倉前 盛通 著
太陽企画出版 (1984/10/1)

 

 この人の本はもう3冊目なんだよね。とある本で存在を知り、現場のインテリジェンスオフィサーが参考になったということで購入。最初の『悪の論理』は地政学の本で太平洋戦争から現在(1980年)までを地政学的に見たもの。まあまあ面白かった。ただ過去を振り返って「これは計算されていた」的な内容が多かった。

 多少陰謀論的な内容に若干の戸惑いを覚え、まあ、あとになれば何とでも言えるよねーって感じでさらりと読んだ。続いて『新・悪の論理』。これは現在(1980年くらい)の世界情勢を地政学で読んだもの。内容は『悪の論理』と同じで結果をつなぎ合わせて大きな力が働いていたというような感じで相変わらず陰謀論的な内容だった。すでにここまでくると地政学ですら無くなってしまっている。

 そして最後に『悪の戦争学』を読んだ。ここまでくるとただのおじさんの時事放談的な内容になってしまった。んで、まあ、こんなもんかなぁと思っていたらビックリすることが・・・。

 この人、1984年段階でソビエトの崩壊をほぼ正確に予想しているんだねー。バルト三国が独立、ウクライナが独立、ドイツは統一等々。外れていることも多いがこの時代にソビエトの崩壊を予想しているのはすごい。1980年代に生きていた人だったらわかるけど、あの当時、ソ連が崩壊するなんて夢にも思っていなかった。

 それは例えば今、「日本が分裂してそれぞれ独立国家になってしまう」といったくらい荒唐無稽なことだった。それを割と正確に予想していたのはすごかった。ただアメリカ分裂というのは当たっていなかったし中国分裂というのも今のところ間違いだ。

 要するにこの人、広大な土地を持っている国家は必ず分裂するということだったようだ。ただアメリカは自由と民主主義を持ち先進国であるから分裂する可能性はかなりすくないが、中国は分裂する可能性はあると思う。いろいろ考えさせられて面白かった。

 

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