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(画像はwikipediaより転載)

 

 ステア―AUGとは、1977年にオーストリア軍が制式採用したブルパップ式自動小銃でプラスチックを多用した本体にフォアグリップ、光学照準器が標準装備されている上にモジュール・パーツで構成されているためパーツの交換によってカービン、サブマシンガン、分隊支援火器として使用することも可能という非常にユニークな銃である。

 

ステア―AUG(実銃)

 

 

性能

全長 790mm
重量 3,600g
口径 5.56mm
使用弾薬 5.56×45mmNATO弾
装弾数 30発
設計・開発 ステアー社

 

開発

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(画像はwikipediaより転載)

 

 ステア―AUGは1977年にオーストリア軍に制式採用されたブルパップ式自動小銃で、機関部がストック内部にあるブルパップ式で主要パーツにプラスチックを多用している非常に先進的な小銃であった。このブルパップ式は銃身長を短くすることなく銃の全長を短縮できる利点を持つ反面、フロントサイトとリアサイト間の照準半径が短くなってしまうという欠点もある。この照準半径の短さは近距離では問題がないものの中距離、遠距離では正確なサイティングが行いにくいためAUGではキャリングハンドルも兼ねた1.5倍の光学照準器、さらに光学照準器上にアイアンサイトを標準装備としている。

 また左利きの射手にも対応できるようにエジェクションポートのカバーを差替えるだけで空薬莢の排出方向を変えることが可能である。バレルの脱着が容易なのも特徴でバレルを組み替えることで簡単にカービンモデル、支援火器として使用することも可能となっている。さらにバレル、ボルト、ボルトキャリアーを交換しマガジンハウジングコンバーターを組み込むことで9mmパラベラム弾仕様のサブマシンガンとしても使用することができるという大変ユニークな銃である。

 セミオートとフルオート切替式であるが、セレクターは無く、トリガーを弱く引くとセミオート、強く引き切るとフルオートとなっている。弾倉は残弾の確認が容易な半透明のプラスチック製で銃のコントロールを容易にするためにフォアグリップが標準装備されている。1970年代後半にはブルパップ式自動小銃が多くの国で開発されたが本銃はこれらのブルパップ式自動小銃の中でも特にユニークなモデルである。

 

バリエーション

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(画像はwikipediaより転載)

 

 初期型モデルはステア―AUGF1と呼ばれており、さらに本体と一体化した光学照準器を脱着可能としてピカテニー規格20mmレイルを装備したA2、暗視装置等のモジュールマウントを装着したA3、それをセミオート化したA3M1、特殊部隊用に光学照準器の位置にピカテニー規格レイルを搭載したA3SFを始め多くのバリエーションが存在する。

 

ステア―AUG(トイガン)

 

概要

 1988年にマルゼンがエアーコッキング式でモデルアップ、翌年にはガスガンで発売している。これらはフルサイズではなく全体を約12%縮小したモデルでガスガンは全体色をOD色からブラックに変更している。同年12月17日JACがガスフルオートでモデルアップ、1994年には伝説のモデルガンデザイナー小林太三氏の設計で電動化がされている。1996年には東京マルイがスタンダード電動ガンでステア―AUGスペシャルレシーバータイプをモデルアップ、1997にはF1モデル、2011年には同じく東京マルイがステア―HCを発売している。ガスブローバックでは海外メーカーのGHKが販売している。

 

東京マルイ ステア―AUG スタンダード電動ガン

性能

全長 805mm
重量 3,400g
装弾数 80発
初速 91m/s前後
定価 29,800円

 実銃から採寸したため外観の完成度は高い。レシーバー、アウターバレルは金属製であり、その他金属パーツを多用している。トリガーアクションも実銃と同様の方式でセミ・フルオート切替が可能、フィールドストリッピングも実銃同様の手順で行える等、凝った作りである。スタンダード電動ガンなので反動はないが、命中精度、初速も高く低価格なのが魅力である。

 

東京マルイ ステア―HC

性能

全長 610mm
重量 2,680g
装弾数 330発
初速 85m/s前後
定価 34,800円

 2011年に発売されたHCシリーズ第5弾。カービンモデルを再現しており、最大の特徴は25発/分の超高回転連射性能である。トリガーアクションも実銃と同じようにセミ・フルオート切替が可能でフィールドストリッピングも実銃同様の手順で分解が可能である。命中精度等の実射性能は東京マルイであるので最高レベルである。これはもはや書く必要もないであろう。欠点としてはモデルアップしている実銃はA3の9mm弾仕様であるが、本モデルは5.56mm弾仕様となっているためフィクションの銃であることであろう。OD色、ブラックの2種類が発売されている。

 

GHK ステア―AUG ガスブローバック

性能

全長 790mm
重量 3,400g
装弾数 32発
初速 80m/s前後
定価 71,280円

 台湾メーカーGHK製ガスブローバックモデル。電動ガンと異なり、グリップ内部にモーターが内蔵されていないためグリップサイズが実銃に近い他、実銃に近い構造を持っているためフィールドストリッピングも実銃と同様の手順で行えるのが魅力。マガジンがシースルーとなっていないのが残念である。

 

まとめ

 

 1977年の採用以来40年以上にわたってオーストリア軍に制式採用されている小銃である。プラスチックを多用した構造、半透明マガジンは現在でも古さを感じさせないもので拡張性は非常に高い。その他本当に70年代に製造された銃なのかと思うくらい革新的な構造であり、多くの構造が現在でも通用する機能であることにも驚かされる。オーストリア軍と共にオーストラリア軍も制式採用しているので間違えやすいが製造元はオーストリアのメーカーである。

 


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