01_M1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 正式にはM1903ポケットハンマーレスという1903年にジョン・ブローニングによって設計された中型拳銃であるが、日本では一般にコルト32オートと呼ばれることが多い。口径は32口径、または38口径でハンマーレスという名称であるが、ハンマーは内蔵されているだけで正確にはハンマーレスではない。将校用の拳銃として米軍に採用された他、その携行性の高さからアル・カポネ等の有名な犯罪者達も愛用していた。

 

コルト32オート(実銃)

 

 

性能

全長 95.25mm(type.2)
重量 675g
口径 32口径(M1908は38口径)
使用弾薬 7.65mm弾(M1908は38ACP弾)
装弾数 8+1発
設計・開発 ジョン・ブローニング / コルト社

 

開発

02_M1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 銃器設計者ジョン・ブローニングにより1902年に設計、1903年に生産開始された。発射機構はブローバックで、名称に「ハンマーレス」とあるが、ハンマー内蔵式であるため外側から見えないだけで、これは服に引っかからないようにするためのものである。薬室にカートリッジが装填されているかどうかを視認するためのローディングインジケーターが装備されていないため、暴発事故が相次いだ。このため当初からの安全装置であるサムセイフティ、グリップセイフティの他に後期型からはマガジンセイフティも追加されたものの依然暴発事故はあったようである。マガジンキャッチはグリップ下部、スライドストップは装備されていない。

 1908年には380ACP弾仕様にしたM1908が発売、1908年から1945年まで13万8,000挺が製造された。第二次世界大戦では米政府より20万挺の発注を受け、モデルMと称され高級将校や航空機搭乗員の護身用として使用された他、将官用の特別仕様モデル(ジェネラルオフィサーズモデル)が存在し、アイゼンハワー元帥、ブラッドリー元帥、マーシャル元帥、パットン大将等の功績のあった将軍達に送られた。1972年以降、この特別仕様モデルはコルトコマンダータイプのM15に変更されている。

 製造期間によって形状が変更されており、大きく5種類に分類され、1908年以降に製造されたタイプ彊聞澆離皀妊襪禄匿箸4インチから3.75インチに変更されている。1945年に約57万挺を生産して生産を終了したが、2015年にパーカーライズ2000挺、ブルー1000挺、ジェネラルオフィサーズモデルと同じ製造番号のものが500挺の合計3,500挺が限定で再生産されている。

 

バリエーション

 

FNブローニングM1903

03_FNM1903
(画像はwikipediaより転載)

 

 FNブローニングM1903は口径が9×20mmブローニングロング弾を使用する。構造はコルトM1903とほぼ同じである。1903年から1927年まで5,8000挺が製造された。スウェーデン軍にM/1907として制式採用10,000挺を購入した他、ハスクバーナ社でライセンス生産された他、ロシア帝国でも警察用に1908年から1914年まで11,000挺を輸入。モスクワの警察や憲兵隊で使用された。他にもエストニアが4,616挺、オスマン帝国が8,000挺採用する等、数か国が購入している。

 

コルト32オート(トイガン)

 

概要

 1977年にMGCからコルト32オートの名称で発売。スタンダードモデルとブローバックモデルの2種類がある。2009年にはMGCの金型を受け継いだCAWから再販された。この際、細部にリアリティアップのための変更を行っている。

 

まとめ

 

 携行性が高く発売当時としては十分な威力であったため軍や警察で使用された他、アル・カポネが護身用として使用していた。他にも銀行強盗でお馴染みのジョン・デリンジャーがFBIとの銃撃戦で射殺されたときに使用していたり、ボニー&クライドのボニーが太ももの内側に隠し、クライドの刑務所脱獄に使用したりと「有名人」に愛用された銃でもあった。日本でも戦前は将校用拳銃としてM1910に次いで人気があった。

 

 


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