01_89式小銃
(画像はwikipediaより転載)

 

 89式小銃とは、1989年に自衛隊に制式採用された小銃で口径は5.56mm装弾数20発/30発の日本製小銃である。命中精度は非常に高くプレス加工とプラスチックを多用した本体は諸外国の小銃と比べてもそん色はない。日本人の体形に合わせて作られており、現在14万5000丁が自衛隊始め日本政府の各機関に納入されている。

 

89式小銃(実銃)

 

 

性能

全長 920mm
重量 3,500g
口径 5.56mm
使用弾薬 89式5.56mm普通弾
装弾数 30発
設計・開発 豊和工業

 

背景から開発まで

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(画像はwikipediaより転載)

 

 1964年に7.62mm弾を使用する64式小銃を制式採用した自衛隊であったが、制式採用した時点で米国は5.56mm弾を使用するM16小銃を採用、世界の小銃の趨勢は5.56mm弾に移行しつつあった。64式小銃を開発する際にすでに日本人の体格では7.62mm弾は強力過ぎてコントロールできないと判断、減装薬を採用した自衛隊であったが、制式採用から10年後の1974年から明確に5.56mm弾を使用する小銃の研究を開始した。

 

開発

03_89式小銃
(画像はwikipediaより転載)

 

 同じく社内で研究を行っていた豊和工業は、1978年に5.56mm弾を使用する試作銃HR10を開発、これは米国アーマライト社製小銃AR10の影響を受けたものであった。重量は64式小銃の4.3kgに比して3.5kgと軽量であり、全長も920mmと米軍制式採用小銃であるM16よりも8cm程小型であった。全体の構造はプレス加工やプラスチックを多用、部品点数も64式に比べて減少させることに成功しており、発射機構はガスオペレーション方式で3点バースト機能を装備する等、独自の工夫もあった。

 1980年にはHR10にアルミ合金を使用することでさらに軽量化されたHR11が完成、ストックは折りたたみ式で重量はさらに軽減されて2,900kgとなった。これらの試験結果を基に1985年にはHR12が完成、さらにHR13、HR15が試作された(HR14は死に番のため欠番)。最終モデルはHR16で1987年に生産が開始、1989年には89式5.56mm小銃として制式採用された。

 89式小銃は諸外国の小銃に比べ際立った特徴のない凡庸な小銃ではあるが、特徴といえば二脚が標準装備されていること、購入単価が米国製M4カービンの購入単価700ドル(日本円で7万円強)に対して20〜40万円と比較的高額であることが挙げられる。これは日本では武器輸出三原則があるため販売対象が自衛隊及び日本の公安機関のみのため大量生産で単価を下げることが出来ないのが理由である。

 ストックは固定式、折りたたみ式の2タイプがあり、折り畳み式は空挺部隊や戦車部隊等で使用されている。さらに現在では珍しく全長41cmの銃剣も標準装備されており銃身先端下部に着剣することが可能である。総生産数は14万5000丁前後で現在ではほぼ自衛隊全部隊に行き渡っているが、一部には64式小銃を使用している部隊もある。

 

89式小銃(トイガン)

 

概要

 トイガンでは2006年7月13日に東京マルイから電動ガン、2018年7月に同じく東京マルイからガスブローバックガンが発売されている。電動ガンはリコイルの無いスタンダードモデルでガスガンはZETシステムを採用している。

 

東京マルイ 89式小銃 電動ガン

性能

全長 916mm
重量 3,700g
装弾数 69発
初速 87m/s前後
定価 46,800円

 シンプルなスタンダード電動ガンである。次世代のように反動が無い代わりに比較的安価で入手することが可能である。外観の完成度は非常に高く、主要パーツも金属製であるため手に取るとずっしりとくる。バッテリーはハンドガード内に内蔵するタイプであるため放熱孔からバッテリーが見えてしまうのが残念。装弾数は69発であるが別売りの420発マガジンもあるので残弾を心配する必要はない。セミ・フル・3点バーストも再現されており、命中精度は東京マルイ電動ガンなので非常に高い。実際に「当てる」ことを考えるのであればスタンダード電動ガン一択であろう。

 

東京マルイ 89式小銃 ガスブローバック

性能

全長 916mm
重量 4,000g
装弾数 35発
初速 76m/s前後
定価 64,800円

 外観は防衛省の資料提供があったということで非常に完成度が高く、主要パーツも金属製であるため重厚である。命中精度に関しては電動ガンには劣るもののガスブローバックライフルの中ではトップクラスに高い。ガスブロならではの反動や発射音もM4よりもグレードアップしている。内部構造は実物と材質が違うため多少デフォルメされているが、ほぼ実銃通りである。問題点としてはフロンガスを使用するモデルなので冬場のガス圧低下、ガスの価格高騰という銃本体以外の点であろう。それさえ納得できれば唯一無二の日本製小銃、満足感は高いであろう。

 

まとめ

 

 89式小銃は世界的に見ても保守的な設計のスタンダードな小銃であるといえる。バトルプルーフされていないため実用面での使いにくさがあるのは否めない。さらに現在のCQB等が想定される戦闘では全長が少し大きすぎ、に二脚や銃剣といった全時代的な装備もあり古さを感じさせるが、命中精度は非常に高い国産小銃である。同時に採用された5.56mm普通弾も米軍のSS109とほぼ同等の性能と言われており、64式小銃で問題となった弾薬の互換性の問題は解消されている。

 

 

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