トイレで読む向けブログ

全国のトイレ人よ立ち上がれ! 〜 since 2005 〜

銃 -gun-

ニューナンブM60
(画像はwikipediaより転載)

 

 ニューナンブM60とは、1960年に日本警察に初めて納入された国産リボルバーである。S&Wのリボルバーをベースに独自の改良を加えた銃で、命中精度はS&W社のJフレーム拳銃よりは高い。日本警察は2003年頃よりM37を制式採用しているため現在は生産されていない。

 

ニューナンブM60(実銃)

 

 

性能

全長 198mm
重量 670g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾
装弾数 5発
設計・開発 新中央工業

 

背景から開発まで

 戦後の日本の警察官は当初は米軍から貸与された拳銃(一時的には南部十四年式等の旧日本軍の拳銃も使用した)を使用していたが、老朽化が進んだ上に種類も雑多であったため新拳銃の開発が志向された。

 

開発

 1956年9月、日本兵器工業会(のちの日本防衛装備工業会)が通産省指導の下に拳銃研究会を設置し検討を開始した。1957年には新中央工業(のちミネベアの一部門)が開発を開始した。新中央工業が開発した拳銃はリボルバーとオートの2種類であった。1959年11月性能試験が行われ、リボルバー型が採用、1960年に納入が開始された。尚、オート型はM57Aと呼ばれ、のちに自衛隊の次期制式拳銃のトライアルに改良型M57A1が提出されたが不採用となりSIGP220が制式採用された。

 ニューナンブM60はS&W社のリボルバーをベースとしており、装弾数は5発である。大きさはS&WのJフレームとKフレームの間位の大きさであり、固定サイトにグリップ下部にはランヤードリングが装備されている。バックストラップ部分は後方に張り出しており、S&Wのリボルバーと異なる独自の形状となっている。集弾性能は非常に良く25mで5cm程度にまとまる。

 生産当初の銃はシリンダーの強度に問題があったが、1961年以降生産品については問題は解消している。1964年からはサイドプレートのスクリューの数が3本に減らされ、1980年代にはシリンダーラッチの形状が変更、同時期にグリップパネルの形状も小指がはみ出さないように下部前方が延長されている。1999年に生産終了している。バリエーションとしては2インチ型と3インチ型があり、1960年代に153mm(6インチ)銃身にバレル下部にアンダーラ、フルアジャスタブルサイト、同グリップを装備したM60サクラという競技専用銃が3丁試作されている。

 

 

ニューナンブM60(トイガン)

 

概要

 トイガンでは、大友商会がニューナンブM60を発売していた。これはシリンダーのスイングアウトのみ可能なほぼ無可動ダミーカートもでるであった。発火式モデルガンではHSWから「J-police」として発売されているが、これはS&WのチーフスペシャルをニューナンブM60形状にしたモデルなので大きさが若干小さい。ガスガンはマルシンから8mm弾仕様と6mm弾仕様で「ポリスリボルバー」として発売している。これらのメーカーが「ニューナンブ」という名称を使用できないのは、ニューナンブという名称が商標登録されているからだそうである。

 

マルシン ポリスリボルバー ガスガン

性能(3インチHW)

全長 200mm
重量 415g
装弾数 5発

 「ポリスリボルバー」として新規に設計されたものなので今まで発売されたトイガンの中で一番完成度は高い。2インチ、3インチモデル、実銃にはないシルバーモデルも発売されている。シリンダー内部は改造防止のため切り抜きされている代わりにカートは真鍮製のフルサイズである。初速は60m/s弱で命中精度は「カート式リボルバーにしては」良い。

 

まとめ

 

 S&Wリボルバーの亜流といって良いであろう。命中精度は非常に高い。日本の国産兵器全般に言えることであるが、需要が国内のみであり競争にさらされていないために性能が「今ひとつ」である場合が多い反面、価格は非常に高い。これはあくまでも市場が小さいからであって製造メーカーが暴利を貪っている訳でもなく、むしろ赤字のメーカーも多い。ここまでして「国産兵器」に拘る必要もないと思うのだが、日本という国は変化することが苦手な国なので仕方がないのかもしれない。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

モーゼルC96
(画像はwikipediaより転載)

 

 マウザーC96とは、ドイツマウザー社が開発したショートリコイル機構、ダブルカラムマガジンを採用した大型拳銃である。独特の形状からステータスシンボルとして所有する軍人が多かった銃である。トリガー前方にマガジンがあり、フロントヘビーであったため命中精度は比較的高く、さらに専用のストックを使用することでカービンとして使用することもできた。これをフルオート、脱着式マガジンに改良したのがM712である。なお、本記事では日本独特の読み方である「モーゼル」ではなく「マウザー」表記で統一する。

 

モーゼルC96(実銃)

 

 

性能

全長 308mm
重量 1,100g
口径 7.63mm
使用弾薬 7.63x25mmマウザー弾
装弾数 10発、20発
設計・開発 フィデル・フェーデルレ / マウザー社

 

開発

02_マウザーC96
(画像はwikipediaより転載)

 

 1893年、マウザー社の従業員であったフィデル・フェーデルレは大型拳銃の設計を開始した。当初、モーゼル社は大型拳銃の開発には難色を示していたが、結局は「マウザー」の名称を冠することを決定、公式に開発が進められた。1895年にはほぼ完成、1896年には生産が開始された。

 発射機構は一般的なショートリコイルでカートリッジから弾丸が発射されると銃身も含めた上部が後退、一瞬遅れてボルトが後退するようになっていた。装弾数は10発でトリガー前方の弾倉に装填する。初期のタイプは脱着式マガジンを装備していないためホールドオープンした状態で上部からクリップに装填されたカートリッジを押し込む。弾倉内はダブルカラムマガジンとなっている。

 1930年にセイフティが改良され安全性が向上している。ネジはグリップを留めるネジ1本しか使用していないためフィールドストリッピングは付属のクリーニングロッドのみで可能である。スライド式のオートマチックではないが、トリガー前方にある弾倉がアンダーラグの役割を果たすため比較的命中精度が高い。さらにグリップ後部に専用のストックを装着することにより命中精度を高めることが可能であり、カービンとしても使用された。

 個性的な形状で信頼性が高く高価であったことからステータスシンボルとして20世紀初頭には非常に人気があり、のちにイギリス首相になるチャーチル、アラビアのロレンス等の著名人を始め、大量に輸出された中国でも将軍達が愛用していたと言われている。生産は1896年から始まり、1937年に終了しており、その間に110万丁以上が生産された。

 

 

バリエーション

03_マウザーC96
(画像はwikipediaより転載)

 

 多くのバリエーションが存在する。有名なバリエーションとしては9mmパラベラム弾仕様に変更したレッド9がある。これはドイツ軍が制式採用している9mmパラベラム弾を使用できるように改良したもので7.65mm弾を誤って装填しないようにグリップに赤く「9」の文字が彫り込まれていた。中国では1928年に45ACP弾仕様のモデルも開発されており、これは山西17式と呼ばれる。

 1921年には、銃身長を3.9インチに変更してグリップを太くしたものがロシア向けにも出荷されており、これはボルシェビキマウザー(「ボルシェビキ」とはレーニンが率いたソビエト共産党の前身組織)を省略して「ボロマウザー」と呼ばれている。これは1930年に生産が終了している。

 M713(M1931)はC96をフルオート射撃可能にしたモデルで初めて脱着式弾倉が採用された。このM713を改良して信頼性を高めたのが有名なM712である。これは10連または20連の脱着式マガジンを装備しており、専用のストックを装着してカービン銃として使用することもできるが、反動を抑制する装置が何もないため反動を制御することが非常に難しい。さらにM712をセミオートのみとしたM714、C96の側面の凹凸を無くして磨き上げたモデル、弾倉を小型化した6連発モデル等、数多くのバリエーションが存在する。

 

モーゼルC96(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは1963年に国際ガンクラブ(のちのコクサイ)から発売された。さらに1968年にはホンリュウ(のちのハドソン)からモーゼルミリタリーが発売されている。1970年にはMGCがモーゼルC96(レッド9)、翌年には長銃身モデルも発売している。1971年にはハドソンがM1930を発売したが、これはMGCのコピーである。1982年にはマルイがモデルガン組み立てキットでM712を発売、1983年にはマルシン工業がABS製で完成品、キットの両方を発売した。

 1984年にはブローバックモデルを発売している。1985年にはマツシロがカート式エアガンでマウザーをモデルアップ、1989年にはフジミ模型がセミフル切替式ブローバックガスガンでM712を発売している。1993年にはマルシン工業が金属製モーゼルM712を発売、1996年にはフランクリンミント社がM1932を発売している。2001年頃にはマルシン工業が固定スライドガスガン、2006年には8mmBB弾仕様でガスブローバック、2011年には6mm仕様で発売されている他、海外メーカーでもWEがモデルアップしている。

 

マルシン モーゼルM712 モデルガン

性能

全長 296mm
重量 1,140g(ABSは720g)
装弾数 10,20発

 金属製とABS製の2タイプで発売されている。マウザーミリタリーのモデルガンとしては後発にあたる。設計自体は古いが現在入手可能な唯一のモデルガンである。マウザー社公認モデル。

 

マルシン モーゼルM712 ガスガン

性能

全長 296mm
重量 1,310
装弾数 9発(ショート)25発(ロング)

 2011年に発売されたモデル。それまで8mm仕様であったものを6mmに変更したモデル。構造は8mmと変わらない。初速は6mmモデルでは70m/s前後と平均的、命中精度も可もなく不可もなしといったところである。ハンマーのロックが甘いためバースト射撃になってしまうという欠点が指摘されている。他にも生ガスを吹く個体があることやショートマガジンの装弾数が実銃よりも少ないというのも欠点といえる。マウザー社公認モデル。

 

まとめ

 

 マウザーC96はその独特の形状から熱狂的なファンが多い。19世紀後半では未だ脱着式マガジンの信頼性が低かったこともマウザーC96が脱着式マガジンを採用しなかった理由であるが、コルト社がパテントを持っていたからだとも言われている。現在では大型で重量もあり、マズルブレーキなどの反動を緩和する装置もない銃であるため実用性は低いがコレクターを魅了して止まない銃である。

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_M1851navy
(画像はwikipediaより転載)

 

コルト1851ネービー

 

 

性能

全長 330mm
重量 1,200g
口径 36口径
使用弾薬 -
装弾数 6発
総生産数 約272,000挺
設計・開発 サミュエル・コルト / コルト社

 

概要

 1848年に発売されたドラグーンモデルは非常に完成度の高いモデルであった。さっそくテキサス海軍もこれを採用したものの実際に運用してみると大きな問題があることが判明した。ドラグーンモデルは44口径で重量が1.9kg、威力が強く高性能ではあったが、屈強な海軍の軍人といえども常時携行するには大きな負担であった。要するに重すぎるのだ。

 現在の銃と比べてみると、同じ44口径のハンドガンであるS&WM29 44マグナムの6.5インチモデルの重量が約1.5kg、それよりも400g重いハンドガンであることを考えるとその重さが分かるというものだろう。さらに当時のハンドガンはパーカッションであり、非常に装填に時間がかかるため2挺携行することが多かった。海軍軍人が2挺携行していたのかは分からないが約4kgを腰に下げているのは相当な負担である。ただ、威力は同じ44口径でも黒色火薬を使用するパーカッションリボルバーと無煙火薬を使用するマグナムリボルバーでは比べ物にならない。当時の製鉄技術では大型化するより仕方が無かったのだ。

 技術がどうあれ、人間の体力というものは現代人とそれほど変わるものではない。やはり海軍に限らず1.9kgの銃を持ち歩くというのは容易でない。そこで軽量なハンドガンが求められた。そこに搭乗したのが1851ネービーリボルバーである。1851ネービーの重量は1.2kg。これは現代では十分に重量級のハンドガンに分類されるが170年前では十分に軽量なハンドガンであった。但し前述の技術的な問題もあり軽量化した分、口径は36口径と小型化されている。

 

 

現在では低威力

 全長330mm、重量1.2kgの1851ネービーの図体を見て、36口径というと小型化されたとはいえ相当な威力があると思われるかもしれないが、実際の威力は大したことはない。当時の36口径の威力はというと現在の380ACP相当である。あまり詳しくない読者のために説明しておくと、380ACPとは中型オートのカートリッジでワルサーPPや日本の警視庁でも採用されているSIG230が使用するカートリッジだ。これらの重は基本的に護身用でコンシールドウェポンと呼ばれる服の下等に隠し持つためのハンドガンである。

 1851ネービーの36口径とは、それらの銃に使用する程度の威力でしかないのだ。しかしそれでも1.2kgに重量が軽減されたのは大きかった。2挺携行した場合、重量が3.8kgから2.4kgとそれこそM29一挺分軽減されたのだ。当然、この銃は売れまくった。あの有名な「ピースメーカー」が発売されるまで製造され続け、総生産数は272,000挺とドラグーンモデルの11倍以上が製造された。やはりみんな威力は弱くても軽い方がいいのだ。

 1851ネービーの口径は36口径と書いたが、実は極少数34口径のモデル、さらには40口径という少し大きめの口径のモデルが僅か5挺のみ試作されているがどちらも試作に留まったようだ。試作された理由は不明だが、さらなる軽量化を目指した34口径モデル、高威力化を目指した40口径モデルといったところかもしれない。

 1870年頃になると金属製カートリッジが主流となっていき、1873年には、コルト社のリボルバーの傑作中の傑作である「ピースメーカー」が登場する。それでも1851ネービーは、38口径の金属製カートリッジ仕様に変更されたりしながら世界各国で長く使用され続けた。

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

コルトディテクティブスペシャル
(画像はwikipediaより転載)

 

 ディテクティブスペシャルとは、コルト社が1927年に発表した世界初の「スナブノーズ」リボルバーである。発売当初はその過激なまで斬新な外観は衝撃的だったという。現在では一般的となってしまっているが新しいスタンダードを作り出した銃と言える。コルトポリスポジティブを改良した銃で、口径は38スペシャル弾で装弾数は6発である。余談だが、ルパン三世の登場人物、次元大介の愛銃はM19であるが、最初期のパイロットフィルム版だと愛銃は「コルトエグゼクティブ」ということになっている。もちろん「コルトエグゼクティブ」という銃は実在しないが、恐らくこのディテクティブがモデルになったのだろうという私の勝手な推測である。

 

ディテクティブスペシャル(実銃)

 

 

性能

全長 178mm
重量 660g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾
装弾数 6発
設計・開発 ジョン・H・フィッツジェラルド / コルト社

 

開発

02_フィッツスペシャル
(画像はフィッツスペシャル wikipediaより転載)

 

 コルト社の従業員であったジョン・フィッツジェラルドは1920年代半ばにスナブノーズのコンセプトを考え出した。これは銃身とエジェクターロッドを2インチに短縮、トリガーガードの前半分を切断し、ハンマーの指当て部分を切断してデホーンド化した通称「フィッツスペシャル」を製作した。トリガーガードの切断を除けば、現在では珍しくない形状であるが、当時としては過激であり挑戦的なコンセプトであった。

 このコンセプトに影響を受けたコルト社は1927年、コルトポリスポジティブの銃身を2インチとしたディテクティブスペシャルを発売し大ヒット商品となった。生産は1927年から1995年まで続けられた。1期モデルは1927年から1946年まで生産されている。半月形のフロントサイトが特徴である。1933年にはグリップの後端の形状が携行しやすいように緩やかに成形された型が標準となったが、それ以前の形状のグリップも1940年まで生産されていた。

 1947年から1972年までの2期バージョンはフレームの前後幅が延長されたモデルで3インチバレルモデルも追加されている。1973年からはエジェクターロッドにバレルシュラウドが追加された3期バージョンが登場したが、1986年には販売不振により生産が終了した。1992年にコルト社は破産、翌年には活動を再開するが、この時にディテクティブスペシャルの生産も再開する。第4期のディテクティブスペシャルはラバーグリップにステンレス製モデルも追加されたが1995年に生産が終了した。

 1997年からは安全装置を新設して2インチモデルのみが発売されている。1998年には357マグナム弾にも対応している。

 

 

バリエーション

03_コルトディテクティブスペシャル
(画像はwikipediaより転載)

 

 1928年に38S&W弾、22LR弾を使用するバンカーズスペシャルが発売されたが、第二次世界大戦によって製造中止となった。1950年にはアルミフレームのコルトコブラが登場、1981年には生産終了、2017年より再販している。1951年にはシリンダーもアルミ製にしたエアクルーマンを発売したが強度不足により生産中止となった。1955年には、コブラのグリップを短くしたコルトエージェントも登場、生産休止を挟み1986年まで生産された。1955〜1956年には3インチバレルにした上、グリップを短くしたコルトクーリエが発売されている。コマンドスペシャルは表面をパーカーライジング処理、ラバーグリップを装着したモデル。他に1995年に内部機構を改良したSF-VI等がある。

 

ディテクティブスペシャル(トイガン)

 

概要

 1967年にMGCが発売したのが最初で、1969年にはマルゴーもディテクティブを発売している。1988年にはタナカがカート式ガスガンとして発売している。2000年代にはタナカワークスがペガサスシステムのガスガンを発売、2003年にはホビーフィックスが金属製モデルガン、2010年にはタナカワークスがHWモデルガンを発売している。

 

タナカワークス ディテクティブスペシャルモデルガン

性能

全長 175mm
重量 375g
装弾数 6発

 現在入手できる唯一のモデルガンであり、ディテクティブスペシャルのモデルガンでは最も完成度の高いモデルである。ディテクティブスペシャルのモデルガンでは唯一にして最高の選択である。

 

タナカワークス ディテクティブスペシャルガスガン

性能

全長 175mm
重量 440g
装弾数 12発

 安定のペガサスシステムを採用している。ペガサスはシリンダーが回転、スイングアウトはするもののカート式ではない。カート式の楽しさはないがモデルガン並に実銃の内部構造が再現されている。リボルバーという制約があり、バレルが短いため命中精度はそれほど高くはないが、カート式に比べれば高いといえる。

 

まとめ

 

 ディテクティブスペシャルは正規に発売された恐らく世界初のスナブノーズリボルバーである。現在の我々はこの形状の銃を子供の頃から知っているので何が目新しいのかは分からないが、当時としては短銃身、小型の携帯用リボルバーというのは衝撃的であった。ただ衝撃的なだけでなく実用品としても有用であったため今では普通になってしまっている。これが「パラダイムシフト」というものであろう。あまり目立たないが歴史を変えた名銃である。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_S&WM36
(画像はwikipediaより転載)

 

 チーフスペシャルとは、S&Wが1950年に発表した38口径リボルバーで重量はわずか554gであった。装弾数こそ5発と一般的なリボルバーよりも1発少ないものの小型リボルバーで38スペシャル弾を発射出来る銃というのは衝撃的であった。

 

チーフスペシャル(実銃)

 

 

性能

全長 160mm
重量 554g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾
装弾数 5発
設計・開発 S&W社

 

開発

 第二次世界大戦直後から設計が始まり、1950年に発表されたS&Wの小型拳銃で、新規に設計されたJフレームにより小型リボルバーでありながら強力な38スペシャル弾を発射することが出来る。発売当初は「チーフスペシャル」という名称で呼ばれたが1957年以降はM36と改名されたが、以降も愛称として親しまれている。

 機構はミリタリー&ポリスで完成した従来のS&Wのリボルバー機構であるが、ハンマーのスプリングがリーフスプリングからコイルスプリングに変更されている。フロント・リアサイト共に固定式で、装弾数は5発、当初は2インチ銃身のみでグリップもラウンドバットのみであったが、1952年よりスクエアバットも用意された。ブルー仕上げとニッケル仕上げ、2インチ銃身と3インチ銃身のバリエーションがあった。

 1951年にはアルミニウム製M37エアウエイトが発売されるが、シリンダーの強度不足により1954年にはスチール製シリンダーに変更された。このM37は2インチモデルのみで、2003年には日本警察にも制式採用されている。1952年には、S&W創立100周年を記念して、センチニアルモデルが発売されている。これはハンマー内蔵式でグリップセイフティを装備した独特のリボルバーでスチールモデルをM40、アルミモデルをM42と呼んだ。1977年には生産終了したが、1995年にグリップセイフティを省略したモデルがM442として復活している。

 1955年にはフレームを延長してハンマーを覆って服などに引っかかりにくくしたM49ボディーガードが発売、1965年にはステンレス製M60が発売されている。翌年にはサムピースがフラットな楕円型から指にフィットする形状の現行型に変更さている。

 

 

チーフスペシャル(トイガン)

 

概要

 モデルガンは、1963年にMGCが発売したのが最初であり、1966年にはコクサイがMGCのフルコピーでチーフスペシャルを発売、1969年にはMGCがニューチーフスペシャルを発表、1975年には、CMCがチーフを発売している。これは1981年にリニューアルされ、のちに金型を買い取ったHWSによって再販された。1987年にはマルシン工業がガスガンでチーフスペシャルを発売、近年ではタナカワークスがモデルガン、ガスガン共に完成度の高い製品を発売している。

 

タナカワークス M36チーフスペシャル

性能

全長 160mm
重量 485g
装弾数 10発

 モデルガンメーカーのガスガンなので表面仕上げ等の完成度の高さは尋常ではない。細部に至るまで精巧に再現されている。エンジンはペガサスでカートは使用しないが、シリンダーは回転してスイングアウトは出来る。カート式でないためリアリティはないが、内部構造は実物同様である。これはカート式ではできない。初速は60m/s前後とリボルバーにしては高い。タナカ製ガスリボルバーは命中精度は比較的高いが、チーフは銃身が短くガスタンクも小さいため命中精度はそれほど高くはないが、5m先の10cm位の的の範囲内には命中する。

 

マルシン M36チーフスペシャル

性能

全長 163mm
重量 390g
装弾数 5発

 80年代以来のガスガンチーフスペシャルである。もちろん内部機構はブラッシュアップされているが基本的な機構は80年代のままである。カート式リボルバーで、シリンダー内は改造防止のため切り抜きされている。初速は30m/s強で命中精度もあまり良くはないが、そもそも命中精度を求める銃ではないので楽しめれば良いであろう。遊ぶための銃、つまりはロマン銃なのである。

 

タナカワークス M36チーフスペシャルモデルガン

性能

全長 160mm
重量 435g
装弾数 5発

 現行のM36モデルガンの中で最も完成度が高いと言っても過言ではないタナカワークス製チーフスペシャル。バリエーションが豊富なのもファンの気持ちをよく理解してくれている。特にジュピターフィニッシュは実銃と見分けがつかないほどの完成度の高さである。チーフのモデルガンで1挺といえばタナカワークス製が一番のおすすめである。

 

まとめ

 

 チーフスペシャルは人気はあるものの、映画、ドラマ等では今ひとつ目立たない銃である。しかし完成当初はわずか550gの小型リボルバーで大型拳銃が使用する38スペシャル弾を発射出来るというのは衝撃的であった。現在でも生産されている。何に使うのかは不明であるが、357マグナムを発射出来るモデルもある。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

colt_m1848_babydragoon
(画像はwikipediaより転載)

 

コルトベビードラグーン

 

性能(3インチモデル)

全長 203mm
重量 567g
口径 31口径
使用弾薬 パーカッション
装弾数 5発
設計・開発 コルト

 

M1848ベビードラグーン

 19世紀中盤は世界的な趨勢として自衛用の小型で携行可能なリボルバーが求められていた時代であった。これに着目したコルト社の創業者であるサミュエル・コルトは軽量、コンパクトなリボルバーの開発を指向する。当時生産中であったM1848ドラグーン等の大型軍用リボルバーは生産工数が約480であったが、そのうち85を省略した小型リボルバー、ベビードラグーンの開発を行った。

 このベビードラグーンは、1847年に生産開始、1848年に発売された31口径、5連発のリボルバーで、ローディングレバーは省略され、銃身は八角形で(オクタゴンバレル)、スクエアバックのトリガーガード、スパーハンマーが特徴である。銃身のタイプは3、4、5、6インチの4種類がある。正式名称は「オールドモデルポケットピストル」である。ほとんどの個体ではローディングレバーは省略されているが、シリアルナンバー11,600前後以降の生産分からは、ローディングレバーが標準装備されている。1850年の生産終了までに約15,500挺が生産された。

 

 

M1849

 1849年にはM1849が発売される。基本的にはベビードラグーンと同じであるが、トリガーガードは丸みを帯び、ローディングレバーが装備された。円筒形の銃身に6連発モデルも製作された。3インチモデルではローディングレバーが省略、通称「ウェルズ・ファーゴモデル」と呼ばれる。これは当時から存在するウェルズ・ファーゴ社に因んだ名称であるが、実際にはあまり関係がないようだ。このM1849をスケールアップたのがM1851ネービーで、これをさらに大口径に変更したのがM1860である。総生産数は340,000挺。

 

M1850ポケットモデル

 M1850ポケットモデルはオクタゴンバレル、6連発で1872年まで製造された。 ベビーパターソンとも呼ばれる。28口径。真鍮製のグリップストラップとトリガーガードを装備 外観上はM1851と同じで大きさのみが小さい。

 

M1862ポリス、ネービーリボルバー

 1861年から1873年まで製造されたモデルでM1860モデルの縮小版で法執行官向けに開発されたモデルである。バリエーションは4.5インチ、5.5インチ、6.5インチ、さらに3インチのトラッパーズモデル、オクタゴンバレルのM1862ネービーが存在する。

 特徴は円筒形のバレル、ローディングレバーがクリーピング型のローディングレバーが採用されたこと、さらに36口径に大口径化に成功したことが挙げられる。これは当時の冶金技術の進歩により可能となったことで、増加した重量を軽減するためにシリンダーにフルートが導入された。

 M1862ポケットネービーは、オクタゴンバレル、通常のローディングレバーを装備したモデルで総生産数はM1862ポリスが28,000挺とネービー約19,000挺の合計47,000挺が生産された。金属製カートリッジが一般化すると約70%がカートリッジ仕様に改良された。

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_モーゼルHSc
(画像はwikipediaより転載)

 

 モーゼルHScとは、モーゼル社の技師アレックス・ザイデルが1938年に開発した中型オートである。ワルサー社のPP、PPKに次いでダブルアクション機構を搭載、ホルスターへの出し入れをスムーズにするための特徴的な三角形のトリガーガードや小型のハンマー等、独自の工夫を凝らした銃である。1940年から1945年まで生産され、戦後も再び生産されており、総生産数は33万4000挺に達する。

 

モーゼルHSc(実銃)

 

 

性能(7.65mm仕様)

全長 160mm
重量 596g
口径 32口径
使用弾薬 32ACP(7.65×17)弾
装弾数 8+1発
設計・開発 アレックス・ザイデル / マウザー社

 

背景から開発まで

 1930年代のドイツでは中型オートが多く発売され人気を博していた。特にワルサー社が1929年に発売したワルサーPP、PPKはオートでは初のダブルアクション機構を搭載して商業的に成功を収めていた。このワルサー社の中型オートに刺激されたモーゼル社は本格的に中型ダブルアクションオートの開発に取り組むことになる。

 

開発

 数年間の試行錯誤の末、モーゼル社はハーン・ゼルトスパン(「Hahn Selbstspanner」ダブルアクション式撃鉄)と名付けた新製品の試作「a」を開発、軍に試用品として使ってもらい改良を重ねた。その結果、試作「b」が完成、1938年(1937年とも)には、さらに改良された「c」が完成した。これはハーン・ゼルトスパンの3代目ということで頭文字を取り「HSc」と呼ばれた。生産は1940年から始まり1945年までモーゼル社で生産された。1940〜1945年までの総生産数は25万2000挺。

 第二次世界大戦後、モーゼル社の工場があるオベルンドルフ・アム・ネッカーが米軍に占領され、のちにフランスに委任されたことにより1945年から1946年までフランス軍用にHScが生産されている。モーゼル社は解体されてしまったが、1968年にモーゼル社の従業員が中心になって設立したH&K社の一部門が分離独立して再びモーゼル社を設立した。HScも1968年より再生産され、1977年まで生産が行われた。総生産数は約33万4000挺である。

 HScは、ダブルアクション機構に露出したハンマーが特徴で、生産性を考慮して直線を基準にしたデザインを採用している。特徴的な三角形のトリガーガードはホルスターへの挿入を容易にするためで引っかからないように工夫された小型のハンマー等、各所に工夫を凝らしている。発射方式はストレートブローバックで口径は基本は32ACPであるが、380ACPモデル、22口径モデルも生産されている。

 

 

モーゼルHSc(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは、1967年に国際ガンクラブ(のちのコクサイ)から発売されたタニオアクションモデル、1968年にはMGCがタニオアクション式のスタンダードモデルとリアル機構のデラックスモデルを発売している。さらに2016年6月にはHWSからダミーカート仕様のモーゼルHScを発売している。ガスガンでは1988年にマルシンがレプリカブランドで固定スライドガスガンのHScを発売、1991年にはサテンフィニッシュモデルを追加している。

 

ダミーカートリッジ式 HWモデルガン モーゼルHSc

性能

全長 160mm
重量 410g
装弾数 8発

  HWS製のHScが今まで発売されたHSCの中では最高の出来であることは間違いない。ダミーカートモデルなので発火を楽しむことは出来ないが再現性は非常に高い。HW素材を使用しているためブルーイングも可能である。

 

まとめ

 

 モーゼルHScはワルサーPP、PPKの影に隠れて今ひとつ知名度の低い中型オートであるが、銃器の名門モーゼル社の傑作オートである。初期のモデルは丹念にポリッシュされた上に美しい木目のグリップが装着されていた。ストレートブローバックなので反動はシャープであるが、戦後はフランス軍でも使用された名銃である。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_M1848_dragoon
(画像はwikipediaより転載)

 

コルトドラグーン

 

性能

全長 375mm
重量 1,900g
口径 44口径
使用弾薬 44口径丸玉
装弾数 6発
設計・開発 サミュエル・コルト

 

概要

 コルトM1848ドラグーンは米陸軍山岳ライフル連隊のためにサミュエル・コルトによって設計された44口径リボルバーで総生産数は18,500(18,600挺とも)挺である。本銃はまた米陸軍竜騎兵連隊にも支給されており、米墨戦争や南北戦争でも米軍や民間人の間で使用された。バリエーションは大きく分けてトランジション、ファースト、フラック、セカンド、サードの5種類がある。因みに本銃は松本零士氏も所有しているらしく、銀河鉄道999の宇宙戦士の銃のモデルとなったことでも有名である。

 

トランジション(移行期)モデル

 これはウォーカーとドラグーン生産開始までの期間に生産されたモデルで、バレル長7.5インチ、シリンダー長2と3/16インチ。外観はドラグーンモデルに酷似している。総生産数は240挺で、生産期間はウォーカーの生産が終わった1847年からドラグーンモデルの生産が始まる1848年までである。1,100挺生産されたウォーカーのシリアルナンバーを継承しており、シリアルナンバー1101から始まり、1340までで終わっている。このモデルはグリップの形状等数種類の型があるようだ。現存数は非常に少なく、恐らく12%(29挺程度)と言われている。

 

ファーストモデル

 初期モデルは1848年から1850年の間に6,660挺が製造、シリアルナンバーは1341〜8000である。ウォーカーでは重量過大、シリンダーの暴発、ローディングレバーの誤作動等が問題視されていたが、ドラグーンではこれらの問題を改良、重量に関してはバレルをウォーカーの9インチから7.5インチに短縮することで重量を軽減、さらにシリンダーの爆発を防ぐためにシリンダーも短縮された、これにより火薬を大量に入れることが出来なくなり、シリンダー爆発を減少させることができた。

 そしてウォーカーで作動不良の原因となったローディングレバーもロックが儲けられたことにより、ウォーカーの発射時の装填レバーが下がりシリンダーが動かなくなるという欠点が改良されている。この初期モデルの特徴としては、楕円形のシリンダーノッチ、V字型メインスプリング、シリンダー後部にセイフティピンがないこと、スクエアバックのトリガーガードを持つことなどである。

 

フラックモデル

 発見者ジョン・フラックに因んで命名された。ウォーカーが現場で故障を連発したため交換用に製造されたもので、ウォーカーとドラグーンの部品を混ぜて作られた。1848年にのみ製造されたもので生産数は300丁。シリアルナンバーは2216から2515。

 

 

セカンドモデル

 セカンドモデルは1850年から51年の間に2,550挺製造。シリンダーノッチの形状が長方形に変更、メインスプリングもリーフ型に変更された他、ハンマーにローラーベアリングが追加され、トリガーガードが若干広げられた。外観上、スクエアバックのトリガーガードと長方形のシリンダーラッチで見分けられる。

 

サードモデル

 サードモデルは1851年から1861年まで10,500挺が製造、内8,390挺が米連邦に納入されている。セカンドモデルから継承した長方形のシリンダーノッチと丸型トリガーガードが特徴である。

 

イングリッシュドラグーン

 1853年から1856年にかけて生産された。サードモデルのバリエーションで、ロンドンに建設されたコルトの工場で最終的な仕上げと組み立てが行われたもの。700挺製造され、シリアルナンバーは1から700であるためサードモデルの番号が若いモデルはイングリッシュドラグーンである。これらはコルト社の部品供給が停止してしまったために様々なバリエーションが存在する。これら700挺のうち200挺は米国に返還され南北戦争で使用された。

 さらにバリエーションとしては1848ポケットモデルが存在する。

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

M1911_01
(画像はwikipediaより転載)

 

 M1911とはコルト社の技師ジョン・ブローニングによって設計された銃で1911年に米軍に制式採用されて以来、現在に至るまで100年以上経た今日においてもほとんど改良されることなく、軍、民間において多く使用されている。口径は専用に開発された45ACP弾で装弾数は7発。スチール製のため重量は装弾していなくても1.1kg以上になる。米国でも日本でも最も人気のある銃である。

 

コルトM1911(実銃)

 

 

性能

全長 216mm
銃身長 127mm
重量 1130g
口径 45ACP
装弾数 7+1発

 

概要

 M1911は、ジョン・M・ブローニングにより設計された自動拳銃で1911年に米軍に制式採用された。1926年に一部改良され1911A1となって以降、1985年に正式拳銃がベレッタM92Fに変更されるまで75年間に亘り米軍の正式拳銃であり続けた銃だ。

 M1911とM1911A1の違いは、トリガー形状、トリガー付近のフレームの形状の変更。さらにハンマースプリングハウジングの形状を手に合うように丸みを帯びた形状に変更されたこと。表面処理がパーカーライズド仕上に変わったことぐらいだろうか。本体ではないが、グリップもM1911では全て木製であったが、M1911A1からはべークライド製のものも使用されるようになった。それ以外の基本的な構造等は変更されていない。

 M1911は1911年から1926年まで製造され、1927年からM1911A1が生産が始まったが1945年で生産は終了した。以降、1985年に新正式拳銃にベレッタM92Fが採用されるまでは1945年までに生産されたM1911A1が使用され続けたことになる。

 

 

MEUピストル

 因みに9mm口径のベレッタM92Fのパワーに不満を持った海兵遠征部隊はM1911A1を基にカスタムしたMEUピストルを採用することになったが、その際、予算の都合上、M1911A1の「改良」という名目で予算を採ったため、完全に新規のM1911を採用することが出来ず、軍の倉庫に眠っていた1911A1のフレームを使用した。このフレームも当然1945年以前の代物である。日本ではガバメントと言うが、アメリカでは1911(ナインティーンイレブン)と呼ぶのが普通だ。

 

 

M1911(トイガン)

 

 1966年にMGC、CMCからモデルガンが発売されて以来、トイガンでは把握しきれない程多くのメーカーが生産している。現在では最高級モデルのエランを始め、CAW、タニオコバ、マルシン等が高品質のモデルガンを発売している。ガスガンでは旧MGCの流れを受け継いだWA、高性能エアガンを発売することで有名な東京マルイ、さらには海外メーカーまで含めると膨大なメーカーによってモデルアップされている。その中でおススメM1911のいくつかを紹介してみたい。

 

CAW 発火モデルガン Colt .45Auto M1911A1

性能

全長 216mm
重量 690g
装弾数 7+1発

 かつてモデルガン業界の最大手であったMGCの流れを受け継ぐメーカー。高精度で比較的安価な製品はファンにとってはありがたい。カートリッジ、マガジン等も入手しやすいのがありがたい。外観の完成度の高さと作動の確実さで本当に遊べる数少ないモデルガンの内の一つ。

 

マルシン工業 モデルガン完成品 コルト・ガバメントM1911A1・HW

性能

全長 215mm
重量 560g
装弾数 7+1発

 現在でも活動している数少ない古参メーカーのマルシン。もう数十年に亘ってモデルガンを製造し続けている有難いメーカー。このガバメントも基本設計は年代物。もちろん昔の設計そのものではなく、HW化された上に改良もされている。こちらのメーカーもカートリッジ、マガジン共に入手が容易だ。

 モデルガンはカート、マガジン等、初期投資が結構かかる。その上、パーツが結構破損するので、メーカーから部品を取り寄せる必要がままある。火薬を使うためにどうしても部品の消耗が激しくなってしまうのだ。その点、マルシンは本体、カートリッジ共に安価で敷居が低いし、部品の供給も可能である。昔ながらのメーカー。

 

東京マルイ M1911A1 コルトガバメント (18歳以上ガスブローバックガン)

性能

全長 217mm
重量 799g
装弾数 26発

 安定した性能と高い命中精度、その上安価と無敵のメーカー東京マルイ。このM1911A1は若干古いモデルであるが、性能の高さは変わらない。ただ、エアガンメーカーはロッドによって地味に改良していたりもするので最新のものがいいかもしれない。外観の精巧さも業界随一と完璧であるが、通常のABS樹脂を使用しているため軽いのが残念。初速は70m/s前後。

 

WA コルト M1911 ゲッタウェイ ビンテージ

性能

全長 216mm
重量 890g
装弾数 21発

 リアルなエアガンを発売しているメーカー。社長の国本圭一氏はアメリカで鍛えたプロのシューター。特にM1911に絶大な愛情を持っている。ウエスタンアームズの製品は基本的にM1911であるといってよい。社長が愛しているだけあって完成度は高い。

 外観はMGCの流れを汲んでいるが、非常に精巧である。ガスガンであるが、素材に「カーボンブラックヘビーウェイト」という材質を使っているため通常のガスガンよりも重量がある。リアル志向の方にはおススメだ。命中精度は東京マルイに若干劣るが、モデルガン並の外観を持つガスガンという長所は捨てがたい。ガスガンとしては一見高額であるが、完成度を見れば納得できる。実は私はこのM1911を愛用している。初速は70m/s前後。

 

東京マルイ No.25 コルト ガバメント HG 18歳以上エアーHOPハンドガン

性能

全長 212mm
重量  - g
装弾数 25発

 これはオマケ。東京マルイ製のエアコッキングガン。ガスガン、モデルガンという高精度なトイガンばかりいじっていると忘れてしまうおもちゃの楽しさを思い出させてくれる一丁。値段も安価で耐久性も低いがその分、何も心配しないでパスパス撃って遊べる。空気がパワーソースなのでランニングコストはBB弾のみ。室内で遊ぶ分には音は静かだし命中精度は高いしで値段以上に楽しめる。ガンファンは、この楽しさからスタートしている人も多いはず。

 

まとめ

 

 M1911には熱狂的なファンがいる。米国はもちろん日本でもだ。シンプルな構造と高い信頼性、「ポケット砲兵」と呼ばれる圧倒的な破壊力が人気の秘密だ。100年以上前に作られた銃が、ほぼ改良されることなく現在まで使用され続けているというのは驚異的ですらある。まさにレジェンド中のレジェンドだ。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_M1847
(画像はwikipediaより転載)

 

コルトM1847”ウォーカーモデル”

 

性能

全長 394mm
重量 2,080g
口径 44口径
装弾数 6発

 

 1847年に製造されたパーカッションリボルバーである。

 コルト社が1836年に製造したパターソンモデルは、シングルアクション装弾数5発、弾丸の装填は銃身を外してシリンダーを引き出さなかければならないという非常に煩雑なものであった。さらにトリガーはハンマーを起こすと飛び出すフォールディングタイプで実戦的ではなかった。このパターソンモデルを実戦仕様に変更したのがコルトM1847である。

 この変更をアドバイスしたのは、当時、テキサスレンジャー中佐であり、米陸軍大尉であったサミエル・ウォーカーであった。ウォーカー大尉はパターソンモデルでは40口径が限界であった口径を44口径に変更、装弾数も5発から6発に変更した。さらにフォールディングトリガーも現在のようなトリガーガード付きの常時露出しているトリガーに変更、銃身下部に装填レバーが装備されて弾丸の装填もパターソンモデルよりは容易になった。

 

 

 このモデルは1847年にM1847として米陸軍に制式採用、ウォーカー大尉にも贈られたが、ウォーカー大尉は、その翌朝に戦死、敬意を込めて「ウォーカーモデル」と呼ばれる。 44口径6連発で重量は約2.08kg、全長39.4cm、銃身長9インチの巨大なリボルバーであった。総生産数は1,100挺で、内1,000挺が米軍に納入された。コルトリボルバーの原型となった記念碑的なリボルバーである。

 本銃の欠点としては、重量があまりにも重いということの他に、大口径で驚異的なパワーを持っていたが故にシリンダーが爆発することがあった。特にこの時代のリボルバーはカートリッジがまだ開発されておらず、黒色火薬をシリンダーに直接詰める方式であった。このため火薬を詰めすぎたり、こぼれてしまった場合、それが全てのシリンダー内の火薬に引火して大惨事となってしまうこともあった。

 さらに新しく装備された装填レバーも構造が未成熟であり、射撃の振動によってレバーが押し込まれてしまい装填不良の原因となった。前述のように1,100挺の内、1,000挺が米陸軍により使用され、100挺のみが民間に販売されたが、恐らくこの100挺の内の一挺が桜田門外の変で大老井伊直弼の襲撃に使用されている。この銃が放った弾丸により井伊直弼は瀕死となり、刀により止めをさされたという。

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_paterson_model
(画像はwikipediaより転載)

 

コルトM1836パターソンモデル

 

 

性能

全長 349mm
銃身長 7.5インチ
重量 1,200g
口径 28、36口径
装弾数 5発
設計・開発 サミュエル・コルト

 

概要

  コルト社を創設したサミエル・コルトが製作した第一作目のハンドガンである。1836年に米国、英国、フランスで特許を取得した。生産はニュージャージー州パターソンで行われたため、「パターソンモデル」と呼ばれる。当初は28口径のみであったが、1年後には36口径もラインナップに加えられている。

 初期のモデルは弾丸の再装填のために銃身を取り外さなければならなかったが、これはあまりにも不便であったため改良が加えられ、1839年以降のモデルからはローディングレバーが装備された。このため分解することなく次弾を装填することができるようになった。

 トリガーはハンマーを起こすと出るフォールディングタイプである。このため1発撃つとトリガーは収納されてしまうという使用上かなり不便な機構であった上、構造が極めて複雑であり、小さなパーツが多くクリアランスも狭かったために砂塵や黒色火薬の汚れに弱く、実戦には向かない銃であった。米陸軍も限定的に採用され、実戦で使用されたが、やはり故障が多く壊れやすいと判断されて制式採用には至らなかった。

 しかしテキサス共和国では1839年にテキサス海軍用に180挺のパターソンモデルが採用された。その後、テキサス海軍は解散したが、このパターソンモデルはネイティブアメリカンのコマンチ族に対して威力を発揮した。故障が多いといってもやはり2挺で10発のファイアーパワーは当時としては強力であった。この活躍が後にM1847ウォーカーモデルを生み出すことになる。総生産数約2,800挺。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_SIGP230
(画像はwikipediaより転載)

 

 シグ・ザウエルP230は、1977年に発売されたSIG社製の中型オートである。モーゼルHScに影響を受けたと言われているだけに外観はHScのデザインに近い。ストレートブローバックを採用しており1995年前後より日本警察にも採用されている。

 

SIGP230(実銃)

 

 

性能(380ACPモデル)

全長 169mm
重量 500g
口径 9mm
使用弾薬 380ACP
装弾数 8+1発
設計・開発 シグ・ザウワー社

 

開発

 SIGP230は1969年に開発が開始され、1977年に完成した中型オートピストルである。基本的な構造はドイツのマウザーHScの影響を受けており、発射機構はストレートブローバック、シングル、ダブルアクションを採用した保守的な設計の銃で、1996年には安全性を向上させた改良型P232が発売されている。

 ワルサー社のPPKに比べ全体的に若干大きく、デコッキングレバーはトリガー後方の左側面に右利きの射手であればちょうど親指に指がかかる位置に配置されている。スライドストップは無く、マガジンキャッチはヨーロピアンオート伝統のグリップ下部に位置している。ブルーモデルとステンレス製があり、ブルーモデルはスチール製のスライドとアルミ製フレームで構成されている。ステンレス製はP230SLと呼ばれる。どちらもポリマー製グリップが装備されている。

 イギリス軍特殊部隊SASで採用された他、スイス警察、ドイツ警察で採用されており、日本でもSP、皇宮警察、機動捜査隊、銃器対策部隊で採用されていると言われている。日本警察に採用されたバージョンは32口径でマニュアルセイフティ、ランヤードリングが新設されている

 

 

SIGP230(トイガン)

 

概要

 トイガンでは発売しているのはKSCのみ。モデルガンでもガスブロでも出している。1996年にガスガンで発売、2010年にモデルガンで発売した。モデルガンはP230JPモデルが、ABSとHWで販売されており、通常モデルもHWとABSがあったが、現在ではABSモデルのみの販売となっている。

 SIGP230のガスガンも販売しているのはKSCのみである。ラインナップは多彩でP230がABSとHW、シルバーモデルの3種類が販売されている。さらに初期型のP230アーリー、P230JPがABS、HWP232もあり、バリエーションは豊富だ。KSCSIGP230は、KSCが初期にモデルアップしたガスガンで、細くて小さい中型拳銃のマガジンでガスを気化させるのは随分苦労したようだ。苦労の結果、発売したモデルは大ヒットとなった。

 

KSC P230JP ブラックHW ガスブローバック

性能

全長 169mm
重量 500g
装弾数 12発

 1996年に最初のモデルが発売されているが、当初のモデルは現行のガスブロエンジンが誕生したばかりの時の製品であるので評判が悪い。本製品に関しては最新ロッドと初期ロッドでは全く別物であるので最新ロッドの新品で買うことを強くお勧めする。特筆すべきは命中精度が非常に高いことであろう。このサイズのガスガンとしては命中精度は非常に高い。但し、固定サイトのため着弾点の調整は出来ない。マガジンが非常に小さいため初速は50m/s強で他のガスガンよりもパワー、冷え共に弱いのが欠点である。

 

KSC P230JP HW モデルガン完成品

性能

全長 169mm
重量 400g
装弾数 7発

 2010年に初めて発売されたP230のモデルガンである。元MGCの製造メーカーであっただけにモデルガンでの再現性は高い。近年のモデルガンなので発火性能も80年代以前のものに比べれば良いがガスブロほどではない。火薬の匂いとガスでは再現できない素早いスライドの作動が楽しめる。

 

 

まとめ

 

 SIGP230/232はいかにもヨーロピアンオートという感じの無駄のないデザインが魅力的である。伝統的なマガジンキャッチ位置やスライドストップが無いというヨーロッパの中型オートの伝統を守っているシンプルな銃である。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

ダブルイーグル
(画像はwikipediaより転載)

 

 ダブルイーグルとは1989年にコルト社が発表した同社初のダブルアクションオートである。コルトデザインは「1911」の影響を受け、スライド、バレル、マガジンの互換性もある。各種口径のバージョンが発売されたが1997年に生産が終了している。

 

ダブルイーグル(実銃)

 

 

性能

全長 216mm
重量 1,205g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP
装弾数 8発
設計・開発 ロン・スミス / コルト社

 

概要

 ダブルイーグルは、1989年にコルト社が発表したコルト初のダブルアクション45オートである。設計は1911をベースにしたもので、スライド、バレルはM1911と互換性があり、マガジンも装弾数は8発であるが、通常のM1911の7連発マガジンとの互換性がある。フレーム内のメカニズムは新しく設計されたもので、ダブルアクションであるため必要性の低いサムセイフティ、グリップセイフティは廃止された代わりにトリガー後方にはデコッキングレバーが装備されている。

 メカニズムはダブルイーグル発売以前にM1911をダブルアクション化したシーキャンプとは外観上は似ているが、全く異なるコルト社独自の設計である。コルト独自のダブルアクションのトリガーフィーリングは市場では評判が悪く、オールステンレス製の銃は重量も相当重かったため、あまり人気が出なかった。1997年に生産終了している。

 バリエーションはフルサイズモデルの他に銃身長4.25インチ、重量1.13kg(装填時)のコマンダーモデル(装弾数8発)、3.5インチバレルのオフィサーズモデル(装弾数8発)がある。どれも装弾数は8発である。1991年にはマーク競轡蝓璽90としてマイナーチェンジを行った。1992年には、フルサイズモデルに9mmと38スーパー弾を使用するモデルが登場している。同年にはコマンダーモデルで40S&W弾を使用するモデル製造は1997年まで続けられた。口径は45口径の他に10mm(1992年)、40S&W、9mm、38スーパーの各種口径が存在する。さらにはトリガーメカニズムを再設計したダブルイーグルマーク兇存在する。

 材質はほとんどがステンレス製であるが、ライトウェイトオフィサーズモデルは合金製のフレームにスチール製のスライドをを装備している。他にもコルトカスタムショップが製作したフルサイズのスチールスライド、アルミフレームモデルが存在する。

 

 

ダブルイーグル(トイガン)

 

概要

 マイナーな銃であるためトイガンではほとんど発売されていない。LSがエアーコッキングガンとして発売していたのと東京マルイが同様にエアーコッキング式のエアガンとして発売している。モデルガンでは発売されていない。

 

東京マルイ エアーハンドガン(18才用モデル)コルト ダブルイーグル

性能

全長 220mm
重量 310g
装弾数 25発

 現在、ダブルイーグルをモデルアップしている唯一の会社である。マガジンは割箸マガジンではなくフルサイズである。初速は10歳以上対象モデルでは40m/s弱、18歳以上対象モデルでは50m/s弱程度で、命中精度はエアコキにしては5mで5cm程度と比較的良い。ハンマーはダミーで外観のシルバーはメッキ処理はされていない。

 

まとめ

 

 今回はダブルイーグルを取り上げてみた。デザイン的にもパッとせず、人気も無く、故に知名度も低いという歴史に埋もれてしまった銃だ。商業的には失敗であったが、このダブルイーグルによってコルト社は伝統的なシングルアクションオートからダブルアクションオートに進化した記念碑的な銃である。

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_ハードボーラー
(画像はwikipediaより転載)

 

 ハードボーラーとはAMT社が1977年に発売したM1911、いわゆる「ガバメント」のクローンである。当時としては珍しいオールステンレス製で調整可能なリアサイトと大型のビーバーテイルを装備した先進的なハンドガンであった。映画『ターミネーター』でターミネーターが使用した「45口径レーザーサイトピストル」として有名である。

 

ハードボーラー(実銃)

 

 

性能(7インチ)

全長 267mm
重量 1,306g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP弾
装弾数 7発
設計・開発 AMT社

 

概要

 ハードボーラーは1977にAMT(アルカディア・マシン・アンド ツール)社から発売されたコルトM1911のコピーモデルである。M1911コピーとしては初のステンレス仕様であった。特徴としてはステンレス製であることの他、アジャスタブルリアサイト、大型ビーバーテイル付きのグリップセイフティが挙げられる。「ハードボーラー」という名称の由来は、45ACPフルメタルジャケット弾以外の弾の使用が奨励されていないことによる。フルメタルジャケットとは、鉛の弾頭が前部薄い銅で覆われている弾丸である。これにより目標物に命中した際も弾丸の形状が変化しにくく貫通力が増すという特徴がある。

 ハードボーラーがこの45口径ハードボールの使用が奨励された背景には、初期のモデルではフィーディングランプ(弾倉から薬室に弾丸を送り込む際に弾丸が通過する滑り台のような形状のパーツ)の形状に問題があり、完全に銅で被甲されているハードボールでなければ引っかかってしまうという理由があった。これは後には改良されている。2002年に生産が終了した。

 

バリエーション

 コンバットガバメントは、1978年に警察向けに発売されたモデルでリアサイトは固定式となっている。1985年からは単にガバメントと呼ばれる。1980年には4インチスライドモデルのスキッパー、7インチスライドのロングスライドが発売されている。この7インチモデルは、1984年の映画『ターミネーター』でターミネーターがレーザーサイトを装着した本モデルを使用したことで一躍有名になった。

 コマンド―はガラナ工業ブランドで発売されたモデルで、AMT社から発売された当時は、5インチモデルであったが、ガラナ工業から発売されたコマンド―は、ガバメントのフレームに4インチバレルを搭載したモデルである。仕様弾薬は40S&W弾で装弾数は8発である。アクセレーターは400カーボン弾を使用するモデルでジャベリナは10mmオート弾を使用するモデルで、スライドはどちらも7インチである。

 

 

「射程距離400mのプラズマライフルをくれ。。。」

 余談だが、映画『ターミネーター』に登場する銃器であるが、ターミネーターが最初のガンショップで注文した銃は、12ゲージショットガン「オートローダー」、45口径レーザーサイトピストル、射程距離400のプラズマライフル、ウジー9mm銃の4丁であった。

 オートローダーとはフランキ製「スパス12」、ウジー9mm銃とはイスラエル製ウージー短機関銃。45口径レーザーサイトピストルというのがこのハードボーラーであった。そして、ターミネーターが注文した銃の中で唯一欠品していたのが「プラズマライフル」であった。このプラズマライフルという聞きなれない名称のライフルは実在しないライフルで、恐らくターミネーターが未来から送られてくる際にインプットされた情報に誤って1984年には存在しない未来の銃器の情報が入り込んでしまったためであろう。

 

ハードボーラー(トイガン)

 

 トイガンでは、1985年に千代田製作所がマークスマンガバメントターミネーターを発売している。これはエアーコッキング式のエアガンでレーザーサイト型のマガジンにBB弾を入れるものであった。装弾数150発。翌年にはシルバーモデルが発売されている。1988年には東京マルイから固定スライドガスガンのハードボーラーが発売されている。

 1998年には新日本模型からWAのマグナブローバックエンジンを搭載したハードボーラーが発売されている。これは劇中のレーザーサイトまで再現されたモデルであった。その後、WAから非常に完成度の高いハードボーラーが発売されている。ガスガンではこれが最高のものであろう。

 モデルガンでは2001年頃に新日本模型がモデルアップしている。さらに2020年にはBWCがハードボーラーを発売している。高価ではあるがモデルガンとしては最も完成度の高いモデルである。

 

B.W.C限定品 発火モデルガン AMT ハードボーラー ロングスライド

性能

全長 272mm
重量 770g
装弾数 8発

 現在発売されている中で最も完成度の高いモデル。スライドとフレームの仕上げの違いまで再現している程の尋常ではない完成度の高さでである。これは細部に至るまで徹底している。限定30丁とかなりの少量生産品であるが、値段が値段なので判断は慎重にしなければならない。

 

まとめ

 

 AMT社がハードボーラーを発売したのは1977年、コルトM1911の特許はサブマリン特許という裏技を使用したため1986年までコルト社が特許を保持していた。このためこのハードボーラーはまだ特許をコルト社が持っていた時代に特許料を払って製造したものなのであろう。

 1970年代は、未だに銃を全てステンレスで製造することは珍しく(恐らくオートマグのみ)、錆びにくいオールステンレス製のM1911は人気があっただろうことは想像できる。オールステンレス製7インチ銃身を持つハードボーラーの近未来的な外観は未来から来た殺人兵器が使うには相応しいデザインであったのだろう。

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_44口径ハンドエジェクター
(画像はwikipediaより転載)

 

超要約

 

 S&W初のスイングアウト方式のリボルバーでS&Wリボルバーの基本型となっただけでなく、その後の世界のリボルバーに大きな影響を与えた名作中の名作である。38口径モデルはのちにM10ミリタリー&ポリスと呼ばれ3世紀にわたって世界中で使用されている。

 

S&Wハンドエジェクター

 

 

32口径ハンドエジェクター

 1896年、S&W初のトップブレイク方式でない装填方式を採用したリボルバーである32口径ハンドエジェクターが発売された。それまでのトップブレイク形式のものはフレームの強度が今ひとつのため強力なカートリッジを発射することが難しい。そこでS&Wはシリンダーを銃の左側に開けるスイングアウト構造を発明した。これにより射手は手動で排出(hand ejected)できる訳だ。この設計は素晴らしく、この基本設計はS&Wだけでなく多くの銃器メーカーによって継承されている。S&W社の最も重要な功績である。

 この新規に開発されたIフレームを採用した32口径のスイングアウト式リボルバーの最初期モデルは、1903年まで7年間で19,712挺製造された。装弾数は6発で口径は3.25インチ、4.25インチで極少数6インチモデルが製造された。商業的にはあまり成功しなかったが、フィラデルフィアを始め数か所の警察が採用している。

 1903年になると32口径ハンドエジェクターの改良型が発売される。内部構造が大幅に変更されており、特にシリンダーストップがフレーム上部から下部に移動した。このモデルは数度大掛かりな改良を施され、現在のS&Wリボルバーとほぼ同じ機構に到達した。1917年まで生産が続いた。総生産数は凡そ263,000挺である。

 さらに1917年になると暴発防止のためのハンマーブロックメカニズムが組み込まれるようになる。そしてグリップはそれまでのラウンドバットグリップと共に新しくスクエアバットグリップが採用された。1942年まで273,684挺が製造された。ここで一時生産は中止されるが、1949年になると生産を再開、この時にハンマーブロックメカニズムが改良されている。1960年まで176,269挺が製造された。

 

38ハンドエジェクター(1stモデル)

 1899年に発売された最初のKフレームリボルバーである。同時に開発された38S&Wスペシャルを使用する初のハンドガンである。この38スペシャルはのちに最も人気のあるリボルバーカートリッジとなった。バリエーションは4インチ、5インチ、6インチ、6.5インチの5種類でブルースチールとニッケルメッキの2種類があった。ミリタリー&ポリスと呼ばれ、のちにM10の番号を振られることになる。様々なにバリエーションが存在する。総生産数は1942年までで約100万丁。

 

 

 

44口径ニューセンチュリー(通称トリプルロック、1stモデル)

 1908年に44口径ロシア弾のカートリッジケースを延長した44S&Wスペシャルを使用するニューセンチュリーをラインナップした。これは新たに設計されたNフレーム(当時は44フレームと呼称)を使用するモデルでエジェクターロッドシュラウド、トリプルロックが追加されたモデルで他にも数種類の口径のバリエーションが存在する。

 トリプルロックとは、シリンダーを固定するためにエジェクターロッド、シリンダー後部の他にヨークとエジェクターロッドシュラウド下部にもロックする装置が装備されている。1915年まで製造され、455ウェブリー弾を使用する英軍仕様「マーク汽魯鵐疋┘献Дター」5,000挺も含め、総生産数15,376挺である。

 この44口径ハンドエジェクターで新しく採用されたエジェクターロッドシュラウドとトリプルロックは、2rdモデルでは廃止されてしまう。理由は、どちらも泥が入り込み作動不良の原因となるというもので、特にトリプルロックは構造が複雑であり製造コストが高騰するというのも理由であった。この結果、販売価格を21ドルから19ドルに下げることに成功した。1915〜1940年まで製造され、英軍仕様の「マーク競魯鵐疋┘献Дター」69,755挺を含め、総生産数は74,755挺。

 1926年になると再びエジェクターロッドシュラウドのみが追加されたモデルが発売される。トリプルロックは実用性が無いと判断され復活はしなかった。1941年まで製造されたものの、カタログ販売のみであったため総生産数はわずか4,976挺のみ。

 1950年、44口径ハンドエジェクター最後のモデルが発売された。トリガー、ハンマーの設計を変更しており、バリエーションは、ミリタリー、ターゲットの二種類がある。ターゲットはバレル上部にフルリブを設置しており、これはのちのS&Wリボルバーに多く継承されている。1957年からはターゲットモデルはM24と呼ばれる。1950〜1957年まで製造された。

 

その他

 他にも様々な口径のハンドエジェクターが製造されているが、特に1902年から1921年まで製造されたMフレームを使用する22口径(22S&Wカートリッジ=22LR)モデルは、「レディスミス」と呼ばれた。この名称は1990年に9mmセミオートモデル、さらにJフレームモデルに再度使用されることになる。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_M39
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&W M39とは、S&W社が1954年に開発、1955年に発売したS&W初のダブルアクションオートであった。このM39をベースにダブルカラム弾倉に改良したM59、38スペシャル弾を使用するM52、45口径化したM645等様々なバリエーションが誕生している。日本ではモデルガンがMGC、マルシンによって1980年前後に立て続けにモデルアップされている。

 

M39(実銃)

 

 

性能

全長 192mm
重量 780g
口径 9mm
使用弾薬 9mmパラベラム弾
装弾数 8発
設計・開発 S&W社

 

概要

 M39は1954年に発売されたS&W初のダブルアクション拳銃で以後の同社のピストルの基本となった。口径は9mmでシングルカラムマガジンを採用している。機構はワルサーP38を踏襲しており、スライドにあるマニュアルセイフティはその名残である。無論デコッキング機能もある。その他、ショートリコイル機構やマガジンセイフティはブローニングの設計の影響が見られる。マガジンキャッチは米国式のトリガー後方に配置される形式で、材質は軽量なアルミフレームを採用したことから他社の同クラスの拳銃よりも軽量化に成功した。 

 しかし米国では45口径が主流であり、厳しい状態に置かれたこともあったが1980年にS&Wオートが第二世代に移行するまで生産された。欠点としてはシングルカラムマガジンにしてはグリップが太く握り心地は良くないことが挙げられる。

 アメリカ海軍特殊部隊SEALでも使用されていたようで専用のサプレッサーを装着できるモデルがMK22Mod0として正式採用されていた。バリエーションとしてはシングルアクションモデルのM44、38スペシャル弾を使用できるようにしたM52等がある。M39とは、要するに「特徴が無いのが特徴」だといえる。S&WのオートがM&P中心になるまでの間、S&Wオートの基本となり続けたモデルなので機構の信頼性と拡張性の高さはタイムプルーフされているといえる。

 しかし概略にも書いたようにあまりオリジナリティーがあるモデルとは言えないが、性能が良ければいいのだ。銃は。そのように考えるとこのM39は非常にバランスが取れている銃のようだ。ただ唯一の問題はシングルカラムマガジンだということだろう。現在ではちょっと厳しい。このシングルカラムマガジンをダブルに変更したのがM59である。

 因みにこのシリーズは後にファーストジェネレーションと呼ばれる世代でナンバーが2ケタのモデルだ。セカンドジェネレーションは3ケタ、サードジェネレーションは4ケタになる。

 

M39(トイガン)

 

 モデルガンでは、1979年にMGCがM39、1980年にマルシンがM39とM439を発売しており、1981年にはMGCがシルバーモデルのM39を発売している。MGC製はMGCが廃業してしまったため現在では入手は困難であるが、マルシン製は入手可能である。エアガンでは1991年にポイントがエアーコッキング式のエアガンを販売したのみである。

 

モデルガン マルシン S&W M39 ABS2層ブラックメッキ

性能

全長 194mm
重量 480g
装弾数 8発

 現在発売されている唯一のM39モデルガン。今ではあまり人気の無いモデルなので今後、新規でモデルガン化される可能性は低い。ブラックメッキ、HWモデルがある。スポット生産されているようなので発売された時が購入のチャンス。作動は昔ほどひどくはないはずだが、少ない火薬で作動させるのがモデルガンなので作動に100%を求めてはいけない。

 

まとめ

 

 M39は、ヨーロピアンオートを良く取り入れた奇をてらわない設計である。現在ではダブルカラムマガジンがスタンダードなので装弾数こそ物足りないが安定した設計のトラディショナルなオートマチックハンドガンである。日本では1980年前後に複数のメーカーによってモデルアップされており、さらにMGC廃業後もHW製のM39がタイトーブランドで発売されていたこともある。古いファンにとっては懐かしい拳銃であろう。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_マテバ2006M
(画像はwikipediaより転載)

 

 マテバ2006Mとは、イタリアのマテバ社が1990年に発表したリボルバーである。最大の特徴は銃身がシリンダーの下部に位置しており、シリンダー下部のカートリッジが発射される構造になっている。このため反動が非常に低く抑えられ、トリガーもスムーズであるため命中精度は高い。

 

マテバ2006M(実銃)

 

 

性能(4インチ)

全長 187mm
重量 1,070g
口径 38口径
使用弾薬 357マグナム弾、38スペシャル弾
装弾数 6発
設計・開発 エミリオ・ギゾーニ / マテバ社

 

開発

 1985年、イタリアマテバ社の設計主任エミリオ・ギゾーニによって設計開始、1990年より発売されたリボルバーである。最大の特徴は通常のリボルバーは、回転するシリンダー最上部に装填されているカートリッジから順番に発射されるが、このマテバ最下部にあるカートリッジから発射される。このようにすることでカートリッジは銃を握っている手に近い位置で発射されるため銃が跳ね上がるのを防ぐことができると考え設計されたものである。

 さらに銃身上部には反動の軽減のためバレルウェイトが設置されており、追加でウェイトを装着することも可能である。このため反動は非常に低く抑えられており、357マグナムの反動は9mm弾程度、38スペシャル弾の反動は22口径程度とまで言われている。トリガーは非常にスムーズで重さを調整することも可能である。

 欠点としては、銃身とサイトが離れてしまったため照準軸と射線軸の幅が大きく命中精度にも悪い影響を与えていることや、シリンダーストップのスプリングが強すぎるためシリンダーを傷付け、同時にシリンダーストップの摩耗も激しくなることが挙げられる。これに対してはシリンダーにビニールテープを貼ることで対応しているユーザーもいる。

 独特の形状でありシリンダーのスイングアウトも上部に回転するため通常のリボルバーに慣れた射手には使い勝手が悪いが、コレクターズアイテムとして人気が高い。グリップと銃身はユーザーが自身で交換することが可能でグリップは4種類、2インチから6インチまで8種類の銃身が用意されている。のちに7連発仕様の2007M、44マグナム仕様が発売されている。

 

マテバ2006M(トイガン)

 

概要

 マテバはマルシン工業からガスガンで発売されているのが唯一のモデルアップである。8mmBB弾モデルと6mm弾モデルがあり、現在は6mm弾モデルのみである。材質はABS、HW、シルバーモデル、ディープブラックモデルが発売されている。

 

マルシン マテバリボルバー/6mm/X/SV/4インチ/ブナ製木グリ

性能

全長 265mm
重量 860g
装弾数 6発

 マルシン製ガスリボルバー。6mm弾モデル。初速はバレル長によって異なるが60〜80m/s前後である。命中精度は決して良くないが、外観の完成度の高さは秀逸。特に木製グリップの出来の良さは素晴らしい。欠点としては、命中精度が悪いこととガス漏れが指摘されている。現行ロッドはどうなのかは分からないが、購入時には確認することをお勧めする。余談だが、フリーダムアートから散弾カートが発売されている最大6発を1発のカートに装填して一度に発射することが出来るものでもちろん弾数が増えればパワーは弱まるが面白い。

 

 

まとめ

 

 マテバ2006Mは、外観から「色物」的な位置づけでみられることが多いが、実銃は独特の形状であるため慣れが必要であるが、命中精度は非常に高く反動の少ない銃である。但し、構造上、本体が大型になってしまい取り回しがしにくいという点はある。ユーザーによっては名銃と評価も高い。

 

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_ルガーP08
(画像はwikipediaより転載)

 

 ルガーP08とは、1900年にゲオルグ・ルガーによって設計・開発された自動拳銃である。トグルアクションという独特の発射機構を持つ9mmパラベラム弾使用の拳銃であり、独特の形状から現在でもファンの多い拳銃である。精密な構造であったため劣悪な環境においての信頼性は低いものの世界中の軍隊や警察で使用されていた。

 

ルガーP08(実銃)

 

 

性能

全長 220mm
重量 870g
口径 9mm
使用弾薬 9×19mmパラベラム弾
装弾数 8発
設計・開発 ゲオルグ・ルガー / DWM社

 

開発

02_ルガーP08
(画像はM1900グリップセイフティがあるのが特徴 wikipediaより転載)

 

 ルガーP08は、1900年に発売されたゲオルグ・ルガーによって設計された自動拳銃である。1901年にスイス軍に制式採用、1904年にはドイツ海軍に制式採用された。当初の口径は7.65×21mmの30ルガー弾で初の実戦での使用は北清事変(義和団の乱)だと言われている。1901年4月、米軍が1,000挺のルガーM1900を購入、一部実戦で使用されている。

 1902年には9mmパラベラム弾を使用するモデルが生産された。このモデルはドイツ海軍が制式採用したが、これは通称「ネイビールガー」と呼ばれるモデルで銃身が6インチ、100mまたは200mに調整可能なタンジェントサイトが搭載された。1906年にはリコイルスプリングを板バネからコイルスプリングに変更された。これ以降をニューモデルと分類される。

 1906年には米軍の次期制式拳銃トライアルに45口径に改良したモデルで参加しているが、信頼性においてコルト社のオートマチック拳銃に敗れた。このコルト社の拳銃はその後M1911として制式採用される。余談だが、この時のルガーは、No.1は試験中に破損してしまったが、他の2挺とカービンが1挺が現存しており、100万ドル(約1億円)の価格がついている。

 1908年にはドイツ陸軍が9mmパラベラム弾仕様モデル3.9インチ銃身モデルをP08として制式採用した。この際、当初あったグリップセイフティは省略され、ショルダーストックを装着するための溝が付けられた。1913年7月にはドイツ軍は、200mm(8インチ)銃身を採用したLP08を砲兵用として制式採用。これは「砲兵モデル」と一般には言われるが、航空隊でも使用されている。これらのルガーは1945年まで使用された。

 1930年にはマウザーが製造を開始、戦時中にはベークライト製のグリップが装着されたコストを削減したモデルが製造されたこれらは米国の輸入業者によって「ブラック・ウィドウ」とキャッチコピーが付けられ米国で販売された。マウザーによるるがーP08の製造は1943年12月まで続けられた。

 作動はトグルアクション方式で、撃発方式はストライカー方式である。構造は精密であり、高い工作精度を必要とした。このため劣悪な環境下での使用では不安があった。またパーツには互換性があまりなかったため異なる個体の部品を装着すると作動不良を起こすことがあった。このため銃自体の性能が不当に低く評価されることとなった。

 

ルガーP08(トイガン)

 

概要

 1965年に中田商店が無可動モデルのルガーP08を販売した。さらに翌年モデルガンP08を販売、同年MGCも金属製P08を発表した。1973年にはマルシンがP08のモデルガンを販売する。1976年にはMGCがABS製のP08を発売、1987年にはマルシンがゲーリングルガー、1990年には通常のルガーP08を発売している。

 ガスガン、エアーガンでは1984年にマルゼンがカート式P08を発売、1985年東京マルイがコッキング式エアガンを発売、1986年にはマルコシがUXルガーを発売している。ガスガンではタナカワークス製ルガーP08が現在でも入手できる最も完成度が高いモデルである。

 

タナカ ルガー P08 4インチ HW 18歳以上ガスブローバック

性能

全長 219mm
重量 640g
装弾数 12発

 モデルガンメーカーのタナカワークス製P08。外観の完成度の高さは異常に素晴らしい。HW製のため重量感もそこそこはあるが、640gと若干軽めである。動きはチャキチャキと良く動き、トグルと銃身が後退するショートリコイル機構を再現している。タナカワークス製P08の一番の注目点はこれであろう。初速は70m/s前後であるが、6インチモデル等の長銃身モデルは初速が若干高いようだ。命中精度も高いがこれもやはり長銃身モデルに分がある。欠点は、エンジンがWAの旧型エンジンのため反動は弱い。

 

金属モデルガン組立キット マルシンルガーP08 4インチ プラグリップ仕様

性能

全長 224mm
重量 850g
装弾数 7発

 現在入手できる唯一のモデルガン。モデルガンメーカーの老舗であるマルシン製で1987年に発売したゲーリングルガーをベースにしているモデルガンである。モデルガンとして再現性は高く金属製でモデルガンとしては比較的安価である。ダミーカート仕様モデル。

 

まとめ

 

 ルガーP08は、ナチスドイツが使用していたために世界的に悪役が持つ銃というイメージが定着してしまっている銃ではあるが、スイスの高度な工作技術によって製作されたトグルアクションを持つ本銃は現在でも大変な人気がある。名銃中の名銃と言って良い銃である。

 

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_トカレフ
(画像はwikipediaより転載)

 

  トカレフとは、1930年にソビエト軍に制式採用された拳銃である。コルトM1911のコピーで、同銃の機構を極限まで簡略化、安全装置まで廃止し、堅牢さと生産性の向上が図られたモデルである。単純なコピーではなく、寒冷地での使用を前提にグリップやハンマーに工夫が凝らされている。信頼性は高く現在でも多くの国で使用され続けている。

 

トカレフ(実銃)

 

 

性能

全長 196mm
重量 854g
口径 7.62mm口径
使用弾薬 7.62x25mmトカレフ弾
装弾数  8発
設計・開発 フョードル・トカレフ / トゥーラ造兵廠

 

背景から開発まで

 1917年に誕生したソ連赤軍は、帝政ロシア時代の制式拳銃であるナガン・リボルバーをそのまま使用していたが、1895年に制式採用されたナガン・リボルバーは構造が複雑であり、生産性の悪いリボルバーであった。さらに軍用拳銃の流れはオートマチックに変化しつつあり、これも踏まえてソビエト赤軍は1928年に制式拳銃トライアルを行った。この結果、制式採用されたのがトカレフTT1930である。

 

開発

02_トカレフ
(画像はwikipediaより転載)

 

 トカレフTT1930は米国製拳銃M1911を参考に極限まで構造を簡略化した銃である。基本構造はブローニング式ショートリコイル機構であるが口径はマウザー7.63mmカートリッジを模倣した7.62×25弾を使用、サムセイフティ、グリップセイフティは省略された。ハンマー・シアーはモジュラー構造になっておりユニットとして取り出すことが可能である。ハンマーやスライドのセレーションは手袋をしていても操作しやすいように深い溝が彫られておりハンマーはとっさに使用する時に引っかからないようにスライドに包み込まれるような形状になっている。

 生産工程を簡略化するために部品点数は非常に少なく設計しており、故障は少なく、分解も特別な工具を使用しなくても可能である。グリップも通常の軍用拳銃のように木製ではなくプレス加工で造られているという極限まで省力化した拳銃で、1930年から1936年までの間に93,000挺が生産された。1933年には、このTT1930をさらに簡略化したTT1933が完成、1954年にマカロフPMに置き換えられるまでに17万丁が製造された。世界各国でコピーされ現在でも使用され続けている名銃である。

 

トカレフ(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは1967年に中田商店が金属製トカレフを発売したのが最初である。2000年代に入りハドソン産業からABS製で発売されている。HW製、ABS、ニッケルフィニッシュの3種類が発売されていた。ガスガンは日本ではKSCがシステム7でモデルアップしており、その他海外メーカーで数社がモデルアップしている。

 

KSC TT33 HW 18歳以上 ガスブローバックガン

性能

全長 195mm
重量 670g
装弾数 10発

 HW製でエンジンは最新のシステム7を採用している。精密チャンバーを採用しているので命中精度は高い。外観はKSC製のため完成度は非常に高い。KSCは2013年からトカレフを発売しているのでロッドにより性能が異なる可能性がある。最新ロッドを購入するように気を付けたい。

 

まとめ

 

 トカレフは特にメカニズム的には革新的なものが無い銃であるが、無駄を省いた上に高い信頼性を達成したモデルである。銃は高性能である以前に確実に作動することが最重要であり、この点トカレフは最高傑作といってよい。生産性やメンテナンス性も考慮したモジュラーシステムは現在のハンドガンでも普及しつつあるシステムでこの点は先進的であった。

 

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

S&WM1917
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&WM1917とは、第一次世界大戦時、米軍はM1911を装備していが数量が足りず、不足分を補う目的で製造されたリボルバーである。このM1917はS&W製とコルト製の2タイプ存在する。構造は全く異なるが、米軍の要請により、同じ45ACP弾を使用するM1917リボルバーとして同名で製造されている。

 

M1917リボルバー(実銃)

 

 

性能

全長 270 mm
重量 1.1 kg(コルト)
   1.0 kg (S&W)
口径 45口径
使用弾薬 45ACP弾, .45オートリム弾
装弾数 6発
設計・開発 S&W社 / コルト社

 

概要

 M1917は、第一次世界大戦時に米国が欧州に遠征軍を送ることになった際に、当時制式採用されていたM1911(所謂コルトガバメント)の不足を補うために採用されたリボルバーだ。正式名称は、「合衆国.45口径回転式拳銃M1917」である。M1911と同弾薬を使用するこのリボルバーは主に二線級部隊などの後方部隊に配備された。M1917リボルバーといっても1種類ではなく、コルト製M1917、S&W製M1917の2種類がある。装弾数や口径は同一であるが当然設計は全く異なる。

 45ACP弾はリムレス弾のためリボルバーでは使用できず、対策としてハーフムーンクリップを使用する。ここでこのリムレス弾とハーフムーンクリップについて簡単に説明しよう。リムレス弾のリムとはカートリッジの底にあるでっぱりのこと。リボルバーに弾丸を装填するときに突起の無い棒のようになっていてはカートリッジはそのままシリンダーの前方まで滑ってしまう。ここで底に出っ張りを作り、弾丸がシリンダー後部で引っ掛かるようにしたのだ。

 しかしオートにはその必要はないのでリムを持たないカートリッジが使用された。これがリムレス弾だ。しかし、このリムレス弾をリボルバーで使用するには上記のような問題が起こってしまう。そこで弾丸を3発ずつシリンダーの形に固定し2個のハーフムーンクリップを使用するとちょうど6連発のシリンダーが満タンになるようにしたのだ。これはS&Wの特許であったが、米軍の要請によりコルトでも使用することとなった。

 

 

S&W

02_S&WM1917
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&Wにとってはこれが初の45ACP弾を使用する拳銃となった。ベースになったのは44口径ハンドエジェクターでバレルは5.5インチ、グリップにはチェッカリング等を施さないプレーンのクルミ材を使用した。当初はブルーイング処理を施されていたがのちにパーカーライジング処理に変更されている。S&WのM1917は当初からヘッドスペースを設けており、ハーフムーンクリップが無くても発射することができる。但し、リムが無いためエジェクターロッドが使用できず排莢することは出来ない。第一次世界大戦中に総計163,476挺のM1917を生産した。

 

02-1_ヘッドスペース
(画像はwikipediaより転載)

 

※ ヘッドスペースとは薬室の中でカートリッジ部分のみが入るスペースのことである。銃のカートリッジは弾丸と薬莢に分けることが出来る。薬莢は弾丸を先頭に埋め込まれるので弾丸よりも外径がわずかに大きくなる。バレルの内径が弾丸の外径と同じ径で設計されているのに対して薬室の薬莢の入る部分の内径も薬莢の外径と同じ径で設計されている。このため薬室にはバレルとカートリッジ部にわずかな段差が出来る。このカートリッジが入る部分をヘッドスペースという。

 

コルト

コルトM1917
(画像はwikipediaより転載)

 

 以前から米軍に制式採用されているM1909を基に設計されている。口径が同じであるためか設計はほとんど変更されていない。M1909が使用するカートリッジは45口径ロングコルト弾であるため、45ACP弾用にシリンダー長が短縮されている。初期のモデルにはヘッドスペースが無かったためハーフムーンクリップを使用しないで撃つと不発が出たが、のちのモデルにはヘッドスペースが設けられたためクリップなしで射撃することができる。約150,000挺程度生産された。

 

M1917リボルバー(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは、1977年にハドソン産業がS&W製M1917を金属モデルで発売している(1977年以前にすでに発売していた可能性がある)。近年ではタナカワークスがS&W製M1917をモデルガン、ガスガン共に発売している。

 

タナカ S&W M1917HE2 4インチ カスタム HW 455ハンドエジェクターモデル ファイブスクリュー モデルガン完成品

性能

全長 235mm
重量 500g
装弾数 6発

 HW製のモデルガン。タナカワークス製なのでリアリティは抜群である。

 

タナカ S&W M1917HE2 4インチ カスタム HW 455ハンドエジェクターモデル ファイブスクリュー

タナカ
これはM1917の1914〜1916年までイギリス政府の要請で生産された455ウェブリー弾を使用するモデル。

性能

全長 235mm
重量 710g
装弾数 6発

 このM1917のトイガン、S&W社製のM1917の方はモデルガン、ガスガン共にタナカワークスが販売している。古いモデルではないので比較的容易に入手することができる。ガスガンはタナカワークスの定番ペガサスシリーズだ。

 タナカワークスは特にロッドによって仕様変更が多いメーカーなので最新型を購入することをおすすめする。特に命中精度に関しては初期ロッドと現行ロッドでは大きく異なる。さらにタナカワークスの超リアルメッキの「ジュピターフィニッシュ」であるが、ガスガンの場合、亜鉛製シリンダーとHW製フレームの材質が異なるため同じメッキでも質感が若干変わっている。通販での購入の際には注意が必要だ。

 

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_SIGP226
(画像はwikipediaより転載)

 

 SIGP226とは、1983年にSIG社がP220をベースに開発した9mm口径、15連発の自動拳銃である。米軍の次期制式採用拳銃のトライアルに提出されたがベレッタ92SBに価格が原因で敗れた。しかし非常に信頼性が高く命中精度が良いことから資金が潤沢な特殊部隊等で使用されている。

 

SIG P226(実銃)

 

 

性能(9mm弾モデル)

全長 196mm
重量 845g
口径 9mm
使用弾薬 9mmパラベラム弾
装弾数 15+1発
設計・開発 SIG社

 

開発

02_SIGP226
(画像はwikipediaより転載)

 

 SIG社製P220を複列弾倉に変更したモデルで、1983年の米軍の次期制式採用拳銃トライアルのために開発された。フレームはアルミ製でサムセイフティは装備していない代わりにデコッキングレバーがあり、これにより薬室にカートリッジが装填されている状態でも安全に携行することができる。フレームはアルミ製であるが、耐久性は非常に高くテストでは1,000発を発射しても装填不良はなかった。装弾数も複列化したことによって8発から15発にほぼ倍増している。

 1984年のアメリカ軍次期正式拳銃トライアルに参加し、ほとんどの銃が脱落していく中、ベレッタ92SBとP226が最後まで残った。P226は高性能ではあったものの価格が高価であったためベレッタ92SBが採用されたが(大人の事情があったとも。。。)、海軍特殊部隊SEALはP226に特別な腐食保護を施したモデルがMk25Mod0として制式採用されている。余談だが、SIG社はこの失敗を基に2017年に米軍のベレッタM9の後継拳銃としてP320が制式採用されている。

 米軍制式拳銃の座は奪えなかったものの、P226の性能は高く、1980年代にはアメリカ海軍特殊部隊SEALで採用、さらには予算が潤沢な特殊部隊等で採用されている。

 構造はティルドバレルショートリコイル機構を採用したダブルアクションでサムセイフティはなく、デコッキングレバーが左側面に装備されている。材質はフレームがアルミ合金、スライドがスチール製である。非常に信頼性が高く命中精度も高い。特に357SIG弾を使用するモデルは命中精度が高いと言われている。

 欠点としてはスライドストップの位置が親指に近すぎて誤操作の危険があること、銃身の位置が高すぎること、グリップが太すぎること等が挙げられる。グリップに関しては改良型のE2モデルの登場によって解消されている。

 

 

バリエーション

03_SIGP226
(画像はwikipediaより転載)

 

 P226には多くのバリエーションがある。この中で特に注目すべきものを挙げてみたい。2010年にE2モデルが発売されている。これは使用しやすいようにグリップ始め各所の形状を変更したモデルである。P226DAKモデルはダブルアクションのみのモデルである。それまでリボルバーを使用していた人にとってオートマチックは引き金が軽すぎる等の使用上の違和感があるため作られたモデルである。デコッキングレバーは廃止され、ハンマースパー(ハンマーの指を掛ける部分)もげずり取られている。

 P226SAOは逆にシングルアクションのみのモデルで安全装置としてサムセイフティが装備されており、デコッキングレバーが廃止されている。サムセイフティを外すことで即座に発射出来るコンディション1の状態にすることが出来る。他にも競技用のXシリーズでも同様の機構となっている。

 P227は45ACPが使用できるモデルで装弾数は10発。1989年に発売されたP228はスライドとグリップが小型化されたモデルで装弾数13発と多い。日本の警視庁特殊部隊SAT、海上保安庁SSTでも採用されている。P229はP228のスライドを強化したモデルでP228のスライドがスチール製であったのに対してP229はステンレスの削り出しとなっている。このため重量は40gほど増加している。口径も357SIG、40S&Wという強力なカートリッジが使用できる。P224はサブコンパクトモデルでP228よりも短い8.9mmバレルを採用している。9mmで装弾数は12発であったが、2016年に生産中止となった。

 

SIG P226(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは、1994年にタナカから発売された。その後もバリエーション展開をしている。モデルガンメーカーだけに外観の完成度は非常に高い。実射性能もEVO2になってより高まっている。ガスガンでは、東京マルイ、KSC、タナカが発売している。東京マルイはレイルモデルに加え、E2、KSCはサイレンサー使用モデルにコンプカスタム、さらにホーグの実物グリップを装備したモデルが発売されている。タナカは珍しくレイルの無い初期型をモデルアップしている。

 

タナカ SIG P226 マーク25 フレーム ヘビーウェイト エボリューション2 モデルガン完成品

性能

全長 195mm
重量 650g
装弾数 15発

 HW製で外観の完成度の高さは秀逸である。カートリッジはEVO2カートでアルミ製。発火性能は比較的良い。特にEVO2になってからはスライドの動きにパワーが出ている。作動に関しては、ガスブロほど確実には作動しない。古いファンにとってはモデルガンというのは「そういうもの」なのであまり気にはならないが、新しいファンには抵抗があるかもしれない。ただ、ガスブロには無い鋭いスライドの動きと火薬の匂いは魅力的である。例によってモデルガンは本体の購入と同時にカート、マガジンを購入することをお勧めする。

 

 

東京マルイ SIGP226 E2 ガスブローバックガン

性能

全長 196mm
重量 740g
装弾数 25発

 現行モデルであるE2モデルを再現している。初速は70m/s前後と平均的。命中精度は非常に良い。マガジンは以前のP226Rと互換性があり、デコッキングレバーも作動する。ダブルアクションのトリガープルが重いのとHW材を使用していないため重量が軽いのが欠点であろう。

 

KSC P226R ヘビーウェイト 18歳以上ガスブローバック

性能

全長 198mm
重量 880g
装弾数 25発

 本体がHW製のため重量が実銃の弾薬を抜いた状態と同じで、実銃のホーグラバーグリップが標準装備されているため非常にリアルである。外観上のリアリティは東京マルイに優っている。初速は70m/s前後で命中精度も非常に良い。外観上の欠点は、ハンマーの位置が実銃と異なりかなり低い位置にある。機構的には、初期製品では湯皺や作動不良が指摘されていたので購入後は作動確認する必要がある。amazonでの購入では返品することが可能であるがその他の通販では返品が出来ないこともあるので注意。

 

まとめ

 

 SIGP226は高価ではあったが、その分性能は高く、信頼性、命中精度の高さはどのプロフェッショナルも高く評価する銃である。そのため特殊部隊等に多く採用されている。近年ではポリマーフレームの銃に人気が集まっているが、現在においてもP226の評価も決して低くはない。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

ワルサーP5
(画像はwikipediaより転載)

 

 ワルサーP5とは、ワルサーP38の直系の後継銃である。P38のメカニズムを継承した上で小型化、近代化したモデルで1976年に西ドイツ警察に制式採用された口径9mmのシングルカラム銃である。装弾数は8発で9mmパラベラム弾を使用する。

 

P5(実銃)

 

 

性能

全長 180mm
重量 795g
口径 9mm
使用弾薬 9mmパラベラム弾
装弾数 8+1発
設計・開発 ワルサー社

 

概要

 ワルサーP5は西ドイツ警察のトライアルのために製作された大型拳銃だ。当時、西ドイツ警察はワルサーPPKを装備していたが、1968年に結成されたドイツ赤軍のテロ活動に対して威力不足を痛感していた。ここで、ワルサー社はワルサーPPKをベースにより強力な9mmポリス弾を使用するワルサーPPスーパーを西ドイツ警察のトライアルに提出するが、西ドイツ警察が9mm弾を正式採用したために採用は見送られた。

 これに対し、ワルサー社はP38メカニズムを踏襲して9mm弾を使用する大型拳銃を開発、トライアルに提出。1976年、P5として西ドイツ警察に制式採用された。フレームはアルミ合金製で、発射機構は、P38譲りのロッキングラグが特徴でショートリコイル機構を搭載している。このショートリコイルは、コルトM1911等のショートリコイルと異なり、バレルがスライドに対して水平に後退するため命中精度が高いのが特徴である。

 安全装置はトリガーを引いた時のみ前進するピボットファイアリングピンを採用することで安全性を高めている。サムセイフティは廃止され、代わりにトリガー直後の位置にデコッキングレバーを装備した。これにより薬室内にカートリッジが装填されていてもトリガーはデコッキング機能によりダブルアクション状態になるため装填した状態でも安全に携行できるようになっている。

 薬莢は左に排莢されるのが特徴的である。他のメーカーの同位モデルと比べると高価であったためセールスは今ひとつであったものの、ドイツでは、二つの州の警察が採用した他、オランダ警察、ナイジェリア、ポルトガル、米国等の法執行機関や英軍でも採用されている。1977年から1993年までおよそ11万丁が製造された

 

バリエーション

 P5にはいくつかのバリエーションが存在する。まずは、ドイツ警察の訓練用として開発されたP5プラクティス。これは警察官の練習用に実弾ではなくプラスチック弾を発射するモデルである。低威力のプラスチック弾を発射するために内部が改造されている。このために実弾を発射することは出来ない。さらに銃身を長くし命中精度を高めたロングバレルモデルやP38設計50年記念モデルとして全体に彫刻を施したデラックスモデル、コンパクトモデルも存在する。

 

P5(トイガン)

 

 トイガンではほとんど発売されていない。マツシロがいわゆる「タニオアクション」モデルガンとしてて発売したのが最初である。ガスガンでは1989年にマルコシ(スーパー9を作っていたメーカー)がガスガンで発売していたのみである。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_レミントンM870
(画像はwikipediaより転載)

 

レミントンM870(実銃)

 

 

 1950年に設計されて以来、現在まで生産されている傑作ショットガンである。総生産数は1,000万丁を超えるために無数のバリエーションが存在するが、全長は大体670〜1,280mm、重量3.2〜3.6kg程度、装弾数は3発から最大7発まである。レミントン社はそれまでにM10、M17、そして最高傑作ともいえるM31を生み出してはいたが、このM31、高性能で高品質なだけに製造コストも非常にかかるものであった。このためセールスとしては今ひとつであったため、製造コストを下げたショットガンを開発する必要に迫られた。

 このためM31の設計者でもあるジョン・ペダーセンは、M31をベースに安価で生産性の高いショットガンを生み出した。これがM870である。生産工程を工夫してレミントン社で製造されている他の銃器とのパーツ互換性を高める等して生産コストを削減したものの、レシーバーはスチールの削り出しで製造されている等、品質を下げるような安易なコストダウンは行っていない。このためM870は、比較的安価で信頼性が高くメンテナンスが容易ということもあり商業的に大成功、史上最も売れたショットガンとなった。

 口径は12、16、20、28ゲージ、.410口径があり、すでに特許が切れていることもあり、レミントン社製のバリエーション以外にも多くのコピーモデルがある。因みに生産数であるが、1973年に200万丁達成、1983年には300万丁を販売し世界で最も売れたショットガンとなった。その後も記録を更新、1996年には700万丁、2009年には1,000万丁を突破、2022年現在での総生産数は1,100万丁を超えている。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_南部十四年式拳銃
(画像はwikipediaより転載)

 

  南部14式とは、1925年に日本陸軍に制式採用された自動拳銃である。南部式拳銃を簡略化したモデルでショートリコイル、ストライカー方式を採用している。28万丁が製造されており、専門家の間では、前期、中期、後期、末期モデルに分けられている。命中精度は高い。

 

南部14式(実銃)

 

 

性能

全長 230mm
重量 890g
口径 8×22mm
使用弾薬 十四年式拳銃実包、九〇式催涙弾(8mm×21)
装弾数 8発
設計・開発 陸軍造兵工廠

 

背景から開発まで

 日本陸軍の制式採用拳銃に二十六年式拳銃があったが、時代はオートマチックに変わりつつあった。1908年に南部麒次郎中佐が開発した南部式大型自動拳銃が41式拳銃として次期制式採用拳銃として制式採用直前まで行ったが、陸軍では財政上の理由から制式化は見送られた(海軍では採用されている)。しかし第一次世界大戦が終わると日本陸軍でも再び拳銃の制式化の動きが起こった。

 

開発

 南部式大型自動拳銃は性能こそ基準に達していたものの、生産工程も多く、構造も複雑であった。このためこれらを省略した形で自動拳銃が製作された。陸軍ではこれを審査した結果、1925年(大正14年)11月13日に十四年式拳銃として制式採用した。生産は九州小倉の陸軍造兵工廠で行われ、さらに1933年からは南部中将が退役後所長となった南部銃器製造所で生産された。一般に南部14年式と言われるが、南部麒次郎は設計には直接は関わっていない。

 撃発機構はストライカー方式、ショートリコイルが採用されている。安全装置は左側面、トリガー上部にあり半回転させることで引き金をロックする。マガジンセイフティを採用しており、マガジンを抜いた状態では引き金を引くことが出来ない。全弾発射するとボルトが後退してホールドオープン状態になるが、ボルトをマガジンがロックしているためマガジンを抜くとボルトが前進してしまう。スライドストップが存在しないため、弾倉を装填する度にボルトを引かなければならない。命中精度は非常に高かった。

 総生産数は28万丁で生産終了までにいくつかの改良がなされている。1938年には厚手の手袋をしても引き金が引けるようにトリガーガードが玉子型に変更された中期型、さらにはグリップ前部に脱落防止スプリングが追加された後期型、グリップがフラットになりコッキングピースにチェッカリングの入った末期型がある。他にも北支十九式拳銃や試作型の16発ダブルカラム弾倉モデルも存在する。

 

南部14式(トイガン)

 

概要

 モデルガンではハドソン産業が1967年にモデルアップしている。1990年にリニューアル、廃業までラインナップされていた。廃業後、タナカワークスにより発売されている。2013年にはCAWがスタンダード発火式の十四年式を発売、前、中、後期型とラインナップしている。ガスガンではマルシン工業が固定スライドモデル、ガスブローバックモデルで発売、8mm仕様と6mm仕様の2タイプがある。以下主なトイガンの特徴を挙げる。

 

クラフトアップルワークス 十四年式拳銃 後期型 ダミーカートモデル モデルガン完成品

性能

全長 230mm
重量 705g
装弾数 8+1発

 実銃から採寸されたモデルで南部14年式モデルガンの中では最も完成度の高いモデル。素材はHW製で前期型、中期型、後期型、末期型がある。発火はするがブローバックしないスタンダード発火モデル、ダミーカートモデルがある。

 

マルシン 南部14年式 後期モデル ブラック ヘビーウェイト 最高級ウォールナット木製グリップ仕様

性能

全長 229mm
重量 705g
装弾数 12発

 エクセレントHW製やディープブラックモデルがある。ボルトの後退が小さいため反動は弱いがシャープで鋭い。ホールドオープンはしない。初速80m/s前後とちょっと高め。命中精度は、特に良いということはないが悪くもないといったところである。東京マルイ製のガスガンに慣れている人にとっては物足りないかもしれない。マガジンの大きさからガス容量が小さく冷えに弱いのが欠点。

 

まとめ

 

 南部十四年式拳銃は、簡略化された構造で製造コストを引き下げることに成功、非常に命中精度の高い銃であった。日本陸軍に制式採用された後、終戦まで使用され続けられた。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_M1912
(画像はwikipediaより転載)

 

ウインチェスターM1912

 

 M1912は、1912年に発売されたウインチェスター社のポンプアクション式ショットガンである。設計者はトーマス・C・ジョンソンで、著名な銃器デザイナーのジョン・ブローニングによって設計されたM1893を発展させたウインチェスター社初のハンマー内蔵式ショットガンであった。初期モデルは20ゲージのみであったが、1914年には12ゲージ、16ゲージが発表、さらに1933年に0.410口径M42、1934年には28ゲージとラインナップされた。装弾数は5発+1発でスムーズな操作と信頼性の高さから「パーフェクトリピーター」と呼ばれた傑作ショットガンである。

 最高級の素材を複雑な機械加工で製造していたため非常に高品質であった反面、製造コストが高く、ライバルであるレミントン社製M870に価格競争で勝てないため1963年で生産を終了した。その後は生産性を高めた後継モデルM1200に変更されたものの、品質が悪くユーザーからは不評で、逆に高品質のM1912は生産中止によって価格が上昇、その後も限定生産銃として製造され続けたが、最後まで生産していたコネチカット州ニューヘブンの工場が2006年1月に閉鎖されたことによりM1912の生産は全て終了した。総生産数は約200万丁であった。

 M1912は、軍用散弾銃としてもM12として米軍に採用、第一次世界大戦で20,000丁、第二次世界大戦で80,000丁が米軍に納入した。このモデルはM1897と同様にバレル部に放熱板とM1917銃剣用の着剣装置が装備されたモデル、これらを装備しないライアットモデルの二種類が存在していた。ベトナム戦争中の1963年にM1912の生産は終了すると米軍のM12の在庫は枯渇、新たにイサカ社M37を制式採用しM12に代わって使用されることとなった。M1897と同様に安全装置としてスライドロック機能を備えておりスラムファイアが可能である。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

03_ワルサーPP
(画像はwikipediaより転載)

 

 ワルサーPPは、1929年に完成した傑作オートであり、その機構は革命的ともいえるものであった。PPKはショートモデルでこれらをベースに大口径化したのが名銃ワルサーP38である。ワルサーPPKは、007でジェームズボンドが使用していたことで有名な銃である。

 

ワルサーPP(実銃)

 

 

性能(380ACPモデル)

全長 155mm
重量 665g
口径 9mm
使用弾薬 380ACP
装弾数 7+1発
設計・開発 ワルサー社

 

背景から開発まで

 1886年、カール・ワルサーは、ドイツ中東部のチューリンゲンに小さな鉄砲店を開いた。この地方は古くから銃器の生産が盛んな地域であった。ここでカール・ワルサーは本格的な拳銃の開発に乗り出すことになる。カール・ワルサー社が最初に開発した拳銃は1909年に完成したモデル1と呼ばれる自動拳銃で、その後、モデル9まで発売される。そしてその次に開発されたのがワルサーPPと呼ばれる自動拳銃であった。

 

開発

02_ワルサーPP
(画像はwikipediaより転載)

 

 1929年、ワルサー社は世界初のダブルアクション機能を搭載した自動拳銃を開発した。1931年にはスライドとフレームを短縮したPPKモデルが発売、されたのは1931年で警察からドイツ国防軍、ゲシュタポ等に広く採用された。ストレートブローバック、デコッキング機能、チャンバーインジケーターを持つ革新的な機構であり、これらの機構は現在においても多くの銃器に継承されている。デザインはソビエトの中型オートマカロフにも影響を与えている。

 戦後、ドイツでは銃器の製造が禁止されたため、ワルサー社はフランスのマニューリン社にPP、PPKの製造許可を与えたためマニューリン社製のPP、PPKも存在する。この契約は1986年に失効している。その他ライセンス生産では、1978年米国レンジャーマニファクチャリングが米国で初めて製造。1983年にはアラバマ州のエムコが製造ライセンスを取得、1999年まで製造を続けた。その後、2001年(2007年とも)からはS&Wが製造ライセンスを取得、2012年まで製造を続けた。2013年、ワルサーUSAが設立され、ドイツ製ワルサーPPが輸入されている。最近は、シグ・ザウエルP230に変更されたようだが、日本の警察、皇宮警察でも使用されていたようだ。ステンレスモデルは米国製のみ。

 

バリエーション

 PPK/Sは、1968年の米国への小型拳銃の輸入規制である1968年銃規制法にPPは該当したためPPKのスライド、バレルをPPに装着したモデルで、PPK-Lは、フレームにアルミニウム合金を採用したモデルである。銃のコントロールが難しくなるため22LR仕様と7.65mm仕様のみ製造された。PPK/EはハンガリーのFEG社が製造したもので22LR、7.65mm弾、380ACP弾モデルがある。

 

〜1945年までのPP(PPK)のバリエーション

01_ワルサーPP
(画像はwikipediaより転載)

 

1929〜1930年まで初期モデルであるPPラージハンマーモデルは7.65mm口径で装弾数8発。約5,000挺生産されている。

1930年には同じく7.65mmの初期生産型が1934年まで約30,000挺生産されている(装弾数8発)。 1931〜1932年までPPK初期モデルが生産された。7.65mm口径で装弾数7発。約20,000挺生産されている。

1932年からマガジンキャッチをグリップ下部に移動させ、380ACP弾仕様にした初期ボトムマガジンキャッチモデルが1934年まで生産され、PPが約2,000挺、PPKが約1,000挺生産されている(PPは装弾数8発、PPK7発)。

1933年から1934年まで口径7.65mm装弾数7発のPPK RZMモデルが約3,500挺生産されている。

1934年には民間向けのコマーシャルモデルが発売される。口径は7.65mmでPPは装弾数8発、PPKは7発。1940年までにPPが約150,000挺、PPKが約100,000挺が生産された。

1935年からワルサーPP NSKKモデルが発売、口径は7.65mm装弾数8発。1936年まで製造が続けられ約6,000挺が生産された。

1935〜1937年までPPKパーティリーダー(党首)モデルが生産されている。7.65mm口径装弾数7発。約5,000挺生産された。

1940年からはPPボトムマガジンキャッチモデルの生産を開始、380ACP仕様で装弾数7発(PPKは6発)、1942年までにPPが約10,000挺、PPKが約2,000挺製造された。

1940年から後期モデルが生産を開始、1944年までにPPが約165,000挺、PPKが約90,000挺生産された。7.65mmで装弾数8発(PPKは7発)。

1942〜1944年までフレームをアルミニウム製にしたデュアルフレームモデルが生産開始。7.65mm口径で装弾数8発(PPは7発)、PPが約8,000挺、PPKが約6,000挺生産された。

1944〜1945年までACマークモデル(ACはワルサー社を表すコード)が生産される。7.65mm口径で装弾数8発(PPKは7発)。

 

ワルサーPP(PPK)(トイガン)

 

概要

 1964年にMGCがモデルガンでPPKを発売している(1型)。これは安全装置の作動が実物と逆であった。さらに1967年にはこの作動を実銃と同じにした所謂2型が発売、1970年には3型が発売されている。これらはタニオアクションと呼ばれるものであった。1968年にはマルゴー製PPKが発売されているがこれはMGCのコピーである。このMGCのPPKはハドソン、KKS等にもコピーされている。CMC製のPPKは1974年、マルシン製は1973年に発売されている。現在でも入手可能なモデルはマルシン製のみである。

 エアガンに関しては、マルシン製のエアコキが80年代に販売されていた。他にもエアコキが数社から発売されている。ガスガンは、マルシン製は固定スライドモデル、マルゼン製のガスブロのみである。このマルゼン製PPKはガスガンの傑作のひとつであろう。固定スライド時代から命中精度とコスパで評判が良かった。さらにガスブロになっても悪い噂は聞かない。さらに東京マルイからニュー銀ダンエアガンとして発売されている。パワーは弱いが面白いエアガンである。

 

まとめ

 

 PPKのデザインは80年前とは思えないほどシンプルで「新しい」。最近ではシグ・ザウエルP230に人気が移っているようだが、基本性能はPPKもそれほどは劣ってはいない。ちょっと小さいし。これからも実用品として生き続ける銃であろう。

 最後にちょっと余談であるが、私も昔、マルシン製のエアコキワルサーPPKを持っていた。当時のエアコキはどうしてもスライドを押して空気を圧縮するタイプが多かったが、マルシンのPPKはスライドを引いて空気を圧縮するタイプだったのだ。これが気に入って購入した。これが購入してみると、この所有感とでもいおうか、何とも言えない愛着が湧いてしまった。性能はお話しにならない。。。が好きだったのだ。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_M1897
(画像はwikipediaより転載)

 

ウインチェスターM1897ショットガン

 

 米国ウインチェスター社製ショットガンで有名な銃器設計者であるジョン・ブローニングによって設計された。全長1,000mm(20インチモデル)、重量3.6kg、装弾数5発(または6発)+1発で主に口径は12ゲージと16ゲージの2種類であり、さらに多くのバリエーションが存在する。このM1897は、同じくジョン・ブローニングが設計したM1893を改良したもので、M1893が黒色火薬の使用を前提としていたためフレームを強化。無煙火薬の使用を可能としたこと、薬莢を側面から排莢することが出来るようになったこと、安全装置としてスライドロック機能が追加されたこと等が挙げられる。

 発売当初は銃身とレシーバーは固定されていたが、1898年から銃身分離式モデルに変更。1899から生産が始まった16ゲージモデルは当初から銃身分離式であった。バリエーションは主に8種類で特に軍用散弾銃として銃身に放熱板、着剣装置が装備されたトレンチガンが有名である。1897年7月(11月とも)から生産が開始、1957年9月まで製造された。M1893の改良型であるためシリアルナンバーはM1893の続きである34,150から始まり1,024,701で終わっている。生産数1,024,701丁。1912年には後継モデルのM1912が発売されており、どちらもスラムファイアが可能である。発売から120年以上経過している銃であるが、現在でも使用されている。

 

サイト内リンク

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_SIGP210
(画像はwikipediaより転載)

 

 今回紹介するのはSIGP210だ。シングルアクション、単列マガジンと古風であり、あまり有名な銃ではないが、現在特殊部隊で使用されているSIGP226に多大な影響を与えた銃であり、そのシルエットの美しさは工業製品の芸術と言っても過言ではない。

 

SIGP210(実銃)

 

 

性能(44/8)

全長 215 mm
重量 900g
口径 9mm
使用弾薬 9×19mmパラベラム弾
装弾数 8+1発
設計・開発 SIG社

 

概要

02_SIGP210
(画像はwikipediaより転載)

 

 SIGP210と呼ばれるP47/8は、1937年フランス製拳銃SACM Mle1935Aを基に研究がスタート。1943年にニューハウゼンP44/8が完成した。翌年にはダブルカラムマガジンを採用したP44/15が完成した。SIG社は軍採用を狙い軍用向けに改良したP44/16を製作したが、スイス軍に制式採用されることはなかった。

 1946年にSIG社ではP44を基に拳銃開発が再開され、翌年完成したのがP47/8である。外観はP44に酷似しているが、ロッキングシステムを採用したことなど細部は大幅に変更された。これの口径9mm、装弾数8発のものが1949年にSIGM49としてスイス軍に制式採用され、さらにデンマーク軍、西ドイツ国境警備隊でも採用された。

 スイス人気質というか、とても高い工作精度で製作された銃で民間用としてP210の名称で販売された。のちに「世界最高のコンバットオート」と評されたCZ75もこのスライドをフレームが包み込む形状等、P210の影響を大きく受けている。構造はシングルアクションで装弾数は8発。バリエーションはP210-1というように「-数字」で表す。ちなみにバリエーションはP210-1〜P210-8までさらにP210-5LSとP210-6Sというバージョンも存在する。

 生産にはかなりの手間がかかるため高価な拳銃であり、命中精度はカスタムガン並の驚異的なもので当時のハンドガンとしては随一であった。このため一部に熱烈なファンを生んだが、米国での販売価格は2000ドル以上するということもあり商業的にはあまり成功しなかった。そしてSIG社はその経験を踏まえてP220を開発することとなった。生産は1949年から2005年まで行われ、2017年からは米国ニューハンプシャー州エセクターの工場で生産が始まり現在にいたる。

 

SIGP210(トイガン)

 

03_SIGP210
(画像はwikipediaより転載)

 

 トイガンではMGCがABS製、のちにHW製で発売しており、その金型を引き継いだ(多分)CAWが現在も販売している。MGC製のものは古い設計のモデルガンなので結構ディフォルメされており、作動性能を向上させるために銃正面のバレル上に大きな隙間が作られている。CAW製のものではこの点は修正されており、現在入手できる最高のP210モデルガンといってよい。

 エアガン、ガスガンでは今は無きマルコシが1980年代後半にエアコッキング式で発売していた。当時の販売価格は1900円で押込みタイプのコッキング式エアーガンであった。グリップの仕上げが非常に美しく外観の完成度も高かった。現在は生産されていない。1990年3月にマルコシがP210-5のガスガンを発売している。ダブルアクションで所謂「割り箸マガジン」、コッキングはできないという90年前後では平均的なガスガンであった。

 それ以外で販売しているのはマルシン位だろう。マルシン製はガスブローバックで8mm、6mm共に販売されている。モデルアップしたのはP210-6で軍用モデルのようだ。組み立てモデルと完成品モデルがあり、スイスSIG社から入手した図面から正確に採寸されたモデルで現在のトイガンの中で最も完成度の高いモデルである。

 

まとめ

 

 今回は、SIGP210を紹介した。名銃中の名銃と言っていい銃であるがwikipeidaに記事が無いことに驚いた。スライドをフレームが包み込む独特の形式は名銃CZ75に多大な影響を与えた。デザインの優美さ、性能の高さ、加工の素晴らしさが秀逸な銃だ。

 

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01__M1887
(画像はM1887 wikipediaより転載)

 

ウインチェスターM1887/M1901

 

 

M1887

 ウインチェスター社が1887年に発売したショットガンである。設計は有名なジョン・ブローニングによって行われた。それまで水平二連が普通であったショットガンで初の多弾数を連射できるショットガンであったといわれている。全長997(30インチモデル)、重量3.6kg、装弾数5発で30インチモデルと20インチモデルがある。口径は10ゲージと12ゲージの二種類があり、使用する火薬は旧来の黒色火薬である。当初から設計者であるジョン・ブローニングは、ショットガンにはポンプアクションが最適と提案していたが、自社のレバーアクションに対する知名度の高さからウインチェスター社はレバーアクションに執着。レバーアクションとして設計されることとなった。

 ショットガンでありながら装弾数5発+薬室に1発というファイアーパワーは強力であったが、ショットシェルとレバーアクションの相性は悪く、さらに黒色火薬ということもあって手入れを怠ると装填不良を起こすことが多かった。そして無煙火薬が主流になるとこのM1887では強度が不足していたために新たにM1901が開発されることとなった。M1887は、1887年から1901年の間に64,855丁が製造されている。映画『ターミネーター2』で主人公が使用した銃として有名である。

 

M1901

 無煙火薬に対応するために再設計されたのがM1901である。当時、ウインチェスター社が発売していた12ゲージを使用するポンプ式ショットガンM1897と競合しないように10ゲージバージョンのみが製造された。その後も12ゲージモデルが発売されることはなかったが、この理由としては、さすがのウインチェスター社ももうこの時点では、ポンプアクションのM1897が大ヒットしてレバーアクションに拘りがなくなっており、新規に12ゲージモデルを製造する必要性を感じなかったのではないかと言われている。バリエーションは32インチ銃身のみで1901年から1920年の間に13,500丁が製造された。

 

サイト内リンク

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

01_M610
(画像はwikipediaより転載)

 

 懐かしの名銃、ブレンテンを紹介する。ブレンテンとは80年代の人気ドラマ『特捜刑事マイアミバイス』の主人公ソニー・クロケットが当初使用した銃としても有名である。この銃が特徴的なのは10mm弾という専用弾薬を使用することであったが、10mm弾も廃れてしまった現在、激マイナーな銃となってしまった。そして製造されたのも1500挺のみであった。

 

ブレン・テン(実銃)

 

 

性能

全長 222mm
重量 1,070g
口径 10mm
使用弾薬 10mm auto弾
装弾数 10+1発
設計・開発 トーマス・ドルヌス、マイケル・ディクソン / D&D社

 

10mm弾とは

 オートピストルの弾薬の系譜は大きく、大型で破壊力に優れた弾薬である45口径の米国の系譜。もう一つは9mmという貫通力に優れた軽量弾のドイツの系譜がある。それぞれ45口径には破壊力が強い代わりに貫通力は低く、弾丸が大型のために装弾数も少ない。逆に9mmは破壊力には45口径に及ばないが、貫通力は強い。同時に弾丸が小さいために装弾数も多くすることができるという特色があった。

 これらの特徴の「良いとこ取り」をしたのが10mm弾である。1983年にブレンテン用に誕生したこのカートリッジは、弾丸の大きさも45口径(11.43mm)と9mmのちょうど中間で破壊力も貫通力も優れた弾丸であった。装弾数も9mm弾には及ばないものダブルカラム化してもグリップは太くなりすぎることはなかった。

 

開発

 

背景から開発まで

 ブレンテンはイギリス製が1930年にチェコスロバキア製のブルーノZB26軽機関銃をライセンス生産したブレン軽機関銃の「ブレン」と10mmの「テン」を合わせたネーミングの銃である。ブレン軽機関銃から名称の一部を取っているのは、ブレンテンの発案者ジェフ・クーパー氏がブレン軽機関銃が好きだったからだと言われている。

 発案者のジェフ・クーパーは元米軍特殊部隊の隊員でコンバットシューティングの神様と言われてた人だった。その人が最も理想的なハンドガンを作るということで助言して開発されたのがこのブレンテンである。普通、理想的なハンドガンを作るとなると銃のカスタムをするものだが、このブレンテンは新規で全く新しい銃を作っただけでなく、10mm弾という弾薬までも新規で作ってしまった。

 

ブレンテンの特徴

 ブレンテンは1984年にその10mm弾を使用する世界初のハンドガンとして登場し、1986年に製造を中止するまでの2年間に1500丁が生産された。デザインはジェフ・クーパー曰く「世界最高のコンバットオート」と言われたCZ75の影響を受けたデザインでスライドをフレームが包み込む構造であった。フレームはステンレスであったが、スライドはスチール製である。

 ショートリコイル機構を採用、装弾数は10発でダブルカラムマガジンを採用している割にはグリップは持ちやすく、モデルとしたCZ75のグリップフィーリングを超えるとまで言われた。バリエーションはオリジナルの他にフレームをオキサイド処理したオールブラックのミリタリー/ポリスモデル、ショートバレルのスペシャルフォーセスダークモデル(全て黒染め)、同ライトモデル(全てクロームメッキ)、45ACPのコンバージョンキスライドがセットになったデュアルマスターモデル、たった13丁だけ製造されたジェフ・クーパー記念モデル、2丁のみ製作されたポケットモデル等、極少数の各種モデルが存在する。

 

ブレンテンの問題点

 発売直後のブレンテンはトラブルが多発した。当初、マガジンの生産が追い付かなかったのか、マガジン無しで銃本体のみが送られたこともあり、やっと送られてきたマガジンも調子が悪く作動不良が多かった。さらに肝心の10mm弾は高価な割に種類は少なく流通量も少なかった。そして10mm弾の性能はあまりにも貫通力が強すぎ、近距離の戦闘ではそれほどの有効性を発揮できず、ハンターのサイドアームとしては威力が中途半端過ぎたようだ。

 薄い防弾チョッキであれば貫通する性能があったため、「コップキラー」という有り難くないネーミングを頂戴するようにまでなってしまった。これらの理由により生産は2年間で打ち切り、D&D社は倒産してしまった。

 

ブレンテン(モデルガン)

 ブレンテンのモデルガンはメーカーからは発売されてない。ガスガンでは、1987年にファルコントーイがブレンテンガスブローバックを製作したのが最初だ。これは外部ホースでガスを供給するタイプのものだった。ブラックモデルとハーフシルバーモデルの2種類があった。初期のガスブローバックであり、外部ソースのみである上にバレルカバーが無く、リアリティの点から見れば残念なものだった。

 他には、2002年にマルシンが8mm固定スライドでブレンテンを作り、その後、ブローバック化されるという話もあったはずだがいつのまにかどっかに行ってしまった。

 

まとめ

 私はかなり好きだが、マイナーであり、あまり人気のある銃とは言えないブレンテン。モデルガン化される可能性はゼロに近いがブローバックモデルで発売される可能性はちょっとある。ちょっとだけ期待しながら待ってみよう。

 

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング

↑このページのトップヘ