一つかもしれない。

 

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M16A1
(画像はwikipediaより転載)

 

 M16ライフルは、米国の銃器設計者ユージン・ストーナーにより設計された銃で自動小銃の最高傑作と言っていい銃だ。米軍に制式採用された当初はM16に合わない火薬を使用したために不信論も出たが、完成から半世紀経った現在においても改良型が米軍の主流を占めている。

 

M16ライフル(実銃)

 

 

性能

全長 994mm
重量 約3kg
口径 5.56mm口径
使用弾薬 5.56×45mm弾
装弾数 20発、30発
設計・開発 ユージン・ストーナー アーマライト社

 

背景から開発まで

 米陸軍の小口径弾薬の有用性への提言は1920年代からあったが、米陸軍は30口径(7.62mm)を米軍の制式小銃の弾薬とし続けていた。しかし1950年代初頭、朝鮮戦争でセミフル切替式で30カービン弾を使用するM2カービンが多く運用されたが、実戦部隊からは威力不足が指摘されていた。30カービン弾とは口径こそ7.62mmとM1ガーラインドと同口径ではあるが、ボトルネックカートリッジではなく、火薬量が少ないカービン専用の弾薬である。

 逆に当時制式小銃であったM1ガーランド小銃は威力こそ強力であったが、装弾数8発のセミオート方式で空間制圧の点では劣っていた。このためM2カービンとM1ガーランドの中間口径が必要であることが銃器開発者サイドから提言されていた。

 この頃、M1ガーランド旧式化に伴い、新小銃の試験が始まっていたが、口径は相変わらず7.62mm大口径カートリッジであった。1955年、この制式小銃のトライアルにのちにM16小銃を開発するユージン・ストーナーはAR10自動小銃を提出している。この小銃は7.62mm弾を使用するが、大型のマズルブレーキを装備し、レシーバー上部に設置されたキャリングハンドルとピストルグリップが特徴であった。主要パーツはアルミで造られており、7.62mm弾使用の小銃の割には3.3kg〜4.05kgと非常に軽量であった。

 当時としては革新的な小銃であり、性能も試験を行ったスプリングフィールドアーモリーに絶賛されるほどであった。しかし制式採用されたのはM1ガーランドの改良型であるM14自動小銃であった。このM14自動小銃は、M1ガーランドで使用していた弾薬である30-06弾(7.62×63mm)を低威力化した7.62×51mm弾を使用するセミ・フルオート切替式の銃であった。

 このM14小銃は採用直後に発生したベトナム戦争で実戦の洗礼を受ける。実戦に投入されたM14小銃は威力こそ強力であったもののフルオートは制御不能であり、北ベトナム軍が使用していたAK47小銃に火力で太刀打ちできなかった。このことから上記銃器開発者から提言されていた中間口径の小銃の必要性が叫ばれるようになった。

 

開発

 アーマライト社はA10サンダーボルト兇寮渋じ気箸靴突名なフィアチャイルド社の小火器部門として設立された会社で、主任エンジニアはユージン・ストーナーでアルミとグラスファイバーを多用した「AR」シリーズを製作していた。米陸軍はベトナム戦争の経験から軽量小口径カートリッジの必要性から新たに制式採用小銃の検討に入っていた。これに対してアーマライト社は前述のトライアル用に開発したAR10小銃を小口径化したAR15小銃を開発した。

 口径は22口径でレミントン社が開発した5.56×45mm弾を使用する。連射速度は700発/分、初速は995m/sと高速であり、連射速度は高速であるが、反動が弱いために容易にコントロール可能であった。作動はカートリッジ発射時のガス圧でボルトを動かすガスオペレーション方式で、全体はアルミとグラスファイバーで構成されており、ボルト、ボルトキャリアーは鋼鉄製であった。断面が三角形のハンドガード、ピストルグリップ、キャリングハンドル等、革新的な機能を持った小銃であった。

 このAR15小銃は1958年に陸軍によって試験されAR10同様に高評価を得るが、前年に採用されたM60軽機関銃と同口径のカートリッジを採用するべきだとしてAR15の採用は見送られた。しかしこのAR15に注目したのは米空軍参謀総長カーチス・ルメイであった。空軍はAR15の試験を実施、結果、8,500丁のAR15と850万発のカートリッジを購入した。さらにAR15は南ベトナム軍によって試験が行われ80,000発の発射で無故障という記録を打ち立てた。

 1963年、これらの実績に陸軍はM14小銃の生産を中止、AR15小銃にボルトフォワードアシストを追加したAR15をXM16E1として暫定採用、1966年にM16小銃として制式採用した。当初は三叉の所謂「チューリップ型」フラッシュサプレッサーが採用されていたが、引っかかり易く衝撃にも弱いことから1966年9月より鳥かご型に変更された。

 当初こそメンテナンス不足や火薬の性能の問題から作動不良が発生し信頼性に疑問が持たれたが、このM16小銃は世界の銃器の歴史において革命的であり、現在においても改良型が米軍で使用されており、採用期間の長さは米軍史上最長である。

 

バリエーション

M16A1

 ボルトフォワードアシストが装備されたモデルであり、1967〜1982年まで製造された。途中で銃口内にクロームメッキ加工、30連マガジン等が追加されている。

 

M16A2

 1980年にNATOは標準弾薬としてSS109弾を制定した。これはM16ライフルに使用されていた223レミントン弾よりも重量があった。1983年に制式採用されたM16A2は、この弾薬に合わせるためにライフリングのピッチを12インチで1回転から7インチで1回転に変更した。

同時にバレルを肉厚なものに変更、ストックの材質もプラスチック製からナイロン樹脂に変更された上、全長も25mm延長された。ハンドガードは生産性を考慮し左右同型に変更、グリップにはフィンガーチェンネルが追加された。

 リアサイトはダイヤル式に変更され、排莢された薬莢が射手に当たることを防ぐためにカートリッジ・ディフレクターが追加された。さらにフルオート機能が排除され、新たに3点バースト機能が加えられた。

 

M16A3

 A2によって廃止されたフルオート機能を復活させたモデル。1996年に米海軍に制式採用された。最大の特徴はキャリングハンドルを取り外せるようになった点で、これにより光学機器を安定して装着できるようになった。

 

M16A4

 A3のハンドガードにピカティニー規格のレールを採用。再びフルオート機能は廃され、3点バーストのみとなる。1996年に米陸軍に制式採用、1998年には米海兵隊も採用した。

 

M16小銃(トイガン)

 

概要

 M16の人気は非常に高く、とても把握しきれない程モデルアップされている。代表的なモデルをピックアップすると、モデルガンでは1973年にMGCが金属製モデルガンを発売、1979年にはマルシン工業が同じく金属製モデルガンM16A1を発売している。ガスガンでは1988年にJACがM16を発売、1992年には東京マルイから電動ガンが発売されている。

 

東京マルイ M16ベトナムバージョン

性能

全長 984mm
重量 2,900g
装弾数 190発

 今ではあまり見かけないM16小銃の電動ガン。東京マルイ製なので命中精度はスバ抜けているが、ロア、アッパーフレームは樹脂製なので剛性が弱いのが欠点。開発されてから相当時間が経っている製品なので全体的に現行モデルに比べると不満が残るかもしれない。

 

WE M16ガスブローバック

性能

全長 1,000mm
重量 3,750g
装弾数 30発

 ストックとハンドガードは樹脂製、それ以外の主要パーツは全金属製。ハンドガード内のアルミも正確に再現されている。外装はパーカーライジング仕上げを再現。ガスブローバックなので実物と同じ操作が可能であり、グリップの細さも実物同様である。安全装置もボルトを引かないと作動しない。空撃ちモード搭載。初速は70m/s前後とガスブロとしては平均的。ガスブロなので命中精度には電動ガンに比べて劣る。

 欠点としては外観の完成度が甘い点である。何よりもストックがA2タイプのものなのが残念。その他、キャリングハンドル周辺等、細部のディティールが甘い。基本的に無刻印である。

 

東京マルイ MTR16 Gエディション ガスブローバックライフル

性能

全長 837 mm / 919 mm(ストック最大伸長時)
重量 2,676g
装弾数 20発

 2018年に発売されたガスブローバックライフルで、東京マルイオリジナル設計の製品であるが、東京マルイが米国で同じデザインの実銃を作ったというユニークな経緯がある。つまりは架空銃ではない。東京マルイ製であるので命中精度は非常に高い。欠点としてはマガジンが20連型マガジンなのでガス圧が低下しやすい。対策としては同社製の30連マガジンを使用すれば解消される。

 

まとめ

 

 M16といえば銃好きでなくても知っているほどの知名度の高い銃である。M16は、ライフルというのは鋼鉄製で木製ストックを使用するというのが当然であった時代にアルミとグラスファイバーで作り上げた革新的な自動小銃であった。1966年の制式採用以来、現在でも米軍で使用され続けている傑作中の傑作である。

 

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01_64式小銃
(画像はwikipediaより転載)

 

 64式小銃は豊和工業製で1964年に正式採用された国産小銃である。全長990mm、重量4.3圈∩弾数20発で7.62mm減装薬弾を使用する。命中精度は非常に高いが、重量が重く、装填不良が多いため軍用としては今ひとつであるが、頑丈な造りのため耐用年数は長い。

 

64式小銃(実銃)

 

 

性能

全長 990mm
重量 4,300g
口径 7.62mm口径
使用弾薬 7.62mm減装薬弾
装弾数 20発
設計・開発 豊和工業

 

背景から開発まで

 発足以来、自衛隊の制式小銃は米軍貸与のM1ガーランド小銃であったが、老朽化と性能の陳腐化が問題となってきた。そのため各国の小銃装備の趨勢と将来の用兵に適応させるため、日本人の体格に合った国産小銃を開発することとなった。

 

開発

 1957年、豊和工業は防衛庁技術研究本部と共同で国産小銃の開発を開始した。プロトタイプとして作動方式にガス圧式を採用したR1、遅延反動式のR2ライフルを製作した。続いてR1、R2の機能を取り入れたR3が製作された。このR3も展示射撃を数発行った時点で破損してしまったので、改良されたR5が製作された(R4は「死に番」なので敬遠された)。このR5も連射時の命中精度が優れないため、抜本的に改良されたR6が完成する。R6に改良が加えられ1964年9月7日、64式7.62mm小銃として制式採用された。

 64式小銃の特徴としては、日本人の体形に合うように設計されており、軽量化よりも命中精度の向上が優先されたたため7.62減装弾が採用された。これは通常の7.62mmNATO弾の火薬量を10%減少させたもので、発射速度を500発/分(M16小銃は600発/分)と遅くしたことと相まって反動の抑制には効果的であったが、通常のNATO弾を撃つためにはガス圧の調整をする必要があるというデメリットも存在する。

 サイトはフロント、リア共に倒立式で、ボルトを引くチャージングハンドルは上部に位置する。二脚が標準装備されており軽機関銃の代用として使用することもできる。安全装置は右側に位置しており、切替の際には一度引っ張って回す必要がある。このため暴発等の危険は少ないものの咄嗟の操作には習熟が必要である。

 64式小銃は、合計23万丁が生産され、構造が堅牢なため現在においても運用されいるが(2020年7月)。

 

64式小銃の欠点

 64式小銃の概要は上記の通りであるが、この64式小銃、執筆者が現役時代に使用した結果感じた特徴は以下の通りである。

 

特徴,笋燭藹鼎ぁ

 

 多分、他国の小銃に比べて1坩幣紊禄鼎ぁまあ、製作された年代を考えると致し方ないともいえるが問題はまだ現役だということだろうか。一般の人は自衛隊の装備は最新で、特に軍事に詳しい人は全部隊で89式小銃を使用していると思っているかもしれないがこれは大きな間違いだ。89式小銃を使用しているのは陸自で言う戦闘職種はとその他若干の部隊。後方支援部隊、航空自衛隊の警備隊等は未だに64式を使用している。

 

特徴∩填不良が多い。

 

 軍用小銃とは思えないほどに装填不良が多い。自衛隊では小銃はかなり丹念にメンテナンスされているが、それでも射撃検定等では必ず1回は誰かの銃が装填不良を起こす。メンテナンスされている状態でさえこの様なので、その上、泥等が内部に入ろうものなら装填不良どころでは済まない。引き金が引けなくなることもある。上掲の動画でも3名の内、右側1名以外の隊員の64式小銃は装填不良を起こしている(弾倉を叩いて槓桿を引いているのは装填不良時の対応)。デモンストレーション用に綿密に整備された個体でも装填不良は防げなかったようだ。

 

特徴やたら部品がはずれる。

 

 演習等で使用する場合、脱落防止処置をしなければならない。これは何かというと64式小銃は、ビニールテープでグルグル巻きにしていないとポロポロ部品が落ちてしまうのだ。グリップが落ちることさえある。何故こんなに部品が落ちるのかは不明だが、訓練で分解結合をやりすぎるのが原因とも言われている。

 

特徴そ匿箸破裂する(こともあるらしい)。

 

 これは私が実際に体験した訳ではないが、通達で「経年劣化のため銃身が破裂することがあるので注意するように」というのが回ってきたことがあり、どう注意すればいいのか分らなくて困惑したことがあった。これは64式小銃の欠陥というよりも兵器の更新が遅い自衛隊の問題ではあるのだが。ここまで書くと何かいいところないと思うかもしれないのでここで長所を一つ。

 

特徴ト鷯錣砲茲当たる(らしい)。

 

 世界中の軍用銃を比較した訳では無いので客観的事実とは言えないが軍用小銃の中では非常に命中精度がいいらしい。あと、設計時、アメリカに7.62mm弾をごり押しされた結果、7.62mm弾を使用せざる得ないことになったが日本人の体格からして7.62mm弾は反動が強すぎるということで減装薬を使用したがこれはいい選択だったと思う。

 

64式小銃(トイガン)

 

概要

 モデルガンではホビーフィックスが1994年にダミーカート式モデルガンとして発売しているのが唯一である。ガスガンでの発売はされておらず、電動ガンでは1996年にTOPが発売していた。現在ではS&T社の電動ガンが流通している。2020年にはG&Gが製作を発表している。

 

S&T 64式小銃

性能

全長 990mm
重量 3,260g
装弾数 390発

 全金属製でグリップ、ストックは木製である。実銃よりも1kg重量は軽いものの細部はリアルに再現されている。命中精度は非常に高く、東京マルイ製の電動ガンと比べても遜色のないレベルである。マガジンはプレス製で390発装填が可能。初速は90m/s前後と比較的ハイパワーではあるが、もちろん法定内である。欠点としては、マガジンを本体に取り付けた状態が銃身の軸線に対して垂直なのが実銃と異なる点(実銃はやや斜めに装着される)、グリップが非常に角ばっている点である。

 

まとめ

 

 日本初の自動小銃であり、現在でも運用されている小銃である。重量が4.3kgと重く、非常に装填不良が多いため実戦には向かない銃であるが、命中精度は非常に高く、銃自体の寿命も長い小銃である。

 

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01_M1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 正式にはM1903ポケットハンマーレスという1903年にジョン・ブローニングによって設計された中型拳銃であるが、日本では一般にコルト32オートと呼ばれることが多い。口径は32口径、または38口径でハンマーレスという名称であるが、ハンマーは内蔵されているだけで正確にはハンマーレスではない。将校用の拳銃として米軍に採用された他、その携行性の高さからアル・カポネ等の有名な犯罪者達も愛用していた。

 

コルト32オート(実銃)

 

 

性能

全長 95.25mm(type.2)
重量 675g
口径 32口径(M1908は38口径)
使用弾薬 7.65mm弾(M1908は38ACP弾)
装弾数 8+1発
設計・開発 ジョン・ブローニング / コルト社

 

開発

02_M1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 銃器設計者ジョン・ブローニングにより1902年に設計、1903年に生産開始された。発射機構はブローバックで、名称に「ハンマーレス」とあるが、ハンマー内蔵式であるため外側から見えないだけで、これは服に引っかからないようにするためのものである。薬室にカートリッジが装填されているかどうかを視認するためのローディングインジケーターが装備されていないため、暴発事故が相次いだ。このため当初からの安全装置であるサムセイフティ、グリップセイフティの他に後期型からはマガジンセイフティも追加されたものの依然暴発事故はあったようである。マガジンキャッチはグリップ下部、スライドストップは装備されていない。

 1908年には380ACP弾仕様にしたM1908が発売、1908年から1945年まで13万8,000挺が製造された。第二次世界大戦では米政府より20万挺の発注を受け、モデルMと称され高級将校や航空機搭乗員の護身用として使用された他、将官用の特別仕様モデル(ジェネラルオフィサーズモデル)が存在し、アイゼンハワー元帥、ブラッドリー元帥、マーシャル元帥、パットン大将等の功績のあった将軍達に送られた。1972年以降、この特別仕様モデルはコルトコマンダータイプのM15に変更されている。

 製造期間によって形状が変更されており、大きく5種類に分類され、1908年以降に製造されたタイプ彊聞澆離皀妊襪禄匿箸4インチから3.75インチに変更されている。1945年に約57万挺を生産して生産を終了したが、2015年にパーカーライズ2000挺、ブルー1000挺、ジェネラルオフィサーズモデルと同じ製造番号のものが500挺の合計3,500挺が限定で再生産されている。

 

バリエーション

 

FNブローニングM1903

03_FNM1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 FNブローニングM1903は口径が9×20mmブローニングロング弾を使用する。構造はコルトM1903とほぼ同じである。1903年から1927年まで5,8000挺が製造された。スウェーデン軍にM/1907として制式採用10,000挺を購入した他、ハスクバーナ社でライセンス生産された他、ロシア帝国でも警察用に1908年から1914年まで11,000挺を輸入。モスクワの警察や憲兵隊で使用された。他にもエストニアが4,616挺、オスマン帝国が8,000挺採用する等、数か国が購入している。

 

コルト32オート(トイガン)

 

概要

 1977年にMGCからコルト32オートの名称で発売。スタンダードモデルとブローバックモデルの2種類がある。2009年にはMGCの金型を受け継いだCAWから再販された。この際、細部にリアリティアップのための変更を行っている。

 

まとめ

 

 携行性が高く発売当時としては十分な威力であったため軍や警察で使用された他、アル・カポネが護身用として使用していた。他にも銀行強盗でお馴染みのジョン・デリンジャーがFBIとの銃撃戦で射殺されたときに使用していたり、ボニー&クライドのボニーが太ももの内側に隠し、クライドの刑務所脱獄に使用したりと「有名人」に愛用された銃でもあった。日本でも戦前は将校用拳銃としてM1910に次いで人気があった。

 

 


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01_FP45
(画像はwikipediaより転載)

 

 FP-45リベレーター(リバレーター)とは、第二次世界大戦中に米軍によって製造されたピストルで、シングルショットの45ACP弾を使用する小型ハンドガンである。これは大量に生産して航空機により空中から敵占領地に投下することを想定しており、当該地のレジスタンスを武装させることを目的としていた。しかし実際にはこのような目的で使用されることは少なく、多くの場合はそのまま海洋に投棄されたり鉄くずとして再利用された。

 

FP-45リベレーター(実銃)

 

 

性能

全長 141mm
重量 450g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP
装弾数 1発
設計・開発 ジョージ・ハイド / GM社

 

概要

02_FP45
(画像はwikipediaより転載)

 

 簡易ピストルを大量に生産して敵国の占領地にばら撒き現地のレジスタンスの支援をするという発想は、1943年3月、ポーランド軍のアタッシェにより提案されたプロジェクトであった。この計画は米軍に採用され、1943年5月にはゼネラル・モーターズ社(GM)のジョージ・ハイドにより設計が完了した。

 材質は鋼製で部品点数はわずか23点で単発シングルショットのハンドガンであった。安価なピストルを大量製造していることを偽装するために名称は「フレア・プロジェクター45」と呼ばれ、部品の名称もバレルを「チューブ」、トリガーを「ヨーク」、トリガーガードを「スパナ」等と呼称した。総生産数は100万丁、一丁当たりの納入価格は2.10ドル(現在の価値だと32ドル。日本円で3,500円程度)で、構想から生産完了まで6ヶ月、製造期間は11週間であった。

 単発であるため構造は非常に簡単でカートリッジを薬室に装填、引き金を引くとボルトが後退しある程度の位置になるとロックが外れる。そうするとスプリングの圧力によりボルトが前進しボルト先端に付いている撃針がカートリッジを叩くと発射される。発射後の薬莢は銃口から棒で押し出す。命中精度は論外で銃自体が450gしかない上に使用するカートリッジが45ACP弾であるため尋常でないくらい反動は強い。

 完成したリベレーターは、本体と共に、グリップ内に内蔵できる45ACP弾10発(弾倉ではない)と漫画で描かれた取扱説明書(この取説のコミックはウォルトディズニー作である)、装填・排莢用の木製ロッドが段ボールに収められた状態で出荷された。これらは航空機によって大量に占領地に投下されることになっており、想定される使用法としては、この投下されたリベレーターをレジスタンスが回収し、これを武器として占領軍の武器を奪い、占領軍の武器で武装するというものであったようだ。これでレジスタンスの軍事力強化と占領軍の士気低下を同時に行うことを目的としていた。

 しかし実際は、欧州方面、太平洋方面のどちらの最高司令官もこの計画に積極的ではなく、欧州のアイゼンハワー将軍が2万5000丁のFP-45の投下、45万丁がOSS(CIAの前身組織)に回された。さらに中国に10万丁を輸送、太平洋戦線でも若干数が使用されたが、多くの製品は使用されないまま海洋に投棄されたり、金属として再利用するために溶かされた。ほとんど使用されることがなかったリベレーターであったが、それでも一番使用されたのは中国戦線であったという。

 

03_取説
(画像はFP-45の取説。ウォルトディズニー作だそうだ。wikipediaより転載)

 

FP-45リベレーター(トイガン)

 

 トイガンでは2012年にHWSが発売していたのみである。

 

HWS FP-45リベレーター

性能

全長 141mm
重量 500g
装弾数 1発

 HWSが2012年に発売したモデルガン。精巧なモデルガンを製作することで定評のあるHWS製だけあって再現性は高い。2022年1月に再生産。生産数が少ないため再生産した際には早めの購入をおすすめする。

 

まとめ

 

 このFP-45リベレーターは漫画『マスターキートン』にも登場している。リベレーターは単純な構造で堅牢であり、現在においても発射可能である個体も多い。但し、45ACP弾を直に発射するため反動はものすごい。実際には計画通りの使用はあまりされなかったようだが、戦時下を感じさせるユニークな銃である。

 

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01_M1910
(画像はwikipediaより転載)

 

 ブローニングM1910とは、ジョン・ブローニングによって設計された中型拳銃でストライカー方式、バレルを取り巻くリコイルスプリングを採用した画期的な銃である。服に引っかからないように突起を極力減らした上に3重の安全装置を採用する等、携行時の安全性も考慮されている。このためコンシールド性に優れていたために美しさの反面、暗殺に使用される等、暗い歴史を持つ銃でもある。口径は32口径と38口径。

 

ブローニングM1910(実銃)

 

 

性能(380ACPモデル)

全長 151mm
重量 570g
口径 9mm
使用弾薬 380ACP
装弾数 6+1発
設計・開発 ジョン・ブローニング / FN社

 

開発

02_M1910
(画像はwikipediaより転載)

 

 M1910は、爆発的にヒットしたブローニングM1900の後継機である。著名な銃器設計者ジョン・ブローニングによる設計でストレートブローバック、シングルアクション方式、撃発機構は当時としては珍しいストライカー方式を採用、リコイルスプリング(発射の反動で後退したスライドを元の位置に戻すためのスプリング)は、バレルを取り巻く方式を採用している。この方式は45ACP弾(いわゆるガバメントが使用するカートリッジ)等の圧力の強いカートリッジでは銃身の過熱がリコイルスプリングに伝わってしまうために不向きであるが、本銃のような小口径カートリッジには有用であったため、その後、ワルサーPPK、マカロフ等にも採用されることとなる。

 フロントサイト、リアサイトが溝となっている等、極力服に引っかからないように考慮されたデザインとなっている。それでも安全装置はしっかりしており、一般的なサムセイフティの他にもグリップを強く握ることで発射可能となるグリップセイフティ、マガジンを装填することで発射可能になるマガジンセイフティと3種類のセイフティを採用している。安全にかつコンシールド性(隠し持つ能力)に優れているため暗殺等に使用されることもあった。

 32ACP弾、380ACP弾仕様モデルの2種類があり、1910年から1983年まで製造された。総生産数は約170万丁である。グリップの大きさが平均的日本人の手のサイズに合っていたため、日本では、戦前、戦中には将校用の拳銃として人気があった。このため1934年に採用された九四式拳銃はこのM1910のグリップフィーリングを参考にしていると言われている。因みに第一次世界大戦のきっかけとなったサラエボ事件には本銃が使用されている。

 

バリエーション

03_M1922
(画像はwikipediaより転載)

 

1910/22モデル

 M1922(または1910/22)はM1910の軍用需要に対応するために開発されたモデルでM1910にフロントサイト、リアサイトを通常の突起のある形状に変更した他、バレルとグリップを延長したモデルである。銃身は延長されたもののスライドの質量は変わらない。このため発射によってスライドが後退した際、銃身の延長部分のみは後退しない。グリップが延長されたため装弾数は2発増えている。第二次世界大戦ではドイツ軍に占領されたベルギーのFN工場でも生産されており、このモデルはナチスの刻印、木製グリップを装備している。人気があり、ユーゴスラヴィア、ギリシャ、トルコ、ルーマニア、フィンランド、デンマークで採用、戦後も西ドイツ警察の制式拳銃として採用されている他、1970年代まで西ドイツ鉄道警察でも採用されていた。1976年に生産終了している。

 

その他バリエーション

 M1955はM1910の米国仕様モデルでベルギーFN社により製造されブローニング・アームズ社により米国に輸入された。刻印とグリップ以外はM1910と同一である。1968年に米国連邦法による銃規制に抵触したため輸入停止となった。このためFN社は同法に準拠したM1971を開発した。これはバレルとマガジンを延長、アジャスタブルサイト、ターゲットグリップを採用している。M1922と異なりスライド大型化され銃口まで覆っている。

 

ブローニングM1910(トイガン)

 

概要

 1965年にMGCからブローニング380という名称で金属製モデルガンが発売されている。翌年にはマルゴーからMGCのコピー品が発売、1973年にはCMCから内部構造を精密に再現したモデルが発売された。1975年には六研が真鍮モデルガンとして発売、1981年にはコクサイがABS製モデルガンを発売、1982年にはマルシンもABS製モデルガンを発売している。ガスガンでは1988年にレプリカブランドでマルシンが固定スライドガスガンを発売している。

 

まとめ

 

 M1910は小型で携行性に優れた拳銃であった。突起を極力減らした設計は工業製品としても美しいデザインである。このためか非常に人気があり1983年まで製造された。日本でも早くから多くのメーカーでモデルガン化されているが、エアガン、ガスガンとしてのモデルアップは少ない。100年以上前に設計された銃であるが、ブローニング技師の設計であり、作動は確実。護身用としては現在でも有用であろう。

 

 


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01_ベレッタM92
(画像はwikipediaより転載)

 

 ベレッタM92Fは80年代後半にもっとも人気のあった銃である。1985年に米軍の制式拳銃となってから一気に人気が出た。これは日本に限らずアメリカでもそうであったようだ。映画でも『リーサルウェポン』、『ダイハード』等の超有名映画の主人公の愛銃として使用されており、トイガンでも多く製品化された。現在においても人気は衰えていない名銃である。

 

ベレッタM92F(実銃)

 

 

性能

全長 217mm
重量 950g
口径 9mm口径
使用弾薬 9x19mmパラベラム弾
装弾数 15発
設計・開発 ピエトロ・ベレッタ社

 

背景から開発まで

 1951年、ピエトロベレッタ社は当時、画期的なハンドガンであったM1951を発表した。これはシングルカラムマガジン、シングルアクションのスチール製ハンドガンであった。このM1951は、イタリア軍、エジプト軍、イスラエル軍、イラク軍等に採用された傑作ハンドガンとなった。しかし、1970年代になると、この画期的なハンドガンも陳腐化していった。このためM1951を近代化させたのがM92である。

 

開発

02_ベレッタM92
(画像はwikipediaより転載)

 

 M92は1975年に完成。1976年5月から生産が開始された。ベレッタのハンドガンの特徴である上部が大きくカットされたスライドは継承しつつ、フレームにアルミ合金を使用して軽量化に成功している。さらにダブルアクション機構、複列弾倉が採用された。これにより装弾数はM1951の8発から一挙に15発となった。初期の生産モデルは「ステップスライド」とよばれる軽量化のためにスライド側面が先端からトリガー上部まで削り取られているタイプであったが、製造工程が複雑になる割には効果が得られないため廃止された。このタイプは約7,000丁生産されている。

 生産は1983年2月まで続けられ、約52,000丁が生産された。1978年には、イタリア内務省の要請により、それまでフレームにあった安全装置をスライドに移し、デコッキング機能を持たせた92Sが登場する。これは左側面のみに設置されている。マガジンキャッチはそれまでのヨーロピアンオートのようにグリップ下部にしている。この92Sは1982年まで生産された。

 1980年になると米軍時期制式採用拳銃トライアルのために改良が加えられた。これはファイアリングピンブロック、アンビセイフティ、マガジンキャッチボタンをトリガー下部に移行したもので、92SBと呼ばれる。1981年から1991年まで92SB-Cと呼ばれる銃身、グリップを短くした装弾数13発のコンパクトモデルが存在した。

 1984年にはトリガーガード前面に指掛けを追加、マガジン底部を厚くした92Fが完成した。これは1985年4月にM9として米軍に正式採用された。92FSモデルは、米軍の試験中に報告されたスライドが後方に吹き飛ぶ事故に対応したもので、スライドの脱落防止のためにハンマーピンを大型化したものである。このモデルは米軍での2017年1月にSIG社製P320がM17にその座を譲ることとなる。

 

バリエーション

 ダブルアクションのみにした上でデホーンドハンマーとしたモデルでトリガーが重いため安全装置は設置していない(設置されたモデルは92DS)。92Gは手動セイフティにデコッキング機能を付与したモデルでPAMASG1としてフランス軍に採用された。2010年よりフレーム下部に20mmレイルを装備したA1モデルが販売されている。

 ヴァーテックは銃身が短縮され、グリップがストレートタイプに変更され、フレーム下部に20mmレイルが装着されたモデルで2001年から2007年まで発売され、さらに2014年から2018年まで再販された。2015年にはベレッタM1915がイタリア軍に採用されてから100年を記念して限定500丁のセンチニアルモデルが発売された。その他、コンパクト、センチュリオン、ブリガディア、エリートシリーズ、90Two等多くのバリエーションがある。

 

93Rマシンピストル

 ベレッタM92を大幅に再設計したもので、特殊部隊用に3点バースト機能、ロングマガジン、フォアグリップ、マグナポートを備えたマシンピストルモデルである。専用のストックも装着可能である。火力が強すぎるため民間への販売は禁止されている。

 

ベレッタM92F(トイガン)

 

概要

 ベレッタM92Fのトイガンは、1980年代以降、把握できない程多い。モデルガンではスズキのベレッタM92SBが最も初期のモデルアップであろう。これはM92Fの前身モデルであるSBをモデルアップしたもので、Vシネマ『クライムハンター』の主人公ジョーカーが使用していたM92FはこのSBを改造したものであった。モデルガンではその後、マルシンとMGCがモデルアップしている。  ガスガンでは、WAは是非挙げなければならない。恐らく日本では唯一、ベレッタとの独占商標使用契約を結んでいるメーカーである。ベレッタのロゴはWAの製品での使用しか認められない。90年代には固定スライドモデルが発売されており、当時から命中精度の高さには定評があった。その後、独自のブローバックシステムを考案、これは現在のガスブロの多くに影響を与えている。  東京マルイもガスガンをモデルアップしている。東京マルイは当初はリアリティに若干見劣りする部分もあったが、現在では外観、実射性能ともにトップクラスである。外観のリアリティと実射性能の最もバランスがとれているのはKSCであろう。モデルガンメーカー出身だけあって、外観の完成度の高さは素晴らしい。最近の製品はすべて新型チャンバーを採用しており、命中精度は非常に高い。

 

WA ベレッタ M92FS INOX 〈ソルト〉

ウエスタンアームズ

性能

全長 217mm
重量 1,050g
装弾数 25発

 ベレッタ社の正式ライセンスを持つWA社の製品。カーボンスチールという独自の樹脂を使用することで重量と圧倒的なリアリティを再現している。高額ではあるが、ブルーイング処理されており、実銃とほぼ同じ重量というのは魅力的。WAのエンジンは反動が強いがベレッタに関してはシステムが古く固定ホップなのが難点。初速は70m/s前後で命中精度も高いが東京マルイやKSCに比べると若干劣る。

 

東京マルイ ガスブローバック ガスガン Beretta M92F クロームステンレス

性能

全長 216mm
重量 755g
装弾数 26発

 実射性能が最も優れいてるメーカー。外観の完成度も高い。シルバーモデルはフィンガーチャンネル付きグリップが標準装備されている。初速は70m/s前後で安定しており、命中精度は非常に高い。ただ残念なことにデコッキング機能はない。

 

KSC M9A3 タイプF システム7 HW TAN ガスブローバック

性能

全長 225mm
重量 875g
装弾数 24発

M9A3は米軍時期制式採用ピストルのトライアル用に設計されたモデルである。KSCはこのモデルを忠実に再現している。初速は75m/s前後。命中精度は非常に高い。モデルガンメーカーならではの外観の完成度の高さは秀逸。A3モデルはフレームの塗装が少し明るすぎるのが難点。M9A3のトイガンでのモデルアップはKSCのみであり貴重。

 

まとめ

 

 ベレッタM92Fは米軍に制式採用されて以降、特に80年代後半には大ブームを起こした。当時のヒット映画『ダイ・ハード』、『リーサルウェポン』等では主人公が軒並み愛用していた。当初はスライドの破損事故や9mmの威力不足等で評判が悪かったが、ベレッタM92Fは拳銃射撃に不慣れな隊員にはかなり撃ちやすい銃だという。米軍がベレッタを採用したのはコスト以外にもこういった面があったのかもしれない。

 

 


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01_M60
(画像はwikipediaより転載)

 

 M60機関銃とは、1957年に米軍が制式採用した汎用機関銃である。口径は7.62mmでベルト給弾式で歩兵の戦闘支援を想定して開発された。当初は装填不良や各種不良が多発したものの現在でも使用されている高性能機関銃である。米国海軍特殊部隊SEALを始め特殊部隊でも使用されている。

 

M60機関銃(実銃)

 

 

性能

全長 1,077mm
重量 10,500g
口径 7.62mm
使用弾薬 7.62×51mmNATO弾
装弾数 M13弾薬ベルト給弾式
設計・開発 スプリングフィールド造兵廠

 

背景から開発まで

 米軍は、第二次世界大戦の戦訓として歩兵の支援火器の不足が問題となっていた。といっても米軍にはブローニングM1919やブローニングM1918BAR等の軽機関銃を制式採用しており、支援火器自体の保有はしていた。しかしM1919は、分隊単位の支援機関銃としては大型に過ぎ、BARは弾倉式で火力の面では不満の残るものであった。このため第二次世界大戦において分隊支援火器として高性能を発揮したドイツ軍のMG42をベースに汎用機関銃の開発を開始した。

 

開発

02_M60
(画像はwikipediaより転載)

 

 当初、スプリングフィールド造兵廠はドイツ製機関銃MG42の使用弾薬を米軍制式の30-06弾に変更したT24実験銃を開発する。さらにこれにドイツ製機関銃FG42の機構を組み合わせたT44を開発する。その後、当時、NATO制式カートリッジに新しく採用された7.62×51mmNATO弾を使用するT52が製作され、発展型としてT161試作マシンガンが製作する。1957年、このT161の試作品の内、7.62×51mmNATO弾を使用するT161E3をM60汎用機関銃として制式採用された。

 発射機構は日本の64式小銃やH&K社HK416と同様のショートストロークピストン方式を採用したガスオペレーション方式で閉鎖機構はターンボルト方式を採用している。フルオートのみのオープンボルト方式で、給弾は、ベルト給弾方式で連続射撃により銃身が過熱する際の冷却方法としては空冷式を採用しているが、連続射撃の際は200発程度で銃身をスペア銃身に交換するのが通常である。部品の多くはスチール板をプレス成型したもので一部に耐久性の高いプラスチックも使用している。

 1957年に制式採用されたM60は、その直後に始まったベトナム戦争に投入される。弾薬消費量の多さから兵士からは「豚」という愛称が付けられたという。M60の運用は基本的に射手と弾薬手のチームで運用されるが、ベトナム戦争映画のように一人で運用する場合もあった。実戦に投入されたM60は精密な構造のため装填不良、軽量化のため各パーツの変形等の問題が多発していた。M60は基本的に標準装備されている二脚を使用するが、この二脚は銃身に装着されているため銃身交換時には二脚を取り外さなければならないというのは構造的な欠陥であったため、改良型では二脚はガスチューブに装着されるようになった。

 M60は、当初、スプリングフィールド造兵廠で限定的に生産されたが、のちにサコ―ディフェンス社で生産され、米国以外でも制式採用されている。現在でも運用されているが米軍では新型軽機関銃に更新予定である。総生産数は約22万5000丁である。

 

バリエーション

03_M60E3
(画像はwikipediaより転載)

 

B,C,D型(主にヘリコプター搭載用)

 M60Bはヘリコプター内から射撃するためのモデルで二脚とストックが取り除かれている。1960年代から1970年代に少数が配備されたもののすぐに完成度の高いM60Dに変更されている。M60Cはヘリコプターに実装するためのモデルで射撃は操縦者によって行われる。M60Dは所謂「ドアガン」でヘリコプター機内から射撃するためにヘリ内部のマウントにより固定され、円滑に給弾を行うためにメタルループを採用、カートキャッチャーも装備されている。

 

E型

 E1は、オリジナルのM60の欠点であった二脚の設置位置をバレルからガスチューブに変更している他、いくつかの改良が施されている。E2は戦車や装甲車等に搭載する車両同軸機銃モデルで車載のためストックが排除され、トリガーは電気式、発射ガスが車内に残らないようにガスチューブによって銃口下部から排出されるように変更されている。E3は1980年代に製作された歩兵用火器としての改良型で軽量化が図られた他、二脚の設置位置がガスチューブに変更、キャリングハンドル、フォアグリップの設置、両利きに対応するように改良されているが、軽量化のため銃身の耐久性が低下している。E4は1990年代に開発されたE3のショートバレルバージョンで内部構造にも改良が加えられた結果、信頼性が向上、米国海軍もMk43mod0として制式採用している。E6はM60シリーズの最新の改良型でM60に比べて約1kg軽量化された上、キャリングハンドルと新型の二脚、レイルシステムを装備している。2014年にデンマーク陸軍に制式採用された。

 

 これら以外にも民間用にしたM60セミオートバージョン等も存在する。

 

M60機関銃(トイガン)

 

概要

 トイガンでは1987年にJACがガスガンでモデルアップ、1988年には同様にガスガンでアサヒファイアーアームズがM60E3モデルをモデルアップしている他、1995年にはTOPが電動ガンでモデルアップしている。近年ではSTAR、A&K等海外メーカーからも発売されている。

 

まとめ

 

 M60機関銃は第二次世界大戦において歩兵支援火器の不足を痛感した米軍によって「痛めつけられた」ドイツ製機関銃FG42、MG42を基に開発が開始された。1950年代に完成、ベトナム戦争で実戦デビューした後、現在まで使用され続けている息の長いモデルである。当初は作動不良や故障に悩まされていたものの、兵器としては非常に有用であったようだ。日本でも特にベトナム戦争映画によって多くの人に知られるようになった。

 

 


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01_M19
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&WM19コンバットマグナムは、1955年に357マグナムを発射できる小型・軽量の拳銃をという要望に基づいて開発された拳銃で、それまで357マグナムを発射できる拳銃としては、44マグナムの発射にも耐えられる大型のNフレームが使われていたのに対して、軽量なKフレームを使用したのが特徴である。傑作リボルバーと呼べる銃であり、日本でもアニメ『ルパン三世』のキャラクターである次元大介の愛銃等で有名である。

 

S&WM19,66コンバットマグナム(実銃)

 

 

性能

全長 241mm
重量 1,021g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾,357マグナム弾
装弾数 6発
設計・開発 S&W

 

開発

02_m19
(画像はwikipediaより転載)

 

 当時のS&Wのリボルバーで357マグナムを発射出来るのはNフレームリボルバーのみであった。しかしNフレームは44マグナム弾を使用するM29のベースとして使用されていることからも判るように非常に頑丈である反面、大型で重量のあるフレームであり、38口径では威力不足が指摘されていたにも拘らず警察官等の法執行機関で通常業務で職員が使用するには不便であった。

 S&W社はこれらの要求を満たす理想的な警察官用リボルバーの開発を計画する。開発にあたっては現場の法執行機関員の意見を取り入れるため、S&W社は国境警備隊員であり有名なコンバットシューターであるビル・ジョーダンの意見を多く取り入れている。ビル・ジョーダンが求めた理想的なリボルバーの条件とは、…汗芦椎修淵螢▲汽ぅ函↓▲好ウェアバットのグリップ(グリップ後下部が丸まっていないグリップ)、ヘビーバレルであること、そして357マグナムを使用することが出来る中型リボルバーというものであった。

 この要望に基づいてS&W社は設計を開始、1年の研究の結果、Kフレームに357マグナムの衝撃に耐える強度を持たせることに成功、1955年、357マグナムが発射可能なKフレームリボルバー「コンバットマグナム」を誕生させた。この携行性の高いKフレームに357マグナム弾を使用できるコンバットマグナムはその実用性の高さから米国の警察官用の拳銃として広く採用されることとなった。

 最初に完成した記念すべきコンバットマグナム第1号は、提唱者であるビル・ジョーダンに送られた。販売開始は1957年でのちに名称をコンバットマグナムからM19に変更している。1970年には素材を全てステンレスとしたM66も発売された。当初は4インチのみであったが、1963年に6インチモデルがラインナップに加わり(1996年生産中止)、さらに1966年には2.5インチモデルも加わった。M19は1957〜1999年11月まで生産され、M66は1970〜2005年まで生産された。

 余談だが、日本ではM19はアニメ『ルパン三世』でルパンの相棒次元大介が愛用する銃としても有名である(因みにルパン三世パイロット版では『コルト・エグゼクティブ』を愛用しているとしているがこれは架空の銃である)。

 

バリエーション

 M19,66は、1957年に販売が開始されて以来、小改良を加えつつ2005年まで生産されていた。この間にM19はファーストモデルからM19-1〜9まで、M66はM66-1〜8まで多くのバリエーションがある。1982年に発売されたM19-5でははシリンダー後部のカウンターボアードを廃止、90年代に入るとトリガーロックの新設、フレームの再設計等の仕様変更が行われた。近年では2014年にS&Wパフォーマンスセンターが4.25インチバレル、2017年には2.75インチバレルモデルが発売され、2018年にはM19の4.25インチバレルモデル、3インチキャリーコンプが発売されている。

 

※S&Wのバリエーション表記

 S&Wの銃は、「M19-3」のように、改良が加えられる毎に製品名に続いて「-○○」という表記がされる。これは「ダッシュ○○」と読み、改良される毎に数が増えていく。つまり「M19-3」とは「M19ダッシュスリー」と読み、そのモデルが、最初の生産から3回改良されたことを意味する。

 

特徴

 M19は必要とあれば357マグナムを撃つことができ、同時にKフレームの携行性も獲得したモデルではあったが、Kフレームは頻繁に357マグナムを発射するには強度が低すぎたため、シリンダーの破損等の事故が起こることがあった。このためS&Wは1980年にM19の改良型であるM586を開発することになる。

 

S&WM19,66コンバットマグナム(トイガン)

 

03_m19
(画像はwikipediaより転載)

 

概要

 モデルガンでは、1968年にMGCから金属製コンバットマグナムが発売、1975年にはコクサイもコンバットマグナムを発売、1982年には同モデルをリニューアル。内部機構を精確に再現している。同年東京CMCも六人部氏設計によるM19を発売、外観、内部機構共に当時最も再現性の高いモデルであった。さらに1985年にはコクサイが外観、内部機構を精確に再現した決定版M19を発売している他、近年ではタナカワークス、東京CMCの金型を買い取ったHWSが非常に完成度の高いM19を発売している。因みにM19を多くモデルアップしていたコクサイは、2000年前後に倒産、一部の社員がコクサイブランドを引き継ぎ、その後も生産をしていたが2018年に完全に生産を終了した。

 エアガンでは1989年にかつてコクサイからカート式リボルバー、1991年にLSからエアコッキング式、1997年に東京マルイからカートレス式リボルバー、タナカから同じくペガサス式のカートレスリボルバーとして発売されている。コクサイリボルバーは初期型の通称「貫通シリンダーモデル」と呼ばれるモデルとそれ以降のモデルがあり、2.5インチ、4インチ、6インチモデル、シルバーは2.5インチモデルが発売されていた。バレルは交換可能で外観はモデルガン並に精巧であったが、30年以上前の製品であるためM19のパワー、命中精度は現在の水準では論外である。

 

タナカワークス M19 モデルガン

性能(4インチモデル)

全長 242mm
重量 710g
装弾数 6発
初速  -
定価 27,280円

 現在発売されている数少ないM19モデルガン。2.5インチ、4インチモデル、シルバーモデル、PC(パフォーマンスセンター。S&W社のカスタム部門)モデルやスモルト等多彩なバリエーションが用意されている。外観、内部構造ともに現在最も完成度の高いモデルといっていい。最大の特徴はヘビーウェイト材にメッキを施していることでABS製に比べ20%程度重量がアップされている上に美しいメッキが施されているということ。ヘビーウェイト材にメッキを施しているのはタナカワークスが唯一である。現在入手できる最高レベルのM19モデルガン。

 

タナカワークス M19 ガスガン

性能(4インチモデル)

全長 242mm
重量 750g
装弾数 12発
初速 52m/s前後
定価 27,280円

 モデルガンと同様に素晴らしい外観を持つ。カートレスモデルではあるが、シリンダー内にエンジンとBB弾を内蔵しているというタナカ独自のペガサスシステムにより、シリンダー以外の内部構造は非常に実銃に近い。モデルガンと同様、HW材にメッキを施したモデルもあるが、モデルガンと異なり、亜鉛製シリンダーとHW製フレームという材質の違いのためシリンダーとフレームの色彩や光沢が若干ことなる。時期によりバージョンが異なり、さらにロッドによっても微妙に仕様が変更されていることがあるので詳しい知識がある人以外は最新ロッドを購入するのが賢明。

 

クラウン M19 エアガン

性能(4インチモデル)

全長 238mm
重量 330g
装弾数 6発
初速 43m/s前後(ホップアップシリーズ)
定価 3,900円

 エアガンでは、対象年齢10歳以上のホップアップリボルバーシリーズと同18歳以上のハイホップアップシリーズ、ガスリボルバーシリーズがある。エアガンの違いは主にパワーで、それぞれ4インチモデル、6インチモデルバージョンがある。ガスガンには真鍮製カートリッジが付属する。性能、外観の再現度は今ひとつであるが、珍しいカート式モデルであるので貴重。

 

まとめ

 

 M19が開発された当時、357マグナムを撃つ銃はM28等の大型のNフレームリボルバーのみであった。そこに軽量なKフレームで357マグナムを撃つことができるM19の登場は、当時の警察官にとっては理想的な銃であった。1980年に入ると、このM19のフレーム強度不足という欠点を補ったM586に変貌していく。

 

 

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01_mp5a3
(画像はwikipediaより転載)

 

 MP5とは、1960年代にドイツのH&K社が開発したサブマシンガンでローラーロッキング方式、クローズドボルト方式を採用しているため命中精度が高く、同時に価格も高いサブマシンガンである。高価格高性能であるが故、予算に余裕のある国の特殊部隊に多く採用されている。イギリス軍特殊部隊SASが採用しており、日本でも警察特殊部隊等が採用している。

 

MP5(実銃)

 

 

性能

全長 550mm(ストック展開時700mm)
重量 3,080g
口径 9mm
使用弾薬 9mmパラベラム弾
装弾数 30発
設計・開発 ティロ・メーラー / H&K社

 

開発

02_mp5a3
(画像はwikipediaより転載)

 

 1960年代に入ると西ドイツにおいて大量のサブマシンガンの需要が発生、これに対してH&K社は1964年よりサブマシンガンの開発を開始する。ベースとなったのはスペインセトメ社のセトメ自動小銃でこのセトメ自動小銃が改良された結果、G3自動小銃として西ドイツ連邦軍に制式採用された。この開発の過程でH&K社はG3のスケールダウンモデルを計画、9mmパラベラム弾を使用するサブマシンガンを開発した。このサブマシンガンはHK54と命名され、西ドイツ軍の制式サブマシンガントライアルに出品したものの、政治的な理由からイスラエル製UZIサブマシンガンが制式採用された。これに対してH&K社は警察向け、輸出向けに販売すべく計画を変更、サイトやバレルに改良を加えた発展型モデルとしてMP5が完成した。

 作動方式はローラー遅延ブローバック方式である。この方式は通常のブローバックがボルトの質量でボルトの後退を遅らせるのに対して、ボルトに設置されたローラーが銃本体の溝に引っかかることにより、その抵抗によってブローバックを遅らせる方式である。この方式は薬室内の圧力が低下してからボルトが後退するため、命中精度が高くなり、さらにクローズドボルト方式を採用していることもありサブマシンガンとしては非常に高い命中精度を実現した反面、この方式は単純なブローバック、オープンボルト方式に比べ高性能な分、部品点数が多くなるため高価格となってしまうという問題点もあった。

 しかしMP5は完成すると、1966年には西ドイツ連邦国境警備隊に採用、1970年代後半にはイギリス陸軍特殊部隊SASも採用された他、比較的予算に余裕のある国の特殊部隊に多く採用されている。

 

バリエーション

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(画像はwikipediaより転載)

 

 1960年代から続くベストセラーのためバリエーションは多い。オリジナルのMP5は固定ストック仕様のものでこれを伸縮式ストックに改良したのがA1、第一期改良型の固定式ストックモデルがA2、同改良型の伸縮式ストックモデルがA3、第二期改良型の固定ストックがA4、伸縮式ストックがA5となっている。

 これらとは別にコンパクトモデルとしてMP5Kシリーズがあり、固定リアサイト装備のA1、3点バースト機能を備えたA4、その両方を備えたA5、折りたたみ式ストックを装備したPDWモデルがある他、特殊部隊向けにサプレッサーを装備したSDシリーズがある。このSDシリーズは、ストック無しのSD1(3点バースト機能装備はSD4)、固定ストックのSD2(同SD5)、伸縮式ストックのSD3(同SD6)がある。そのほか民間向けにバレルが延長されセミオート仕様としたのHK94、珍しいモデルとしては10mm弾仕様のMP5/10、40S&W弾仕様のMP5/40、357SIG弾仕様のMP5/357がある。

 

MP5(トイガン)

 

概要

 トイガンでは1986年に東京マルイがコッキング式エアガンとしてMP5A3を発売、1987年にはファルコントーイがフルオートガスガンでMP5K、1988年には東京マルイがガスフルオート排莢式のA3、1989年にはMGCが電動ガスガンとしてMP5K、1990年にはファルコントーイがSD3、1991年にはMP5Kを発売、同年、JACがガスフルオートで3点バースト機能を装備したA5、SD5を発売している。電動ガンとしては1992年に東京マルイが電動第3弾としてA4、A5を発売したのを皮切りに2004年までほぼ毎年のようにバリエーション展開を行っていた他、2009年と2012年にはハイサイクルモデルも登場している。さらに2021年8月18日には東京マルイから次世代電動ガンで発売されている。他にも人気モデルのため、海外メーカーも数多く発売している。

 

東京マルイ MP5A5 次世代電動ガン

性能

全長 500mm(ストック展開時660mm)
重量 3,100g
装弾数 72発
初速 90m/s前後
定価 59,800円

 2021年に東京マルイが満を持して発売したMP5である。東京マルイの最新技術がふんだんに盛り込まれている2021年時点での電動ガンの最高傑作と言って良い。このモデルはこれまでの同社製MP5の外装が樹脂製であったのに対して亜鉛合金を採用、サイトや各パーツも金属を多用しているため剛性が高く、重量も実銃と同様の重さを再現している。

 フロント・リアサイトも正確に作り込まれており、エジェクションポートも金属製で射撃に際しては作動するようになっている他、「HKスラップ」と呼ばれるボルトハンドルを引いた状態からハンドルを手で下に叩きつけることでカートリッジの装填を行う機能が再現されている等、リアリティを追求したモデルとなっている。

 実射性能も高く、このモデルで新たに採用されたMシステムにより3点バースト射撃も可能となっている。このMシステムはトリガーコントロールにIC回路を組み込んだもので3点バースト以外にもレスポンスの向上やセミオートの「切れの良さ」をも向上させている。東京マルイ製であるので命中精度も非常に高いことからこれまでにモデルアップされたMP5の中でも最高のモデルであるだけでなく2021年時点での最高の電動ガンと言うことが出来る。

 

東京マルイ MP5A5 ハイサイクル電動ガン

性能

全長 535mm(ストック伸長時660)
重量 2,430g
装弾数 400発
初速 82m/s前後
定価 31,800円

 外装は樹脂製であるが強度の必要なパーツは金属製で出来ており再現性は高く、剛性もしっかりしている。ハイサイクルモデルのため高速モーターに合わせて内部パーツも通常の電動ガンに比べて耐久性の高いものに変更されている。弾倉はドラムマガジン仕様で装弾数は400発、重量は2.4kgとかなり軽量で実銃譲りの取り回し易さと相まって実用本位の電動ガンといえる。命中精度や直進性に関しては非常に良いというまさに究極のウェポンである。

 

まとめ

 

 MP5は通常のブローバック、オープンボルト式に比べ構造が複雑になっているため高価格ではあるが、同時に高性能でもあるので多くの国の法執行機関で制式採用されている銃である。1960年代の銃であるが、大きな改良をされることなく現在まで世界中で使用されている傑作中の傑作サブマシンガンである。

 

 


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01_M686
(画像はwikipediaより転載)

 

 M586(ステンレス製はM686)は1980年に発売されたリボルバーである。当時S&W社が発売していた357マグナムリボルバーには大型フレームを使用するM27,28、軽量フレームを使用するM19等があったが、大型フレームは357マグナム弾の衝撃には十分耐えられるものの重量がかさみ、軽量フレームは357マグナムの衝撃に対する耐性が十分ではなかった。このためこれらのフレームの中間にあたるLフレームが新たに開発された。このフレームを装備、新たにアンダーラグを採用したリボルバーがM586(686)である。これは現在、最も完成度が高いリボルバーの一つと言われている。

 

S&WM586 686(実銃)

 

 

性能(4インチ初期モデル)

全長 244mm
重量 1,134g
口径 38口径
使用弾薬 357マグナム、38スペシャル
装弾数 6発
設計・開発 S&W

 

開発

02_M686
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&W社でM586の設計が計画された当時、S&W社には357マグナムを撃つことができるリボルバーとしてM27,28、M19等があった。これらの内、M27,28は44マグナムの衝撃にも耐えられるNフレームを使用しており頑丈ではあったが大型に過ぎ、Kフレームを使用するM19は357マグナムを使用するリボルバーとしては軽量ではあったが、強度に不安が残るものであった。このためS&Wは新規格のLフレームを使用する357マグナムリボルバーを開発することとなる。

 このNフレームとKフレームの中間に位置する大きさのLフレームを採用したM586は1980年に発表された。内部構造はS&W社伝統のリボルバー機構で大きく変更されてはいないが、コルト社製パイソンで採用されたバレル下部にアンダーラグを備えているのが外観上の大きな特徴である。これは射撃時の反動を抑制するもので、当時、このアンダーラグを装備したリボルバーにはコルト社製パイソンがあり、このパイソンのアンダーラグ付きバレルをS&WのKフレームに装着した「スモルト」「スマイソン」と呼ばれるカスタムが一部カスタムショップで製作されていたことからこれらの影響を受けた可能性もある。とにかくもこのアンダーラグは非常に効果的であったためM586での採用以降、S&W社製リボルバーの多くにこの方式が採用されることとなった。

 1981年にはステンレス製タイプのM686が発表される。これらのモデルは法執行機関の職員やハンター達から高い評価を得て、S&Wの大ヒット作となった。1999年には製造中止となるが、2012年にリニューアルされて再度販売され現在に至っている。

 

バリエーション

 

03_M686
(画像はwikipediaより転載)

 

 M586(686)は標準バレルとして2.5インチ、3インチ、4インチ、5インチ、6インチ及び8,325インチモデルが存在する。1981年にはリアサイトが固定式に変更されているM581(681)が発売された。これはサイトの調整できないため精密射撃には向かないが、服などにリアサイトが引っかかることがないため実戦での実用性に優れているモデルで1981〜1988年まで製造された。

 オリジナルの6インチ、8.325インチモデルには1992年まで調整可能なフロントサイトがオプションとして選択することが可能で、1988年にはこのモデルにノンフルーテッドシリンダーを装着したM686クラッシックハンターも製造されている。因みにノンフルーテッドシリンダーとは多くのリボルバーのシリンダーに彫り込まれている重量軽減のための溝(フルート)が無いもので重量は増加するものの溝が無い分、耐久性を強化したシリンダーのことである。

 1989年にはM686の4インチ、6インチモデルを黒染めしたフラックフィニッシュモデルが5,000丁限定で発売、1992年には調整式トリガーストップを装備したマッチターゲット、1994年にはマグナポート装備モデル、1996年には強化ステンレスを使用し装弾数が7発になったM686プラスが発売された。このモデルは安全装置であるキーロック機能が装備されており、同モデルには2004年に5インチモデルが発売されている。2003年にはノンフルーテッド化したシリンダー、ハンマー、トリガーに金メッキが施されたモデル「プレジデント」が発売、された。他にもS&W社のカスタム部門であるパフォーマンスセンターから様々バリエーションが製造されている。

 

S&WM586 686(トイガン)

 

04_M686
(画像はwikipediaより転載)

 

モデルガン

 モデルガンでは1983年にMGCとコクサイがモデルアップ、翌年の1984年にはマルシンがモデルアップ、同年東京マルイが造るモデルガンシリーズでモデルアップしている。MGC、コクサイ製のモデルガンは外発火式でスモールカートを使用するモデルであったのに対しマルシン製はフルサイズカートを使用する。コクサイは「リボルバーのコクサイ」と言われていたが、このM586に関しては銃口部のアンダーラグの形状が実物と異なっている。MGC製品の完成度は高く、内部構造も実物を模しているが、カートが小さいのが難点であった。最も完成度が高いのがマルシン製で現在でも製造されている唯一のM586モデルガンである。

 エアガンでは1988年にマルシンがカート式ガスガンとしてモデルアップ、翌年にはレプリカブランドでメッキモデルが発売されている。1991年にはLSがエアガンとしてモデルアップしている他、クラウンがエアガンを発売している。

 

マルシン M586

 モデルガンデザイナー六人部氏の作品で、個人的には現在まで発売されているモデルガンの中では最も完成度が高いのではないかと思う。フルサイズカートで実物のダミーカートも装填することが出来る。ただし、シリンダー前部にインサートがあるので357マグナムのダミーカートの装填は出来ず、38スペシャルのみである。

 完成度は非常に高いものの、使用しているとフレームの付け根部分に力がかかるために当該部分が破損するという欠陥がある。さらにはリアサイトも亜鉛ダイキャスト製であるために不注意な取り扱いをすると破損することが多い。内部構造ではハンマーとトリガーの接点が摩耗しやすく、長期間使用するとかなりの割合でシリンダーが回らなくなる。

 異常のような欠点はあるものの、外観、内部構造の再現性は、他社の製品に比べると圧倒的で鑑賞用としても十分に耐えられる。特にマルシンはメッキ技術が素晴らしく、黒ベースのシルバーメッキ、ディープブラックメッキは非常に深みのあり美しい。

 

ガスガン

 ガスガンではマルシン、クラウンがモデルアップしている。マルシン製のガスガンは80年代後半に一度モデルアップされ、近年Xカートリッジ仕様で再度モデルアップされている。多少ディフォルメはされているが、モデルガンをベースにしているだけあって外観の完成度は高く、命中精度はあまり良くはないが、パワーも比較的ある。

 クラウンはエアーガン、ガスガン共に発売している。外観の完成度は今ひとつであるが、ガスガンは空薬莢型の金属製カートリッジ方式である。パワーは50m/s前後と低く、命中精度も高くはない。エアーガンも実際にゲーム等に使用するには不安が残る性能であるが、室内プリンキングでは楽しめるモデルである。

 

まとめ

 

 M19で指摘されていた357マグナム使用時の強度不足を解消した上で、S&W伝統のリボルバー機構を継承したM586は、現在、最も完成度が高いリボルバーの一つである。一度は生産中止されたものの再度発売された。この際、フレームが強化され、安全装置が追加されている。このため旧製品のようなスマートさはなくなったが、信頼性は高まった。

 


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01_オートマグ
(画像はwikipediaより転載)

 

 オートマグは、1969年に発売された銃で、映画『ダーティーハリー4』で一躍脚光を浴びた44口径マグナムを使用するオートマチック拳銃である。実銃は商業的には大失敗だったが愛好家の間では人気が高く、権利を買い取った数社がその後も発売している。日本でも人気があり、多くのメーカーがモデルガン、エアガンとしてモデルアップしている。

 

オートマグ(実銃)

 

 

性能

全長 295mm
重量 1600g
使用弾薬 44AMP
装弾数 7発
設計・開発 オートマグコーポレーション他

 

背景から開発まで

 1955年、S&W社は当時世界最強の拳銃弾44マグナム弾を発表した。狩猟用のサイドアームとして最適なこのカートリッジは話題となり、スタームルガー社からも同カートリッジを使用するリボルバー、ブラックホークが発売、一躍人気のカートリッジとなった。この44マグナムカートリッジに目を付けたハリー・サンフォードはこの44マグナムカートリッジを自動拳銃で発射することを計画、自動拳銃用にカートリッジ後部のリム(カートリッジがシリンダー内に落ちてしまわないようにするための突起。当然自動拳銃には不要)を無くしたリムレス弾を開発、同時にそのカーリッジを使用する自動拳銃を設計した。

 1958年、ハリーはこの44口径オートマチック拳銃を銃器メーカーに売り込むもメーカーは興味を示さなかった。このためハリー自身が会社を興し、44口径の自動拳銃「オートマグ」を生産することを決意、1966年より開発を開始した。

 

↓M29、ルガーブラックホークについては詳しく知りたい方はこちら。

 

開発

 1966年にハリーが開発を開始したオートマグは、3年の歳月を経た1969年に発表。44口径オートという斬新なアイディアの上に素材をオールステンレスとした意欲的なモデルであった。因みにオールステンレス製のハンドガンはこのオートマグが世界初である。口径は44口径で、さらに38口径(357AMP)、41口径等も発売された。発射機構はシンプルなショートリコイル方式で閉鎖機構にはターンボルト方式が採用された(商業的に成功した44マグナムオートであるデザートイーグルは自動小銃と同様のガス圧利用式である)。  社長のハリー・サンフォードは、翌年の1970年にカリフォルニア州に工場を開設。1971年8月8日最初のオートマグを出荷した。しかし、コストに対して価格が安すぎたため3000丁あまりを生産した段階で翌年の1972年5月3日に破産宣告した。

 オートマグ・コーポレーションは倒産したが、オートマグはTDE社で引き続き生産され、さらにはOMC、トーマス・オイル・カンパニー、ハイスタンダード、AMT社で生産が続けられた。1983年には生産を終了するが、この間に生産されたオートマグは約6000丁で、オートマグコーポレーションの分も含めると合計9000丁のオートマグが生産された。このATM社で生産されたオートマグの内1挺は映画『ダーティハリー』でハリーキャラハン刑事を演じた俳優のクリントイーストウッドに寄贈されている。このモデルは銃身長8.5インチの特別モデルでシリアルナンバーは「CLINT-1」である(厳密にはシリアルナンバー部分に同刻印がある)。

 2015年8月、オートマグ設計者の息子であるウォルター・サンフォードはオートマグ社に売却、44口径の初代オートマグの生産を行っている。映画『ダーティハリー4』で主人公が使用した8.5インチモデルと6.5インチモデルがラインナップされている。価格は8.5インチモデルが3,995ドル、6.5インチモデルが3,495ドルとなっている。仕上げはサテンフィニッシュとポリッシュ仕上げが選択できるようになっており、グリップもホーグ社製の3種類から選ぶことが出来る。

 

欠陥

 オートマグは発売当初から話題となり、実に8,000丁もの予約があった。しかし、オートマグ専用のカートリッジである44AMP弾の供給が間に合わなかった。この44AMP弾とは通常のリボルバーに使用される44マグナム弾がシリンダーからカートリッジが抜け落ちないようにカートリッジ後端のリムがカートリッジの直径よりも少し大きくなっているリムド弾であるのに対して、オートマチック用に使用しやすいリムの無いリムレス弾である。このカートリッジが市場に出回らなかったために同径の308winのカートリッジの前半分を切断して自作することが行われていた。

 銃本体も問題が多く、マガジンには7発装填できることになっているが、実際には6発しか装填できないこと、射撃中にマガジンが脱落すること等問題が多い。その中でもオートマグ最大の欠点は、「オートジャム」と揶揄されるほどの装填不良の多さである。これは当時、最新の素材であったステンレスの加工技術が未熟であったことや、ステンレス用の潤滑油が無かったこと、前述の専用の44AMP弾の供給が間に合わず、ユーザーが308winの薬莢を切り詰めて自作したためであったとも言われている。

 

バリエーション

 44AMP、357AMP、300AMP、45win、45ACP(実験用のみ)、475オートマグ(実験用のみ)、41JMP、30LMP、25LMP、22LMP、45ACPマグナム等の口径が試作又は販売された。銃身長は当初は6.5インチモデルのみで、特別仕様として俳優クリントイーストウッド氏に贈呈した8.5インチモデル「クリント1」とプロップ用の「クリント2」がある。この8.5インチモデルは2丁のみの製造であるが、2017年から生産されたオートマグには8.5インチモデルがラインナップされている。

 

オートマグ(トイガン)

 

概要

 オートマグはモデルガンでは、MGC、コクサイ、マルシンが発売している。1976年にMGCがCP-BLKのオートマグを発売、1977年にはコクサイも金属製モデルを発売した。それから3年後の1980年にマルシンも発売するが、これはコクサイの構造をコピーしたもののようだ。この3種類の内、MGCのオートマグのみがプラ製であり、シルバーとブラックがあった(無論ブラックは実在しない)。

 作動は一番良かったが、ショートリコイルが省略されている他、外観や内部構造は相当にデフォルメされていた。バレルサイズはMGC、コクサイ、マルシン製は全て6.5インチモデルであったが、マルシンはのちにクリント1をモデルガン化する。他にもモデルガンでは1984年に東京マルイの「造るシリーズ」でもモデルアップされている。

 エアガンでは、1977年にタカトクが7个弔鼎瀉討鮖藩僂垢襯ート式SSオートマグナムカスタムを発売。これはクリント1をモデルにしたもので、ブラックモデルとシルバーメッキモデルがあった。1984年にタカトクが倒産すると製造はマルコシに引き継がれ、1985年にはマルコシUXスーパー44オートマグが発売される。これはタカトク製オートマグを6mmBB弾仕様に変更したものであった(1990年頃まで販売されていた)。1985年にはクラウンがモデルアップ、1986年には東京マルイ、1988年にはヨネザワが発売している。東京マルイは当初はブラックモデルのみであったが、1989年には東京マルイがステンレス風メッキモデルが発売されている。

 ガスガンは1987年にマルゼン、その後90年代〜2000年代にマルシンがクリント1のガスガンを販売した。マルゼンのガスガンはあまり知られていないが意外とよくできている。マルシン製はクリント1の8mm固定スライド、ブローバックが販売されている。

 

まとめ

 

 オートマグは当時最新であったステンレスをいち早く本体の素材に採用、44口径という強力なカートリッジを自動拳銃で使用した意欲作であった。旧来の銃を参考に改良することなく、全く独自の設計であったため、外観も独自のものとなった。その斬新なデザインは現在でもその価値を保ち続けている。しかし欠陥が多く、そのため市場から消えていってしまったが、現在でも多くのファンの心を魅了している銃である。

 


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01_FNファイブセブン
(画像はwikipediaより転載)

 

 ファイブセブンは後方支援部隊、航空機、車両乗員等のために開発されたPDW(個人防衛火器)であP90と連携して使用することを前提に開発されたハンドガンである。カートリッジは新規に開発された5.7×28mm弾を使用、装弾数は20発であまりに貫通力が高いために2004年まで民間での販売が禁止されていた程の高性能ハンドガンである。

 

FNファイブセブン(実銃)

 

 

性能

全長 208mm
重量 645g(空マガジン装着)
使用弾薬 5.7x28mm弾
装弾数 10発、20発、30発
設計・開発 FN社

 

背景から開発まで

04_FNファイブセブン
(画像はwikipediaより転載)

 

 1989年、NATOは航空機搭乗員や車両乗員、後方支援要員の携行する次期個人防衛火器(PDW)(サブマシンガン、ハンドガン)の新しい仕様を発表した。これによれば現行の9×19mmカートリッジよりも射程距離、命中精度、貫通力が優れていることが要望されていた。サブマシンガンは、重量は3kg以下で装弾数は最低でも20発以上あること、ハンドガンは重量1坩焚次極力700gであることが望ましいとされた。

 この要望を受けFN社は既存のカートリッジではなく新たに貫通力の優れた5.7×28mm弾を開発し、同時にこの弾薬を使用するサブマシンガンP90とハンドガンファイブセブンを開発した。2002年から2003年に実施されたNATOの評価によりこのカートリッジの有効性は証明されることとなった。

 

開発

03_FNファイブセブン
(画像はwikipediaより転載)

 

 1995年、ベルギーのFN社はファイブセブンの開発を正式に発表した。翌年には試作品が完成、1998年に販売が開始された。ファイブセブンはフレームはポリマー製、スライド含め内部パーツはスチール製であるが、スライドも含め、外側は全てポリマー素材で包まれている。このためこれまでの金属製の銃で問題となっていた寒冷地での銃への皮膚の貼り付きも起こらない。

 発射機構は1994年に特許を出願、1995年に取得した銃身遊動遅延式である。これはショートリコイル方式と類似した方式で例えば、遊底に彫り込まれたレールを銃身後部の突起が「走る」ことで摩擦を生じ、スライドの後退を遅らせて薬室内の高圧ガスが一定の圧に低下してからスライドを後退させるような構造である。作動はセミオートであり、内蔵されているハンマーによって撃発する。20連マガジンにフルロードしても重量はわずか744gである。5.7mm弾はボトルネックの全長の長いカーリッジのためグリップは前後に長くなっているが、グリップの形状が工夫されているため握りにくさはない。

 発売当初のモデルはダブルアクションのみであったが、使用上不便なため、現在では、シングルアクションのみに変更されている。発射音は大きいが、9mmパラベラム弾に比べ約30%リコイルが小さく、命中精度は非常に高い。貫通力は非常に高く、米国でのテストではケプラー製の防弾ベストを貫通する能力があることが確認されている。このため発売後しばらくは軍や法執行機関のみに発売されていたが、2004年よりスポーツ用の5.7mm弾仕様でのみ民間はの販売が行われているが、現在でも議論の対象となっている。

 

バリエーション

 

02_FNファイブセブン
(画像はwikipediaより転載)

 

初期型

 1998年に発売されたモデルで、発射機構はダブルアクションのみであり、安全装置は装備されていない。スライドにはスライドを引くためのセレーションが無い代わりに後部がわずかに凹んでいる。トリガーガードは手袋をした手でも操作できるように大型化されている。

 

タクティカルモデル

 初期型の発売直後に登場、ダブルアクションのみではあったが、トリガープルは非常に短く軽かった。シングルアクションへの過渡期モデル。アンビセイフティ、スライドストップが追加されている。IOMが発売されると生産を終了した。

 

IOMモデル

 2004年に民間向けに発売されたモデルで、ピカティニー規格のレールマウントを装備、セレーション入りのスライドと調整可能なサイト、マガジンセーフティを装備したモデル。

 

USGモデル

 IOMモデルをさらに改良した民間向けモデルで角型トリガーガード、アンビタイプの大型マガジンキャッチ等が追加された。サイトは調整可能であったが、2009年からは固定サイトのモデルも発売されている。2012年に発売終了。同仕様でフレームがブラウンのFDEモデル、フレームがオリーブドラブのODGモデルも存在する。

 

Mk2モデル

 現行モデル。2013年に発表された現行モデルである。スライド前部にもセレーションが設置され、これまでグレーであった操作系統はブラックに変更、フレームはブラックと共にフラットダークアース色が発売されている。内部はこれまで2ピースの溶接であったスライドが1ピースの金属スライドとなった。

 

FNファイブセブン(トイガン)

 

05_FNファイブセブン
(画像はwikipediaより転載)

 

概要

 トイガンでは2009年に東京マルイがガスブローバックで発売、その後、マルシンも同様にガスブローバックで発売している。マルシンは、当初はフロンガス使用モデルを発売していたが、2014年にCO2仕様のモデルも発売された。東京マルイ製のモデルはフロンガス仕様である。元々トップクラスの命中精度で実銃から採寸された外観は細部を除けば完成度は高い。マルイの銃は箱出しでカスタムガン並の性能がある。

 

東京マルイ FN 5-7ガスブローバックガン

性能

全長 208mm
重量 740g
装弾数 26発

 東京マルイが2009年に発売したモデルで固定サイトのモデルを再現している。スライド、フレーム共にポリマー製であるが、スライド内部には金属製のシャーシがあり強度を確保している。このため反動は強いが、初速は70m/s前後と安定している。マガジンが大型であるため他のモデルに比べればガス圧は安定している。いうまでもなく命中精度は特Aレベルである。

 

マルシン 6mmCO2ガス FN5-7 FDE アルミピストン仕様

性能

全長 210mm
重量 780g
装弾数 22発

 2014年5月に発売した。2015年11月にはタンカラーモデル、2018年にはODが追加されている。モデルアップしたのはUSGモデルである。FN社の正式ライセンス取得モデルであるためロゴは正確に再現されている。

 マルシンのモデルは命中精度に関しては今ひとつのモデルが多いが、このモデルは新型チャンバーとバレルの精度を上げたために命中精度が非常に高い。初速も通常のガスハンドガンよりも若干高めで80m/s前後である。最大の特徴であるCO2はフロンガスと異なり外気温の影響を受けにくい。日本のトイガンメーカーの老舗であるマルシン製であるのでCO2ガスガンの使用が禁止されているフィールドでも使用可能な場合がある。欠点としてはCO2ボンベの価格が高いことだろう。

 マルシンファイブセブンは一度バージョンアップされている。違いはピストンで、ピストンが真鍮で造られた初期モデルとアルミで造られたモデルの2種類がある。真鍮モデルはキックは多少強いが外気温の影響を受けやすい。これに対してアルミピストンは外気温の影響を受けにくく、スライドが軽量化された分、ブローバックの速度が速い。

 

比較

 外観の完成度はどちらも同レベルである。重量はマルシンが40gほど重いが、体感的にはほぼ同じと考えてよいだろう。命中精度も同様でどちらも甲乙つけがたい。スライドの速度はCO2を使用しているマルシンの方が早く、パワーも若干マルシン製が上回る。但し、CO2ボンベはフロンガスに比べてランニングコストが高く、サバイバルゲームではCO2のガスガンが禁止されているフィールドもある。これに対してマルイ製は構造的にはベーシックなガスブロであるため、この点では有利である。どちらを選んでも後悔はしないであろう。

 

まとめ

 

 FNファイブセブンは貫通力に優れ、反動も少なく命中精度も高い上に装弾数が20発という非常に高性能なハンドガンである。同カートリッジを使用するP90のサイドアームとして使用することを想定して設計されたハンドガンであるが、高い貫通力と20発という装弾数は単体でも高性能ハンドガンと言うに十分な能力がある。民間用としても販売されているが、あまりの高性能のため議論となっている銃である。

 


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01_九四式拳銃
(画像はwikipediaより転載)

 

 九四式拳銃は1934年に日本陸軍によって正式採用された中型オートマチック拳銃である。1945年までに71,000丁が生産された。命中精度が高く、メンテナンス性に優れていた反面、安全性に問題があり、「自殺ピストル」とと呼ばれる。モデルガンではタナカワークス、HWSがダミーカート仕様で販売してる。

 

九四式拳銃(実銃)

 

 

性能

全長 187mm
重量 720g
口径 8mm
装弾数 6+1発
設計・開発 南部銃製造所

 

背景から開発まで

 1930年前後になると日本と中国の間は険悪なムードになっていった。この様な状況の中、陸軍将校は護身用として拳銃を所持していたが、これらは官品ではなく自費で購入したものがほとんどであった。このため外国製の銃が多く、口径もまちまちでることが問題となっていた。日本の国産拳銃も二十六年式拳銃や南部式小型拳銃、南部14年式拳銃はあったが、二十六年式拳銃は旧式のリボルバー、南部式小型拳銃の7mm弾は威力が弱すぎであり、14年式は大型に過ぎた。このため陸軍は将校用の拳銃の開発する必要性に迫られた。

 

開発

 開発はすでに拳銃開発では実績のある南部銃製造所に白羽の矢が立った。設計の要点は14年式と同じ8价討鮖藩僂垢襪海函同時に14年式よりも軽量化することが求められた。これは単なる小型化では対応できなかったため、全く新規に設計を行うこととなった。

 設計は、1929年に始まり、1934年12月12日に九四式拳銃として制式採用、1935年から生産に入った。名称の「九四」とは皇紀2594年の下二桁を取ったもので、それまで元号から命名されていた二十六年式(明治26年)、十四年式(大正14年)等と異なった命名基準となった。1932年には海軍青年将校のクーデター未遂事件である五・一五事件、1935年には岡田啓介内閣による国体明徴声明、1936年には陸軍青年将校による二・二六事件等、時代背景を考えると興味深い。

 機構はショートリコイル方式で内蔵されたハンマーによってファイアリングピンを叩き発火するという発射方式を採用した。ショートリコイルというのは主に大口径拳銃に採用される方式で、反動を利用したストレートブローバックの改良型である。ストレートブローバックは単にカートリッジの反動で自動装填を行うが、カートリッジの威力が強力になると反動が強くなりすぎる。このためバレルを少しだけ後退させ、反動にタイムラグをつけることにより反動を柔らかくするという方式である。

 ハンマー先端にはローラーが付いており、スライドの後退によってハンマーが摩耗することを防ぐ独自の工夫がなされている。スライドとフレームは現在の一般的なハンドガンとは異なり、CZ75やSIGP210のようにフレームがスライドを包み込む方式を採用している。これは当時の日本の工作技術が未熟だったためと言われているが、命中精度の向上には貢献した。しかし同時に将来のカートリッジが大型化には対応できないという拡張性の低さもあった。

 外観は、トップヘビーでグリップは小さいという非常にバランスの悪い形ではあり、実際に重量バランスは劣悪である。これは当時、日本軍将校の間で人気があったブローニングM1910のグリップサイズをそのまま移植し、同時にM1910よりも強力なカートリッジを使用するために発射機構が大型化したためであったと言われている(M1910は32口径ストレートブローバックである)。

 外観の複雑さとは異なり、構造はシンプルであり、部品点数が少ないのも特徴の一つである。このため容易に製造することができ、メンテナンス性も高かった。

 

欠陥

02_九四式拳銃
(画像はwikipediaより転載)

 

 最大の欠点は暴発しやすいことである。これはトリガーの力をハンマーへ送るシアーが外部に露出していることが一番の理由である。外部に露出したシアーが何かの力で押されるとハンマーが落ち、弾丸が発射されてしまうためである。一応、安全装置もあるが、これもシアーを外部から固定するのみであり、安全装置をかけたまま引き金を引くことが出来る。これをやってしまうと安全装置を外した途端にシアーが作動し、ハンマーが落ちて弾丸が発射されてしまうという構造上の欠点がある。(上掲の動画2'36"頃にシアーを押し弾丸を発射している)。

 マガジンキャッチも問題を抱えている。このマガジンキャッチは利便性を考慮して突出している。このため銃の左面を硬い平面に置いたり、ホルスターから出し入れする際にも作動してしまい、マガジンが抜け落ちてしまうことがある。他にもハンマーの力をカーリッジのプライマーに伝えるピンの強度が弱く破損しやすかったり、サイトが小さ過ぎて照準がしにくいという問題もあった。

 本銃に限ったことではないが、太平洋戦争後半になるにしたがって品質は低下していった。特に1945年3月から6月までの最末期の製品の品質は最低であった。検査印の無いパーツや廃棄された九四式拳銃から再利用されたと思われるパーツも存在する。

 

生産期間と生産数

 1935年から1945年6月までに合計約71,000丁が製造された。7月以降の製造日を示す個体は発見されていない。シリアルナンバーがない個体もあるので正確な生産数は不明である。

 

九四式拳銃(トイガン)

 トイガンではガスガンが発売されていなくてモデルガンはHWSから発売されている。中田商店とADVEN、六研が無可動のいわゆる「文鎮モデル」を発売していた。中田製の製品は発売年も古く、ディテールもかなり大雑把であったが、1998年に発売された六研ヴィンテージコレクションの九四式拳銃はABS製で重量は300g、非常に精密に再現されていた。

 他には頑住吉がプラスチック製のダミーカートモデルを発売している。初代モデルは内部構造の再現が比較的精巧であるが、二代目モデルは内部構造は全くのオリジナルで代わりに自動排莢のギミックが備わっている。マガジンは抜けないので単発であるが、マルシン製のモデルガン用8mmカートリッジを装填することができる。どれも現在は販売されていない。

ハートフォード 九四式自動拳銃 中期型

 九四式拳銃のトイガンで完成度が高いのは2010年10月にHWSから発売されたダミーカートモデルである。全長は実物同様187mmで重量はカートリッジ装填時で530g、ABS製でダミーカートが6発付属する。

 

タナカ 九四式自動拳銃 前期型

 九四式拳銃はモデルガンの老舗であるタナカワークスからも発売されている。HWS同様にダミーカートモデルでHW製。重量600g、ダミーカートが付属する。HWSのパーツと互換性があることから同じ金型を使用しているようである。

 

まとめ

 

 九四式拳銃は、十四年式拳銃で使用している8mm弾を使用できる中型拳銃として開発されたが、あまりにも独自の設計のため欠陥が多くあった。最大の欠陥は「暴発」でコック&ロックの状態で保持するのは自殺行為に等しい。このため自殺ピストル(suicide special)というあだ名が付けられた。しかし命中精度は高く、グリップは日本人の手に良くフィットする上にシンプルな構造はメンテナンス性に優れていた。

 


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VZ61
(画像はwikipediaより転載)

 

 Vz61はチェコスロバキア製のサブマシンガンである。実銃では比較的マイナーな銃ではあるが、独特の形状と使い勝手の良さから「その筋」の方には重宝されているようで、各種口径が発売されている他、民間向けにセミオートのみのモデルも発売されている等、比較的人気がある。日本のトイガンでも意外と人気のあるモデルである。

 

VZ61スコーピオン(実銃)

 

 

性能

口径 7.65mm
使用弾薬 32ACP弾(7.65x17mm弾)
全長 270mm(ストック伸長時517mm)
重量 1,280g
発射速度 850発/分
装弾数 10、20、30発

 

概要

 Vz61は、戦車兵や通信兵などの後方支援要員の護身用にチェコスロバキアのチェスカー・ズブロヨフカ国営会社で開発された短機関銃で、1950年代後半にミロスラフ・リヴァージュによってM59という名称で開発された。1961年に完成、そのままチェコスロバキア軍に制式採用された。使用弾は7.65mm×17mm弾で威力は低いものの同時に反動も低く抑えられることからサブマシンガンの弾薬としては操作性に優れている。

 さらにコンパクトに収められたストックとフォアグリップ代わりに使用できるマガジンを装備している上に発射速度を調整できる機能を持っているため小型サブマシンガンとしては操作性は比較的高い。このため各国の公安機関で特殊な工作に携わる職員やテロリストにも愛用されている。

 当初は32口径(7.65mm)のみであったが、その後、380ACP弾(9×17mm弾)仕様のVz64、9mmマカロフ弾(9×18mm)仕様のvz65等も開発された。さらにスタンダードな拳銃弾である9mmパラベラム弾(9×19mm)仕様のVz68も存在する。1984〜1992年までユーゴスラビア(その後セルビア)によってライセンス生産されたM84や民間市場向けにセミオート仕様に改造したCZ91S等があり、現在でも多くの国、地域で使用されている。

 Vz61の構造は、セミ・フル切替式のクローズドボルト機構を採用したストレートブローバックで、エジェクションポートは上部にある。木製グリップ内に収容された発射速度調整装置(レートディリューサー)により1000発/分から850発/分まで調整することが可能である。ストックはレシーバー上部に被せるように折り畳むことができ、使用する際は半回転させて銃後部に固定する構造になっている。

 

VZ61スコーピオン(トイガン)

 

 トイガンでは1981年に唯一ハドソンからモデルガンが発売されている。エアガンでは1987年に東京マルイがエアコッキング式を発売、1988年にはヨネザワからガスガンが発売されている。さらに1997年には東京マルイから再びエアコッキング式が発売、2007年4月には東京マルイから電動ガンが発売されている。2010年頃にはマルゼンがガスブローバック式でモデルアップ、2014年9月26日にはKSCが同じくガスガンで発売している。他には2018年4月に東京マルイがオリジナルモデルのmod.M、2020年12月にはさらにデザートモデルであるmod.Dを発売している。

 

ハドソンVz61スコーピオン モデルガン

 モデルガンでは1981年にハドソン産業が金属製モデルとして発売している。大きさが短銃以上、長銃以下であったため短銃型金属製モデルガンは白または黄色に塗装しなければならないとした46年規制の対象になるか意見が割れたため金メッキ仕上げで発売されたり黒色で発売されたりした。結局、長銃と判断されたことで黒色となった。

 昔のモデルガンでは当然であったが、作動は非常に悪く、取扱説明書にも「火薬を使用したブローバック作動はお勧めいたしません」と驚くようなことも書かれているほどであった。実物はクローズドボルト方式であるが、ハドソン製はオープンボルト方式となっている。

 

東京マルイ No.5 スコーピオン Vz.61 本体セット

性能

全長 270mm(522mmストック伸長時)
重量 1110g
装弾数 58発

 

特徴

 レシーバーは樹脂製、フレーム、ストックは金属製。トリガープルは0.9kg、セミのレスポンスは若干鈍い。初速は75m/s前後、東京マルイ製電動ガンなので命中精度は非常に高い。オプションパーツに純正ドラムマガジン等もあるので楽しめそうだ。バリエーションにModMがあるが、これは東京マルイオリジナルである。20mmレイル 、マズル部分は14mm逆ネジ対応、M-LOKレイルシステム対応等、実銃での流行をきちんと把握したものになっている。

 

マルゼン Vz61 スコーピオン 18歳以上 ガスブローバック サブマシンガン

性能

全長 270〜520mm
重量 1056g
装弾数 30発

 

特徴

 トリガープルは0.8kg。初速70m/s強。クローズドボルト方式でホールドオープンもする。フィールドストリッピングはピンを一本外すだけで出来るものの、ホップ調整にはフィールドストリッピングが必要である。マルゼンの製品だけにデフォルトの命中精度は高いと思われるが、反動が強いため正確に当てるのは熟練が必要である。

 

KSC Vz61 HW 18歳以上ガスブローバックガン

性能

全長 273mm(ストック展開518mm)
重量約 1,550g
装弾数 20+1発

 

特徴

 HW材採用でカーリッジをフル装填した状態の実銃と同重量を再現している。このため軽量さを求めるサバイバルゲーマーには敬遠されるかもしれないが、リアル志向のファンには歓迎されるだろう。マグネシウムボルトにシステム7エンジン、新型チャンバーを採用しているので、命中精度、反動共に高い水準にある。初速70m/s前後、フルオートだと若干低下する。サイトは前後とも可動式である。

 

比較

 一番の違いは重量と装弾数だろう。東京マルイは58発、マルゼンは30発、KSCは20発とかなりの違いがある。重量はマルゼンの1056gに対してKSCは1550gと1.5倍の違いがある。装弾数に関してはKSCが実銃と同じ20発でマルゼンが30発となっている。マルゼン製は外観が若干ディフォルメされているようだが、その分実射性能は高いという感じだ。欠点はマガジンの冷え位で大きな欠点は見当たらない。

 総合的に判断すると実射性能のみを追求するのであれば、間違いなく東京マルイ製電動ガンだろう。それとは別に実銃の操作感、反動等を楽しみたいのであればガスブロということになる。ガスブロは、どちらの銃も甲乙付け難いが、リアリティを追及するのであればKSC、実射性能を追求するのであればマルゼンといったところが定番の答えのようだ。

 ただ実射性能といっても大きな違いは装弾数が20発か30発かということ位だろう。それと重量。私としてはゲーマーのようにゲームでの使用を前提とするのであれば、装弾数が多くて軽量なマルゼン製。これに対して銃自体が好きなモデルガン系お座敷シューターにはKSC製だろう。

 

まとめ

 

 KSC製は重量が実銃と同じで装弾数も実銃と同じというこだわり抜いた仕様だ。2社のスコーピオンの性能を比較してみると、実射性能に関してはどちらも甲乙付けがたいという感じだろうか。マルゼンのガスガンの欠点はマガジンの冷え、セレクターの表示が20→30になっているということ位だろうか。これに対してKSCの欠点は特に無いみたいだ。但し、マガジンの冷えに関する欠点はこっちも同様だろう。KSCの装弾数が20発と少ないことが気になるが、重量が実銃と同じであること(フル装填した状態と同じ)がポイント高い。マルゼンは実射性能を優先し、KSCは外観を含めたリアリティを優先したというところだろう。

 


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MEUSOCM45
(画像はwikipediaより転載)

 

 海兵隊が採用している45口径拳銃である。正式名称は、PISTOL, CALBER .45, MEU(SOC)であるが、日本では一般的にMEUピストルと呼ばれているM1911A1の改良型である。米軍制式採用拳銃であるM9の威力不足に不満を持った海兵隊が保有しているM1911A1のフレームの中で状態の良い物をベースにカスタムを施したモデルである。

 

海兵隊遠征部隊(MEU)とは

 

 MEUとは日本語では海兵隊遠征部隊のことで、創設年は意外に古く、1960年代後半である。普通の海兵隊と違うところは小規模の単位で航空機、戦車も含む支援部隊も持つ自己完結能力を持つ部隊で単独で15日間の作戦行動が可能な常設部隊である。

 

MEUピストル(実銃)

 

 

性能

全長 216mm
重量 1,130g
口径 45口径
使用弾薬 45口径ACP
装弾数 7発
設計・開発 海兵隊他

 

概要

 1985年にアメリカ軍の正式拳銃が45口径M1911A1から9mm口径ベレッタM9に変更された。9mm口径に不満を持っていたアメリカ海兵隊特殊作戦部隊は、45口径の使用を続けることを決定。独自にこれまでのM1911A1拳銃を改良していわゆる「MEUピストル」を製作した。正式名称は「PISTOL, CALBER .45, MEU(SOC)」である。

 これは1945年以前に生産されたM1911A1のフレームの中から程度の良い物を抽出し、フレーム以外のパーツをほぼ新規に購入して製作された。一応、修理部品の調達という名目で製作された。完全に新規で製作されなかった背景には、新規で購入するには議会の承認を得ることが必要だったためである。余談だが、1945年以前に生産されたモデルから抽出された理由は、M1911A1自体が1945年までしか生産されていないからである。

 新規に購入された部品は、スプリングフィールド・アーモリー製のスライド、バレル、バレルブッシング、エジェクター、メインスプリングハウジング等はナウリン・アームズ社、ビーバーテイルセイフティ、リコイルスプリングガイドはエド・ブラウン社、サイトはノバック社、マガジンはウイルソンコンバット社のものが使用されている。特徴としては、固定のハイマウントサイト、アンビセイフティ、ビーバーテイル形グリップセイフティ、パックマイヤー社製ラバーグリップなどである。これらのパーツ、仕様は時期によって異なっている。

 2005年からは供給不足を補うために次期正式拳銃の採用トライアルまでのつなぎという名目で、スプリングフィールド・アーモリー製プロフェッショナルモデルを新規に購入し上記のカスタムを施したモデルを調達していたが、銃の経年劣化、隊員数の増加により、2012年になると45口径拳銃であるM45A1が制式採用されており、現在はモデルに置き換えられつつある。

 

MEUピストル(トイガン)

 

 MEUピストルであるが、モデルガンではタニオ・コバがオープンデトネーター方式のGM7として発売している。ガスガンではWAが前期モデル、後期モデルをガスブローバックで発売している。さらに東京マルイが後期モデルをガスブローバックで発売している。それぞれ完成度は非常に高い。

 

東京マルイ MEUピストル ガスガン

性能

全長 223mm
重量 843g
装弾数 28発

 東京マルイ製なので素材は通常のABSである。実銃を正確に採寸しているようで外観の完成度は非常に良い。リアサイトはノバック社公認。外観上で残念なのは、スライド後方のファイアリングピンが再現されていないことであろう。ここは射手がどうしても見てしまう部分であるためここが再現されていないのは若干痛い。命中精度は非常に高く、トリガープルは0.6kgで切れは良い。初速70m/s 強。グリップはゴムコーティングをしたプラ製であるためエッジが手に当たり痛い。グリップ内には200g程度のウェイトが入っているためグリップを交換すると極端に軽くなる。

 

WA MEUピストル

 

性能(レイトモデル)

全長 223mm
重量 956g
装弾数 28発

 アーリータイプ(初期型)、ミッドタイプ(中期型)、レイトタイプ(後期型)と3種類のMEUが発売されている。バリエーション展開が多いのはWAらしい。グリップは全てメダリオン無しの旧型を再現している。パックマイヤーの純正品ではなくレプリカであるが、旧型グリップは現在では生産されていないのでむしろ貴重である。レイトタイプはロングマガジン。グリップはメダリオン無しのパックマイヤー旧型グリップを再現している。

 レイトモデルの重量は956g。命中精度は高いが、東京マルイと比較すると見劣りする。しかし反動の強さは東京マルイ以上で低温でも他社製品に比べれば比較的作動は良い。重量は1垓瓩ある。リアル志向のファンにはうれしいが、サバイバルゲームに使用するには少し重いかもしれない。WAの製品のほとんどは常時ラインナップされていないが定期的に再販されている。

 

まとめ

 

 実戦で使用されるM1911は最終的にはラバーグリップに大型のアンビセイフティ、エッグホールハンマーにストレートタイプのメインスプリングハウジングとMEUピストルと同様のカスタムを施したものが多い。20mmレイルこそないもののMEUピストルとはM1911の究極の姿であるともいえるだろう。

 


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スタールM1858
(画像はwikipediaより転載)

 

 スタール(スター)M1858リボルバーとは、1858年に開発、翌年から製造されたダブルアクションリボルバーである。このリボルバーの特徴はダブルアクションと共にシングルアクションでの射撃も可能であるということである。モデルガンではHWSが販売している。

 

スタール M1858(実銃)

 

 

性能

重量 1.3 kg
全長 320mm
弾薬 ボールパーカッションケープ
口径 44口径、36口径
機構 パーカッション式
装弾数 6発

 

時代背景

 スタールM1858が開発された当時、金属カートリッジやダブルアクションリボルバーは開発されていたものの、まだまだ一般にはカートリッジを使用しないシングルアクションリボルバーが主流であった。コルトが最初に金属カートリッジを使用するモデルを開発したのが1873年、初のダブルアクションリボルバーを開発したのは1877年であった。1858年に開発されたダブルアクションリボルバーであるスタールM1858がいかに先進的なモデルであったのかがわかるであろう。

 

概要

 スタール社M1858は1858年開発されたダブルアクションリボルバーで、1861年から始まった南北戦争では多くが北軍により使用された。当時、金属カートリッジは開発されていたものの、S&Wが特許を独占していたため本銃は金属カートリッジは使用していない。装填は射手が鉛の弾丸と黒色火薬パウダーをシリンダーに装填し発射する。M1858は基本的にはダブルアクションで使用するが、精密射撃用にシングルアクションでの射撃もできる。ダブルアクションはトリガープルが8.16kgと非常に重いが動きはスムーズである。

 シングルアクションで発射する場合、トリガー後部のスイッチを下げ引き金を引くとハンマーコック状態になる。次にトリガー後方にある突起のような形をしたシングルアクション用トリガーを引くとハンマーが落ちるという構造になっている。ハンマーに現在のリボルバーと同じような指掛けが付いているがこれはシングルアクション用のものではない。

 M1858は、日本にも持ち込まれており、現在でも古式銃として売買されている。生産開始は1859年で、最初のモデルは36口径スタールダブルアクションネービーリボルバーであった。これは1859〜1860年までの間に3000丁が生産された。

 続いて1862〜1863年の間には、口径を44口径に変更したダブルアクションアーミーリボルバーが南北戦争での需要もあり、何と21454丁も製造された。さらに1863〜1864年までダブルアクション機能を廃したシングルアクションアーミーリボルバーが23000丁生産されている。

 スタールM1858はクリントイーストウッド主演監督『許されざる者』で使用されたことでも有名である。

 

スタール M1858(トイガン)

 

 トイガンでは2015年にHWSがモデルガンとして発売している。素材はHW製でHWS社が製作しているだけあって細部まで精密に再現されている。HWであるのでブルーイングも可能である。2020年7月300丁限定生産した。

 

HWS スタール・アーミーリボルバー モデルガン

性能

全長 300mm
重量 720g
装弾数 6発
初速  -
定価 37,000円(税抜)

 

まとめ

 

 スタールM1858ダブルアクションリボルバーはまだダブルアクションリボルバーが珍しかった時代にダブル/シングルアクション両方の機能を持たせた独特のリボルバーである。構造があまりにも特殊であったため後の時代に継承されることはほとんどなかったが、当時としては非常に有用なリボルバーであった。

 


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S&WM4506
(画像はwikipediaより転載)

 

 M645はS&Wが初めて発売した45口径オートである。オールステンレス製で、機構はM39の系譜を受け継いだもののデザインはより洗練されたものになっている。80年代の刑事ドラマ『マイアミ・バイス』の主人公ソニー・クロッケット刑事が使用していたことから日本でも有名になった銃である。

 

M645 M4506(実銃)

 

 

性能

口径 45ACP
全長 218mm
銃身長 127mm(5インチ)
重量 1063g
装弾数 8発

 

概要

02_M4506
(画像はwikipediaより転載)

 

 M645はM39をベースに45口径化したモデルで、1985年に完成、1986年から発売されたS&W初の45口径オートマチック拳銃である。機構はダブルアクションを採用し、マガジンはシングルカラムでオールステンレス製である。S&Wの分類ではセカンドジェネレーションに当たる。M645は1988年に販売が終了され、1989年からは改良型のM4506が発売された。

 このM645のシューティングマッチ用カスタムがM745で、トリガーがシングルアクションに変更され位置調整が可能となった。さらにリアサイト、セイフティが大型化し木製グリップを採用、スライドがスチール製となっている。M745は1986年から1990年まで生産された。

 M4506はM645のマイナーチェンジ版でフロントサイトが左右調整式に変更されたことやグリップが一体型になった等外観上に変更はあるが内部機構に大きな変更はない。別売のスプリングを装着することで45スーパー弾を発射することが出来る。1989〜1999年まで製造された。

 

バリエーション

 M645のバリエーションはM745のみだが、M4506には多くのバリエーションが存在する。オリジナルモデルの他にM4506-1と呼ばれるM4506の修正バージョンがある。恐らく1998年以降のモデルで、これはトリガーガードが角型から丸型に変更され、さらにハンマーとトリガーがスチール製に変更された。フレーム全部の段差もこの時の変更でなくなったのかもしれない。

 M4516は、M4506のコンパクト版で装弾数は7発。M4546は1992年に生産されたM4506のダブルアクション専用モデル。M4563は4.25インチバレル装備でフレームはフルサイズのアルミ製。M4566は同じく4.25インチバレルにフルサイズフレームを装着したもの。フレームはスチール製でダブルアクション専用モデルも存在する。ピカテニー規格のレールマウントを装備している。

 M4567は1992年のみ製造されたモデルで4.25インチバレルにスチール製スライドにステンレス製フルサイズフレーム、チタニウムナイトサイトを装備している。M4505はスライド、フレーム共にスチール製のモデルで1992年に1,200丁のみ生産された。M4586はM4566のダブルアクション専用のものでデコッカーはない。1992年〜2002年までアイダホ州警察の正式拳銃であった。

 余談だが、日本のトイガンでかつてMGCから発売されていたM445というオールスチール製モデルは実在しない。

 

S&Wオートの世代

 S&Wのオートは時代によって大まかに世代分けがなされている。1954年より製造されたM39を初めとする2ケタナンバーのものを第1世代と呼ぶ。そして1985年より3ケタナンバーを使用するものを第2世代、1988年頃より4ケタナンバーを使用するものを第3世代と呼んでいる。

 

M645 M4506(トイガン)

 

 トイガンでは、1987年にLSがコッキング式エアガンを発売、同年ポイントが固定スライドガスガンを発売している。1988年にはMGCがM645、1989年にM745をモデルアップしている。どちらも固定スライドであるが、性能は固定スライドのモデルでは当時最高のものであった。サイクロンバレルを搭載し、ダブルアクション、シングルアクションもきちんと再現されていた。

 さらに外観は、全体にヘアライン処理を施し、ハンマー、トリガー等の主要パーツを除く、ピンやその他のパーツをステンレスで製作していた。マガジンも同様にステンレス製であり、再現度は高かった。そして1990年にはヨネザワからM745、LSからM4506、さらにマルゼンからM4506が発売されるのだが、マルゼンのM4506はMGCに勝るとも劣らない最高傑作であった。

 MGC同様、細部の仕上げのこだわり、ステンレスパーツの多用、現在のガスガンにも匹敵する命中精度等、ガスガン史上の最高傑作と言ってよい。このような細部に凝った作品が生まれた背景には恐らくバブル景気があると思われるが、それはともかく、これらのモデルは今後、ガス、モデルガン共に新製品ででる可能性は大変少ない。

 

東京マルイ モデル645 エアーハンドガン

 現在発売されている数少ないM645。東京マルイ製の10歳以上対象のエアーガン。パワーは全ての都道府県の条例に違反しない低パワー。東京マルイなので命中精度はそれなりに高いが室内プリンキング用と考えた方がいい。室内では逆に低パワーのため部屋を傷付ける必要がないのはありがたい。

 

青島文化教材社 BBアクションガンシリーズ No.5 M645 完成品

全長 
重量 87g
装弾数 8発

 模型で有名なアオシマが発売しているコッキング式エアーガン。対象年齢8歳以上。左右分割式のスライド、フレームを反対側からねじ止めしているため、外観の完成度は今ひとつであるが定価が1000円と安価なのがありがたい。マガジンキャッチはダミー。マガジンは所謂「割箸マガジン」である。初速は20m/s 強と安全設計。性能に関係なく遊びたい人向けのエアーガン。低パワーで室内を傷付ける心配がないので室内での使用に最適。

 

東京マルイ No.4 S&W PC356 フルオート 10歳以上電動ブローバック

 M645ではないが、S&W製オートをモデルアップしたもの。PC356はS&Wのカスタム部門であるパフォーマンスセンターが製造した45口径オート。実物は高級カスタム銃であるがトイガンではお値打ち。実銃にはないフルオート機能で楽しめる。但しパワーは10歳以上のものなので低い。

 

まとめ

 

 S&WM645、M4506は80年代に開発された45口径オートであった。本銃を最も有名にしたのはドラマ『特捜刑事マイアミバイス』で主人公ソニー・クロケットがブレンテンに次ぐ2代目愛銃としてM645を採用したことだろう。M4506も3代目愛銃として採用されている。ステンレス製の美しい銃である。

 

 


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HK45

 

 HK45は、USPピストルを基に改良された45口径拳銃である。元(現)デルタフォースの隊員の意見を参考に設計された特殊部隊用の銃で、射手の手の大きさに合わせてグリップのサイズを変更できるという特徴がある。45口径であるが、ダブルカラムマガジンを採用しており、装弾数は10発と多い。

 

HK45(実銃)

 

 

性能

口径 45口径
全長 194mm
銃身長 115mm
重量 785g
装弾数 10+1発
作動方式 ティルトバレル式ショートリコイル

 

概要

 1993年、H&K(ヘッケラー&コッホ)はUSPという40S&W口径のピストルを開発した。これはポリマーフレームを採用した拳銃でのちに45口径バージョンも登場する。このUSPはヒット作となり、ドイツ連邦軍や日本のSAT、自衛隊の特殊作戦群にも採用されている。

 しかしグリップが大型であり、小柄な体形の使用者、特に女性使用者から苦情が出た。2001年には、この問題に対応してUSPコンパクトをベースにH&KP2000が開発された。苦情のあった太すぎるグリップは、グリップバックストラップを交換することにより大きさを調整できるようにし、さらには左利き射手に対応するために操作系統も交換できるようになった。

 これを基に2006年に開発されたのがH&KP30で、P30はグリップパネルも交換することが可能でありマウントレールもピカティニー規格を採用することで汎用性を高めた。このP30を米軍のSOCOM(合衆国特殊戦統合軍)で行われたM9拳銃の後継トライアル用に45口径を使用できるように改良したのがHK45である。このSOCOMトライアル自体は2006年に無期限延期になってしまったが、HK45は2007年にショットショーで公開され、民間向けとして販売された。

 

特徴

 設計に当たっては元(現)デルタフォースの隊員の意見を参考にされた結果、トリガーガードは大きめに、全体としては角が落とされ滑らかな形状になっている。さらにUSPで採用されたポリマー製マガジンは金属製に戻された。設計に参加した元デルタフォースの隊員であるラリー・ヴィッカーズによるとトリガーストップを組み込むことを提案したが受け入れられなかったという。

 

バリエーション

 HK45を小型化したHK45C、さらに法執行機関向けにサプレッサー取付用のネジ山を切ったHK45Tモデル。それを小型化したHK45CTモデルが存在する。HK45CTモデルは米海軍特殊部隊SEALSに制式採用されているようである。

 

HK45(トイガン)

 

 トイガンでは東京マルイ、KSC、KWA、UMREXの4社から発売されている。東京マルイからはHK45、HK45タクティカル、HK45電動ガンが発売されている。電動ガンはフルオート可能である。KSCからはABS製HK45、スライドHWのモデルが発売されており、KWAからはメタルスライドモデル、UMAREXからはHK45CTのブラック、タンカラーモデルが発売されいる。

 

KSC HK45 スライドHW (18歳以上ガスブローバック)

全長 204mm
重量 900g
装弾数 29発

 旧MGCの流れを汲むモデルガンメーカーのKSC製HK45。モデルガンメーカーだけあって完成度は高い。命中精度も新型チャンバー採用以来、東京マルイ製に伍するほど高くなった。外観の完成度と実射性能を両立させた点においては最高レベルであるが、スライドストップノッチを採用していないため金属製スライドストップによってプラ製のスライドが削れてしまうという欠点がある。

 

 重量はHWスライドを採用したことにより900gと実銃にせまる重さ、装弾数29発、バックストラップが付属している。細部も正確に再現するKSCだけにコッキングインジケーターも赤色をちゃんと再現している。マガジンを挿入してもスライドを引かないとトリガーを引くことができないというリアルライブオペレーションや実銃同様にマガジン口から工具を使うことによってトリガーの作動を止めるロックアウトデバイス(作動凍結キー)も再現されている。15mmの大型シリンダーにエンジンはシステム7。初速80m/s 前後とちょっと高めである。トリガープルは、ダブル2.8kg、シングル1.1kgと平均的である。

 

東京マルイ HK45 18歳以上ガスブローバック

全長 204mm
重量 782g
装弾数 26発

 業界最大手のエアガンメーカー。外観の正確さとい命中精度の高さは他の追従を許さない。特に命中精度の高さに関しては驚異的。サバイバルゲーム等、射撃性能を求めるユーザーであれば東京マルイ一択であるといえる。重量782g、装弾数26発、ショートリコイル機能(もちろん擬似)、デコッキング機能もある。トリガープルはダブル2.4kg、シングル1.2kg、15mmの大型シリンダーを採用しており、初速は70m/s 弱。グリップアダプターが付属する。トータルクオリティは高い。

 

Umarex/VFC HK45 Compact Tactical ガスブローバック BK

 海外メーカーのUMAREX。生産しているのはVFCである。基本的な機構はKSCのものを参照しているようだ。メタルスライド装備であるが、トリガーの形状が異なったり、スライドが浮いている個体もあるようで日本製に比べるとやはり品質の低さは否めないようだ。ただ、メタルスライドは作動も重くなる上、法的にもグレーなので個人的にはおススメしない。

 

KWA HK45 メタルスライドver

 KWAはKSCの製品を生産しているメーカーなので内部機構は(恐らく)KSC製そのものだろう。KSCと異なりスライドはメタルなのでノッチによる削れの問題は起こらない。但し、刻印は印刷なのでリアリティの点では若干劣る。ただ、メタルスライドは作動も重くなる上、法的にもグレーなので個人的にはおススメしない。

 

まとめ

 

 特殊部隊用に開発されたHK45。設計には元デルタフォース隊員である、ラリー・ヴィッカーズが参画しているだけあって性能、操作性に関しては問題無さそうである。ポリマーフレームも登場当初は耐久性に不安があったが既に約40年経た現在、ポリマーフレームに関する問題はあまり無いようだ。45口径で12発の装弾数を誇るHK45。現在、最高の拳銃の一つかもしれない。

 

 


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レイジングブル
(画像はwikipediaより転載)

 

 トーラスレイジングブルはジャンレノ主演映画『WASABI』で一躍有名になった銃である。この銃はブラジルのトーラス社(タウルスと表記されていたこともある)が1997年に発売した大口径リボルバーで、ガスガンでは唯一マルシンが販売している。実銃の性能についてとこのガスガンの性能についてもみてみたい。

 

レイジングブル(実銃)

 

 

性能

全長 267mm
重量 1,430g
使用弾薬 454カスール弾他
装弾数 5発
作動方式 ダブルアクション

 

概要

 トーラス社とは1939年に設立された会社でブラジルに本拠を置く銃器メーカーである。日本ではかつては「タウルス」と呼ばれていたこともある。設立からしばらくはS&Wやコルト等一流メーカーのコピー品を製造するメーカーであったが、1970年にS&Wの親会社に買収、S&W系列となる。1977年には再び独立するがアメリカ市場ではブラジルのコピー品メーカーという印象は残り続けた。

 トーラス社に画期が訪れたのは1997年に発売した454カスール弾を使用するレイジングブルリボルバーの販売であった。454カスール弾というのは44マグナム弾を上回る威力と反動を持ったカートリッジであまりの反動に実用性が疑問視されているほどであった。トーラス社はこれを実用可能なレベルまで引き上げた。このトーラスの技術力にアメリカ市場は舌を巻くことになる。

 具体的な仕様は、まず454カスールの強烈な反動を抑制するためにバレル下部にアンダーラグを装備、さらにバレル上部には8個のマグナポートを設けてた。そして、これらによって軽減された反動を標準装備のラバーグリップによりさらにマイルドにしている。

 また、本体の材質はステンレス製でシリンダーは前後のラッチによってしっかりと固定することで強力なカートリッジの発射に耐えられるように設計されている。これらによってレイジングブルは454カスールを発射できる実用可能なリボルバーとして誕生した。因みに、ハンマー後部に鍵穴があり銃自体に鍵をかけることが出来るなど安全性にも配慮されている。

 454カスール弾が最も有名であるが、他にも各種口径モデルが発売されている(下記バリエーション参照)。現在生産されているのは44マグナム、454カスール、45ロングコルトのみだ(因みに500マグナムは2007年に生産中止したようだ。)。このレイジングブルの登場はトーラス社を一流メーカーに押し上げることとなった。ジャンレノ主演の『WASABI』で主人公が使用したことでも有名である。価格は1,203.79ドルである(2020年7月現在)。

 

バリエーション

 材質はステンレス製と一部スチール製がある。バレル長は2.25インチ、4インチ、6.5インチ、8.4インチ、10インチモデルが発売されている。

 カートリッジのバリエーションは、かつては仕様M218(218ビー弾)、M22(H22ホーネット弾)、M30C(30カービン弾)、M416(41マグナム弾)、M45(45ロングコルト弾)、M480(480ルガー弾)、M500(500S&Wマグナム)、M513(ウルトラ45ロングコルト弾、410ショットシェル弾)、M528(28ゲージショットシェル)など、多彩なバリエーションがあったが、現在は44マグナムのM444、その4インチ仕様のM444アルティメイト(ブルー仕上げモデルあり)、M454(454カスール弾)、M513レイジングジャッジ(454カスール弾)のみである。

 

レイジングブル(トイガン)

 

 トイガンでは販売しているのはマルシンのみである。モデルアップしたのは44口径モデルで、8mm仕様と6mm仕様がある。さらにCO2モデルも発売が予定されている。構造は80年代からのシンプルなグリップ内にガスタンクを設けるというもので十分にタイムプルーフされたエンジンである。バリエーションは6.5インチモデルと8.375インチモデルがあり、それぞれHW、シルバーメッキモデルがある。

 Xカートリッジ仕様でカートリッジはリアルに再現されているが、シリンダー内は改造防止のため切り抜きがある。実銃同様のキー式の安全装置やシリンダー前後のラッチも再現されている。このシリンダーラッチは後方に下げるとハンマー、トリガーが引けなくなる。これは実銃にはないマルシン独自の安全装置である。重量はHWだと1堊宛紊如▲ートが31g。6発装填するので186g増えることとなる。8mm弾仕様だと、初速は50m/s 強で命中精度はリボルバーにしては比較的高い。

 

まとめ

 

 トーラスレイジングブルはトーラス社の大ヒット製品となった。大口径弾を発射するハンドガンはハンティング用としての需要と同時に趣味としての需要もある。発売当時はトーラス社というのは「ブランド」ではなかったが、この銃の登場により米国市場で無視できない存在となった。記念碑的な銃である。

 

 


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01_コルト25オート
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルト(FN)ポケット25オートとは、1906年にベルギーFN社より発売されたジョン・ブローニング設計の超コンパクトハンドガンである。1908年にはコルト社が製造権を購入して製造販売している。このためほぼ同じモデルがFN社とコルト社によって販売されているという稀有な銃でもある。カートリッジは25ACP弾で装弾数は6発。ストレートブローバック方式で撃発機構はストライカー方式を採用している。

 

コルトベストポケット(実銃)

 

 

性能

全長 114.3mm
重量 367g
口径 25口径
使用弾薬 25ACP
装弾数 6発
設計・開発 ジョン・ブローニング / FN社、コルト社

 

開発

02_FN25オート
(画像はFN社製25ポケット wikipediaより転載)

 

 日本ではコルトポケット25オートとして有名な小型拳銃である。ベストのポケットにも入ることからコルト・ベスト・ポケットとも呼ばれる。ベルギーのFN社とアメリカのコルト社がほぼ同じ製品を製造販売した稀有な銃でもある。この経緯であるが、1900年代初頭、コルト社がポケットピストルのプロトタイプを開発した。これはデザインも機能もあまり洗練されたものではなかったが、これに注目したベルギーに在住していたジョン・ブローニングはデザインを改良、グリップセイフティ等も新たに内蔵したポケットオートを開発。FN社によってM1905として発売された。これに目を付けたコルト社は製造権を購入、コルトM1908ベストポケットとして製造販売したというもののようだ。

 カートリッジはブローニングが新たに開発した25ACP弾で装弾数は6発、撃発機構はストライカー方式、ストレートブローバックというシンプルなものであった。安全装置は右側面にサムセイフティとグリップセイフティ、1916年(または1917年)にはマガジンセイフティが追加された。生産はFN社製が1906年から1959年、コルト社製のものが1908年から1948年(1941年とも言われる)まで行われた。コルト社製だけでも42万挺が生産されたと言われるほど人気の高い銃でコピー品も含め様々なバリエーションが生まれている。

 

ベビーブローニング

 

 

性能

全長 104mm
重量 275g
口径 25口径
使用弾薬 25ACP
装弾数 6発
設計・開発 デュードネ・ザイーブ / FN社

 

 大ヒットしたFN社製M1906であったが、多くの海賊版が発売されたためオリジナルのFN社製品の販売が圧迫されてしまった。このためFN社はM1906の改良型の開発を開始した。設計はブローニングハイパワーを設計したことで有名なデュードネ・ザイーブが担当、1927年にはグリップセイフティの省略等、さらなる軽量化に成功したベビーブローニングを完成させた。生産は1931年から始まり、1960年にはM1906の生産はほぼ終了、ベビーブローニングも1979年には生産を終了したが、その後、フランスのMAB社が製造権を引き継ぎ、1979〜1983年まで生産、さらにパテントを引き継いだ米国のメーカーにより現在でも生産が行われている。

 

ジュニアコルト

 

性能

全長 111.8mm
重量 368g
口径 25口径
使用弾薬 25ACP
装弾数 6発
設計・開発 アストラ社、コルト社

 

 

 1948(1941)年に生産が終了したベストポケットであったが、それに代わるものとしてコルト社は1958年よりスペインのアストラ社が生産していたアストラ・カブ(アストラ2000)をコルト社のブランドとして輸入販売、1968年に銃器の輸入規制が行われるまで約6万4000丁が輸入された。その後、コルト社は1970年よりジュニアコルトを国内生産して販売、1974年まで製造販売を行った。

 ジュニアコルトは、ベストポケットと口径、全長はほぼ同じであるが、ベストポケットと異なりハンマー方式を採用、マニュアルセイフティもトリガーガードの付け根に変更されている。

 

コルト25オート(トイガン)

 

概要

 1966年にコクサイ(当時はインターナショナルガンショップ)から金属製のモデルガンとして発売されたのち、1982年にABS製モデルガンとしてリニューアルされた。当初から再現性は高かったがリニューアルされたモデルは特に実銃に忠実に再現されている。エアガンでは1986年にヨネザワからエアーコッキングモデルとして発売、1988年にはマルシンのブランドレプリカから固定スライドガスガンが発売されている他、クラウンもエアーコッキングモデルを発売している(発売年不明)。他にもブローニング社が改良を加えたモデルであるベビーブローニングが1982年にハドソン産業からモデルガンとして発売、1986年にヨネザワからエアーコッキングモデルで発売、1990年にはナガノから固定スライドガスガンとして発売されている。1982年にはマルシンがベストポケットの後継モデルであるジュニアコルトを発売、WEがガスブローバックモデルを発売している。

 

HFC コルト25オート 固定スライドガスガン

性能

全長 110mm
重量 164g
装弾数 7発
初速 45m/s前後
定価 3,000円

 台湾製のガスガンである。固定スライド方式でフレームは「モナカ」、マガジンは「割箸」という古いファンには懐かしいガスガンである。刻印はパテントの関係で入っておらず、グリップセイフティもダミーであるが、初速は45m/s前後と比較的強力である。トリガーとサムセイフティ、アウターバレル、バレルは金属製でバレルはこれも懐かしの可動式である。命中精度は「このサイズにしては」良い。

 

クラウン コルト25オート エアーコッキングガン

性能

全長 120mm
重量 76g
装弾数 6発
初速 36m/s前後
定価 1,500円

 クラウン製のエアコッキングガンである。外観のリアリティは銃身が突出している等、お世辞にも良いとは言えないが、コルトの刻印やランパンコルト(コルトの馬のマーク)はちゃんと入っている。マガジンはフルサイズでコッキングは少し重め、命中精度は期待してはいけない。この手のトイガンで性能を追求するのは無粋である。昔ながらの楽しめるトイガン。

 

マルシン コルト25オート モデルガン

性能

全長 112mm
重量 230g
装弾数 6発
初速  -
定価 19,000円

 モデルガンの老舗マルシンが1982年に発売したコルトジュニア。当初はABS製であったが、現行モデルはHW材を使用しており、発火が出来ないダミーカート仕様である。バリエーションとしてはサイレンサー付きモデルも発売されている。モデルガンとしては唯一のモデルアップなので貴重な一丁である。

 

まとめ

 

 コルト(FN)ベストポケットは2社が同じモデルを発売しており、その後も改良が施されたりスペインのアストラ社の後継機種が導入されたりと変遷が分かりにくい。この銃専用に開発された25ACPは「25ACPを人に向けて撃ってはいけない。撃たれた奴はカンカンになって怒るからな」というジョークを生むほど威力の低い銃である。しかし本銃は改良型が現在でも生産されているほどの傑作銃であり、天才銃器デザイナーであるジョン・ブローニング、デュードネ・ザイーブの面目躍如といったところであろう。

 

 


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