01_戦艦ロイヤルサブリン
(画像はwikipediaより転載)

 

 戦艦ロイヤルサブリン級は世界初の近代戦艦と言われている。砲塔こそオープントップ式で被弾には弱いものの20年以上に亘ってイギリスの本土、権益を守り続けた。本級の改良型が富士級として日本海軍に購入され、日本海海戦において活躍することとなる。

 

戦艦 ロイヤルサブリン級 〜概要〜

 

性能

 通常排水量 14150トン
 最大排水量 -トン
 全長 125m
 全幅 22.9m
 吃水 8.4m
 機関出力 1万1000馬力
 最大速力 16.5ノット
 航続距離 4720海里/10ノット
 乗員 712名
 武装 30口径34.3cm砲連装2基
    40口径15.2cm砲単装10基
    5.7cm砲単装16基
    4.7cm口径砲単装12基
    45cm水上発射管5基
    同水中発射管2門
 装甲 舷側 45.7cm
    甲板 10.2cm
    主砲 43.2cm
 同型艦 8隻

 

特徴

 1889年、イギリス海軍は海軍の大拡張計画を立案した。その計画の第1弾として建造されたのが本級である。レシプロ機関2基、2軸推進により最高速度16.5ノットという高速走行を可能とした。手法は32口径13.5インチ砲で最大射程は最大仰角13.5°で10,930m、910mの距離で71cmの鋼板を撃ち抜く威力があった。のちには新型の火薬により射程距離は11,540mにまで延長された。

 砲塔はオープントップ式(屋根がない)を採用していたが、仰角を大きくとる事ができ、発射ガスの除去にも有利であった反面、砲弾の装填時には砲塔を装填位置に戻す必要があることや、なにより防御力が貧弱なのが致命的な弱点であった。

 装甲はニッケル鋼であるが、舷側の装甲帯は船体全体の2/3にわたって施されていた。8隻が建造されたがフッドのみは密閉式砲塔を採用したため重量増加により乾舷が低くなってしまい近代以前の艦に分類されることがある。準同型艦といえる。

 

同型艦

1番艦ロイヤル・サブリン
2番艦エンプレスオブインディア
3番艦フッド
4番艦レパルス
5番艦ロイヤル・オーク
6番艦レゾリューション
7番艦ラミリーズ
8番艦リベンジ

 

建造

 1番艦であるロイヤルサブリンが1889年9月に起工したのを最初に全8隻が1889年9月から189年2月までに起工された。就役はロイヤルサブリンが一番早く1892年5月、以降、1894年6月までに全艦が就役した。

 

 

戦艦ロイヤルサブリン級の活躍

 

 就役後、本級はイギリス海峡防衛のため設置されていた海峡艦隊、本国艦隊、地中海艦隊に配属された。しかしドレットノート級の登場により一気に陳腐化、予備艦に格下げされた。そして、まず1911年7月にレパルスが解体され、1912年にはエンプレスオブインディアが標的艦として撃沈、1913年10月にロイヤルサブリンとラミリーズがスクラップとして解体、1914年1月にロイヤルオークも解体、同年4月レゾリューションがスクラップ用に売却、フッドも1914年には潜水艦侵入阻止のためポートランド湾に沈められた。

 一時期は記念艦として保管されていたリヴェンジも1919年11月に解体処分となった。本級は他国に多大な影響をもたらし戦艦建造の模範となった記念すべき艦であった。

 

まとめ

 

 本級は近代戦艦の第一号と言われている。装甲材こそは古いものの、重厚な装甲と16.5ノットの高速で20年以上活躍する。しかし1906年のドレットノート級戦艦の登場により旧式化していった。特にフッド以外、砲塔がオープントップ式であったため被弾に弱く寿命を早めた。しかし本級の改良型である富士級は日本海軍に購入され日露戦争で大活躍をすることとなる。

 

関連リンク

次級富士級戦艦

 

前級マジェスティック級戦艦

次級センチュリオン級戦艦

 

 

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