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一式戦三型
(画像はwikipediaより転載)


 1945年8月17日、日ソ中立条約を一方的に破棄したソビエト軍は突如、当時の日本領占守島に侵攻した。当時、占守島には第5方面軍隷下の第91師団第73旅団や「士魂部隊」として有名な第11戦車連隊が展開していた。ソビエト軍の侵攻に対して、これら守備隊は果敢に抵抗し、数日間の戦闘ののち降伏した。これらの戦闘はのちに占守島の戦いといわれる。今回は、この戦いについて執筆された書籍を紹介してみたい。


北海道を守った占守島の戦い


 
 占守島の戦いで日本軍の軍使を務めた長島厚氏の経歴を中心に占守島の戦いを描いている。長島氏に直接インタビューをして書かれているため長島氏周辺に関することは正確だと思われる。具体的な戦闘の記述が克明に描かれている。ただ、ロシア人の心理描写などは何を根拠としているのかは不明。


指揮官の決断 満洲とアッツの将軍 樋口季一郎



 当時の占守島の戦いの戦闘命令を与えた最高司令官である第5方面軍司令官樋口季一郎中将について書かれた本。樋口中将はインテリジェンス畑を歩んできた人物であり、オトポール事件と言われるナチスの迫害から満洲に逃れたユダヤ人を脱出させた責任者でもある。さらにキスカ島撤収作戦では、迅速に撤退できるように兵士に小銃を放棄させるという決断を下した名将。


 占守島の戦いに関する部分は後半部分だけであるが、ソビエトの不法に対して敢然と戦うという決断を下した司令官は、現在でも通用する広い視野と見識を持った人物であったことが分かる。


8月17日、ソ連軍上陸す―最果ての要衝・占守島攻防記



 ノンフィクション作家大野芳が丹念に調査、取材を行って書かれたもの。占守島の戦いの背景から推移まで詳細に描かれている。占守島の戦いに関しては今回紹介した本の中では最も完成度が高い。単に日本軍の勇敢さを書いただけでなく、終戦の詔が出た直後に海軍の高級幹部達がさっさと本土に帰ってしまったというような日本軍の負の部分も描いている。


 占守島の戦いを1冊で知りたければ大野氏の著作が一番おススメだ。他の2冊に比べれば若干分量が多いが客観的な視点から広く、詳細に書かれている。戦史上あまり注目されることのない戦いであるが、この日本軍の抵抗があったからこそ北海道がソ連領にならなかったともいわれている重要な戦い。


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