滝川 洋
三一書房 (1973/1/1)

 

 本書は現在では絶版になっている本である。内容は70年代前半の過激派と警察の戦いを新聞記者が克明に記したものである。内容はというと現在でいう「暴露本」である。この本が発売された時に三一書房は公安警察から嫌がらせの家宅捜索を受けたという。著者の名ももちろん偽名であるが、内容はかなり事実に近いものであるといえる。殺人も辞さない都市ゲリラに対して警察官、特に公安警察の人権を無視した姿勢が克明に描かれている。それも容疑者のみではない。容疑者に関係している人にも容赦はしない。

 中には学生運動とは全く無関係であったにもかかわらず公安警察に疑われたため外出中に家宅捜索をしたというようなこともあったらしい。本書を読むと過激派の姿勢にも相当疑問があると感じるのに対して、警察の「壊滅作戦」も憲法、法律を無視したものであったのが分る。内容は日記調で書かれており、やや単調である。しかし内容はすさまじく、世の中には絶対的な正義は無く、白黒はっきりつけられないと感じられた。現在はまだ古本が流通しているが、絶版のため今後入手は困難になるだろう。私も学生運動には全く興味がないが入手できなくなるのは確実なので購入しておいた。因みに現在の価格は私が買った額の3倍に既になってしまっている。買うのなら早い方がいい。

 

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