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(画像はwikipediaより転載)

 

 G3自動小銃とは、1959年に西ドイツ軍が制式採用した自動小銃でスペインのセトメ社製自動小銃セトメモデロBの使用弾薬を7.62mmNATO弾仕様に変更したモデルである。命中精度や信頼性が非常に高いがコッキングが重く、自動ホールドオープン機構が無い等問題点も多い。しかし全体としては高性能であるため現在でも一部の国で現役である。

 

G3自動小銃(実銃)

 

 

性能

全長 1,026mm
重量 4,410g
口径 7.62mm
使用弾薬 7.62×51mmNATO弾
装弾数 20/30/43/50発
設計・開発 H&K社

 

戦後西ドイツ軍制式採用小銃トライアル

 戦後、ドイツは東西に分割されてしまったため西ドイツは共産圏と隣接することとなってしまった。このため早急に再軍備をする必要性に迫られたものの軍隊も軍需産業も解体されてしまっていた。自国での生産が難しい状態で西ドイツ軍は外国製自動小銃のトライアルを実施、最終候補として、ベルギーのFN社製FALをG1、スイスSIG社製SG510をG2、スペインのセトメ社製セトメモデロBをG3、米国アーマライト社製AR10をG4として4機種が選定された。最終的にはFALが第一候補となったもののナチスに蹂躙された記憶が生々しいベルギーは輸出を拒否、G2、G4に関しても交渉は難航したため結局G3を制式採用することとなった。

 

開発

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(画像はwikipediaより転載)

 

 スペインのセトメ社製第一世代自動小銃セトメモデロBライフルをベースにH&K社が使用弾薬を7.62×51mmNATO弾に変更したモデルで、1959年に西ドイツ軍にG3として制式採用された。以降、1996年のG36採用まで実に40年近くにわたってドイツ軍主力小銃であり続けた銃である。作動方式はディレイトブローバックで閉鎖機構はボルトの左右に突き出したローラーを設けて摩擦によって一定時間ボルトが動かないようにするローラーロッキングシステムを採用している。

 レシーバーはプレス加工されたスチール製でストック、ハンドガードは木製であったが、後に強化プラスチック製に変更、最終型ではグリップフレームも強化ポリマー製となった。非常に命中精度の高い小銃であるが、欠点としてはボルトを前進させるスプリングが強力なためコッキングが重く、ボルトストップ機能がないことが挙げられる。さらにボルト閉鎖状態でのマガジンチェンジはボルトキャリアローラーに負担がかかるため薬室内に弾薬を残したままのマガジンチェンジは奨励されていない。

 このため撃ち終わり毎にボルトをコッキングレバーでホールドオープンした後、マガジンチェンジを行うこととなる。そしてマガジンチェンジがやりにくいというのも欠点である。しかし信頼性は高く、前述のように命中精度も高く扱いやすいため現在においても一部の国では現役である。

 

バリエーション

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(画像はwikipediaより転載)

 

 回転式フォールディングストックを装備したG3A1、ドラム式リアサイトモデルのG3A2、銃身をフリーフロート化した上でハンドガードとストックを強化プラスチック製にしたG3A3、伸縮式ストックを装備したG3A4、特別に精度の高い個体を選別してさらに命中精度を改良、二脚を装備した狙撃仕様モデルのG3SG/1等がある他、サブマシンガン仕様のMP5、使用弾薬を5.56×45mmNATO弾仕様に変更したHK33等、G3をベースに派生した多くのモデルがある。

 

G3自動小銃(トイガン)

 

概要

 東京マルイが1987年にエアーコッキング式でG3A3を発売、1994年には電動ガンで発売している。その後1995年にG3 SG/1、1996年にはG3ショーティ、2003年にはG3 SASを発売している。海外メーカーではUMAREX(VFC、WE)がガスブローバックガン、LCTが電動ガンを発売している。

 

東京マルイ G3SG/1 スタンダード電動ガン

性能

全長 1,040mm
重量 3,200g
装弾数 70発
初速 81m/s前後
定価 33,800円

 レシーバー等の主要パーツは樹脂製であるため強度的には若干不安があるもののセミ・フルオート共に命中精度は非常に高い。装弾数が若干気になるところではあるが、別売りの500連マガジンを使用すればスナイパー兼LSW(分隊支援火器)という無敵の自動小銃となる。

 

東京マルイ G3 SAS ハイサイクル電動ガン

性能

全長 535mm
重量 2,430g
装弾数 500発
初速 82m/s前後
定価 31,800円

 筐体は樹脂製であるためリアリティは今ひとつであるが、EG1000ハイトルクモーターを搭載、500連マガジンが標準装備されている上にハンドガード下部にはピカテニー規格のレイルが装備されている。性能も東京マルイ製なので命中精度その他は全く問題ない。軽量で取り回しやすいことから実用本位のサバイバルゲームユーザーにとっては非常に魅力的な製品である。

 

まとめ

 

 G3自動小銃の基になったセトメモデロBは戦後ドイツの軍需産業が解体されたため職を失ったマウザー(モーゼル)社の銃器設計者がスペインのセトメ社で設計した小銃である。このためスペイン製ではあるもののドイツ銃器の正統な流れを汲んでいる小銃といえる。一部操作性に難があるものの40年近くドイツ軍の主力小銃であり続けたことが本銃の優秀さを証明しているといえる。

 

 


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