
(画像はwikipediaより転載)
SG550自動小銃とは、1983年にスイス軍に制式採用となったSIG社製自動小銃でNATO弾に準拠した5.56mm弾を使用する。最大の特徴は高い命中精度で300mで7cm×7cm以内に集弾するという驚異の高性能を発揮する。ストック、ハンドガードは強化ゴム製でストックは折り畳み式、マガジンは半透明で残弾の確認が容易にできるようになっている。銃口付近に銃身の過熱具合を表示するリングが付いているのも独特である。
SG550自動小銃(実銃)
性能
全長 1,000mm
重量 4,100g
口径 5.56mm
使用弾薬 5.56×45mmNATO弾
装弾数 30発
設計・開発 SIG社
開発

(画像はwikipediaより転載)
SG550自動小銃は、1983年2月にそれまでの7.5mm弾を使用するStG57の後継銃としてスイス軍にStG90として制式採用された自動小銃である。作動方式はガスオペレーション式でロッキングシステムはターン・ボルトロッキングで弾倉は半透明のプラスチック製弾倉を使用する。開発は1960年代にSIG社とイタリアのベレッタ社の共同開発によってスタートしたもののベレッタ社との間で開発方針の食い違いがあったためSIG社が独自に開発を進めた。
1967年には米軍制式採用小銃弾である5.56mm弾を使用するSG530を試作、1971年にはこれに改良を加えたSG540シリーズを完成させた。このSG540シリーズには輸出市販型のSG540、NATO制式採用弾薬である7.62mm弾を使用するSG542、5.56mm弾を使用するSG541があったが、この内、5.56mm弾を使用するSG541がスイス軍次期制式採用トライアルに参加、1983年に制式採用された。
制式採用されたSG541は、さらにスイス軍の要求によってストックストック中央に穴が開けられた強化ゴム製に交換、折り畳み式に変更、ハンドガードも同様の素材に変更された。さらに折り畳み式二脚を標準装備、バレル前部にはグレネードランチャー用の保持リングが追加された。1984年、これらの改良が加えられたSG541は名称をSG550に変更、1986年より生産が開始された。
最大の特徴は命中精度の高さで300mで7×7cm以内に着弾するという驚異の命中精度を持っている。銃口付近には銃身の温度を表示する特殊なリングが設置されており、射撃時に銃身の過熱状態を確認することができる。
バリエーション

(画像はwikipediaより転載)
バリエーションとしては民間向けにセミオートのみとしたSG550SP、狙撃モデルのSG550スナイパー、カービンモデルのSG551、さらにバレルを短縮したコマンドバージョンのSG552、SG552をセミオート化した民間バージョンのSG SPORT 552、米国輸出用にSTANAGマガジンに対応したSG553US、同じくSTANAGマガジンに対応、M4カービンのストックを装着、ピカテニー規格のレイルを装備したSG556、訓練用に22LR弾仕様としたSIG522LRがある。
SG550自動小銃(トイガン)
概要
トイガンでは1996年6月8日に東京マルイがスタンダード電動ガンとしてSG550、翌年の1997年4月17日にはSG551SWAT、2003年7月24日にはSG552SEALSを発売している。海外メーカーではICSがSG551、UFCがSIG556、ダブルイーグル社がSG552を発売している他、G&G社からも発売されている。
東京マルイ SG550自動小銃 スタンダード電動ガン
性能
全長 720mm
重量 2,205g
装弾数 43発
初速 85m/s前後
定価 29,800円
20年近く前の製品であるが外観の完成度、命中精度は高い。金属パーツを多用しているため剛性が高い割には2.2kgと軽量でカービン仕様のため取り回しも良い。装弾数は43発であるが全弾撃ちきることはできないため実質的には40発程度であるが、別売りの多弾数マガジンを使用すれば220発となる。さらにマガジンを連結することが出来るので便利である。欠点というほどの欠点はないが、発売が2003年と古いため新規の開発が望まれる。
まとめ
SG550はM4やAKシリーズのような知名度はないものの高い信頼性と命中精度により米国、ドイツ、フランス、韓国、台湾、イタリアを始め多くの特殊部隊で使用されており、いわば「通好み」の自動小銃である。特殊部隊以外にも世界各国の警察、軍で制式採用されており、変わったところではバチカン市国の衛兵も本銃を装備している。