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ハンドガン

03_ワルサーPP
(画像はwikipediaより転載)

 

 ワルサーPPは、1929年に完成した傑作オートであり、その機構は革命的ともいえるものであった。PPKはショートモデルでこれらをベースに大口径化したのが名銃ワルサーP38である。ワルサーPPKは、007でジェームズボンドが使用していたことで有名な銃である。

 

ワルサーPP(実銃)

 

 

性能(380ACPモデル)

全長 155mm
重量 665g
口径 9mm
使用弾薬 380ACP
装弾数 7+1発
設計・開発 ワルサー社

 

背景から開発まで

 1886年、カール・ワルサーは、ドイツ中東部のチューリンゲンに小さな鉄砲店を開いた。この地方は古くから銃器の生産が盛んな地域であった。ここでカール・ワルサーは本格的な拳銃の開発に乗り出すことになる。カール・ワルサー社が最初に開発した拳銃は1909年に完成したモデル1と呼ばれる自動拳銃で、その後、モデル9まで発売される。そしてその次に開発されたのがワルサーPPと呼ばれる自動拳銃であった。

 

開発

02_ワルサーPP
(画像はwikipediaより転載)

 

 1929年、ワルサー社は世界初のダブルアクション機能を搭載した自動拳銃を開発した。1931年にはスライドとフレームを短縮したPPKモデルが発売、されたのは1931年で警察からドイツ国防軍、ゲシュタポ等に広く採用された。ストレートブローバック、デコッキング機能、チャンバーインジケーターを持つ革新的な機構であり、これらの機構は現在においても多くの銃器に継承されている。デザインはソビエトの中型オートマカロフにも影響を与えている。

 戦後、ドイツでは銃器の製造が禁止されたため、ワルサー社はフランスのマニューリン社にPP、PPKの製造許可を与えたためマニューリン社製のPP、PPKも存在する。この契約は1986年に失効している。その他ライセンス生産では、1978年米国レンジャーマニファクチャリングが米国で初めて製造。1983年にはアラバマ州のエムコが製造ライセンスを取得、1999年まで製造を続けた。その後、2001年(2007年とも)からはS&Wが製造ライセンスを取得、2012年まで製造を続けた。2013年、ワルサーUSAが設立され、ドイツ製ワルサーPPが輸入されている。最近は、シグ・ザウエルP230に変更されたようだが、日本の警察、皇宮警察でも使用されていたようだ。ステンレスモデルは米国製のみ。

 

バリエーション

 PPK/Sは、1968年の米国への小型拳銃の輸入規制である1968年銃規制法にPPは該当したためPPKのスライド、バレルをPPに装着したモデルで、PPK-Lは、フレームにアルミニウム合金を採用したモデルである。銃のコントロールが難しくなるため22LR仕様と7.65mm仕様のみ製造された。PPK/EはハンガリーのFEG社が製造したもので22LR、7.65mm弾、380ACP弾モデルがある。

 

〜1945年までのPP(PPK)のバリエーション

01_ワルサーPP
(画像はwikipediaより転載)

 

1929〜1930年まで初期モデルであるPPラージハンマーモデルは7.65mm口径で装弾数8発。約5,000挺生産されている。

1930年には同じく7.65mmの初期生産型が1934年まで約30,000挺生産されている(装弾数8発)。 1931〜1932年までPPK初期モデルが生産された。7.65mm口径で装弾数7発。約20,000挺生産されている。

1932年からマガジンキャッチをグリップ下部に移動させ、380ACP弾仕様にした初期ボトムマガジンキャッチモデルが1934年まで生産され、PPが約2,000挺、PPKが約1,000挺生産されている(PPは装弾数8発、PPK7発)。

1933年から1934年まで口径7.65mm装弾数7発のPPK RZMモデルが約3,500挺生産されている。

1934年には民間向けのコマーシャルモデルが発売される。口径は7.65mmでPPは装弾数8発、PPKは7発。1940年までにPPが約150,000挺、PPKが約100,000挺が生産された。

1935年からワルサーPP NSKKモデルが発売、口径は7.65mm装弾数8発。1936年まで製造が続けられ約6,000挺が生産された。

1935〜1937年までPPKパーティリーダー(党首)モデルが生産されている。7.65mm口径装弾数7発。約5,000挺生産された。

1940年からはPPボトムマガジンキャッチモデルの生産を開始、380ACP仕様で装弾数7発(PPKは6発)、1942年までにPPが約10,000挺、PPKが約2,000挺製造された。

1940年から後期モデルが生産を開始、1944年までにPPが約165,000挺、PPKが約90,000挺生産された。7.65mmで装弾数8発(PPKは7発)。

1942〜1944年までフレームをアルミニウム製にしたデュアルフレームモデルが生産開始。7.65mm口径で装弾数8発(PPは7発)、PPが約8,000挺、PPKが約6,000挺生産された。

1944〜1945年までACマークモデル(ACはワルサー社を表すコード)が生産される。7.65mm口径で装弾数8発(PPKは7発)。

 

ワルサーPP(PPK)(トイガン)

 

概要

 1964年にMGCがモデルガンでPPKを発売している(1型)。これは安全装置の作動が実物と逆であった。さらに1967年にはこの作動を実銃と同じにした所謂2型が発売、1970年には3型が発売されている。これらはタニオアクションと呼ばれるものであった。1968年にはマルゴー製PPKが発売されているがこれはMGCのコピーである。このMGCのPPKはハドソン、KKS等にもコピーされている。CMC製のPPKは1974年、マルシン製は1973年に発売されている。現在でも入手可能なモデルはマルシン製のみである。

 エアガンに関しては、マルシン製のエアコキが80年代に販売されていた。他にもエアコキが数社から発売されている。ガスガンは、マルシン製は固定スライドモデル、マルゼン製のガスブロのみである。このマルゼン製PPKはガスガンの傑作のひとつであろう。固定スライド時代から命中精度とコスパで評判が良かった。さらにガスブロになっても悪い噂は聞かない。さらに東京マルイからニュー銀ダンエアガンとして発売されている。パワーは弱いが面白いエアガンである。

 

まとめ

 

 PPKのデザインは80年前とは思えないほどシンプルで「新しい」。最近ではシグ・ザウエルP230に人気が移っているようだが、基本性能はPPKもそれほどは劣ってはいない。ちょっと小さいし。これからも実用品として生き続ける銃であろう。

 最後にちょっと余談であるが、私も昔、マルシン製のエアコキワルサーPPKを持っていた。当時のエアコキはどうしてもスライドを押して空気を圧縮するタイプが多かったが、マルシンのPPKはスライドを引いて空気を圧縮するタイプだったのだ。これが気に入って購入した。これが購入してみると、この所有感とでもいおうか、何とも言えない愛着が湧いてしまった。性能はお話しにならない。。。が好きだったのだ。

 

 

 

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01_SIGP210
(画像はwikipediaより転載)

 

 今回紹介するのはSIGP210だ。シングルアクション、単列マガジンと古風であり、あまり有名な銃ではないが、現在特殊部隊で使用されているSIGP226に多大な影響を与えた銃であり、そのシルエットの美しさは工業製品の芸術と言っても過言ではない。

 

SIGP210(実銃)

 

 

性能(44/8)

全長 215 mm
重量 900g
口径 9mm
使用弾薬 9×19mmパラベラム弾
装弾数 8+1発
設計・開発 SIG社

 

概要

02_SIGP210
(画像はwikipediaより転載)

 

 SIGP210と呼ばれるP47/8は、1937年フランス製拳銃SACM Mle1935Aを基に研究がスタート。1943年にニューハウゼンP44/8が完成した。翌年にはダブルカラムマガジンを採用したP44/15が完成した。SIG社は軍採用を狙い軍用向けに改良したP44/16を製作したが、スイス軍に制式採用されることはなかった。

 1946年にSIG社ではP44を基に拳銃開発が再開され、翌年完成したのがP47/8である。外観はP44に酷似しているが、ロッキングシステムを採用したことなど細部は大幅に変更された。これの口径9mm、装弾数8発のものが1949年にSIGM49としてスイス軍に制式採用され、さらにデンマーク軍、西ドイツ国境警備隊でも採用された。

 スイス人気質というか、とても高い工作精度で製作された銃で民間用としてP210の名称で販売された。のちに「世界最高のコンバットオート」と評されたCZ75もこのスライドをフレームが包み込む形状等、P210の影響を大きく受けている。構造はシングルアクションで装弾数は8発。バリエーションはP210-1というように「-数字」で表す。ちなみにバリエーションはP210-1〜P210-8までさらにP210-5LSとP210-6Sというバージョンも存在する。

 生産にはかなりの手間がかかるため高価な拳銃であり、命中精度はカスタムガン並の驚異的なもので当時のハンドガンとしては随一であった。このため一部に熱烈なファンを生んだが、米国での販売価格は2000ドル以上するということもあり商業的にはあまり成功しなかった。そしてSIG社はその経験を踏まえてP220を開発することとなった。生産は1949年から2005年まで行われ、2017年からは米国ニューハンプシャー州エセクターの工場で生産が始まり現在にいたる。

 

SIGP210(トイガン)

 

03_SIGP210
(画像はwikipediaより転載)

 

 トイガンではMGCがABS製、のちにHW製で発売しており、その金型を引き継いだ(多分)CAWが現在も販売している。MGC製のものは古い設計のモデルガンなので結構ディフォルメされており、作動性能を向上させるために銃正面のバレル上に大きな隙間が作られている。CAW製のものではこの点は修正されており、現在入手できる最高のP210モデルガンといってよい。

 エアガン、ガスガンでは今は無きマルコシが1980年代後半にエアコッキング式で発売していた。当時の販売価格は1900円で押込みタイプのコッキング式エアーガンであった。グリップの仕上げが非常に美しく外観の完成度も高かった。現在は生産されていない。1990年3月にマルコシがP210-5のガスガンを発売している。ダブルアクションで所謂「割り箸マガジン」、コッキングはできないという90年前後では平均的なガスガンであった。

 それ以外で販売しているのはマルシン位だろう。マルシン製はガスブローバックで8mm、6mm共に販売されている。モデルアップしたのはP210-6で軍用モデルのようだ。組み立てモデルと完成品モデルがあり、スイスSIG社から入手した図面から正確に採寸されたモデルで現在のトイガンの中で最も完成度の高いモデルである。

 

まとめ

 

 今回は、SIGP210を紹介した。名銃中の名銃と言っていい銃であるがwikipeidaに記事が無いことに驚いた。スライドをフレームが包み込む独特の形式は名銃CZ75に多大な影響を与えた。デザインの優美さ、性能の高さ、加工の素晴らしさが秀逸な銃だ。

 

 

 

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01_M610
(画像はwikipediaより転載)

 

 懐かしの名銃、ブレンテンを紹介する。ブレンテンとは80年代の人気ドラマ『特捜刑事マイアミバイス』の主人公ソニー・クロケットが当初使用した銃としても有名である。この銃が特徴的なのは10mm弾という専用弾薬を使用することであったが、10mm弾も廃れてしまった現在、激マイナーな銃となってしまった。そして製造されたのも1500挺のみであった。

 

ブレン・テン(実銃)

 

 

性能

全長 222mm
重量 1,070g
口径 10mm
使用弾薬 10mm auto弾
装弾数 10+1発
設計・開発 トーマス・ドルヌス、マイケル・ディクソン / D&D社

 

10mm弾とは

 オートピストルの弾薬の系譜は大きく、大型で破壊力に優れた弾薬である45口径の米国の系譜。もう一つは9mmという貫通力に優れた軽量弾のドイツの系譜がある。それぞれ45口径には破壊力が強い代わりに貫通力は低く、弾丸が大型のために装弾数も少ない。逆に9mmは破壊力には45口径に及ばないが、貫通力は強い。同時に弾丸が小さいために装弾数も多くすることができるという特色があった。

 これらの特徴の「良いとこ取り」をしたのが10mm弾である。1983年にブレンテン用に誕生したこのカートリッジは、弾丸の大きさも45口径(11.43mm)と9mmのちょうど中間で破壊力も貫通力も優れた弾丸であった。装弾数も9mm弾には及ばないものダブルカラム化してもグリップは太くなりすぎることはなかった。

 

開発

 

背景から開発まで

 ブレンテンはイギリス製が1930年にチェコスロバキア製のブルーノZB26軽機関銃をライセンス生産したブレン軽機関銃の「ブレン」と10mmの「テン」を合わせたネーミングの銃である。ブレン軽機関銃から名称の一部を取っているのは、ブレンテンの発案者ジェフ・クーパー氏がブレン軽機関銃が好きだったからだと言われている。

 発案者のジェフ・クーパーは元米軍特殊部隊の隊員でコンバットシューティングの神様と言われてた人だった。その人が最も理想的なハンドガンを作るということで助言して開発されたのがこのブレンテンである。普通、理想的なハンドガンを作るとなると銃のカスタムをするものだが、このブレンテンは新規で全く新しい銃を作っただけでなく、10mm弾という弾薬までも新規で作ってしまった。

 

ブレンテンの特徴

 ブレンテンは1984年にその10mm弾を使用する世界初のハンドガンとして登場し、1986年に製造を中止するまでの2年間に1500丁が生産された。デザインはジェフ・クーパー曰く「世界最高のコンバットオート」と言われたCZ75の影響を受けたデザインでスライドをフレームが包み込む構造であった。フレームはステンレスであったが、スライドはスチール製である。

 ショートリコイル機構を採用、装弾数は10発でダブルカラムマガジンを採用している割にはグリップは持ちやすく、モデルとしたCZ75のグリップフィーリングを超えるとまで言われた。バリエーションはオリジナルの他にフレームをオキサイド処理したオールブラックのミリタリー/ポリスモデル、ショートバレルのスペシャルフォーセスダークモデル(全て黒染め)、同ライトモデル(全てクロームメッキ)、45ACPのコンバージョンキスライドがセットになったデュアルマスターモデル、たった13丁だけ製造されたジェフ・クーパー記念モデル、2丁のみ製作されたポケットモデル等、極少数の各種モデルが存在する。

 

ブレンテンの問題点

 発売直後のブレンテンはトラブルが多発した。当初、マガジンの生産が追い付かなかったのか、マガジン無しで銃本体のみが送られたこともあり、やっと送られてきたマガジンも調子が悪く作動不良が多かった。さらに肝心の10mm弾は高価な割に種類は少なく流通量も少なかった。そして10mm弾の性能はあまりにも貫通力が強すぎ、近距離の戦闘ではそれほどの有効性を発揮できず、ハンターのサイドアームとしては威力が中途半端過ぎたようだ。

 薄い防弾チョッキであれば貫通する性能があったため、「コップキラー」という有り難くないネーミングを頂戴するようにまでなってしまった。これらの理由により生産は2年間で打ち切り、D&D社は倒産してしまった。

 

ブレンテン(モデルガン)

 ブレンテンのモデルガンはメーカーからは発売されてない。ガスガンでは、1987年にファルコントーイがブレンテンガスブローバックを製作したのが最初だ。これは外部ホースでガスを供給するタイプのものだった。ブラックモデルとハーフシルバーモデルの2種類があった。初期のガスブローバックであり、外部ソースのみである上にバレルカバーが無く、リアリティの点から見れば残念なものだった。

 他には、2002年にマルシンが8mm固定スライドでブレンテンを作り、その後、ブローバック化されるという話もあったはずだがいつのまにかどっかに行ってしまった。

 

まとめ

 私はかなり好きだが、マイナーであり、あまり人気のある銃とは言えないブレンテン。モデルガン化される可能性はゼロに近いがブローバックモデルで発売される可能性はちょっとある。ちょっとだけ期待しながら待ってみよう。

 

 

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ベレッタM1934
(画像はwikipediaより転載)

 

 今日、紹介するのは懐かしの名銃ベレッタM1934だ。この銃は、映画、ドラマ、アニメに特徴的に登場したというわけではないが、ずーと有名なのである。たぶん、イタリア軍に採用されたことで知名度を上げたことと、古い映画で頻繁に使われたことが理由なのではないだろうか。古い世代のガンファンだと、中型オートといえば、ワルサーPPKかこのベレッタM1934であるといってもいい。

 

ベレッタM1934(実銃)

 

 

性能

全長 149mm
重量 660g
口径 9mm
使用弾薬 380ACP弾(9mm×17弾)
装弾数 7+1発
設計・開発 ピエトロ・ベレッタ社

 

概要

 ベレッタM1934はギアンドーソ技師によって設計されたピエトロ・ベレッタ社の中型拳銃で全長149mm、重量660g、3.7インチバレルを持つ。装弾数は7発でカートリッジは38ACPを使用する。

 第一次世界大戦で拳銃不足に悩まされたイタリア軍は、大量生産できる拳銃の開発をベレッタ社に依頼した。これに対してベレッタ社は、グリセンティM1910をベースにベレッタM1915を開発、これは9mmグリセンティ弾を使用する中型拳銃でイタリア軍に制式採用された。このM1915は独立した排莢口を持っていたが、これを改良してスライド上部の大きな切り抜き部分と一体化したのがM1922、これをベースにさらに露出式ハンマーを採用したM1923、そしてM1931、M1932と改良が続いた。

 1930年代になるとイタリア軍は次期制式拳銃にドイツのワルサーPPを採用することを検討し始めた。このためベレッタ社はワルサーPPに対抗してM1932を改良したM1934を開発した。このM1934はワルサーPPのようにダブルアクション機構を装備してはいなかったもののイタリア軍に制式採用、のちにM1951が制式採用されたのちも1960年代まで使用され続けた他、イタリア警察やドイツ軍、ルーマニア軍、フィンランド軍の一部でも使用されていた。

 口径は380ACPで口径は9mmであるが、大型拳銃が使用する9mmルガー弾(パラベラム弾)よりも寸法が短く威力が小さい。構造はカートリッジの爆発の反動でスライドを動かすというシンプルなストレートブローバック方式を採用している。全弾を撃ち終わるとスライドは後退した状態で停止するが、これはマガジンがスライドストップの機能を果たしているためで独立したスライドストップ機能はない。グリップはスチール製のプレートで補強されたプラスチック製である。カートリッジの威力が弱い、セイフティの使い勝手が悪いという欠点もあるが、部品点数が39点と少なく、故障も少ないため人気があり、戦後は「クーガー」という名称で米国にも輸出されている。1934年から1991年まで生産が続けられ、総生産数は1,080,000丁である。

 

ベレッタM1934(トイガン)

 

 ベレッタのモデルガンは、MGC、CMC、ハドソン、WAから発売されていた。WA以外のベレッタは古い物で1960年代から1970年代初期に発売されたものだ。MGCのM1934は1967年、ブローバックモデルが1971年に発売されている。ハドソンのM1934はMGCのコピーである。WA以外のM1934は金属製であったため、1971年に規制によって金属モデルガンは金色に塗装されることとなる。1979年にはWAがM1934を発売するが、これはMGCとの提携によって製造されたモデルでハドソン同様、MGC系列のモデルである。

 どれも現在は発売されていないのでかなりのプレミアになるだろう。但し、古いモデルガンは亜鉛合金が劣悪なものを使用しているので経年劣化により破損しやすくなっている。購入する際には注意が必要だ。ガスガンでは、1989年にタナカがブローバックモデルを発売した。これはそれなりに性能、外観ともに良かった記憶がある。オリジナルのABS、パーカーライジング処理モデル、ハーフシルバーモデルがあった。現在のブローバックのように構造も実物に似せている訳ではなく、軽いスライドが「シュポシュポ」動くだけのものであるが小気味よいブローバックであった。

 2003年にはWA製がベレッタM1934を発売した。HW製でモデルガン譲りの外観の完成度は秀逸で、現行のものは2007年に発売されたカーボンブラックバージョンである。これはガスガンベレッタM1934の最高傑作といっても良い。

 

 

 

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01_ブローニングハイパワー
(画像はwikipediaより転載)

 

 FNブローニングハイパワーとは1935年に発売されたベルギーFN社製のハンドガンである。当時はシングルカラムマガジンが普通であったが、ブローニングハイパワーは弾倉内にカートリッジを交互に装填することで装弾数を増やすダブルカラムマガジンを採用。装弾数は当時の平均的なハンドガンの倍である13発という圧倒的なファイアーパワーを誇った。発売から90年近く経た今でも改良型が生産され続けている名銃中の名銃である。

 

ブローニングハイパワー(実銃)

 

 

性能

全長 200mm
重量 810g
口径 9mm口径
使用弾薬 9x19mmパラベラム弾
装弾数 13発
設計・開発 デュードネ・ヨセフ・サイーブ / FN社

 

開発

 

02_ブローニングハイパワー
(画像はwikipediaより転載)

 

ブローニングとサイーブ

 ブローニングハイパワーはその名の通り、天才、ジョン・ブローニングの設計の拳銃だ彼が最後に設計した遺作である。。。と言いたいところであるがそうではない。実は設計したのは、ブローニングではなく、デュードネ・ヨセフ・サイーブというFN社の技術者である。ではなぜ、「ブローニング」という名称が付いているのかというと、事情はこうである。当時、FN社はフランス政府の要請で9mm弾を使用する新型銃の開発を開始する。FN社から依頼を受け、この銃のプロトタイプを製作したのがブローニングである。発射機構は、ハンマー式はコルト社が特許を持っていたため使用できず、ストライカー方式としている。そしてタンジェントサイト(距離の目盛りが付いたリアサイト)装備でグリップ後部にはストック用の溝が彫ってあるものであった。

 一応、ブローニングハイパワーの歴史はこの銃から始まるのであるが、ブローニングは銃の完成を見ることなく1926年11月に他界してしまう。その後、この銃の設計を担当したのがデュードネ・ヨセフ・サイーブである。サイーブは1931年、コルト社の上記特許が失効すると発射機構をストライカー式からハンマー式に変更、1934年、プロトタイプとは全く別物の洗練された銃を開発した。外観のデザインはブローニングの設計の流れを汲むものであったが、ハイパワー最大の特徴であるダブルカラムマガジンの採用はサイーブの発案である。このマガジンを見た生前のブローニングは「これは市場では成功しない」と言っていたともいう。実際のところは分からないが、このブローニングハイパワー、名称とは異なり設計したのは完全にサイーブであったといっていい。

 

構造と特徴

 ショートリコイル機構を採用、シングルアクショントリガーを採用、マガジンが挿入されていないとトリガーを引くことができないというマガジンセイフティを採用している。全体的にシンプルな構造で高い堅牢性を持っている。最大の特徴は前述したように複列弾倉の採用である。複列弾倉を採用すると普通、グリップは太くなるが、ブローニングハイパワーは握ってみれば判るがグリップが単列弾倉の銃並に細く、非常に握りやすい。

 

バリエーション

 

03_ブローニングハイパワー
(画像はwikipediaより転載)

 

M1935

 1935年にベルギー軍がM1935として制式採用、同年フランス軍も採用する。M1935には2種類のモデルがあり、一つはミリタリーモデルと呼ばれるリアサイトがタンジェントサイトでグリップ後部にショルダーストック用の装着溝を持つタイプ、もう一つはコマーシャルモデルでリアサイトを固定式にしたモデルである。

 

P35(b)

 1940年5月、ドイツがベルギーを占領するとFN社もその管理下に置かれドイツ軍用にハイパワーの生産が行われた。このハイパワーは主にコマーシャルモデルでスライドとフレームにハーケンクロイツが打刻された。ミリタリーモデルも生産されている。これらはP35(b)と呼ばれ1940〜1944年までに31万9千挺が製造された。

 

イングリスハイパワー

 カナダのジョン・イングリス社がライセンス生産していたモデル。カナダ軍、イギリス軍、中国軍向けに供給された。

 

M1936

 1936年にハイパワーの口径を7.65mmパラベラム弾(30ルガー)、7.65mmフレンチ・ロング弾に変更したモデル。カートリッジが変更されたためグリップは前後に長くなり、スライドも後部が延長され全体的にスリムな形状になっている。SIGオートに影響を与えた。装弾数は13発。

 

ハイパワーMk2

 1981年にサムセイフティが大型化され、3点サイトが採用されたモデル。

 

ハイパワーDA

 1983年にダブルアクション機構を採用したモデル。アンビセイフティ、デコッキング機能を搭載する。1987年に一時製造中止、1990年に生産再開するが現在は生産終了。

 

ハイパワーMk3

 1989年にMk2の安全装置(内部)をさらに改良したモデル。2018年には生産中止。

 

ブローニングハイパワー(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは、1967年に中田商店が発売、1980年にはマルシン工業がハイパワーを発売している。エアガン、ガスガンは、つづみ弾の時代から多くの会社でモデルアップされている。東京マルイ、エルエス、タナカ、アオシマ、JAC等々把握しきれないほどである。この中で特徴的なモデルを挙げると1987年に発売された東京マルイ製ガスブロHP、1993年に発売されたJAC製HP、1998年4月に発売されたタナカワークス製HPあたりであろう。

 

東京マルイ製ハイパワー(思い出語り。。。)

 東京マルイ製は発売されたのは恐らく80年代だったと思う。この時代にブローバックとはかなり先進的であった。しかし、現在みんなの頭の中にあるブローバックでは当然ない。マガジンから入れるのは弾倉ではなく小型ガスボンベである。ではマガジンは?ということになるが、マガジンは何と、スライドの後方から7mm位の棒状の弾倉を挿入するのだ。M59ブローバックが登場し、第2作目がハイパワーだった。その後、製作されなかったのでやはりダメだったのだろう。私はM59を購入したが・・・。

 

JAC製ハイパワー(思い出語り。。。)

 これに対してJACとは知る人ぞ知る、一時期は長物ガスフルオートを席巻したメーカー。現在はすでに無いが、一時期は猫も杓子も・・・という状態だった。サバゲをやっている人は現在では電動ガンを使用しているが当時はみんなエアタンクを背負ってJACのM16を持っていたのだ。

 そのJACが最後の方で出したのが当時生まれたてだったガスブローバックであった。まだ90年代前半だったはずである。当時はレイトシュートシステムであり、ガスブロは照準よりかなり下に着弾するのが普通だった。JACのガスブロもその例にもれず、5mで狙った点の1m以上、下に着弾するものだった。その後、WAがプレシュートシステムを開発して現在のガスブロ全盛時代があるのである。しかしJACのハイパワーマーク靴話罅肯匹そ侏茲世辰拭

 

マルシン製ハイパワー

 設計が古いためフレームが少し太いのが残念なところであるが、現在入手できる唯一のモデルガンHPなので貴重である。HW製。

 私もマルシンのものは持っていた。マルシンからはコマーシャルモデル、カナディアンモデル、中華民国バージョン、ビジランティというのもあった。私が購入したのはメタルフィニッシュのミリタリーモデル。メタルフィニッシュといっても当時のものは間違っても実銃には見えないテッカテッカのものであった。確かにメタルではあったがリアリティは無かった。でも当時としては精いっぱいの表面処理だったのだ。それはともかく、私が購入したモデルは異常に装填不良が多かったのが記憶に残っている。3発に1発は装填不良を起こす感じであったが、個人的には非常に好きであった。

 

タナカワークス製ハイパワー

 タナカ製ハイパワーはもっとも最近に発売されたハイパワーで外観は非の打ちどころがない。私の好きなマーク靴皀薀ぅ鵐淵奪廚気譴討い襦が、スライドストップノッチが削れやすいのとトリガーシアーバーの強度が弱いため破損が指摘されている。エンジンはWAから技術提供を受けた初期のマグナブローバックを使っている。

 このため現在の水準ではブローバックに迫力がないのとガス漏れ、冷えに弱い点、スライドストップノッチが削れやすい、トリガーシアーバーの強度が弱いため破損しやすい点等が指摘されているが、ガスガン、特にタナカワークスはロッドによって品質が全く異なるので一概には言えないので判断が難しいモデルである。

 

まとめ

 

 ブローニングハイパワーは、イギリス軍特殊部隊SASが制式採用した程の高性能ハンドガンである。ダブルカラムマガジンであるにもかかわらずグリップは細身で堅牢である。現在ではポリマーフレームオートが主流であり、ハイパワーも2017年に生産を終了している。時代の流れではあるが残念でもある。

 

 

 

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01_CZ75
(画像はwikipediaより転載)

 

 CZ75は、チェコスロバキア製のハンドガンでチェコスロバキアが外貨獲得のための輸出用として開発したものである。70年代にアメリカで「最高のコンバットオート」と言われた伝説の銃である。日本では『ガンスミスキャッツ』の主人公の愛銃としても有名である。1975年に完成して以来、現在でも多くのバリエーションが製造され続けている銃である。

 

CZ75(実銃)

 

 

性能

全長 203mm
重量 980g
口径 9mm
使用弾薬 9mmパラベラム弾
装弾数 15発
設計・開発 ヨーゼフ、フランティシェク・コウツキー兄弟 / チェスカー・ズブロヨフカ国営会社

 

背景から開発まで

 1948年の共産革命によりチェコスロバキアは共産主義国家となった。他の共産主義国家の兵器はソビエトからの軍事輸入に頼ったが、チェコは国内での製造を続けた。これら工業製品は、チェコスロバキアの外貨獲得のために重要な役割を果たした。

 

開発

 1968年、チェコスロバキアでは輸出目的で9mmパラベラム弾を使用するハンドガンが計画された。設計はコウツキー兄弟(またはどちらか)に依頼された。設計に関して完全な自由を与えらえたコウツキー兄弟は、1975年独創的で革新的なデザインの銃を開発した。これがCZ75である。

 このCZ75の機構はチェコスロバキアの秘密特許とされたため国内ではコピーすることは許されなかったが、海外での特許取得は禁止されていたため海外では多くのクローン、コピー品が生まれた。発射機構はショートリコイル方式で、トリガーはダブルアクションを採用した。マガジンはダブルカラム構造で装弾数は15発、独自のフレームがスライドを包み込む形式が採用された。セイフティはコック&ロック方式でセイフティの解除はグリップを握ったまま親指で操作することができる。

 CZ75は日本では前期型と後期型の2種類に分類されることが多いが、実際は、数多くのバリエーションがある。特徴的なのは初期のものでスライド、フレームは削り出しで作られている。日本でセカンドバージョンと言われるもの以降は鋳造になった。この結果、強度不足を補うためにスライドのレールを延長したという話だが真意のほどは不明である。シグP226やグロッグ17よりはるか昔に製造された拳銃ではあるが、複列弾倉を装備し、さらにグリップは握りやすいように工夫されている。日本人にはベレッタM92F等よりもはるかに握りやすい。

 現在も生産が続けられており、チェコ警察等で使用されているようだ。因みに初期のものは手間をかけて作られたが、後期のものより性能が良いということはないと言われている。このCZ75を参考に製作したのがブレンテンだったと言われている。

 

 

CZ75(トイガン)

 

 

 このCZ75、アメリカでは一時期、相当なプレミアがついていたようだが(40年くらい前かな?)、アメリカで人気が出ると日本に波及するのはトイガンの世界も同じ。トイガンでも多くのメーカーがモデルアップしている。しかし、モデルガンを作っているのはマルシンだけである。他にもマルシンでは、モデルガンといえばモデルガンであるが、その昔、ガスで作動させ、薬莢に詰めた火薬を発火させるという奇妙なガスモデルガンとも言えるものを発売していた。CZ75のモデルガンはこの2種だけである。

 エアガン、ガスガンは数社から発売されている。最も早いのがLSという組み立て式のエアガンを多く発売していたメーカーで1987年にモデルアップした。そして1988年には業界最大手のMGCが固定式ガスガンとして発売している。CZ75が日本で紹介されたのが1981年のことと言われるので発売まで約7年を要したことになる。人気のあるモデルでありながらトイガン化が遅れた理由としては、当時ならではの事情がある。

 1980年代前半はエアガンというのはあまり注目されておらず、トイガンの主力はモデルガンであった。CZ75も当然検討されたのであろうが、問題はCZ75の形状で、この徹底的に贅肉をそり落としたデザインはABS樹脂という素材でブローバックさせるのは強度の面で問題があったようである。このためどこのメーカーも手を出しかねていたというのが実情のようだ。そして時代は下り、モデルガンからエアガンに移り、ブローバックの強度の問題を考慮する必要のなくなったことにより初めてモデルアップできるようになったということらしい。

 その後、LSはトイガン事業から撤退、MGCのCZ75はKSCに引き継がれたようで、現在では1stバージョン、2stバージョンはじめ各種のバリエーション展開をしている。他にも人気のあるモデルであるため、東京マルイ製のエアーコッキング式エアガン、マルシン工業がカートリッジを排莢できるデュアルマキシモデル(装弾数8発)等、各社がモデルアップしている。以下、代表的なモデルを紹介してみたい。

 

KSC Cz75 1stバージョン ヘビーウェイト 18歳以上ガスブローバック

 最も完成度が高いのはKSCの製品であろう。全長206mm、重量830g、装弾数23発で、元々モデルガンメーカーであるだけあってダミーではあるが撃針まで再現されているなど外観のリアリティも重視している。樹脂製であるために重量は軽いものの持った時の重量バランス等は絶妙である。エンジンはシステム7を採用しており、安定した射撃が可能となっている。初速は70〜80m/sと若干高めであるが、ガスブローバックハンドガンの平均的な数値である。さらに命中精度も精密チャンバーの採用により、東京マルイ製品に匹敵するほどの命中精度を出している。KSCの1st、2stバージョンを中心に各種バリエーションが発売されている。

 欠点としてはKSC製品全般にいえることであるが、スライドストップノッチを装備していないためにスライドの摩耗によりスライドストップがかからなくなることがある。もう一つの欠点はサードパーティーからのカスタムパーツが東京マルイほど多くない。しかし、パーツの消耗はどの製品でもいずれは起こることであるので仕方ないと割り切ってしまえば良いのかもしれない。

 

東京マルイ エアガン Cz75 ファーストモデル ソフトエアーガン

 30年前から続く東京マルイのエアガンシリーズ。全長206mm、装弾数25発。エアガンは一回ごとにスライドを引いてBB弾の装填と空気の圧縮を行わなければならないので連射はできない。単射のみとなるが、手動でコッキングするためにランニングコストは限りなく0に近い上に命中精度は高い。室内での射撃の練習用にはうってつけだろう。ガス代もかからない上にBB弾の再利用もできる。仮に故障してしまってもガスボンベ2本分の値段でしかないので使い捨てで大丈夫だ。

 欠点としてはエアコキガンの欠点と共に高級なガスガンに比べて製品の耐久性が低いことが挙げられる。これは値段を考えても当然だといえるだろう。

 

Carbon8 CO2 ブローバックガン Cz75 2nd.ver ABS樹脂スライド

性能

全長 206mm
重量 900g
装弾数 24発

 海外メーカーのCO2モデル。全長206mm、重量900g、装弾数24発。CO2モデルとはフロンガスではなくCO2でBB弾を発射するガスガンのこと。CO2は高圧であるが、パワーが調整されているので法的には全く問題ない。CO2の長所としてはフロンガスのように外気温に影響されないことだ。真冬でも快調に作動する。欠点としてはガスボンベが比較的高価であることだろう。

 本製品はスライドがABSに変更されている。CO2であればメタルスライドでも快調に作動すると思うが、法的にはメタルスライドはグレーの部分があるのであまりおススメしない。作動性能は問題無さそうであるが、どうも個体差があるようだ。外観上はパーティングラインが残ってしまったりとKSC製品ほどの美しさはないが射撃重視のファンには十分に選考に値する。ガスボンベはマルシン製を使用した方がいいようだ。

 

WE KP09 CZ75

 こちらは通常のフロンガス仕様のガスガン。全長206mm、重量1,000g、装弾数24発。こちらも海外製。メタルスライドが標準装備されているのがファンにはうれしい。メタルスライドのメリットはスライドの強度が上がるのと、重量が増すために銃の重量増加となりリアリティが増す。同時にブローバック時の反動も強くなるのでリアリティ重視のファンには魅力的だろう。

 欠点としては増加した重量を通常のフロンガスで動かすのでスライドの動きは若干遅くなる。それとメタルスライドは法的に完全に白とは言い切れないという不安もある。それと海外製品全般にいえることであるが、故障が起こった場合の修理は若干困難。このため個人的にはあまりおすすめしない。

 

まとめ

 

 CZ75は1970年代に登場した革命的な高性能機であった。現在でも改良型が発売され続けている。ダブルカラムマガジンでありながらCZ75のグリップの細さは日本人には有難い。老いたりとはいえ最高のコンバットオートであることには変わりはない。名銃と言っていいだろう。

 

 

 

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01_M500
(画像はM500とM629 wikipediaより転載)

 

 S&WM500は、2003年に発売され、商業的には大成功を収めたモデルだ。現在発売されているハンドガンの中では最も強力な弾丸を使用するもののようだ。新設計のXフレームを使用することで、44マグナムの3倍の威力を持つ500マグナムを発射できる。

 

S&WM500(実銃)

 

 

性能(8.38インチ)

全長 381mm
重量 2,036g
口径 50口径
使用弾薬 500S&Wマグナム弾
装弾数 5発
設計・開発 S&W社

 

開発

 M500は、2003年に発売された500マグナムカートリッジを使用する超大型リボルバーである。500マグナムもこのM500用に開発されたものでカートリッジのあまりの威力のため専用のフレームであるXフレームが開発された。シリンダーはNフレームの質量の2倍に相当するものでチタン合金製である。フレームはアルミニウムスカンジウム合金製で装弾数も通常の6発だとシリンダーが圧力に耐えられなくなるので5発とした。銃身下にはアンダーラグ、さらに大型のコンペンセイターに専用ラバーグリップと反動を極力軽減する工夫が施されている。

 バリエーションは、2.75インチ、3.5インチ、4インチ、6.5インチ、7.5インチ、8.38インチとS&Wパフォーマンスセンター製の10.5インチモデルがある。M500に4インチ等の短銃身モデルが存在する理由は主に重量である。M500は、米国ではコレクションとして保有していることが多いようであるが、実際にハンティング時の護身用として携行することを想定すると2,036gにもなる8.38インチを携行するのはかなり厳しい。

 これに対して4インチモデルの重量は1,593gとM29の6.5インチモデルよりも100g程重い程度であり体に対する負担は少ない。このため短銃身モデルが存在する。しかしパワーは銃身の長さに影響されるので短銃身の場合、威力は低くなるもののハンターの護身用としては十分に威力を発揮する。

 

S&WM500(トイガン)

 

概要

 トイガンで発売しているのはモデルガン、ガスガン共にタナカワークスのみである。モデルガンの完成度は高く、HWにメッキ仕上げをしたジュピターフィニッシュのリアリティは素晴らしい。ほぼ全銃身サイズがバリエーション展開されている。全長265mm、重量878g、装弾数16発。ペガサスシステム内蔵のガスガン。カート式ではないが、シリンダーはスイングアウト可能。命中精度はリボルバーにしては比較的高い。外観の完成度は秀逸である。メッキはジュピターフィニッシュで実銃のような深みがある。実銃の性格から考えてもサバイバルゲーム等で使用するよりも室内でのシューティング、観賞用という目的で使用するのが良さそうだ。

 

まとめ

 

 1956年、世界で最も強力なカートリッジを使用するM29を発売したS&Wが2003年に再び世界で最も強力なカートリッジを発売した。商業的には大成功でS&Wは経営的にもブランドイメージ的にも復活を遂げた。大口径ハンドガンは日本のファンだけでなく米国人にもファンが多いようだ。

 

 

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01_コルトパイソン
(コルトパイソン 画像はwikipediaより転載)

 

シティーハンターとは

 

 シティーハンターとは、1985年から1991年まで週刊少年ジャンプに連載されていた北条司原作の漫画である。キャッツアイで人気を博した北条司が放った二度目のヒット作であった。1987年にはアニメ化され、第1期1987〜1988年、第2期1988〜1989年、第3期1989〜1990年、一年置いて1991年にはシティーハンター91として合計4期にわたって放送された。それ以外にも複数回実写も含めて映画化されている人気コンテンツである。

 主人公は冴羽りょう(環境依存文字なので平仮名ね)という裏の世界では名の知れたスイーパーで、戦闘に関してはトップクラスの技能を持つ。特に銃に関しては百発百中で天才的な能力がある。しかし同時に相当なエロという設定で現在ではいろいろなサイドからクレームが来ること必至のエロぶりであった。主人公が愛用するのはコルトパイソン4インチモデルでこの銃は1955年にコルト社から発売された。当時最強の弾丸である357マグナムを使用する拳銃であった。

 

 

コルトパイソン357

 

 機構的には古いメカニズムであったが特徴的なベンチリブと呼ばれるバレル上部に設置された放熱用の装置等、外観の美しさから現在においても多くのファンがいる。メカニズムは「く」の字型のリーフスプリングを使用することから、引き始めは軽く、徐々に重くなってくる。ハンマーが落ちる瞬間が最も重くなると言われている。これに対してS&Wのメカは逆に引き始めが重くその後は軽くなる。このためシューティングマッチではS&Wのアクションが好まれ、パイソンをベースにするシューターは少なかった。

 これは、パイソンのアクションだと最後の一瞬が最もトリガーが重くなる。この最後の一瞬のトリガーが重いと照準がブレてしまう。これに対してS&Wのリボルバーは最初が一番重く、最後に「ストン」と落ちるような構造になっているためシューティングマッチ等には向いているのだ。しかし銃身の精度は非常に高かったので、今のようにカスタムバレルあまり無かった70年代あたりには、パイソンの銃身をS&WのM19に装着したスマイソン、スモルトというモデルがガンスミスの手によって作られた。この銃身をねじ込むというのは実はS&Wとコルト、バレルのネジきりが逆なので大変なのだが、これは余談。

 しかしこれらの話はシューティングマッチという非常に精度を要求される場面においてであり、実戦で使用する場合は、パイソンのトリガーフィーリングは「グラススムーズ」と言われるほどなめらかで特に問題は無い様である。パイソンにはバリエーションが数種類あり、2.5インチ銃身、3インチ銃身、4インチ銃身、6インチ銃身、8インチ銃身、10インチ銃身モデル、さらにステンレスモデル等が存在する。8インチ銃身モデルは「パイソンハンター」と呼ばれ、他のモデルと異なり銃身にも「PHYSON HUNTER」と刻印されている。10インチモデルはあまり有名ではないが、「テンポインター」という名称が付けられている。

 

 

 

魅力的なパイソンの扱い

 

 シティーハンターで冴羽が使用するのは、当然、8インチ「パイソンハンター」!。。。ではなく、4インチモデルで、アニメではコルト社純正木製グリップを装着、実写版ではパックマイヤーのラバーグリップを使用している。ジャッキーチェン主演の映画ではベレッタM92Fを使用しているがこれは日本のガンファンにはひんしゅくを買ったようだ。因みにライバルの海坊主はM29を使用、香はローマンと主要キャラの銃はMGC製品で占められている。恐らく、原作者が銃を決める時にモデルガンを見て参考にしたのだろう。

 このアニメに登場するコルトパイソンは何とも言えない魅力に溢れている。コルトパイソンというのは高級なハンドガンではるが、特に特殊な拳銃という訳ではない。しかし作中では、敵が冴羽が持っている銃がコルトパイソンであることに気が付くと「コルトパイソン!?お前ただのネズミじゃねぇな」等とパイソンがすごい拳銃であると強調される。そして戦闘ヘリアパッチをも撃墜するシーン等、子供心にパイソンへの憧憬は募っていったのだ。もちろん実際に357マグナムで戦闘ヘリを撃墜することは不可能なのであるが、これもまたフィクションの魅力である。

 

ちょっと実銃のお話

 

 実際、北条司氏はあまり銃器には詳しくないようで、パイソンにサイレンサーを装着したり、オープニングのパイソンのハンマーに撃針が描かれていたりしていた(コルト社の拳銃のハンマーに撃針はない)。これはアニメ制作者が知らなかったのだろうが、全体として銃はたくさん登場するもののあまり詳しくはないのだろうということは想像がつく。しかし、それだからこそなのだろうか、銃に詳しいファンが考えないような魅力ある表現がされていて楽しいアニメである。

 因みにその他の登場銃としては、冴羽のライバルの海坊主が使用するM29がある。これはS&W製の大型リボルバーで44マグナム弾を使用するあまりにも有名な拳銃である。1955年に発表、当時世界最強のカートリッジである44マグナム弾と共に発売された最強のハンドガンであった。S&W社は「最強カートリッジ」を作るのが好きらしく、1935年に発表されたS&W357マグナム(のちのM27)も、このために開発された当時最強のハンドガンカートリッジ357マグナム弾を使用していた。さらに2003年のM500も当時最強(多分現在でも最強)の500S&Wマグナムが同時に開発されている。

 

 

ワンオブサウザンド〜S&WM57〜

 

 他にもコルトローマン等が登場するが、特に印象的だったのはワンオブサウザンドと呼ばれるリボルバーであった。これは確かS&WM57であったと思うが(M58とする情報もあり)、製造工程の誤差から1000挺に1丁の割合で偶然生まれる高精度の銃という設定であった。これは実際にあるようで、そうなると逆に1000挺に1丁のハズレ銃というのも存在するということになる。まあ、それは良いとしてこのM57、41口径マグナムというあまり知られていないカートリッジを使用する銃である。

 この41マグナム弾というのも新しくS&Wが開発したカートリッジでM57はこの41マグナムを使用する最初のリボルバーであった。発表されたのは1964年で上記の357マグナムと44マグナムの中間の使い勝手の良さを目指して開発されたカートリッジである。バリエーションには4インチ、6インチ、6-1/2インチ、8-3/8インチモデルでスチール製、ブルー仕上げとニッケル仕上げがあった。1964年から製造が開始されたが1991年で製造中止。2008年より再び製造が再開されて現在に至っている。因みにM58とはこのM57の廉価版でリアサイトは無可動でグリップもグレードの低いものが使用されている。法執行機関への採用を目的に製作されたモデルでM19に対するM10のような存在である。

 

ということでまとめ

 

 シティーハンターはもちろん荒唐無稽な設定であり、冴羽の銃の腕も実銃の性能を超えてしまっている。しかし私が知る限り最も魅力的にコルトパイソンを描いた作品の一つであり、あの時のワクワク感は今でもシティーハンターを観ると思い出してしまう。因みに、このパイソンはエアガンメーカーのタナカワークスが2020年10月にシティーハンター公式コラボレーションモデルとして発売している。一番の特徴はサイレンサーを装着できることであるが、私としては、あのアニメカラーの塗装までして欲しかった。そう、シティーハンターの銃はスチールフィニッシュではダメなのだ。あの黒みがかったグレーのアニメカラーがシティーハンターのパイソンの「リアル」なのだ。しかし発売してくれたことには感謝しておる。。。

 

 

 


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01_SIGP320
(画像はwikipediaより転載)

 

 P320は、SIG社が開発したモジュラーシステムを採用した自動拳銃で、2017年にM17として米軍に制式採用された。スライドはステンレス、フレームはポリマー製で装弾数は17発である。ガスガンではSIGAirsoftが販売している。製造は台湾のVFC社である。

 

SIG P320(実銃)

 

 

性能(フルサイズモデル)

全長 203mm
重量 833g
口径 9mm、45口径、40口径
使用弾薬 9mm弾、45ACP、40S&W、357SIG
装弾数 17発(9mm弾)
設計・開発 SIG Sauer

 

背景から開発まで

 2004年、SIG社は公用向けに開発したSIGP250を発表した。これはこれまでのSIG社の大型拳銃に標準装備されていたデコッキング機能が廃止されたハンドガンで、さらにインナーシャーシ、バレル、スライド、グリップといった一組になったパーツをモジュラー化して、異なる口径の弾でも撃てるようにした画期的なものであった。生産は2007年から行われていたが、2018年以降はSIG社のラインナップから消えてしまっている。このP250を基にしてP320は誕生する。

 

開発

02_SIGP320
(画像はwikipediaより転載)

 

 P320は、2014年に発表した自動拳銃である。これまでのSIG社の大型自動拳銃と異なり、撃発にはハンマーを使用しないストライカー方式を採用している。さらにP250と同様にモジュラーシステムを採用しており、いくつかのパーツを交換することで複数のカートリッジを使用することができ、グリップのサイズや銃身のサイズも変更することが可能である。

 材質はフレームがポリマー、スライドはステンレス、バレル下部にはピカティニー規格の20mmレイルが装備されている。スライドストップ、マガジンキャッチは両利き用に変更可能であり、モジュラーシステムを採用しているために工具を使用せずにフィールドストリッピングをすることができる。

 2015年にはタイ警察の制式拳銃として採用され、15万丁が納入されている。さらに同年米国のハイウェイパトロール等でも制式採用された。2017年には、細部が改良された上で、フルサイズモデルはM17、コンパクトモデルはM18として米軍制式採用となった。調達予定は陸軍19.5万丁、空軍13万丁、海軍6.1万丁、海兵隊3.5万丁の合計42.1万丁である。

 SIG社は1985年の米軍制式拳銃トライアルにP226を提出したが、価格面においてベレッタ92に敗北することとなった。今回は、この失敗を糧としてSIG社は、銃本体と予備部品、アクセサリー、ホルスターまで含めた一式がわずか207ドルという価格で提供したのが受注の大きな要因の一つであろう。

 

欠陥

 初期のP320は、スライドの後端が地面に対して33度の角度で落下させると暴発する可能性があることが指摘されており、米国では訴訟問題にまで発展した。これに対してSIG社はリコールを行い、アップグレード版に改良されている。

 

バリエーション

 ノーマルモデルの銃身を20mm短くしたキャリーモデル、グリップも短くしたコンパクトモデル、さらにグリップを短くしたサブコンパクトモデルが発売されている。さらにXシリーズ、Xfiveシリーズとバリエーション展開している。

 

SIG P320(トイガン)

 

概要

 現在、SIGAersoftとAEGがガスガンを発売している。SIGAirsoftはSIG社のエアガン部門なのである意味実物ともいえる。実際に製造を請け負っているのは台湾のVFC社で、もちろん正式ライセンスを取得している。一応「実物」な訳で完成度は高い。全長は210mm、重量764g、装弾数は25発で命中精度も比較的良く、初速も80m/s強と高めである。アルミスライドが標準装備されている。海外製品であるため故障の際は不安が残る。

 これに対してAEG製のガスガンは基本的には刻印はない。全長204mm、重量825g、装弾数19発で、日本仕様にデチューンしているので75m/s前後と安定してる。メタルスライド装備で重量は実銃と同等になっており、エンジンは東京マルイのものに非常に似ている。重量や全長はVFC社のものよりもこちらが実銃に近いが、リアル志向のファンにとっては刻印がないというのはつまらないかもしれない。やはりエアガンは雰囲気を楽しむ面があるからだ。

 

まとめ

 

 P320は、米軍に制式採用されたことで一躍有名になった。P250以来のモジュラーシステムは画期的であり、SIG社初のストライカー式発射方式採用の銃でもある。流行のポリマー製フレームを使用する銃で初期のモデルで暴発が話題になったが、他には欠点という欠点は見当たらない。傑作ハンドガンになる可能性を秘めた銃といえる。

 

 

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01_S&WM657
(画像はwikipediaより転載)

 

S&WM57

 

開発・そして完成!

 S&WM57とはS&W社が1964年4月に発売した41口径マグナムカートリッジを使用するダブルアクションリボルバーである。装弾数は6発でフレームはM29と同じNフレームを使用した。このフレームは1935年S&W社が357マグナム(のちのM27)を設計した際に新規に製作された大口径弾の発射にも耐えられる頑丈なフレームであった。使用する41口径マグナム弾は正式には41口径レミントンマグナムで357マグナム弾と44マグナム弾の中間の威力を目指して開発されたものであった。

 主なセールス先は警察官等の法執行機関であったため、カートリッジ名も最初は「41口径ポリス」という名称すら提案されたほどであった。しかしS&W社はそれ以前の「マグナム」という名前の破壊力を重視。新しい41口径弾の名称も「41口径マグナム」となった。当初ラインナップされていたのは強力な破壊力を発揮するメタルジャケットで覆われたソフトポイント弾と法執行機関での使用を目的としたセミワッドカッター弾である。

 

思いっきり滑った!

 S&W社は最初の目的通りに警察や法執行機関に営業をかけるが、反応は鈍くいくつかの都市の警察に採用された程度であった。理由は、そもそも警察官は41口径という高威力の銃は必要としておらず、ほとんどの場合、今までの38口径スペシャルで不満はなかったからだ。仮に高威力を求めるのであれば357マグナムで十分であり、41口径マグナムという高威力のカートリッジを採用する必然性はなかった。実用性以外にも当時(恐らく現在でも)、警察の暴力行為に対する世間の目は厳しく、警察が大口径カートリッジを使用するのを躊躇わせる理由ともなった。

 そしてさらに41口径マグナムが不運であったのは、M57の発売から7年後の1971年に上映された『ダーティハリー』の大ヒットである。 これにより44マグナムを発射することができるM29が大人気となり、同時に41口径マグナムという「微妙な」立ち位置のM57の人気はさらに落ちていった。要するに徹頭徹尾陽の目を見なかった銃がM57なのである。

 

 

M57の特徴

 

 しかし、銃自体の性能が悪い訳ではない。安定した大型のフレームに44マグナムよりは反動の少ない41口径マグナムという組み合わせは撃ちやすく、民間のシューターには比較的評判が良かった。フロントサイトは赤のインサート入りでリアサイトは調整可能なフルアジャスタブル。銃身長は3インチ、4インチ、6インチ、8.375インチモデルが存在している。ターゲットハンマー、ターゲットトリガー、ターゲットグリップを装備しており、外観上はM29に酷似している。現在までに5回の小さな改良が行われており、オリジナルのM57から最新のM57-5まで6種類が存在する。さらに発売当初からニッケルメッキモデルも発売されており、こちらもブルーモデルと同様のバリエーションが存在するが、1986年にステンレスモデルの発売と同時に生産終了となった。1991年に生産が終了したのち、2008年に再生産。現在でも販売されているのはこのM57スチールモデルのみで価格は1,078ドルである(2022/9現在)。

 

廉価版のM58

 

 1964年7月10日、S&WはM57をさらに警察向けに改良したM58を発表。これはM57の廉価版で外観はM10ミリタリーポリスを彷彿とさせる。ヘビーバレルでエジェクターロッドは露出しており、リアサイトは固定式となった。グリップはサービスグリップと呼ばれる小型の細いグリップを採用した。このM58はサンフランシスコやサンアントニオ警察で採用されたものの生産自体は約20,000丁を製造、1977年に生産は終了した。個体数が少ないためにコレクターの間では注目されている逸品である。2008年にブルーモデル、ニッケルフィニッシュモデルが再販された。因みにブルーモデルとは青く塗装したモデルということではなく、ブルー液という酸化剤で金属の表面を処理したものだ。要するにフツーの黒い銃である。現在では販売されていない。

 

ステンレス製のM657

 

 さらに1986年にはステンレスモデルのM657を発売、これはM57のステンレスモデルである。バリエーションは多く、3インチ、6インチ、7.5インチ、8.375インチの4種類の銃身長のモデルに加え、アンダーラグモデルも存在する。アンダーラグモデルとは銃身の下におもりが装着されているモデルでこれにより反動を抑制するのと同時に銃のバランスの調整にも役に立っている。コルトパイソンやM686等で採用されている形式で横から観ると銃身が二つ上下に並んでいるように見える。さらにサイトもフルアジャスタブル(調整可能な)フロントサイトを装備しているモデルや固定サイトのモデル、シリンダーも溝が彫ってあるフルーテッドシリンダーモデルとノンフルーテッドシリンダーモデルが存在する。M57と同様、生産中止されたが2008年より再生産を開始しているが、現在は生産はされていない。

 

トイガンと「ワンオブサウザンド」

 管見の限りトイガンではモデルアップされたことはない。相当なガンファンでも外観上はM29と酷似しているため区別がつかない。実銃は41口径マグナム弾を使用するという必要性があったが、トイガンでは敢えてモデルアップする必要がないのだろう。因みにシティーハンターに「ワンオブサウザンド」として登場する。これは機械工作の偶然から数千丁に1丁の割合で奇跡的に命中精度の高い個体が存在するというもので、シティーハンターではそれがM57(M58?)であったという設定である。機械工作の偶然であれば全種類の銃にそのようなモデルが存在するハズなので、M57(M58)のみにそのようなモデルが存在する訳ではない(多分ね)。あくまでもフィクションの話である。

 

 


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01_ワルサーP38
(画像はwikipediaより転載)

 

 ワルサーP38は、1938年にドイツ国防軍に制式採用された自動拳銃である。画期的なダブルアクション機能を持ち、のちのハンドガンに多大な影響を与えた。日本ではアニメ『ルパン三世』の主人公が愛用している拳銃ということで有名である。さらに一昔前であれば、ナポレオンソロ、大藪春彦の小説にも度々登場する。

 

ワルサーP38(実銃)

 

 

性能

全長 216mm
重量 945g
口径 9mm口径
装弾数 8発
設計・開発 ワルサー社

 

開発

02_ワルサーP38
(画像はwikipediaより転載)

 

 ヴァイマル共和国軍は、それまで制式拳銃であったルガーP08の更新を計画していた。これに対してワルサー社は、1934年、PP拳銃を大型化、9mmパラベラム弾を使用できるようにしたワルサーMPを試作した。しかしこれはPPを大型化しただけで、機構はPPと同じストレートブローバックであった。このためスライドは非常に重い上に反動が非常に強く銃本体も脆弱であった。

 1935年、ワルサー社は、このMPにショートリコイル機構を搭載したAPを完成させる。しかし、このAPはハンマーが内蔵式であっため軍部には好まれなかったため、1937年、このAPを外部ハンマー化したのがHPである。このHPは、1938年にドイツ国防軍にP38として採用された。

 生産は、1939年から始まり1941年まではワルサー社のみで行われていたが、1942年からはマウザー社も製造を開始した。銃本体に刻印されたワルサー社のコードは「ac」で1941年までの製品である「ac41」までは高品質であったが、戦争が長期化するにつれ製品の品質が落ちていった。末期のP38は粗悪品も多かった。戦後は進駐してきたフランス軍に製造を命じられパーカー処理されたP38がフランス領インドシナに送られた。これらは外観の特徴から「グレイゴースト」と呼ばれている。

 1956年、ドイツ連邦軍は大量に接取されていたワルサーP38を再び制式拳銃として採用、1957年からはワルサー社もP38の生産を再開した。1963年10月にはワルサーP1と名称を変更した。1995年にはドイツ連邦軍の装備はP8に変更されたが、それまでに度々細部に改良が加えられている。

 機構はショートリコイル方式で、ダブルアクションを採用、軍用拳銃でダブルアクションを採用したのはこのP38が世界初であった。他にも革新的な機構が多くあり、ダブルアクション機構はのちのS&WM39シリーズ、オープンスライドとロッキング・ラグはベレッタ92等、現在でも主流となっている銃に大きな影響を与えた。

 

ワルサーP38(トイガン)

 

概要

 P38はトイガンでも人気が高かったため多くのメーカーが発売している。モデルガンでは、1966年にMGCがダイナミックシリーズとしてタニオアクションのアンクルタイプを発売している。ショートリコイル、デコッキング機能はない。同年、中田商店もP38を発売、設計は著名なモデルガンデザイナー六人部氏が実銃を採寸して製作したものである。ショートリコイルも再現されていた。

 1968年にはMGCがダイナミックシリーズゲシュタポモデルを発売、同年、MGCから六人部氏設計のMJQが4,000挺限定で発売されている。これはショートリコイル、デコッキング機能はない。1971年にはCMCがP38を発売、1973年にはBLK式を発売している。1973年には中田商店のモデルガンを「丸真ダイカスト」として実際に製作していたマルシン工業が中田商店の金型を受け継いで金属製P38を発売する。

 1980年にはマルシン工業がショートリコイル式ABS製P38を発売、1982年にはマルゼンがエアーコッキング式を発売、1984年にはマルシン工業も同様にエアーコッキング式P38を発売した。ガスガンでは1990年にWAが固定式ガスガンを発売している。2003年にはマルゼンがガスブローバック式P38を発売。実銃の図面を基にしたものでP38の決定版といっていい。

 

マルゼン ワルサーP38 AC41ブラックモデル 18歳以上ガスブローバック

性能

全長 215mm
重量 720g
装弾数 12発

 外観の完成度は非常に高い。ショートリコイルはもちろん、細かな刻印やファイアリングピン、インジケーターも再現されている。フロントサイト、リアサイト共に金属製の別パーツ。初速は70m/s前後と平均的である。マルゼン製のガスガンなので命中精度は非常に高い。欠点としては、マガジンがシングルカラムのため冷えには弱いというのと実銃とガスガンの射程距離の違いからフロントサイトの高さが実銃よりも低いことである。価格も安く、これまでのトイガンP38の最高傑作といえる。スポット生産品である。

 

東京マルイ ワルサー P38【ホップアップ】 エアーハンドガン(10才用モデル)

性能

全長 231mm
重量 - g
装弾数 15発

 10歳以上対象のエアーコッキングガン。性能を重視しているため外観の完成度はかなり低く、マガジンも「割箸マガジン」である。初速は30m/s程度であるが、命中精度は非常に高いので室内向けであろう。

 

まとめ

 

 ワルサーP38は、世界初のダブルアクション機能を採用した軍用ハンドガンである。命中精度は高く、大戦中はルガーP08と並んで連合国軍兵士の「みやげ」として人気だった。戦後もほとんど設計に変更なく1995年までドイツ連邦軍の制式採用拳銃でありつづけた名銃である。

 

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01_デザートイーグル
(画像はwikipediaより転載)

 

 デザートイーグルは米国のマグナムリサーチ社が製造している大口径ハンドガンである。自動小銃に使用されるガスオペレーション方式を採用したハンドガンで独特の外観から80年代前半に登場して以来、長期間にわたって人気を維持している。当初は357マグナムのみであったが、その後44マグナム、50AEと口径のバリエーションを増やしている。

 

デザートイーグル(実銃)

 

 

性能(50AEモデル)

全長 269mm
重量 2,053g
口径 50AE
装弾数 7発
設計・開発 IWI

 

背景から開発まで

 ハンドガンには38口径スペシャルのカートリッジを延長した357マグナムカートリッジ、44口径スペシャルの火薬量を増やした44口径マグナム等の高威力のカートリッジが存在する。いわゆる「マグナム弾」と呼ばれるカートリッジである。この「マグナム」というのはキャッチコピーのようなもので特に定義がある訳ではないが、「マグナム」とは、通常、同口径の威力を増したカートリッジを指す場合が多い。

 これらのカートリッジは高威力の反面、銃本体には負担が大きい。このためこれらのカートリッジを発射するベースとなる銃は、構造上、シンプルな構造でフレームの強化が容易なリボルバーを使用することがほとんどであった。しかしリボルバーも信頼性は高いものの、装弾数の少なさやリロードの難しさからオートマチックで高威力の「マグナム弾」を使用する銃の開発が指向された。

 44口径マグナムを使用するオートマチックとして最初に登場したのは、1969年にオートマグコーポレーションが開発したオートマグであったが、作動等に問題が多く商業的には成功しなかった。このため、これ以降も大口径ハンドガンはリボルバーという状態が続くのであるが、そこに登場したのがデザートイーグルである。

 

開発

02_デザートイーグル
(画像はwikipediaより転載)

 

 デザートイーグルは1979年に開発、1982年にマグナムリサーチ(MRI)社より発売された大型拳銃で、当初は357マグナム弾を使用するモデルであったが、装填不良が多く評判は良くなかった。これに対して同社と契約したIMI(イスラエル軍事工業)社が改修して信頼性の高いモデルとなった。1986年には44口径マグナムモデルを発表し人気となった。

 1991年には50AEモデルが発売される。1995年まではIMI社で製造されていたが、1995年からはサコー・ディフェンス社に製造が移管された。1998年からは再びIWI社(IMI小火器部門から独立)で製造されていたが、2009年以降は米国MRI社で製造されている。

 自動拳銃の発射機構は通常、弾丸を発射した反動を利用してスライドを後退させ次弾を装填するというブローバック機構が採用されるが、デザートイーグルは自動小銃に多く採用されている発射時のガス圧を利用してスライドを後退させるガスオペレーション方式を採用、このためハンドガンでありながら大型化してしまった反面、強力なカートリッジを使用できるようになった。

 銃身長は6インチが標準であるが、10インチ、14インチバレル(1999年に生産終了)も存在する。発売当初のモデルはマーク気半里気譟1982〜1989年まで製造された。1989年からは調整可能なトリガーを搭載したマーク7モデルに移行した。1995年からはバレル下部にピカテニー規格の20mmレイルが装備されたマーク19が発売されている。

 

デザートイーグル(トイガン)

 

概要

 モデルガンでは1994年にハドソン産業から44口径モデルが発売されている。その後1999年には50AEモデルが発売された。2020年にはタナカワークスから同様に50AEモデルが発売されている。ガスガンでは東京マルイが90年代中盤にガスブローバックを発売する。やや遅れてWAが44口径もモデルをガスブローバックを発売した。その他ハドソン、SS等多くのメーカーがモデルアップしている。

 

東京マルイ デザートイーグル.50AE クロームステンレス

東京マルイ
18,800円(税抜)

性能

全長 270mm
重量 1,110g
装弾数 27発

 東京マルイのガスブローバックデザートイーグルは90年代に発売された旧モデルとリニューアルされた新型モデルがあるので注意が必要である。ABS製であるが重量は1kgを超えている。現行モデルは初速70m/s前後で命中精度は非常に高い。特にこれといった欠点はないが、モデルガンメーカー製のガスガンに比べると外観のリアリティが若干劣るのが唯一の欠点だろうか。

 

タナカワークス: モデルガン デザートイーグル 50AE

タナカワークス
定価32,800円(税抜)

性能

全長 272mm
重量 1,035g
装弾数 7発

 老舗モデルガンメーカータナカワークスの最新モデルガン。50AEモデルを再現している。素材はHW製でカートリッジは真鍮ではなくアルミ製である。これは50AEのカートリッジを真鍮で製作すると重量が重くなり作動が悪くなることを考慮したものなのかもしれない。最新モデルだけあって作動は良いようである。モデルガンにしては値段も安価であることも魅力。モデルガンを購入する時は、ガスガンと異なり予備品の生産が少ないため、予備のカートリッジとスペアマガジンを同時に購入することをおすすめする。

 

 

まとめ

 

 デザートイーグルは映画やアニメ等では最も人気のあるハンドガンと言っても過言ではないであろう。当初はデザインが斬新すぎてあまり受けは良くなかったようであるが、1986年の44マグナム発売の頃から人気が出始めた。逆に斬新過ぎたデザインに多くのファンが魅了されたようで映画やアニメ作品等で度々登場する等、長く人気が続いている。

 

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01_M610
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&WM610は、10mm弾を使用するステンレス製リボルバーである。リムレス弾を使用するために専用のハーフムーンクリップ、またはフルムーンクリップを使用する。一時期は10mm弾の人気が無くなってしまったため市場から姿を消したが、近年10mm弾の人気が再燃したため再び販売されている。販売価格は987ドルである。

 

S&WM610(実銃)

 

 

性能

全長 304.8mm
重量 1,400g
口径 10mm
使用弾薬 10mm弾、40S&W弾
装弾数 6発
設計・開発 S&W

 

背景から開発まで

 1983年にD&D社が発売したブレンテン用に10mm弾が開発された。10mm弾とは10×25mmのカートリッジで、9mmの貫通力と45口径の破壊力の両方を得ることを目的に開発されたものであった。完成した10mm弾はセルフディフェンス用としては威力が過剰であり一部の防弾ベストをも貫通してしまうために「コップキラー」というあだ名まで付けられてしまった。ブレンテンは商業的には失敗であったが、10mm弾はそのパワーと貫通力が評価され、1987年にコルト社が発売したデルタエリートの弾薬として採用された。

 

開発

 1990年にS&Wによって開発された10mm弾を使用するステンレス製ダブルアクションリボルバーである。M29と同じNフレームを使用しており、外観上もM29クラッシックとほとんど区別がつかないが、シリンダー長がわずかに短いことから判別が可能である。10mm弾はリムレス弾のため、装填には半月形のクリップを使用する。40S&W弾も発射可能である。クリップには満月形の6連発クリップもある。

 1992年に一時製造中止になったが、1998年に販売が再開される。この際にそれまでハンマーにあったハンマーノーズが無くなりフレーム側にファイアリングピンが設置され、同時にフレーム部に安全装置が設置された。その後再び製造を中止したが、近年、市場では狩猟用としても護身用としても使用可能な10mm弾の特性が見直されつつあり、さらにNフレームという大型フレームを使用した安定性のあるリボルバーであるM610の人気が再燃しつつあった。それに呼応する形で2019年に4インチモデルと6インチモデルで三度製造を開始した。この際にグリップは黒のフィンガーチャンネル付きセンサテックグリップとなっている。

 

バリエーション

 銃身長4インチ、5インチ、6.5インチモデルと300丁のみ生産された3インチモデル、1990年には5,000丁限定で6インチモデルが発売された。シリンダーのフルートが入ったものとノンフルートモデル等がある。

 

S&WM610(トイガン)

 

トイガンでは発売されていない。

 

まとめ

 

 10mm弾は威力が強すぎ、同時に反動も強すぎるために一時は廃れたカートリッジであった。しかし狩猟用のサイドアームとしては有効であり、護身用としても使用可能であるという利便性から再び注目されている。M610はNフレームを使用するため安定性があり米国では意外と人気が高い。命中精度が非常に高いのも特徴である。

 

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01_デルタエリート
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトデルタエリートはコルト社が開発した10mm弾使用のハンドガンである。装弾数は8発で威力は357マグナム並みというものであったが、あまりにも強力であるためにスライド、フレームの破損事故が多発した。現在では改良されたものが発売されている。

 

デルタエリート(実銃)

 

 

性能

全長 210mm
重量 1,105g
口径 10mm
使用弾薬 10×25mmオート弾
装弾数 8発
設計・開発 コルト社

 

背景から開発まで

 1983年、D&D社はブレンテンを発表した。これは新たに設計された10mm弾を使用するハンドガンであり、話題になったものの商業的な成功はしなかった。この銃に使用された10mm弾とは9mmの貫通力と45口径(11.43mm)の破壊力を備えたカートリッジを目指して開発されたものであった。実際、357マグナム並みの威力はあったものの反動が強すぎるという欠点もあった。

 コルト社は同社のロングラン製品であるM1911のバリエーションにこの10mm弾仕様のモデルをを使用したハンドガンの2作目であり、大手銃器メーカーコルト社が製造したことで話題となった。

 

開発

02_デルタエリート
(画像はwikipediaより転載)

 

 1987年、コルト社は10mm弾を使用するハンドガンを開発した。これは同社の人気モデルM1911をベースとしたもので45口径のM1911を10mm仕様にしたものであった。これは市場では2番目の10mm弾を使用するハンドガンであり、大手銃器メーカーの製造ということで話題になった。外観上は45口径仕様のM1911と区別が付きにくいが、ハンマーがリングハンマーになっている。45口径に比べ圧力が強くなっているため、リコイルスプリングはダブルリコイルスプリングに交換されているが、当初のモデルでは圧力に耐えきれずスライドレールやフレームが破損する事故が相次いだ。

 生産は1987年から生産が開始され、スチール製モデルとステンレス製モデルが存在する。1996年に製造中止となったが、2009年から再び生産されている。2017年にはバレル下部に20mmレイルを装備したタイプが発売された。

 

バリエーション

 バリエーションには、コルトカスタムショップによって500丁のみ製造されたゴールドカップモデル、さらにコルトマッチ10と呼ばれるゴールドカップタイプのデルタエリートがある。これはフルアジャスタブルフロントサイトを装備したもので1988年に400丁製造された。1990年代初頭にはコルトエリートテンフォーティーと呼ばれる特別仕様のモデルが発売された。これは40S&Wのコンバージョンキットが付属する。ステンレス製でスライドに”ELITE TEN/FORTY” と刻印されている。

 2009年にはリコイルスプリングとスプリングガイドを改良した新型が登場、2015年にはスライド前部にセレーションを入れたバージョンが登場している。2016年にはステンレス製スライドにスチール製フレームのデュアルトーンモデルが少数生産された。さらに同年、ノバックサイト、大型のサムセイフティ、ビーバーテイルグリップセイフティ等を装備したモデルがダビットソン社から発売、2017年にはレールモデルが発売されている。

 

デルタエリート(トイガン)

 

概要

 ガスガンではMGCが最も早く、1988〜1989年には固定スライドガスガンとして発売していた。当時、シューティングマッチで評判の良かったウィルソンLE系のシステムをそのまま使用したものだ。当時、このシステムを使ったノーマルM1911は無かったのでそういう意味でも重宝された。限定でシルバーモデルもあった。

 1994年には同じくMGCからモデルガンが発売されている。これは新規に10mmカートリッジを製作した力作であった。WAは、ハイスペックVer.2時代にデルタエリートを発売しており、2018年にはレールモデルも発売している。他にも東京マルイが電動コンバットデルタを発売している他、エアコキモデルは数社が発売していた。

 

東京マルイ 電動ガン コンバットデルタ [ シルバー ]

性能

全長 225mm
重量 306g
装弾数 16発

 ABS製の対象年齢10歳以上モデルである。トリガー、ハンマープラ製で無可動、スライドストップ、サムセイフティはダミーであるが、チャンバーはメッキ仕上げとなっており、グリップセイフティも作動する。単4電池4本をグリップ内部に入れるためマガジンはいわゆる「割箸マガジン」である。

 対象年齢10歳以上のため初速は40m/s強と弱めであるが、トリガーのレスポンスは良く命中精度は比較的高く5mで10cm程度にまとまる。飛距離は20〜30mで20m程度でマンターゲットにヒットするなど良好である。サバイバルゲームには向かないが命中精度、トリガーのレスポンスも良く、パワーは弱いため室内での練習用には良いかもしれない。

 

まとめ

 

 デルタエリートは10mm弾を使用するハンドガンの第2弾として発売された。D&Dブレンテンは『マイアミバイス』に登場して人気が出たものの商業的には失敗であった。10mm弾で商業的にもある程度成功したのはこのデルタエリートが最初であろう。10mm弾はあまりにも威力と反動が強すぎるためにカートリッジを3mm短縮した40S&W弾が開発されたが、10mm弾もまた人気が再燃しつつあるようだ。それにしてもカッコいい!

 

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01_PX4Storm
(画像はwikipediaより転載)

 

 ベレッタPX4は2004年にピエトロ・ベレッタ社が発表したハンドガンで、ローテイティング・バレルシステムを採用しているため反動が少なく、命中精度が高い。さらに人間工学を考慮して設計された各部パーツは非常に評判が良い。当初は米国でも、そのデザインの独特さから敬遠されていたようだが、卓越した性能が認知されるにつれて人気が高まった。

 

PX4(実銃)

 

 

性能

全長 192mm
重量 785g
口径 9mm、10mm、45口径
使用弾薬 9mm弾、40S&W、45ACP
装弾数 17、20発
設計・開発 ピエトロ・ベレッタ社

 

開発

 イタリアの名門、ピエトロ・ベレッタ社が2004年に開発したセミコンパクトピストルである。同社で初めてポリマーフレームを使用したモデルで、モジュラーシステム、ローテイティング・バレルを採用している。このローテイティング・バレルは、射撃時の反動をバレルを回転させるエネルギーに変換させることによって反動が軽減されると言われている。同時に45口径に代表される強力なカートリッジを使用することも可能となった。

 スライドは、ベレッタ社の伝統であるオープンスライド方式からフィスクドスライド方式に変更になっている点が特徴である。トリガーガードはそれまでの指掛けがなくなりコンシール性に優れいている。サイトは蓄光式で暗闇でも30分間は照準をすることができる(2010年には通常のホワイトドットに変更)。銃身下部にはピカテニー規格の20mmレイルが装備されており、フラッシュライトやレーザーサイトを装着することが出来る。バックストラップは大中小の3タイプがあり射手の手の大きさに合わせて交換が可能、同様にマガジンキャッチも3タイプに交換が可能である。

 

バリエーション

 PX4はタイプC、D、F、Gの4タイプ存在する。タイプCは、シングルアクションオンリーでデコッキング機能、安全装置は搭載されていない。タイプDはダブルアクションのみでデコッカー、セイフティが装備されている。タイプFはシングル、ダブルアクション可能でデコッキング機能、セイフティが装備されている。タイプGはシングル、ダブルアクション可能でデコッキング機能はあるがセイフティは装備されていない。他にもスライドがステンレス製のアイノックス、サブコンパクト、コンパクトモデルがある。

 

PX4(トイガン)

 

概要

 トイガンでは東京マルイ、WE-Techがガスブローバックガンを発売している。東京マルイはオリジナルモデルを発売しており、WE-Techはコンパクトモデルを発売している。東京マルイは安定の品質で全く問題はなく、ローテイティング・バレルも再現している等面白い製品となっている。WE-Techはメタルスライドを装備したコンパクトモデルという魅力的なチョイスをしている。

 

東京マルイ Px4 ガスブローバック

性能

全長 192mm
重量 833g
装弾数 25発

 東京マルイ製のガスガン。重量はカートリッジ無しの実銃の重量785gを上回る。但し、実銃は9mm弾を17発装填した場合には920g程度になるのでフルロードの実銃よりは軽量である。15mmのピストンを採用しているため反動は強いが命中精度は非常に高い。バックストラップは大中小が付属する。ローテイティング・バレルを再現したギミックが搭載されているのもユニークであるが、著作権の関係で刻印がベレッタではないのが残念。

 

まとめ

 

 ベレッタPX4はその独特のデザインから敬遠されることが多い銃である。しかし実銃は新方式の発射機構を採用、命中精度が高く反動がマイルドなため連射性能も高い。さらにグリップ等も人間工学を考慮した設計になっていることから扱いやすくかなり高性能なハンドガンである。個性の強いデザインも魅力の一つかもしれない。

 

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01_M1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 正式にはM1903ポケットハンマーレスという1903年にジョン・ブローニングによって設計された中型拳銃であるが、日本では一般にコルト32オートと呼ばれることが多い。口径は32口径、または38口径でハンマーレスという名称であるが、ハンマーは内蔵されているだけで正確にはハンマーレスではない。将校用の拳銃として米軍に採用された他、その携行性の高さからアル・カポネ等の有名な犯罪者達も愛用していた。

 

コルト32オート(実銃)

 

 

性能

全長 95.25mm(type.2)
重量 675g
口径 32口径(M1908は38口径)
使用弾薬 7.65mm弾(M1908は38ACP弾)
装弾数 8+1発
設計・開発 ジョン・ブローニング / コルト社

 

開発

02_M1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 銃器設計者ジョン・ブローニングにより1902年に設計、1903年に生産開始された。発射機構はブローバックで、名称に「ハンマーレス」とあるが、ハンマー内蔵式であるため外側から見えないだけで、これは服に引っかからないようにするためのものである。薬室にカートリッジが装填されているかどうかを視認するためのローディングインジケーターが装備されていないため、暴発事故が相次いだ。このため当初からの安全装置であるサムセイフティ、グリップセイフティの他に後期型からはマガジンセイフティも追加されたものの依然暴発事故はあったようである。マガジンキャッチはグリップ下部、スライドストップは装備されていない。

 1908年には380ACP弾仕様にしたM1908が発売、1908年から1945年まで13万8,000挺が製造された。第二次世界大戦では米政府より20万挺の発注を受け、モデルMと称され高級将校や航空機搭乗員の護身用として使用された他、将官用の特別仕様モデル(ジェネラルオフィサーズモデル)が存在し、アイゼンハワー元帥、ブラッドリー元帥、マーシャル元帥、パットン大将等の功績のあった将軍達に送られた。1972年以降、この特別仕様モデルはコルトコマンダータイプのM15に変更されている。

 製造期間によって形状が変更されており、大きく5種類に分類され、1908年以降に製造されたタイプ彊聞澆離皀妊襪禄匿箸4インチから3.75インチに変更されている。1945年に約57万挺を生産して生産を終了したが、2015年にパーカーライズ2000挺、ブルー1000挺、ジェネラルオフィサーズモデルと同じ製造番号のものが500挺の合計3,500挺が限定で再生産されている。

 

バリエーション

 

FNブローニングM1903

03_FNM1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 FNブローニングM1903は口径が9×20mmブローニングロング弾を使用する。構造はコルトM1903とほぼ同じである。1903年から1927年まで5,8000挺が製造された。スウェーデン軍にM/1907として制式採用10,000挺を購入した他、ハスクバーナ社でライセンス生産された他、ロシア帝国でも警察用に1908年から1914年まで11,000挺を輸入。モスクワの警察や憲兵隊で使用された。他にもエストニアが4,616挺、オスマン帝国が8,000挺採用する等、数か国が購入している。

 

コルト32オート(トイガン)

 

概要

 1977年にMGCからコルト32オートの名称で発売。スタンダードモデルとブローバックモデルの2種類がある。2009年にはMGCの金型を受け継いだCAWから再販された。この際、細部にリアリティアップのための変更を行っている。

 

まとめ

 

 携行性が高く発売当時としては十分な威力であったため軍や警察で使用された他、アル・カポネが護身用として使用していた。他にも銀行強盗でお馴染みのジョン・デリンジャーがFBIとの銃撃戦で射殺されたときに使用していたり、ボニー&クライドのボニーが太ももの内側に隠し、クライドの刑務所脱獄に使用したりと「有名人」に愛用された銃でもあった。日本でも戦前は将校用拳銃としてM1910に次いで人気があった。

 

 


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01_FP45
(画像はwikipediaより転載)

 

 FP-45リベレーター(リバレーター)とは、第二次世界大戦中に米軍によって製造されたピストルで、シングルショットの45ACP弾を使用する小型ハンドガンである。これは大量に生産して航空機により空中から敵占領地に投下することを想定しており、当該地のレジスタンスを武装させることを目的としていた。しかし実際にはこのような目的で使用されることは少なく、多くの場合はそのまま海洋に投棄されたり鉄くずとして再利用された。

 

FP-45リベレーター(実銃)

 

 

性能

全長 141mm
重量 450g
口径 45口径
使用弾薬 45ACP
装弾数 1発
設計・開発 ジョージ・ハイド / GM社

 

概要

02_FP45
(画像はwikipediaより転載)

 

 簡易ピストルを大量に生産して敵国の占領地にばら撒き現地のレジスタンスの支援をするという発想は、1943年3月、ポーランド軍のアタッシェにより提案されたプロジェクトであった。この計画は米軍に採用され、1943年5月にはゼネラル・モーターズ社(GM)のジョージ・ハイドにより設計が完了した。

 材質は鋼製で部品点数はわずか23点で単発シングルショットのハンドガンであった。安価なピストルを大量製造していることを偽装するために名称は「フレア・プロジェクター45」と呼ばれ、部品の名称もバレルを「チューブ」、トリガーを「ヨーク」、トリガーガードを「スパナ」等と呼称した。総生産数は100万丁、一丁当たりの納入価格は2.10ドル(現在の価値だと32ドル。日本円で3,500円程度)で、構想から生産完了まで6ヶ月、製造期間は11週間であった。

 単発であるため構造は非常に簡単でカートリッジを薬室に装填、引き金を引くとボルトが後退しある程度の位置になるとロックが外れる。そうするとスプリングの圧力によりボルトが前進しボルト先端に付いている撃針がカートリッジを叩くと発射される。発射後の薬莢は銃口から棒で押し出す。命中精度は論外で銃自体が450gしかない上に使用するカートリッジが45ACP弾であるため尋常でないくらい反動は強い。

 完成したリベレーターは、本体と共に、グリップ内に内蔵できる45ACP弾10発(弾倉ではない)と漫画で描かれた取扱説明書(この取説のコミックはウォルトディズニー作である)、装填・排莢用の木製ロッドが段ボールに収められた状態で出荷された。これらは航空機によって大量に占領地に投下されることになっており、想定される使用法としては、この投下されたリベレーターをレジスタンスが回収し、これを武器として占領軍の武器を奪い、占領軍の武器で武装するというものであったようだ。これでレジスタンスの軍事力強化と占領軍の士気低下を同時に行うことを目的としていた。

 しかし実際は、欧州方面、太平洋方面のどちらの最高司令官もこの計画に積極的ではなく、欧州のアイゼンハワー将軍が2万5000丁のFP-45の投下、45万丁がOSS(CIAの前身組織)に回された。さらに中国に10万丁を輸送、太平洋戦線でも若干数が使用されたが、多くの製品は使用されないまま海洋に投棄されたり、金属として再利用するために溶かされた。ほとんど使用されることがなかったリベレーターであったが、それでも一番使用されたのは中国戦線であったという。

 

03_取説
(画像はFP-45の取説。ウォルトディズニー作だそうだ。wikipediaより転載)

 

FP-45リベレーター(トイガン)

 

 トイガンでは2012年にHWSが発売していたのみである。

 

HWS FP-45リベレーター

性能

全長 141mm
重量 500g
装弾数 1発

 HWSが2012年に発売したモデルガン。精巧なモデルガンを製作することで定評のあるHWS製だけあって再現性は高い。2022年1月に再生産。生産数が少ないため再生産した際には早めの購入をおすすめする。

 

まとめ

 

 このFP-45リベレーターは漫画『マスターキートン』にも登場している。リベレーターは単純な構造で堅牢であり、現在においても発射可能である個体も多い。但し、45ACP弾を直に発射するため反動はものすごい。実際には計画通りの使用はあまりされなかったようだが、戦時下を感じさせるユニークな銃である。

 

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01_M1910
(画像はwikipediaより転載)

 

 ブローニングM1910とは、ジョン・ブローニングによって設計された中型拳銃でストライカー方式、バレルを取り巻くリコイルスプリングを採用した画期的な銃である。服に引っかからないように突起を極力減らした上に3重の安全装置を採用する等、携行時の安全性も考慮されている。このためコンシールド性に優れていたために美しさの反面、暗殺に使用される等、暗い歴史を持つ銃でもある。口径は32口径と38口径。

 

ブローニングM1910(実銃)

 

 

性能(380ACPモデル)

全長 151mm
重量 570g
口径 9mm
使用弾薬 380ACP
装弾数 6+1発
設計・開発 ジョン・ブローニング / FN社

 

開発

02_M1910
(画像はwikipediaより転載)

 

 M1910は、爆発的にヒットしたブローニングM1900の後継機である。著名な銃器設計者ジョン・ブローニングによる設計でストレートブローバック、シングルアクション方式、撃発機構は当時としては珍しいストライカー方式を採用、リコイルスプリング(発射の反動で後退したスライドを元の位置に戻すためのスプリング)は、バレルを取り巻く方式を採用している。この方式は45ACP弾(いわゆるガバメントが使用するカートリッジ)等の圧力の強いカートリッジでは銃身の過熱がリコイルスプリングに伝わってしまうために不向きであるが、本銃のような小口径カートリッジには有用であったため、その後、ワルサーPPK、マカロフ等にも採用されることとなる。

 フロントサイト、リアサイトが溝となっている等、極力服に引っかからないように考慮されたデザインとなっている。それでも安全装置はしっかりしており、一般的なサムセイフティの他にもグリップを強く握ることで発射可能となるグリップセイフティ、マガジンを装填することで発射可能になるマガジンセイフティと3種類のセイフティを採用している。安全にかつコンシールド性(隠し持つ能力)に優れているため暗殺等に使用されることもあった。

 32ACP弾、380ACP弾仕様モデルの2種類があり、1910年から1983年まで製造された。総生産数は約170万丁である。グリップの大きさが平均的日本人の手のサイズに合っていたため、日本では、戦前、戦中には将校用の拳銃として人気があった。このため1934年に採用された九四式拳銃はこのM1910のグリップフィーリングを参考にしていると言われている。因みに第一次世界大戦のきっかけとなったサラエボ事件には本銃が使用されている。

 

バリエーション

03_M1922
(画像はwikipediaより転載)

 

1910/22モデル

 M1922(または1910/22)はM1910の軍用需要に対応するために開発されたモデルでM1910にフロントサイト、リアサイトを通常の突起のある形状に変更した他、バレルとグリップを延長したモデルである。銃身は延長されたもののスライドの質量は変わらない。このため発射によってスライドが後退した際、銃身の延長部分のみは後退しない。グリップが延長されたため装弾数は2発増えている。第二次世界大戦ではドイツ軍に占領されたベルギーのFN工場でも生産されており、このモデルはナチスの刻印、木製グリップを装備している。人気があり、ユーゴスラヴィア、ギリシャ、トルコ、ルーマニア、フィンランド、デンマークで採用、戦後も西ドイツ警察の制式拳銃として採用されている他、1970年代まで西ドイツ鉄道警察でも採用されていた。1976年に生産終了している。

 

その他バリエーション

 M1955はM1910の米国仕様モデルでベルギーFN社により製造されブローニング・アームズ社により米国に輸入された。刻印とグリップ以外はM1910と同一である。1968年に米国連邦法による銃規制に抵触したため輸入停止となった。このためFN社は同法に準拠したM1971を開発した。これはバレルとマガジンを延長、アジャスタブルサイト、ターゲットグリップを採用している。M1922と異なりスライド大型化され銃口まで覆っている。

 

ブローニングM1910(トイガン)

 

概要

 1965年にMGCからブローニング380という名称で金属製モデルガンが発売されている。翌年にはマルゴーからMGCのコピー品が発売、1973年にはCMCから内部構造を精密に再現したモデルが発売された。1975年には六研が真鍮モデルガンとして発売、1981年にはコクサイがABS製モデルガンを発売、1982年にはマルシンもABS製モデルガンを発売している。ガスガンでは1988年にレプリカブランドでマルシンが固定スライドガスガンを発売している。

 

まとめ

 

 M1910は小型で携行性に優れた拳銃であった。突起を極力減らした設計は工業製品としても美しいデザインである。このためか非常に人気があり1983年まで製造された。日本でも早くから多くのメーカーでモデルガン化されているが、エアガン、ガスガンとしてのモデルアップは少ない。100年以上前に設計された銃であるが、ブローニング技師の設計であり、作動は確実。護身用としては現在でも有用であろう。

 

 


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01_ベレッタM92
(画像はwikipediaより転載)

 

 ベレッタM92Fは80年代後半にもっとも人気のあった銃である。1985年に米軍の制式拳銃となってから一気に人気が出た。これは日本に限らずアメリカでもそうであったようだ。映画でも『リーサルウェポン』、『ダイハード』等の超有名映画の主人公の愛銃として使用されており、トイガンでも多く製品化された。現在においても人気は衰えていない名銃である。

 

ベレッタM92F(実銃)

 

 

性能

全長 217mm
重量 950g
口径 9mm口径
使用弾薬 9x19mmパラベラム弾
装弾数 15発
設計・開発 ピエトロ・ベレッタ社

 

背景から開発まで

 1951年、ピエトロベレッタ社は当時、画期的なハンドガンであったM1951を発表した。これはシングルカラムマガジン、シングルアクションのスチール製ハンドガンであった。このM1951は、イタリア軍、エジプト軍、イスラエル軍、イラク軍等に採用された傑作ハンドガンとなった。しかし、1970年代になると、この画期的なハンドガンも陳腐化していった。このためM1951を近代化させたのがM92である。

 

開発

02_ベレッタM92
(画像はwikipediaより転載)

 

 M92は1975年に完成。1976年5月から生産が開始された。ベレッタのハンドガンの特徴である上部が大きくカットされたスライドは継承しつつ、フレームにアルミ合金を使用して軽量化に成功している。さらにダブルアクション機構、複列弾倉が採用された。これにより装弾数はM1951の8発から一挙に15発となった。初期の生産モデルは「ステップスライド」とよばれる軽量化のためにスライド側面が先端からトリガー上部まで削り取られているタイプであったが、製造工程が複雑になる割には効果が得られないため廃止された。このタイプは約7,000丁生産されている。

 生産は1983年2月まで続けられ、約52,000丁が生産された。1978年には、イタリア内務省の要請により、それまでフレームにあった安全装置をスライドに移し、デコッキング機能を持たせた92Sが登場する。これは左側面のみに設置されている。マガジンキャッチはそれまでのヨーロピアンオートのようにグリップ下部にしている。この92Sは1982年まで生産された。

 1980年になると米軍時期制式採用拳銃トライアルのために改良が加えられた。これはファイアリングピンブロック、アンビセイフティ、マガジンキャッチボタンをトリガー下部に移行したもので、92SBと呼ばれる。1981年から1991年まで92SB-Cと呼ばれる銃身、グリップを短くした装弾数13発のコンパクトモデルが存在した。

 1984年にはトリガーガード前面に指掛けを追加、マガジン底部を厚くした92Fが完成した。これは1985年4月にM9として米軍に正式採用された。92FSモデルは、米軍の試験中に報告されたスライドが後方に吹き飛ぶ事故に対応したもので、スライドの脱落防止のためにハンマーピンを大型化したものである。このモデルは米軍での2017年1月にSIG社製P320がM17にその座を譲ることとなる。

 

バリエーション

 ダブルアクションのみにした上でデホーンドハンマーとしたモデルでトリガーが重いため安全装置は設置していない(設置されたモデルは92DS)。92Gは手動セイフティにデコッキング機能を付与したモデルでPAMASG1としてフランス軍に採用された。2010年よりフレーム下部に20mmレイルを装備したA1モデルが販売されている。

 ヴァーテックは銃身が短縮され、グリップがストレートタイプに変更され、フレーム下部に20mmレイルが装着されたモデルで2001年から2007年まで発売され、さらに2014年から2018年まで再販された。2015年にはベレッタM1915がイタリア軍に採用されてから100年を記念して限定500丁のセンチニアルモデルが発売された。その他、コンパクト、センチュリオン、ブリガディア、エリートシリーズ、90Two等多くのバリエーションがある。

 

93Rマシンピストル

 ベレッタM92を大幅に再設計したもので、特殊部隊用に3点バースト機能、ロングマガジン、フォアグリップ、マグナポートを備えたマシンピストルモデルである。専用のストックも装着可能である。火力が強すぎるため民間への販売は禁止されている。

 

ベレッタM92F(トイガン)

 

概要

 ベレッタM92Fのトイガンは、1980年代以降、把握できない程多い。モデルガンではスズキのベレッタM92SBが最も初期のモデルアップであろう。これはM92Fの前身モデルであるSBをモデルアップしたもので、Vシネマ『クライムハンター』の主人公ジョーカーが使用していたM92FはこのSBを改造したものであった。モデルガンではその後、マルシンとMGCがモデルアップしている。  ガスガンでは、WAは是非挙げなければならない。恐らく日本では唯一、ベレッタとの独占商標使用契約を結んでいるメーカーである。ベレッタのロゴはWAの製品での使用しか認められない。90年代には固定スライドモデルが発売されており、当時から命中精度の高さには定評があった。その後、独自のブローバックシステムを考案、これは現在のガスブロの多くに影響を与えている。  東京マルイもガスガンをモデルアップしている。東京マルイは当初はリアリティに若干見劣りする部分もあったが、現在では外観、実射性能ともにトップクラスである。外観のリアリティと実射性能の最もバランスがとれているのはKSCであろう。モデルガンメーカー出身だけあって、外観の完成度の高さは素晴らしい。最近の製品はすべて新型チャンバーを採用しており、命中精度は非常に高い。

 

WA ベレッタ M92FS INOX 〈ソルト〉

ウエスタンアームズ

性能

全長 217mm
重量 1,050g
装弾数 25発

 ベレッタ社の正式ライセンスを持つWA社の製品。カーボンスチールという独自の樹脂を使用することで重量と圧倒的なリアリティを再現している。高額ではあるが、ブルーイング処理されており、実銃とほぼ同じ重量というのは魅力的。WAのエンジンは反動が強いがベレッタに関してはシステムが古く固定ホップなのが難点。初速は70m/s前後で命中精度も高いが東京マルイやKSCに比べると若干劣る。

 

東京マルイ ガスブローバック ガスガン Beretta M92F クロームステンレス

性能

全長 216mm
重量 755g
装弾数 26発

 実射性能が最も優れいてるメーカー。外観の完成度も高い。シルバーモデルはフィンガーチャンネル付きグリップが標準装備されている。初速は70m/s前後で安定しており、命中精度は非常に高い。ただ残念なことにデコッキング機能はない。

 

KSC M9A3 タイプF システム7 HW TAN ガスブローバック

性能

全長 225mm
重量 875g
装弾数 24発

M9A3は米軍時期制式採用ピストルのトライアル用に設計されたモデルである。KSCはこのモデルを忠実に再現している。初速は75m/s前後。命中精度は非常に高い。モデルガンメーカーならではの外観の完成度の高さは秀逸。A3モデルはフレームの塗装が少し明るすぎるのが難点。M9A3のトイガンでのモデルアップはKSCのみであり貴重。

 

まとめ

 

 ベレッタM92Fは米軍に制式採用されて以降、特に80年代後半には大ブームを起こした。当時のヒット映画『ダイ・ハード』、『リーサルウェポン』等では主人公が軒並み愛用していた。当初はスライドの破損事故や9mmの威力不足等で評判が悪かったが、ベレッタM92Fは拳銃射撃に不慣れな隊員にはかなり撃ちやすい銃だという。米軍がベレッタを採用したのはコスト以外にもこういった面があったのかもしれない。

 

 


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01_M19
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&WM19コンバットマグナムは、1955年に357マグナムを発射できる小型・軽量の拳銃をという要望に基づいて開発された拳銃で、それまで357マグナムを発射できる拳銃としては、44マグナムの発射にも耐えられる大型のNフレームが使われていたのに対して、軽量なKフレームを使用したのが特徴である。傑作リボルバーと呼べる銃であり、日本でもアニメ『ルパン三世』のキャラクターである次元大介の愛銃等で有名である。

 

S&WM19,66コンバットマグナム(実銃)

 

 

性能

全長 241mm
重量 1,021g
口径 38口径
使用弾薬 38スペシャル弾,357マグナム弾
装弾数 6発
設計・開発 S&W

 

開発

02_m19
(画像はwikipediaより転載)

 

 当時のS&Wのリボルバーで357マグナムを発射出来るのはNフレームリボルバーのみであった。しかしNフレームは44マグナム弾を使用するM29のベースとして使用されていることからも判るように非常に頑丈である反面、大型で重量のあるフレームであり、38口径では威力不足が指摘されていたにも拘らず警察官等の法執行機関で通常業務で職員が使用するには不便であった。

 S&W社はこれらの要求を満たす理想的な警察官用リボルバーの開発を計画する。開発にあたっては現場の法執行機関員の意見を取り入れるため、S&W社は国境警備隊員であり有名なコンバットシューターであるビル・ジョーダンの意見を多く取り入れている。ビル・ジョーダンが求めた理想的なリボルバーの条件とは、…汗芦椎修淵螢▲汽ぅ函↓▲好ウェアバットのグリップ(グリップ後下部が丸まっていないグリップ)、ヘビーバレルであること、そして357マグナムを使用することが出来る中型リボルバーというものであった。

 この要望に基づいてS&W社は設計を開始、1年の研究の結果、Kフレームに357マグナムの衝撃に耐える強度を持たせることに成功、1955年、357マグナムが発射可能なKフレームリボルバー「コンバットマグナム」を誕生させた。この携行性の高いKフレームに357マグナム弾を使用できるコンバットマグナムはその実用性の高さから米国の警察官用の拳銃として広く採用されることとなった。

 最初に完成した記念すべきコンバットマグナム第1号は、提唱者であるビル・ジョーダンに送られた。販売開始は1957年でのちに名称をコンバットマグナムからM19に変更している。1970年には素材を全てステンレスとしたM66も発売された。当初は4インチのみであったが、1963年に6インチモデルがラインナップに加わり(1996年生産中止)、さらに1966年には2.5インチモデルも加わった。M19は1957〜1999年11月まで生産され、M66は1970〜2005年まで生産された。

 余談だが、日本ではM19はアニメ『ルパン三世』でルパンの相棒次元大介が愛用する銃としても有名である(因みにルパン三世パイロット版では『コルト・エグゼクティブ』を愛用しているとしているがこれは架空の銃である)。

 

バリエーション

 M19,66は、1957年に販売が開始されて以来、小改良を加えつつ2005年まで生産されていた。この間にM19はファーストモデルからM19-1〜9まで、M66はM66-1〜8まで多くのバリエーションがある。1982年に発売されたM19-5でははシリンダー後部のカウンターボアードを廃止、90年代に入るとトリガーロックの新設、フレームの再設計等の仕様変更が行われた。近年では2014年にS&Wパフォーマンスセンターが4.25インチバレル、2017年には2.75インチバレルモデルが発売され、2018年にはM19の4.25インチバレルモデル、3インチキャリーコンプが発売されている。

 

※S&Wのバリエーション表記

 S&Wの銃は、「M19-3」のように、改良が加えられる毎に製品名に続いて「-○○」という表記がされる。これは「ダッシュ○○」と読み、改良される毎に数が増えていく。つまり「M19-3」とは「M19ダッシュスリー」と読み、そのモデルが、最初の生産から3回改良されたことを意味する。

 

特徴

 M19は必要とあれば357マグナムを撃つことができ、同時にKフレームの携行性も獲得したモデルではあったが、Kフレームは頻繁に357マグナムを発射するには強度が低すぎたため、シリンダーの破損等の事故が起こることがあった。このためS&Wは1980年にM19の改良型であるM586を開発することになる。

 

S&WM19,66コンバットマグナム(トイガン)

 

03_m19
(画像はwikipediaより転載)

 

概要

 モデルガンでは、1968年にMGCから金属製コンバットマグナムが発売、1975年にはコクサイもコンバットマグナムを発売、1982年には同モデルをリニューアル。内部機構を精確に再現している。同年東京CMCも六人部氏設計によるM19を発売、外観、内部機構共に当時最も再現性の高いモデルであった。さらに1985年にはコクサイが外観、内部機構を精確に再現した決定版M19を発売している他、近年ではタナカワークス、東京CMCの金型を買い取ったHWSが非常に完成度の高いM19を発売している。因みにM19を多くモデルアップしていたコクサイは、2000年前後に倒産、一部の社員がコクサイブランドを引き継ぎ、その後も生産をしていたが2018年に完全に生産を終了した。

 エアガンでは1989年にかつてコクサイからカート式リボルバー、1991年にLSからエアコッキング式、1997年に東京マルイからカートレス式リボルバー、タナカから同じくペガサス式のカートレスリボルバーとして発売されている。コクサイリボルバーは初期型の通称「貫通シリンダーモデル」と呼ばれるモデルとそれ以降のモデルがあり、2.5インチ、4インチ、6インチモデル、シルバーは2.5インチモデルが発売されていた。バレルは交換可能で外観はモデルガン並に精巧であったが、30年以上前の製品であるためM19のパワー、命中精度は現在の水準では論外である。

 

タナカワークス M19 モデルガン

性能(4インチモデル)

全長 242mm
重量 710g
装弾数 6発
初速  -
定価 27,280円

 現在発売されている数少ないM19モデルガン。2.5インチ、4インチモデル、シルバーモデル、PC(パフォーマンスセンター。S&W社のカスタム部門)モデルやスモルト等多彩なバリエーションが用意されている。外観、内部構造ともに現在最も完成度の高いモデルといっていい。最大の特徴はヘビーウェイト材にメッキを施していることでABS製に比べ20%程度重量がアップされている上に美しいメッキが施されているということ。ヘビーウェイト材にメッキを施しているのはタナカワークスが唯一である。現在入手できる最高レベルのM19モデルガン。

 

タナカワークス M19 ガスガン

性能(4インチモデル)

全長 242mm
重量 750g
装弾数 12発
初速 52m/s前後
定価 27,280円

 モデルガンと同様に素晴らしい外観を持つ。カートレスモデルではあるが、シリンダー内にエンジンとBB弾を内蔵しているというタナカ独自のペガサスシステムにより、シリンダー以外の内部構造は非常に実銃に近い。モデルガンと同様、HW材にメッキを施したモデルもあるが、モデルガンと異なり、亜鉛製シリンダーとHW製フレームという材質の違いのためシリンダーとフレームの色彩や光沢が若干ことなる。時期によりバージョンが異なり、さらにロッドによっても微妙に仕様が変更されていることがあるので詳しい知識がある人以外は最新ロッドを購入するのが賢明。

 

クラウン M19 エアガン

性能(4インチモデル)

全長 238mm
重量 330g
装弾数 6発
初速 43m/s前後(ホップアップシリーズ)
定価 3,900円

 エアガンでは、対象年齢10歳以上のホップアップリボルバーシリーズと同18歳以上のハイホップアップシリーズ、ガスリボルバーシリーズがある。エアガンの違いは主にパワーで、それぞれ4インチモデル、6インチモデルバージョンがある。ガスガンには真鍮製カートリッジが付属する。性能、外観の再現度は今ひとつであるが、珍しいカート式モデルであるので貴重。

 

まとめ

 

 M19が開発された当時、357マグナムを撃つ銃はM28等の大型のNフレームリボルバーのみであった。そこに軽量なKフレームで357マグナムを撃つことができるM19の登場は、当時の警察官にとっては理想的な銃であった。1980年に入ると、このM19のフレーム強度不足という欠点を補ったM586に変貌していく。

 

 

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01_M686
(画像はwikipediaより転載)

 

 M586(ステンレス製はM686)は1980年に発売されたリボルバーである。当時S&W社が発売していた357マグナムリボルバーには大型フレームを使用するM27,28、軽量フレームを使用するM19等があったが、大型フレームは357マグナム弾の衝撃には十分耐えられるものの重量がかさみ、軽量フレームは357マグナムの衝撃に対する耐性が十分ではなかった。このためこれらのフレームの中間にあたるLフレームが新たに開発された。このフレームを装備、新たにアンダーラグを採用したリボルバーがM586(686)である。これは現在、最も完成度が高いリボルバーの一つと言われている。

 

S&WM586 686(実銃)

 

 

性能(4インチ初期モデル)

全長 244mm
重量 1,134g
口径 38口径
使用弾薬 357マグナム、38スペシャル
装弾数 6発
設計・開発 S&W

 

開発

02_M686
(画像はwikipediaより転載)

 

 S&W社でM586の設計が計画された当時、S&W社には357マグナムを撃つことができるリボルバーとしてM27,28、M19等があった。これらの内、M27,28は44マグナムの衝撃にも耐えられるNフレームを使用しており頑丈ではあったが大型に過ぎ、Kフレームを使用するM19は357マグナムを使用するリボルバーとしては軽量ではあったが、強度に不安が残るものであった。このためS&Wは新規格のLフレームを使用する357マグナムリボルバーを開発することとなる。

 このNフレームとKフレームの中間に位置する大きさのLフレームを採用したM586は1980年に発表された。内部構造はS&W社伝統のリボルバー機構で大きく変更されてはいないが、コルト社製パイソンで採用されたバレル下部にアンダーラグを備えているのが外観上の大きな特徴である。これは射撃時の反動を抑制するもので、当時、このアンダーラグを装備したリボルバーにはコルト社製パイソンがあり、このパイソンのアンダーラグ付きバレルをS&WのKフレームに装着した「スモルト」「スマイソン」と呼ばれるカスタムが一部カスタムショップで製作されていたことからこれらの影響を受けた可能性もある。とにかくもこのアンダーラグは非常に効果的であったためM586での採用以降、S&W社製リボルバーの多くにこの方式が採用されることとなった。

 1981年にはステンレス製タイプのM686が発表される。これらのモデルは法執行機関の職員やハンター達から高い評価を得て、S&Wの大ヒット作となった。1999年には製造中止となるが、2012年にリニューアルされて再度販売され現在に至っている。

 

バリエーション

 

03_M686
(画像はwikipediaより転載)

 

 M586(686)は標準バレルとして2.5インチ、3インチ、4インチ、5インチ、6インチ及び8,325インチモデルが存在する。1981年にはリアサイトが固定式に変更されているM581(681)が発売された。これはサイトの調整できないため精密射撃には向かないが、服などにリアサイトが引っかかることがないため実戦での実用性に優れているモデルで1981〜1988年まで製造された。

 オリジナルの6インチ、8.325インチモデルには1992年まで調整可能なフロントサイトがオプションとして選択することが可能で、1988年にはこのモデルにノンフルーテッドシリンダーを装着したM686クラッシックハンターも製造されている。因みにノンフルーテッドシリンダーとは多くのリボルバーのシリンダーに彫り込まれている重量軽減のための溝(フルート)が無いもので重量は増加するものの溝が無い分、耐久性を強化したシリンダーのことである。

 1989年にはM686の4インチ、6インチモデルを黒染めしたフラックフィニッシュモデルが5,000丁限定で発売、1992年には調整式トリガーストップを装備したマッチターゲット、1994年にはマグナポート装備モデル、1996年には強化ステンレスを使用し装弾数が7発になったM686プラスが発売された。このモデルは安全装置であるキーロック機能が装備されており、同モデルには2004年に5インチモデルが発売されている。2003年にはノンフルーテッド化したシリンダー、ハンマー、トリガーに金メッキが施されたモデル「プレジデント」が発売、された。他にもS&W社のカスタム部門であるパフォーマンスセンターから様々バリエーションが製造されている。

 

S&WM586 686(トイガン)

 

04_M686
(画像はwikipediaより転載)

 

モデルガン

 モデルガンでは1983年にMGCとコクサイがモデルアップ、翌年の1984年にはマルシンがモデルアップ、同年東京マルイが造るモデルガンシリーズでモデルアップしている。MGC、コクサイ製のモデルガンは外発火式でスモールカートを使用するモデルであったのに対しマルシン製はフルサイズカートを使用する。コクサイは「リボルバーのコクサイ」と言われていたが、このM586に関しては銃口部のアンダーラグの形状が実物と異なっている。MGC製品の完成度は高く、内部構造も実物を模しているが、カートが小さいのが難点であった。最も完成度が高いのがマルシン製で現在でも製造されている唯一のM586モデルガンである。

 エアガンでは1988年にマルシンがカート式ガスガンとしてモデルアップ、翌年にはレプリカブランドでメッキモデルが発売されている。1991年にはLSがエアガンとしてモデルアップしている他、クラウンがエアガンを発売している。

 

マルシン M586

 モデルガンデザイナー六人部氏の作品で、個人的には現在まで発売されているモデルガンの中では最も完成度が高いのではないかと思う。フルサイズカートで実物のダミーカートも装填することが出来る。ただし、シリンダー前部にインサートがあるので357マグナムのダミーカートの装填は出来ず、38スペシャルのみである。

 完成度は非常に高いものの、使用しているとフレームの付け根部分に力がかかるために当該部分が破損するという欠陥がある。さらにはリアサイトも亜鉛ダイキャスト製であるために不注意な取り扱いをすると破損することが多い。内部構造ではハンマーとトリガーの接点が摩耗しやすく、長期間使用するとかなりの割合でシリンダーが回らなくなる。

 異常のような欠点はあるものの、外観、内部構造の再現性は、他社の製品に比べると圧倒的で鑑賞用としても十分に耐えられる。特にマルシンはメッキ技術が素晴らしく、黒ベースのシルバーメッキ、ディープブラックメッキは非常に深みのあり美しい。

 

ガスガン

 ガスガンではマルシン、クラウンがモデルアップしている。マルシン製のガスガンは80年代後半に一度モデルアップされ、近年Xカートリッジ仕様で再度モデルアップされている。多少ディフォルメはされているが、モデルガンをベースにしているだけあって外観の完成度は高く、命中精度はあまり良くはないが、パワーも比較的ある。

 クラウンはエアーガン、ガスガン共に発売している。外観の完成度は今ひとつであるが、ガスガンは空薬莢型の金属製カートリッジ方式である。パワーは50m/s前後と低く、命中精度も高くはない。エアーガンも実際にゲーム等に使用するには不安が残る性能であるが、室内プリンキングでは楽しめるモデルである。

 

まとめ

 

 M19で指摘されていた357マグナム使用時の強度不足を解消した上で、S&W伝統のリボルバー機構を継承したM586は、現在、最も完成度が高いリボルバーの一つである。一度は生産中止されたものの再度発売された。この際、フレームが強化され、安全装置が追加されている。このため旧製品のようなスマートさはなくなったが、信頼性は高まった。

 


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01_オートマグ
(画像はwikipediaより転載)

 

 オートマグは、1969年に発売された銃で、映画『ダーティーハリー4』で一躍脚光を浴びた44口径マグナムを使用するオートマチック拳銃である。実銃は商業的には大失敗だったが愛好家の間では人気が高く、権利を買い取った数社がその後も発売している。日本でも人気があり、多くのメーカーがモデルガン、エアガンとしてモデルアップしている。

 

オートマグ(実銃)

 

 

性能

全長 295mm
重量 1600g
使用弾薬 44AMP
装弾数 7発
設計・開発 オートマグコーポレーション他

 

背景から開発まで

 1955年、S&W社は当時世界最強の拳銃弾44マグナム弾を発表した。狩猟用のサイドアームとして最適なこのカートリッジは話題となり、スタームルガー社からも同カートリッジを使用するリボルバー、ブラックホークが発売、一躍人気のカートリッジとなった。この44マグナムカートリッジに目を付けたハリー・サンフォードはこの44マグナムカートリッジを自動拳銃で発射することを計画、自動拳銃用にカートリッジ後部のリム(カートリッジがシリンダー内に落ちてしまわないようにするための突起。当然自動拳銃には不要)を無くしたリムレス弾を開発、同時にそのカーリッジを使用する自動拳銃を設計した。

 1958年、ハリーはこの44口径オートマチック拳銃を銃器メーカーに売り込むもメーカーは興味を示さなかった。このためハリー自身が会社を興し、44口径の自動拳銃「オートマグ」を生産することを決意、1966年より開発を開始した。

 

↓M29、ルガーブラックホークについては詳しく知りたい方はこちら。

 

開発

 1966年にハリーが開発を開始したオートマグは、3年の歳月を経た1969年に発表。44口径オートという斬新なアイディアの上に素材をオールステンレスとした意欲的なモデルであった。因みにオールステンレス製のハンドガンはこのオートマグが世界初である。口径は44口径で、さらに38口径(357AMP)、41口径等も発売された。発射機構はシンプルなショートリコイル方式で閉鎖機構にはターンボルト方式が採用された(商業的に成功した44マグナムオートであるデザートイーグルは自動小銃と同様のガス圧利用式である)。  社長のハリー・サンフォードは、翌年の1970年にカリフォルニア州に工場を開設。1971年8月8日最初のオートマグを出荷した。しかし、コストに対して価格が安すぎたため3000丁あまりを生産した段階で翌年の1972年5月3日に破産宣告した。

 オートマグ・コーポレーションは倒産したが、オートマグはTDE社で引き続き生産され、さらにはOMC、トーマス・オイル・カンパニー、ハイスタンダード、AMT社で生産が続けられた。1983年には生産を終了するが、この間に生産されたオートマグは約6000丁で、オートマグコーポレーションの分も含めると合計9000丁のオートマグが生産された。このATM社で生産されたオートマグの内1挺は映画『ダーティハリー』でハリーキャラハン刑事を演じた俳優のクリントイーストウッドに寄贈されている。このモデルは銃身長8.5インチの特別モデルでシリアルナンバーは「CLINT-1」である(厳密にはシリアルナンバー部分に同刻印がある)。

 2015年8月、オートマグ設計者の息子であるウォルター・サンフォードはオートマグ社に売却、44口径の初代オートマグの生産を行っている。映画『ダーティハリー4』で主人公が使用した8.5インチモデルと6.5インチモデルがラインナップされている。価格は8.5インチモデルが3,995ドル、6.5インチモデルが3,495ドルとなっている。仕上げはサテンフィニッシュとポリッシュ仕上げが選択できるようになっており、グリップもホーグ社製の3種類から選ぶことが出来る。

 

欠陥

 オートマグは発売当初から話題となり、実に8,000丁もの予約があった。しかし、オートマグ専用のカートリッジである44AMP弾の供給が間に合わなかった。この44AMP弾とは通常のリボルバーに使用される44マグナム弾がシリンダーからカートリッジが抜け落ちないようにカートリッジ後端のリムがカートリッジの直径よりも少し大きくなっているリムド弾であるのに対して、オートマチック用に使用しやすいリムの無いリムレス弾である。このカートリッジが市場に出回らなかったために同径の308winのカートリッジの前半分を切断して自作することが行われていた。

 銃本体も問題が多く、マガジンには7発装填できることになっているが、実際には6発しか装填できないこと、射撃中にマガジンが脱落すること等問題が多い。その中でもオートマグ最大の欠点は、「オートジャム」と揶揄されるほどの装填不良の多さである。これは当時、最新の素材であったステンレスの加工技術が未熟であったことや、ステンレス用の潤滑油が無かったこと、前述の専用の44AMP弾の供給が間に合わず、ユーザーが308winの薬莢を切り詰めて自作したためであったとも言われている。

 

バリエーション

 44AMP、357AMP、300AMP、45win、45ACP(実験用のみ)、475オートマグ(実験用のみ)、41JMP、30LMP、25LMP、22LMP、45ACPマグナム等の口径が試作又は販売された。銃身長は当初は6.5インチモデルのみで、特別仕様として俳優クリントイーストウッド氏に贈呈した8.5インチモデル「クリント1」とプロップ用の「クリント2」がある。この8.5インチモデルは2丁のみの製造であるが、2017年から生産されたオートマグには8.5インチモデルがラインナップされている。

 

オートマグ(トイガン)

 

概要

 オートマグはモデルガンでは、MGC、コクサイ、マルシンが発売している。1976年にMGCがCP-BLKのオートマグを発売、1977年にはコクサイも金属製モデルを発売した。それから3年後の1980年にマルシンも発売するが、これはコクサイの構造をコピーしたもののようだ。この3種類の内、MGCのオートマグのみがプラ製であり、シルバーとブラックがあった(無論ブラックは実在しない)。

 作動は一番良かったが、ショートリコイルが省略されている他、外観や内部構造は相当にデフォルメされていた。バレルサイズはMGC、コクサイ、マルシン製は全て6.5インチモデルであったが、マルシンはのちにクリント1をモデルガン化する。他にもモデルガンでは1984年に東京マルイの「造るシリーズ」でもモデルアップされている。

 エアガンでは、1977年にタカトクが7个弔鼎瀉討鮖藩僂垢襯ート式SSオートマグナムカスタムを発売。これはクリント1をモデルにしたもので、ブラックモデルとシルバーメッキモデルがあった。1984年にタカトクが倒産すると製造はマルコシに引き継がれ、1985年にはマルコシUXスーパー44オートマグが発売される。これはタカトク製オートマグを6mmBB弾仕様に変更したものであった(1990年頃まで販売されていた)。1985年にはクラウンがモデルアップ、1986年には東京マルイ、1988年にはヨネザワが発売している。東京マルイは当初はブラックモデルのみであったが、1989年には東京マルイがステンレス風メッキモデルが発売されている。

 ガスガンは1987年にマルゼン、その後90年代〜2000年代にマルシンがクリント1のガスガンを販売した。マルゼンのガスガンはあまり知られていないが意外とよくできている。マルシン製はクリント1の8mm固定スライド、ブローバックが販売されている。

 

まとめ

 

 オートマグは当時最新であったステンレスをいち早く本体の素材に採用、44口径という強力なカートリッジを自動拳銃で使用した意欲作であった。旧来の銃を参考に改良することなく、全く独自の設計であったため、外観も独自のものとなった。その斬新なデザインは現在でもその価値を保ち続けている。しかし欠陥が多く、そのため市場から消えていってしまったが、現在でも多くのファンの心を魅了している銃である。

 


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01_FNファイブセブン
(画像はwikipediaより転載)

 

 ファイブセブンは後方支援部隊、航空機、車両乗員等のために開発されたPDW(個人防衛火器)であP90と連携して使用することを前提に開発されたハンドガンである。カートリッジは新規に開発された5.7×28mm弾を使用、装弾数は20発であまりに貫通力が高いために2004年まで民間での販売が禁止されていた程の高性能ハンドガンである。

 

FNファイブセブン(実銃)

 

 

性能

全長 208mm
重量 645g(空マガジン装着)
使用弾薬 5.7x28mm弾
装弾数 10発、20発、30発
設計・開発 FN社

 

背景から開発まで

04_FNファイブセブン
(画像はwikipediaより転載)

 

 1989年、NATOは航空機搭乗員や車両乗員、後方支援要員の携行する次期個人防衛火器(PDW)(サブマシンガン、ハンドガン)の新しい仕様を発表した。これによれば現行の9×19mmカートリッジよりも射程距離、命中精度、貫通力が優れていることが要望されていた。サブマシンガンは、重量は3kg以下で装弾数は最低でも20発以上あること、ハンドガンは重量1坩焚次極力700gであることが望ましいとされた。

 この要望を受けFN社は既存のカートリッジではなく新たに貫通力の優れた5.7×28mm弾を開発し、同時にこの弾薬を使用するサブマシンガンP90とハンドガンファイブセブンを開発した。2002年から2003年に実施されたNATOの評価によりこのカートリッジの有効性は証明されることとなった。

 

開発

03_FNファイブセブン
(画像はwikipediaより転載)

 

 1995年、ベルギーのFN社はファイブセブンの開発を正式に発表した。翌年には試作品が完成、1998年に販売が開始された。ファイブセブンはフレームはポリマー製、スライド含め内部パーツはスチール製であるが、スライドも含め、外側は全てポリマー素材で包まれている。このためこれまでの金属製の銃で問題となっていた寒冷地での銃への皮膚の貼り付きも起こらない。

 発射機構は1994年に特許を出願、1995年に取得した銃身遊動遅延式である。これはショートリコイル方式と類似した方式で例えば、遊底に彫り込まれたレールを銃身後部の突起が「走る」ことで摩擦を生じ、スライドの後退を遅らせて薬室内の高圧ガスが一定の圧に低下してからスライドを後退させるような構造である。作動はセミオートであり、内蔵されているハンマーによって撃発する。20連マガジンにフルロードしても重量はわずか744gである。5.7mm弾はボトルネックの全長の長いカーリッジのためグリップは前後に長くなっているが、グリップの形状が工夫されているため握りにくさはない。

 発売当初のモデルはダブルアクションのみであったが、使用上不便なため、現在では、シングルアクションのみに変更されている。発射音は大きいが、9mmパラベラム弾に比べ約30%リコイルが小さく、命中精度は非常に高い。貫通力は非常に高く、米国でのテストではケプラー製の防弾ベストを貫通する能力があることが確認されている。このため発売後しばらくは軍や法執行機関のみに発売されていたが、2004年よりスポーツ用の5.7mm弾仕様でのみ民間はの販売が行われているが、現在でも議論の対象となっている。

 

バリエーション

 

02_FNファイブセブン
(画像はwikipediaより転載)

 

初期型

 1998年に発売されたモデルで、発射機構はダブルアクションのみであり、安全装置は装備されていない。スライドにはスライドを引くためのセレーションが無い代わりに後部がわずかに凹んでいる。トリガーガードは手袋をした手でも操作できるように大型化されている。

 

タクティカルモデル

 初期型の発売直後に登場、ダブルアクションのみではあったが、トリガープルは非常に短く軽かった。シングルアクションへの過渡期モデル。アンビセイフティ、スライドストップが追加されている。IOMが発売されると生産を終了した。

 

IOMモデル

 2004年に民間向けに発売されたモデルで、ピカティニー規格のレールマウントを装備、セレーション入りのスライドと調整可能なサイト、マガジンセーフティを装備したモデル。

 

USGモデル

 IOMモデルをさらに改良した民間向けモデルで角型トリガーガード、アンビタイプの大型マガジンキャッチ等が追加された。サイトは調整可能であったが、2009年からは固定サイトのモデルも発売されている。2012年に発売終了。同仕様でフレームがブラウンのFDEモデル、フレームがオリーブドラブのODGモデルも存在する。

 

Mk2モデル

 現行モデル。2013年に発表された現行モデルである。スライド前部にもセレーションが設置され、これまでグレーであった操作系統はブラックに変更、フレームはブラックと共にフラットダークアース色が発売されている。内部はこれまで2ピースの溶接であったスライドが1ピースの金属スライドとなった。

 

FNファイブセブン(トイガン)

 

05_FNファイブセブン
(画像はwikipediaより転載)

 

概要

 トイガンでは2009年に東京マルイがガスブローバックで発売、その後、マルシンも同様にガスブローバックで発売している。マルシンは、当初はフロンガス使用モデルを発売していたが、2014年にCO2仕様のモデルも発売された。東京マルイ製のモデルはフロンガス仕様である。元々トップクラスの命中精度で実銃から採寸された外観は細部を除けば完成度は高い。マルイの銃は箱出しでカスタムガン並の性能がある。

 

東京マルイ FN 5-7ガスブローバックガン

性能

全長 208mm
重量 740g
装弾数 26発

 東京マルイが2009年に発売したモデルで固定サイトのモデルを再現している。スライド、フレーム共にポリマー製であるが、スライド内部には金属製のシャーシがあり強度を確保している。このため反動は強いが、初速は70m/s前後と安定している。マガジンが大型であるため他のモデルに比べればガス圧は安定している。いうまでもなく命中精度は特Aレベルである。

 

マルシン 6mmCO2ガス FN5-7 FDE アルミピストン仕様

性能

全長 210mm
重量 780g
装弾数 22発

 2014年5月に発売した。2015年11月にはタンカラーモデル、2018年にはODが追加されている。モデルアップしたのはUSGモデルである。FN社の正式ライセンス取得モデルであるためロゴは正確に再現されている。

 マルシンのモデルは命中精度に関しては今ひとつのモデルが多いが、このモデルは新型チャンバーとバレルの精度を上げたために命中精度が非常に高い。初速も通常のガスハンドガンよりも若干高めで80m/s前後である。最大の特徴であるCO2はフロンガスと異なり外気温の影響を受けにくい。日本のトイガンメーカーの老舗であるマルシン製であるのでCO2ガスガンの使用が禁止されているフィールドでも使用可能な場合がある。欠点としてはCO2ボンベの価格が高いことだろう。

 マルシンファイブセブンは一度バージョンアップされている。違いはピストンで、ピストンが真鍮で造られた初期モデルとアルミで造られたモデルの2種類がある。真鍮モデルはキックは多少強いが外気温の影響を受けやすい。これに対してアルミピストンは外気温の影響を受けにくく、スライドが軽量化された分、ブローバックの速度が速い。

 

比較

 外観の完成度はどちらも同レベルである。重量はマルシンが40gほど重いが、体感的にはほぼ同じと考えてよいだろう。命中精度も同様でどちらも甲乙つけがたい。スライドの速度はCO2を使用しているマルシンの方が早く、パワーも若干マルシン製が上回る。但し、CO2ボンベはフロンガスに比べてランニングコストが高く、サバイバルゲームではCO2のガスガンが禁止されているフィールドもある。これに対してマルイ製は構造的にはベーシックなガスブロであるため、この点では有利である。どちらを選んでも後悔はしないであろう。

 

まとめ

 

 FNファイブセブンは貫通力に優れ、反動も少なく命中精度も高い上に装弾数が20発という非常に高性能なハンドガンである。同カートリッジを使用するP90のサイドアームとして使用することを想定して設計されたハンドガンであるが、高い貫通力と20発という装弾数は単体でも高性能ハンドガンと言うに十分な能力がある。民間用としても販売されているが、あまりの高性能のため議論となっている銃である。

 


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01_九四式拳銃
(画像はwikipediaより転載)

 

 九四式拳銃は1934年に日本陸軍によって正式採用された中型オートマチック拳銃である。1945年までに71,000丁が生産された。命中精度が高く、メンテナンス性に優れていた反面、安全性に問題があり、「自殺ピストル」とと呼ばれる。モデルガンではタナカワークス、HWSがダミーカート仕様で販売してる。

 

九四式拳銃(実銃)

 

 

性能

全長 187mm
重量 720g
口径 8mm
装弾数 6+1発
設計・開発 南部銃製造所

 

背景から開発まで

 1930年前後になると日本と中国の間は険悪なムードになっていった。この様な状況の中、陸軍将校は護身用として拳銃を所持していたが、これらは官品ではなく自費で購入したものがほとんどであった。このため外国製の銃が多く、口径もまちまちでることが問題となっていた。日本の国産拳銃も二十六年式拳銃や南部式小型拳銃、南部14年式拳銃はあったが、二十六年式拳銃は旧式のリボルバー、南部式小型拳銃の7mm弾は威力が弱すぎであり、14年式は大型に過ぎた。このため陸軍は将校用の拳銃の開発する必要性に迫られた。

 

開発

 開発はすでに拳銃開発では実績のある南部銃製造所に白羽の矢が立った。設計の要点は14年式と同じ8价討鮖藩僂垢襪海函同時に14年式よりも軽量化することが求められた。これは単なる小型化では対応できなかったため、全く新規に設計を行うこととなった。

 設計は、1929年に始まり、1934年12月12日に九四式拳銃として制式採用、1935年から生産に入った。名称の「九四」とは皇紀2594年の下二桁を取ったもので、それまで元号から命名されていた二十六年式(明治26年)、十四年式(大正14年)等と異なった命名基準となった。1932年には海軍青年将校のクーデター未遂事件である五・一五事件、1935年には岡田啓介内閣による国体明徴声明、1936年には陸軍青年将校による二・二六事件等、時代背景を考えると興味深い。

 機構はショートリコイル方式で内蔵されたハンマーによってファイアリングピンを叩き発火するという発射方式を採用した。ショートリコイルというのは主に大口径拳銃に採用される方式で、反動を利用したストレートブローバックの改良型である。ストレートブローバックは単にカートリッジの反動で自動装填を行うが、カートリッジの威力が強力になると反動が強くなりすぎる。このためバレルを少しだけ後退させ、反動にタイムラグをつけることにより反動を柔らかくするという方式である。

 ハンマー先端にはローラーが付いており、スライドの後退によってハンマーが摩耗することを防ぐ独自の工夫がなされている。スライドとフレームは現在の一般的なハンドガンとは異なり、CZ75やSIGP210のようにフレームがスライドを包み込む方式を採用している。これは当時の日本の工作技術が未熟だったためと言われているが、命中精度の向上には貢献した。しかし同時に将来のカートリッジが大型化には対応できないという拡張性の低さもあった。

 外観は、トップヘビーでグリップは小さいという非常にバランスの悪い形ではあり、実際に重量バランスは劣悪である。これは当時、日本軍将校の間で人気があったブローニングM1910のグリップサイズをそのまま移植し、同時にM1910よりも強力なカートリッジを使用するために発射機構が大型化したためであったと言われている(M1910は32口径ストレートブローバックである)。

 外観の複雑さとは異なり、構造はシンプルであり、部品点数が少ないのも特徴の一つである。このため容易に製造することができ、メンテナンス性も高かった。

 

欠陥

02_九四式拳銃
(画像はwikipediaより転載)

 

 最大の欠点は暴発しやすいことである。これはトリガーの力をハンマーへ送るシアーが外部に露出していることが一番の理由である。外部に露出したシアーが何かの力で押されるとハンマーが落ち、弾丸が発射されてしまうためである。一応、安全装置もあるが、これもシアーを外部から固定するのみであり、安全装置をかけたまま引き金を引くことが出来る。これをやってしまうと安全装置を外した途端にシアーが作動し、ハンマーが落ちて弾丸が発射されてしまうという構造上の欠点がある。(上掲の動画2'36"頃にシアーを押し弾丸を発射している)。

 マガジンキャッチも問題を抱えている。このマガジンキャッチは利便性を考慮して突出している。このため銃の左面を硬い平面に置いたり、ホルスターから出し入れする際にも作動してしまい、マガジンが抜け落ちてしまうことがある。他にもハンマーの力をカーリッジのプライマーに伝えるピンの強度が弱く破損しやすかったり、サイトが小さ過ぎて照準がしにくいという問題もあった。

 本銃に限ったことではないが、太平洋戦争後半になるにしたがって品質は低下していった。特に1945年3月から6月までの最末期の製品の品質は最低であった。検査印の無いパーツや廃棄された九四式拳銃から再利用されたと思われるパーツも存在する。

 

生産期間と生産数

 1935年から1945年6月までに合計約71,000丁が製造された。7月以降の製造日を示す個体は発見されていない。シリアルナンバーがない個体もあるので正確な生産数は不明である。

 

九四式拳銃(トイガン)

 トイガンではガスガンが発売されていなくてモデルガンはHWSから発売されている。中田商店とADVEN、六研が無可動のいわゆる「文鎮モデル」を発売していた。中田製の製品は発売年も古く、ディテールもかなり大雑把であったが、1998年に発売された六研ヴィンテージコレクションの九四式拳銃はABS製で重量は300g、非常に精密に再現されていた。

 他には頑住吉がプラスチック製のダミーカートモデルを発売している。初代モデルは内部構造の再現が比較的精巧であるが、二代目モデルは内部構造は全くのオリジナルで代わりに自動排莢のギミックが備わっている。マガジンは抜けないので単発であるが、マルシン製のモデルガン用8mmカートリッジを装填することができる。どれも現在は販売されていない。

ハートフォード 九四式自動拳銃 中期型

 九四式拳銃のトイガンで完成度が高いのは2010年10月にHWSから発売されたダミーカートモデルである。全長は実物同様187mmで重量はカートリッジ装填時で530g、ABS製でダミーカートが6発付属する。

 

タナカ 九四式自動拳銃 前期型

 九四式拳銃はモデルガンの老舗であるタナカワークスからも発売されている。HWS同様にダミーカートモデルでHW製。重量600g、ダミーカートが付属する。HWSのパーツと互換性があることから同じ金型を使用しているようである。

 

まとめ

 

 九四式拳銃は、十四年式拳銃で使用している8mm弾を使用できる中型拳銃として開発されたが、あまりにも独自の設計のため欠陥が多くあった。最大の欠陥は「暴発」でコック&ロックの状態で保持するのは自殺行為に等しい。このため自殺ピストル(suicide special)というあだ名が付けられた。しかし命中精度は高く、グリップは日本人の手に良くフィットする上にシンプルな構造はメンテナンス性に優れていた。

 


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MEUSOCM45
(画像はwikipediaより転載)

 

 海兵隊が採用している45口径拳銃である。正式名称は、PISTOL, CALBER .45, MEU(SOC)であるが、日本では一般的にMEUピストルと呼ばれているM1911A1の改良型である。米軍制式採用拳銃であるM9の威力不足に不満を持った海兵隊が保有しているM1911A1のフレームの中で状態の良い物をベースにカスタムを施したモデルである。

 

海兵隊遠征部隊(MEU)とは

 

 MEUとは日本語では海兵隊遠征部隊のことで、創設年は意外に古く、1960年代後半である。普通の海兵隊と違うところは小規模の単位で航空機、戦車も含む支援部隊も持つ自己完結能力を持つ部隊で単独で15日間の作戦行動が可能な常設部隊である。

 

MEUピストル(実銃)

 

 

性能

全長 216mm
重量 1,130g
口径 45口径
使用弾薬 45口径ACP
装弾数 7発
設計・開発 海兵隊他

 

概要

 1985年にアメリカ軍の正式拳銃が45口径M1911A1から9mm口径ベレッタM9に変更された。9mm口径に不満を持っていたアメリカ海兵隊特殊作戦部隊は、45口径の使用を続けることを決定。独自にこれまでのM1911A1拳銃を改良していわゆる「MEUピストル」を製作した。正式名称は「PISTOL, CALBER .45, MEU(SOC)」である。

 これは1945年以前に生産されたM1911A1のフレームの中から程度の良い物を抽出し、フレーム以外のパーツをほぼ新規に購入して製作された。一応、修理部品の調達という名目で製作された。完全に新規で製作されなかった背景には、新規で購入するには議会の承認を得ることが必要だったためである。余談だが、1945年以前に生産されたモデルから抽出された理由は、M1911A1自体が1945年までしか生産されていないからである。

 新規に購入された部品は、スプリングフィールド・アーモリー製のスライド、バレル、バレルブッシング、エジェクター、メインスプリングハウジング等はナウリン・アームズ社、ビーバーテイルセイフティ、リコイルスプリングガイドはエド・ブラウン社、サイトはノバック社、マガジンはウイルソンコンバット社のものが使用されている。特徴としては、固定のハイマウントサイト、アンビセイフティ、ビーバーテイル形グリップセイフティ、パックマイヤー社製ラバーグリップなどである。これらのパーツ、仕様は時期によって異なっている。

 2005年からは供給不足を補うために次期正式拳銃の採用トライアルまでのつなぎという名目で、スプリングフィールド・アーモリー製プロフェッショナルモデルを新規に購入し上記のカスタムを施したモデルを調達していたが、銃の経年劣化、隊員数の増加により、2012年になると45口径拳銃であるM45A1が制式採用されており、現在はモデルに置き換えられつつある。

 

MEUピストル(トイガン)

 

 MEUピストルであるが、モデルガンではタニオ・コバがオープンデトネーター方式のGM7として発売している。ガスガンではWAが前期モデル、後期モデルをガスブローバックで発売している。さらに東京マルイが後期モデルをガスブローバックで発売している。それぞれ完成度は非常に高い。

 

東京マルイ MEUピストル ガスガン

性能

全長 223mm
重量 843g
装弾数 28発

 東京マルイ製なので素材は通常のABSである。実銃を正確に採寸しているようで外観の完成度は非常に良い。リアサイトはノバック社公認。外観上で残念なのは、スライド後方のファイアリングピンが再現されていないことであろう。ここは射手がどうしても見てしまう部分であるためここが再現されていないのは若干痛い。命中精度は非常に高く、トリガープルは0.6kgで切れは良い。初速70m/s 強。グリップはゴムコーティングをしたプラ製であるためエッジが手に当たり痛い。グリップ内には200g程度のウェイトが入っているためグリップを交換すると極端に軽くなる。

 

WA MEUピストル

 

性能(レイトモデル)

全長 223mm
重量 956g
装弾数 28発

 アーリータイプ(初期型)、ミッドタイプ(中期型)、レイトタイプ(後期型)と3種類のMEUが発売されている。バリエーション展開が多いのはWAらしい。グリップは全てメダリオン無しの旧型を再現している。パックマイヤーの純正品ではなくレプリカであるが、旧型グリップは現在では生産されていないのでむしろ貴重である。レイトタイプはロングマガジン。グリップはメダリオン無しのパックマイヤー旧型グリップを再現している。

 レイトモデルの重量は956g。命中精度は高いが、東京マルイと比較すると見劣りする。しかし反動の強さは東京マルイ以上で低温でも他社製品に比べれば比較的作動は良い。重量は1垓瓩ある。リアル志向のファンにはうれしいが、サバイバルゲームに使用するには少し重いかもしれない。WAの製品のほとんどは常時ラインナップされていないが定期的に再販されている。

 

まとめ

 

 実戦で使用されるM1911は最終的にはラバーグリップに大型のアンビセイフティ、エッグホールハンマーにストレートタイプのメインスプリングハウジングとMEUピストルと同様のカスタムを施したものが多い。20mmレイルこそないもののMEUピストルとはM1911の究極の姿であるともいえるだろう。

 

 


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スタールM1858
(画像はwikipediaより転載)

 

 スタール(スター)M1858リボルバーとは、1858年に開発、翌年から製造されたダブルアクションリボルバーである。このリボルバーの特徴はダブルアクションと共にシングルアクションでの射撃も可能であるということである。モデルガンではHWSが販売している。

 

スタール M1858(実銃)

 

 

性能

重量 1.3 kg
全長 320mm
弾薬 ボールパーカッションケープ
口径 44口径、36口径
機構 パーカッション式
装弾数 6発

 

時代背景

 スタールM1858が開発された当時、金属カートリッジやダブルアクションリボルバーは開発されていたものの、まだまだ一般にはカートリッジを使用しないシングルアクションリボルバーが主流であった。コルトが最初に金属カートリッジを使用するモデルを開発したのが1873年、初のダブルアクションリボルバーを開発したのは1877年であった。1858年に開発されたダブルアクションリボルバーであるスタールM1858がいかに先進的なモデルであったのかがわかるであろう。

 

概要

 スタール社M1858は1858年開発されたダブルアクションリボルバーで、1861年から始まった南北戦争では多くが北軍により使用された。当時、金属カートリッジは開発されていたものの、S&Wが特許を独占していたため本銃は金属カートリッジは使用していない。装填は射手が鉛の弾丸と黒色火薬パウダーをシリンダーに装填し発射する。M1858は基本的にはダブルアクションで使用するが、精密射撃用にシングルアクションでの射撃もできる。ダブルアクションはトリガープルが8.16kgと非常に重いが動きはスムーズである。

 シングルアクションで発射する場合、トリガー後部のスイッチを下げ引き金を引くとハンマーコック状態になる。次にトリガー後方にある突起のような形をしたシングルアクション用トリガーを引くとハンマーが落ちるという構造になっている。ハンマーに現在のリボルバーと同じような指掛けが付いているがこれはシングルアクション用のものではない。

 M1858は、日本にも持ち込まれており、現在でも古式銃として売買されている。生産開始は1859年で、最初のモデルは36口径スタールダブルアクションネービーリボルバーであった。これは1859〜1860年までの間に3000丁が生産された。

 続いて1862〜1863年の間には、口径を44口径に変更したダブルアクションアーミーリボルバーが南北戦争での需要もあり、何と21454丁も製造された。さらに1863〜1864年までダブルアクション機能を廃したシングルアクションアーミーリボルバーが23000丁生産されている。

 スタールM1858はクリントイーストウッド主演監督『許されざる者』で使用されたことでも有名である。

 

スタール M1858(トイガン)

 

 トイガンでは2015年にHWSがモデルガンとして発売している。素材はHW製でHWS社が製作しているだけあって細部まで精密に再現されている。HWであるのでブルーイングも可能である。2020年7月300丁限定生産した。

 

HWS スタール・アーミーリボルバー モデルガン

性能

全長 300mm
重量 720g
装弾数 6発
初速  -
定価 37,000円(税抜)

 

まとめ

 

 スタールM1858ダブルアクションリボルバーはまだダブルアクションリボルバーが珍しかった時代にダブル/シングルアクション両方の機能を持たせた独特のリボルバーである。構造があまりにも特殊であったため後の時代に継承されることはほとんどなかったが、当時としては非常に有用なリボルバーであった。

 


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S&WM4506
(画像はwikipediaより転載)

 

 M645はS&Wが初めて発売した45口径オートである。オールステンレス製で、機構はM39の系譜を受け継いだもののデザインはより洗練されたものになっている。80年代の刑事ドラマ『マイアミ・バイス』の主人公ソニー・クロッケット刑事が使用していたことから日本でも有名になった銃である。

 

M645 M4506(実銃)

 

 

性能

口径 45ACP
全長 218mm
銃身長 127mm(5インチ)
重量 1063g
装弾数 8発

 

概要

02_M4506
(画像はwikipediaより転載)

 

 M645はM39をベースに45口径化したモデルで、1985年に完成、1986年から発売されたS&W初の45口径オートマチック拳銃である。機構はダブルアクションを採用し、マガジンはシングルカラムでオールステンレス製である。S&Wの分類ではセカンドジェネレーションに当たる。M645は1988年に販売が終了され、1989年からは改良型のM4506が発売された。

 このM645のシューティングマッチ用カスタムがM745で、トリガーがシングルアクションに変更され位置調整が可能となった。さらにリアサイト、セイフティが大型化し木製グリップを採用、スライドがスチール製となっている。M745は1986年から1990年まで生産された。

 M4506はM645のマイナーチェンジ版でフロントサイトが左右調整式に変更されたことやグリップが一体型になった等外観上に変更はあるが内部機構に大きな変更はない。別売のスプリングを装着することで45スーパー弾を発射することが出来る。1989〜1999年まで製造された。

 

バリエーション

 M645のバリエーションはM745のみだが、M4506には多くのバリエーションが存在する。オリジナルモデルの他にM4506-1と呼ばれるM4506の修正バージョンがある。恐らく1998年以降のモデルで、これはトリガーガードが角型から丸型に変更され、さらにハンマーとトリガーがスチール製に変更された。フレーム全部の段差もこの時の変更でなくなったのかもしれない。

 M4516は、M4506のコンパクト版で装弾数は7発。M4546は1992年に生産されたM4506のダブルアクション専用モデル。M4563は4.25インチバレル装備でフレームはフルサイズのアルミ製。M4566は同じく4.25インチバレルにフルサイズフレームを装着したもの。フレームはスチール製でダブルアクション専用モデルも存在する。ピカテニー規格のレールマウントを装備している。

 M4567は1992年のみ製造されたモデルで4.25インチバレルにスチール製スライドにステンレス製フルサイズフレーム、チタニウムナイトサイトを装備している。M4505はスライド、フレーム共にスチール製のモデルで1992年に1,200丁のみ生産された。M4586はM4566のダブルアクション専用のものでデコッカーはない。1992年〜2002年までアイダホ州警察の正式拳銃であった。

 余談だが、日本のトイガンでかつてMGCから発売されていたM445というオールスチール製モデルは実在しない。

 

S&Wオートの世代

 S&Wのオートは時代によって大まかに世代分けがなされている。1954年より製造されたM39を初めとする2ケタナンバーのものを第1世代と呼ぶ。そして1985年より3ケタナンバーを使用するものを第2世代、1988年頃より4ケタナンバーを使用するものを第3世代と呼んでいる。

 

M645 M4506(トイガン)

 

 トイガンでは、1987年にLSがコッキング式エアガンを発売、同年ポイントが固定スライドガスガンを発売している。1988年にはMGCがM645、1989年にM745をモデルアップしている。どちらも固定スライドであるが、性能は固定スライドのモデルでは当時最高のものであった。サイクロンバレルを搭載し、ダブルアクション、シングルアクションもきちんと再現されていた。

 さらに外観は、全体にヘアライン処理を施し、ハンマー、トリガー等の主要パーツを除く、ピンやその他のパーツをステンレスで製作していた。マガジンも同様にステンレス製であり、再現度は高かった。そして1990年にはヨネザワからM745、LSからM4506、さらにマルゼンからM4506が発売されるのだが、マルゼンのM4506はMGCに勝るとも劣らない最高傑作であった。

 MGC同様、細部の仕上げのこだわり、ステンレスパーツの多用、現在のガスガンにも匹敵する命中精度等、ガスガン史上の最高傑作と言ってよい。このような細部に凝った作品が生まれた背景には恐らくバブル景気があると思われるが、それはともかく、これらのモデルは今後、ガス、モデルガン共に新製品ででる可能性は大変少ない。

 

東京マルイ モデル645 エアーハンドガン

 現在発売されている数少ないM645。東京マルイ製の10歳以上対象のエアーガン。パワーは全ての都道府県の条例に違反しない低パワー。東京マルイなので命中精度はそれなりに高いが室内プリンキング用と考えた方がいい。室内では逆に低パワーのため部屋を傷付ける必要がないのはありがたい。

 

青島文化教材社 BBアクションガンシリーズ No.5 M645 完成品

全長 
重量 87g
装弾数 8発

 模型で有名なアオシマが発売しているコッキング式エアーガン。対象年齢8歳以上。左右分割式のスライド、フレームを反対側からねじ止めしているため、外観の完成度は今ひとつであるが定価が1000円と安価なのがありがたい。マガジンキャッチはダミー。マガジンは所謂「割箸マガジン」である。初速は20m/s 強と安全設計。性能に関係なく遊びたい人向けのエアーガン。低パワーで室内を傷付ける心配がないので室内での使用に最適。

 

東京マルイ No.4 S&W PC356 フルオート 10歳以上電動ブローバック

 M645ではないが、S&W製オートをモデルアップしたもの。PC356はS&Wのカスタム部門であるパフォーマンスセンターが製造した45口径オート。実物は高級カスタム銃であるがトイガンではお値打ち。実銃にはないフルオート機能で楽しめる。但しパワーは10歳以上のものなので低い。

 

まとめ

 

 S&WM645、M4506は80年代に開発された45口径オートであった。本銃を最も有名にしたのはドラマ『特捜刑事マイアミバイス』で主人公ソニー・クロケットがブレンテンに次ぐ2代目愛銃としてM645を採用したことだろう。M4506も3代目愛銃として採用されている。ステンレス製の美しい銃である。

 

 


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HK45

 

 HK45は、USPピストルを基に改良された45口径拳銃である。元(現)デルタフォースの隊員の意見を参考に設計された特殊部隊用の銃で、射手の手の大きさに合わせてグリップのサイズを変更できるという特徴がある。45口径であるが、ダブルカラムマガジンを採用しており、装弾数は10発と多い。

 

HK45(実銃)

 

 

性能

口径 45口径
全長 194mm
銃身長 115mm
重量 785g
装弾数 10+1発
作動方式 ティルトバレル式ショートリコイル

 

概要

 1993年、H&K(ヘッケラー&コッホ)はUSPという40S&W口径のピストルを開発した。これはポリマーフレームを採用した拳銃でのちに45口径バージョンも登場する。このUSPはヒット作となり、ドイツ連邦軍や日本のSAT、自衛隊の特殊作戦群にも採用されている。

 しかしグリップが大型であり、小柄な体形の使用者、特に女性使用者から苦情が出た。2001年には、この問題に対応してUSPコンパクトをベースにH&KP2000が開発された。苦情のあった太すぎるグリップは、グリップバックストラップを交換することにより大きさを調整できるようにし、さらには左利き射手に対応するために操作系統も交換できるようになった。

 これを基に2006年に開発されたのがH&KP30で、P30はグリップパネルも交換することが可能でありマウントレールもピカティニー規格を採用することで汎用性を高めた。このP30を米軍のSOCOM(合衆国特殊戦統合軍)で行われたM9拳銃の後継トライアル用に45口径を使用できるように改良したのがHK45である。このSOCOMトライアル自体は2006年に無期限延期になってしまったが、HK45は2007年にショットショーで公開され、民間向けとして販売された。

 

特徴

 設計に当たっては元(現)デルタフォースの隊員の意見を参考にされた結果、トリガーガードは大きめに、全体としては角が落とされ滑らかな形状になっている。さらにUSPで採用されたポリマー製マガジンは金属製に戻された。設計に参加した元デルタフォースの隊員であるラリー・ヴィッカーズによるとトリガーストップを組み込むことを提案したが受け入れられなかったという。

 

バリエーション

 HK45を小型化したHK45C、さらに法執行機関向けにサプレッサー取付用のネジ山を切ったHK45Tモデル。それを小型化したHK45CTモデルが存在する。HK45CTモデルは米海軍特殊部隊SEALSに制式採用されているようである。

 

HK45(トイガン)

 

 トイガンでは東京マルイ、KSC、KWA、UMREXの4社から発売されている。東京マルイからはHK45、HK45タクティカル、HK45電動ガンが発売されている。電動ガンはフルオート可能である。KSCからはABS製HK45、スライドHWのモデルが発売されており、KWAからはメタルスライドモデル、UMAREXからはHK45CTのブラック、タンカラーモデルが発売されいる。

 

KSC HK45 スライドHW (18歳以上ガスブローバック)

全長 204mm
重量 900g
装弾数 29発

 旧MGCの流れを汲むモデルガンメーカーのKSC製HK45。モデルガンメーカーだけあって完成度は高い。命中精度も新型チャンバー採用以来、東京マルイ製に伍するほど高くなった。外観の完成度と実射性能を両立させた点においては最高レベルであるが、スライドストップノッチを採用していないため金属製スライドストップによってプラ製のスライドが削れてしまうという欠点がある。

 

 重量はHWスライドを採用したことにより900gと実銃にせまる重さ、装弾数29発、バックストラップが付属している。細部も正確に再現するKSCだけにコッキングインジケーターも赤色をちゃんと再現している。マガジンを挿入してもスライドを引かないとトリガーを引くことができないというリアルライブオペレーションや実銃同様にマガジン口から工具を使うことによってトリガーの作動を止めるロックアウトデバイス(作動凍結キー)も再現されている。15mmの大型シリンダーにエンジンはシステム7。初速80m/s 前後とちょっと高めである。トリガープルは、ダブル2.8kg、シングル1.1kgと平均的である。

 

東京マルイ HK45 18歳以上ガスブローバック

全長 204mm
重量 782g
装弾数 26発

 業界最大手のエアガンメーカー。外観の正確さとい命中精度の高さは他の追従を許さない。特に命中精度の高さに関しては驚異的。サバイバルゲーム等、射撃性能を求めるユーザーであれば東京マルイ一択であるといえる。重量782g、装弾数26発、ショートリコイル機能(もちろん擬似)、デコッキング機能もある。トリガープルはダブル2.4kg、シングル1.2kg、15mmの大型シリンダーを採用しており、初速は70m/s 弱。グリップアダプターが付属する。トータルクオリティは高い。

 

Umarex/VFC HK45 Compact Tactical ガスブローバック BK

 海外メーカーのUMAREX。生産しているのはVFCである。基本的な機構はKSCのものを参照しているようだ。メタルスライド装備であるが、トリガーの形状が異なったり、スライドが浮いている個体もあるようで日本製に比べるとやはり品質の低さは否めないようだ。ただ、メタルスライドは作動も重くなる上、法的にもグレーなので個人的にはおススメしない。

 

KWA HK45 メタルスライドver

 KWAはKSCの製品を生産しているメーカーなので内部機構は(恐らく)KSC製そのものだろう。KSCと異なりスライドはメタルなのでノッチによる削れの問題は起こらない。但し、刻印は印刷なのでリアリティの点では若干劣る。ただ、メタルスライドは作動も重くなる上、法的にもグレーなので個人的にはおススメしない。

 

まとめ

 

 特殊部隊用に開発されたHK45。設計には元デルタフォース隊員である、ラリー・ヴィッカーズが参画しているだけあって性能、操作性に関しては問題無さそうである。ポリマーフレームも登場当初は耐久性に不安があったが既に約40年経た現在、ポリマーフレームに関する問題はあまり無いようだ。45口径で12発の装弾数を誇るHK45。現在、最高の拳銃の一つかもしれない。

 

 


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レイジングブル
(画像はwikipediaより転載)

 

 トーラスレイジングブルはジャンレノ主演映画『WASABI』で一躍有名になった銃である。この銃はブラジルのトーラス社(タウルスと表記されていたこともある)が1997年に発売した大口径リボルバーで、ガスガンでは唯一マルシンが販売している。実銃の性能についてとこのガスガンの性能についてもみてみたい。

 

レイジングブル(実銃)

 

 

性能

全長 267mm
重量 1,430g
使用弾薬 454カスール弾他
装弾数 5発
作動方式 ダブルアクション

 

概要

 トーラス社とは1939年に設立された会社でブラジルに本拠を置く銃器メーカーである。日本ではかつては「タウルス」と呼ばれていたこともある。設立からしばらくはS&Wやコルト等一流メーカーのコピー品を製造するメーカーであったが、1970年にS&Wの親会社に買収、S&W系列となる。1977年には再び独立するがアメリカ市場ではブラジルのコピー品メーカーという印象は残り続けた。

 トーラス社に画期が訪れたのは1997年に発売した454カスール弾を使用するレイジングブルリボルバーの販売であった。454カスール弾というのは44マグナム弾を上回る威力と反動を持ったカートリッジであまりの反動に実用性が疑問視されているほどであった。トーラス社はこれを実用可能なレベルまで引き上げた。このトーラスの技術力にアメリカ市場は舌を巻くことになる。

 具体的な仕様は、まず454カスールの強烈な反動を抑制するためにバレル下部にアンダーラグを装備、さらにバレル上部には8個のマグナポートを設けてた。そして、これらによって軽減された反動を標準装備のラバーグリップによりさらにマイルドにしている。

 また、本体の材質はステンレス製でシリンダーは前後のラッチによってしっかりと固定することで強力なカートリッジの発射に耐えられるように設計されている。これらによってレイジングブルは454カスールを発射できる実用可能なリボルバーとして誕生した。因みに、ハンマー後部に鍵穴があり銃自体に鍵をかけることが出来るなど安全性にも配慮されている。

 454カスール弾が最も有名であるが、他にも各種口径モデルが発売されている(下記バリエーション参照)。現在生産されているのは44マグナム、454カスール、45ロングコルトのみだ(因みに500マグナムは2007年に生産中止したようだ。)。このレイジングブルの登場はトーラス社を一流メーカーに押し上げることとなった。ジャンレノ主演の『WASABI』で主人公が使用したことでも有名である。価格は1,203.79ドルである(2020年7月現在)。

 

バリエーション

 材質はステンレス製と一部スチール製がある。バレル長は2.25インチ、4インチ、6.5インチ、8.4インチ、10インチモデルが発売されている。

 カートリッジのバリエーションは、かつては仕様M218(218ビー弾)、M22(H22ホーネット弾)、M30C(30カービン弾)、M416(41マグナム弾)、M45(45ロングコルト弾)、M480(480ルガー弾)、M500(500S&Wマグナム)、M513(ウルトラ45ロングコルト弾、410ショットシェル弾)、M528(28ゲージショットシェル)など、多彩なバリエーションがあったが、現在は44マグナムのM444、その4インチ仕様のM444アルティメイト(ブルー仕上げモデルあり)、M454(454カスール弾)、M513レイジングジャッジ(454カスール弾)のみである。

 

レイジングブル(トイガン)

 

 トイガンでは販売しているのはマルシンのみである。モデルアップしたのは44口径モデルで、8mm仕様と6mm仕様がある。さらにCO2モデルも発売が予定されている。構造は80年代からのシンプルなグリップ内にガスタンクを設けるというもので十分にタイムプルーフされたエンジンである。バリエーションは6.5インチモデルと8.375インチモデルがあり、それぞれHW、シルバーメッキモデルがある。

 Xカートリッジ仕様でカートリッジはリアルに再現されているが、シリンダー内は改造防止のため切り抜きがある。実銃同様のキー式の安全装置やシリンダー前後のラッチも再現されている。このシリンダーラッチは後方に下げるとハンマー、トリガーが引けなくなる。これは実銃にはないマルシン独自の安全装置である。重量はHWだと1堊宛紊如▲ートが31g。6発装填するので186g増えることとなる。8mm弾仕様だと、初速は50m/s 強で命中精度はリボルバーにしては比較的高い。

 

まとめ

 

 トーラスレイジングブルはトーラス社の大ヒット製品となった。大口径弾を発射するハンドガンはハンティング用としての需要と同時に趣味としての需要もある。発売当時はトーラス社というのは「ブランド」ではなかったが、この銃の登場により米国市場で無視できない存在となった。記念碑的な銃である。

 

 


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01_コルト25オート
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルト(FN)ポケット25オートとは、1906年にベルギーFN社より発売されたジョン・ブローニング設計の超コンパクトハンドガンである。1908年にはコルト社が製造権を購入して製造販売している。このためほぼ同じモデルがFN社とコルト社によって販売されているという稀有な銃でもある。カートリッジは25ACP弾で装弾数は6発。ストレートブローバック方式で撃発機構はストライカー方式を採用している。

 

コルトベストポケット(実銃)

 

 

性能

全長 114.3mm
重量 367g
口径 25口径
使用弾薬 25ACP
装弾数 6発
設計・開発 ジョン・ブローニング / FN社、コルト社

 

開発

02_FN25オート
(画像はFN社製25ポケット wikipediaより転載)

 

 日本ではコルトポケット25オートとして有名な小型拳銃である。ベストのポケットにも入ることからコルト・ベスト・ポケットとも呼ばれる。ベルギーのFN社とアメリカのコルト社がほぼ同じ製品を製造販売した稀有な銃でもある。この経緯であるが、1900年代初頭、コルト社がポケットピストルのプロトタイプを開発した。これはデザインも機能もあまり洗練されたものではなかったが、これに注目したベルギーに在住していたジョン・ブローニングはデザインを改良、グリップセイフティ等も新たに内蔵したポケットオートを開発。FN社によってM1905として発売された。これに目を付けたコルト社は製造権を購入、コルトM1908ベストポケットとして製造販売したというもののようだ。

 カートリッジはブローニングが新たに開発した25ACP弾で装弾数は6発、撃発機構はストライカー方式、ストレートブローバックというシンプルなものであった。安全装置は右側面にサムセイフティとグリップセイフティ、1916年(または1917年)にはマガジンセイフティが追加された。生産はFN社製が1906年から1959年、コルト社製のものが1908年から1948年(1941年とも言われる)まで行われた。コルト社製だけでも42万挺が生産されたと言われるほど人気の高い銃でコピー品も含め様々なバリエーションが生まれている。

 

ベビーブローニング

 

 

性能

全長 104mm
重量 275g
口径 25口径
使用弾薬 25ACP
装弾数 6発
設計・開発 デュードネ・ザイーブ / FN社

 

 大ヒットしたFN社製M1906であったが、多くの海賊版が発売されたためオリジナルのFN社製品の販売が圧迫されてしまった。このためFN社はM1906の改良型の開発を開始した。設計はブローニングハイパワーを設計したことで有名なデュードネ・ザイーブが担当、1927年にはグリップセイフティの省略等、さらなる軽量化に成功したベビーブローニングを完成させた。生産は1931年から始まり、1960年にはM1906の生産はほぼ終了、ベビーブローニングも1979年には生産を終了したが、その後、フランスのMAB社が製造権を引き継ぎ、1979〜1983年まで生産、さらにパテントを引き継いだ米国のメーカーにより現在でも生産が行われている。

 

ジュニアコルト

 

性能

全長 111.8mm
重量 368g
口径 25口径
使用弾薬 25ACP
装弾数 6発
設計・開発 アストラ社、コルト社

 

 

 1948(1941)年に生産が終了したベストポケットであったが、それに代わるものとしてコルト社は1958年よりスペインのアストラ社が生産していたアストラ・カブ(アストラ2000)をコルト社のブランドとして輸入販売、1968年に銃器の輸入規制が行われるまで約6万4000丁が輸入された。その後、コルト社は1970年よりジュニアコルトを国内生産して販売、1974年まで製造販売を行った。

 ジュニアコルトは、ベストポケットと口径、全長はほぼ同じであるが、ベストポケットと異なりハンマー方式を採用、マニュアルセイフティもトリガーガードの付け根に変更されている。

 

コルト25オート(トイガン)

 

概要

 1966年にコクサイ(当時はインターナショナルガンショップ)から金属製のモデルガンとして発売されたのち、1982年にABS製モデルガンとしてリニューアルされた。当初から再現性は高かったがリニューアルされたモデルは特に実銃に忠実に再現されている。エアガンでは1986年にヨネザワからエアーコッキングモデルとして発売、1988年にはマルシンのブランドレプリカから固定スライドガスガンが発売されている他、クラウンもエアーコッキングモデルを発売している(発売年不明)。他にもブローニング社が改良を加えたモデルであるベビーブローニングが1982年にハドソン産業からモデルガンとして発売、1986年にヨネザワからエアーコッキングモデルで発売、1990年にはナガノから固定スライドガスガンとして発売されている。1982年にはマルシンがベストポケットの後継モデルであるジュニアコルトを発売、WEがガスブローバックモデルを発売している。

 

HFC コルト25オート 固定スライドガスガン

性能

全長 110mm
重量 164g
装弾数 7発
初速 45m/s前後
定価 3,000円

 台湾製のガスガンである。固定スライド方式でフレームは「モナカ」、マガジンは「割箸」という古いファンには懐かしいガスガンである。刻印はパテントの関係で入っておらず、グリップセイフティもダミーであるが、初速は45m/s前後と比較的強力である。トリガーとサムセイフティ、アウターバレル、バレルは金属製でバレルはこれも懐かしの可動式である。命中精度は「このサイズにしては」良い。

 

クラウン コルト25オート エアーコッキングガン

性能

全長 120mm
重量 76g
装弾数 6発
初速 36m/s前後
定価 1,500円

 クラウン製のエアコッキングガンである。外観のリアリティは銃身が突出している等、お世辞にも良いとは言えないが、コルトの刻印やランパンコルト(コルトの馬のマーク)はちゃんと入っている。マガジンはフルサイズでコッキングは少し重め、命中精度は期待してはいけない。この手のトイガンで性能を追求するのは無粋である。昔ながらの楽しめるトイガン。

 

マルシン コルト25オート モデルガン

性能

全長 112mm
重量 230g
装弾数 6発
初速  -
定価 19,000円

 モデルガンの老舗マルシンが1982年に発売したコルトジュニア。当初はABS製であったが、現行モデルはHW材を使用しており、発火が出来ないダミーカート仕様である。バリエーションとしてはサイレンサー付きモデルも発売されている。モデルガンとしては唯一のモデルアップなので貴重な一丁である。

 

まとめ

 

 コルト(FN)ベストポケットは2社が同じモデルを発売しており、その後も改良が施されたりスペインのアストラ社の後継機種が導入されたりと変遷が分かりにくい。この銃専用に開発された25ACPは「25ACPを人に向けて撃ってはいけない。撃たれた奴はカンカンになって怒るからな」というジョークを生むほど威力の低い銃である。しかし本銃は改良型が現在でも生産されているほどの傑作銃であり、天才銃器デザイナーであるジョン・ブローニング、デュードネ・ザイーブの面目躍如といったところであろう。

 

 


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