ミニマム情報戦記

軍事レポートは軍事ニュースだけ。に移転しました。興味のある人は見てみてくださいね!

DDH-183いずも型護衛艦(画像はwikipediaより転載)


 技術というのは蓄積がものをいう。ヨーロッパやアメリカが何故数百年にもわたって世界の先進国であり続けるのか。それは『サピエンス全史』を読めば理由が説明してある。それが正しいのかどうかは知らないが、科学と軍事力の結合はヨーロッパやアメリカを世界最強の国家にした。


 航空機用エンジン。世界の技術の最先端を行っている(もう違うかもしれないが)日本は当然作れるだろうと多くの人は思う。もちろん作れる。しかし高性能ではない。


 日本は70年前から高性能の航空エンジンを製作することができなかった。それはエンジンが多くの周辺技術の蓄積の上に存在しているからだ。天才が登場して一発で最高のものが完成するという世界ではない。


 エンジンの設計だけでなく、そのエンジンの製造に必要な部品、そしてその部品を作る機械、その機械を作る部品と多くの技術の集大成がエンジンなのだ。


 そして技術というのは継承しなければ無くなってしまう。所謂ロストテクノロジーだ。かつて世界最大の戦艦を作った日本だが、戦艦の砲身を製造する技術はもう消失してしまっているという。


 航空機エンジンも戦前、戦後は何とか自前でエンジンを製造していた。栄や誉等という性能は今一つながら日本製航空エンジンで純国産飛行機を飛ばしていた。


 しかし戦後はその技術を継承はしなかったようだ。航空エンジンに関しては現在でも日本は弱い。護衛艦いずもにF35Bを搭載して空母として運用するのではないかという憶測をちょいちょい見かける。





 それはまず有り得ない。まず、日本はF35Bを購入していない。契約もしていない。無いものは搭載できない。もちろんアメリカ海兵隊が使用するF35Bの着陸場所ということで日本がいずもを提供することはあるかもしれない。


 しかしいずもの艦載機としてF35Bを搭載するという可能性は相当低い。どうしてかというと戦略的には艦載機を持つ空母というのは国土防衛を主目的とする自衛隊には必要がないからだ。


 そして技術的にはF35Bは垂直離着陸ができるとはいえ、それには膨大な燃料を消費する。毎回垂直離着陸で出撃していたら行動範囲が狭くなり過ぎてあまり空母としての意味がない。





 カタパルトやスキージャンプ式に改修するという手もあるが、カタパルトは日本では技術がないので製造することができない。スキージャンプ式に改修というのも、そんな艦日本では作ったことがないのでおいそれとはできない。要するに日本には技術がないのだ。


 仮にこれらの改修をしたとしてもいずもに搭載できる艦載機はせいぜい10機程度だ。コストの割にはパフォーマンスが悪すぎる。おまけに前述のように空母に搭載した艦載機を使用する状況というのは日本にはまず訪れない(日本がイラクを空爆するとかいうのなら必要)。


 最近、護衛艦いずもがいずれF35Bを搭載する空母に改修されるというようなことを言ったり書いたりしている評論家や記事があるのでこんなことを書いてみた。はっきり言っていずもにF35Bが艦載機として搭載されることはない。



ミリタリー(模型・プラモデル) ブログランキングへ
↑良かったらクリックして下さい。



コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット

トラックバック