タイトルが中々カッコいい。しかしこのタイトル、著者の一人、本田氏曰く編集者が勝手に付けただけで自身は「撃墜王」と自称してはいないそうだ。それはそうと、本書、基本的には零戦パイロットの手記を集めたものだ。元々単行本であったが、文庫化された。

 本書に手記を寄せているのは著名な撃墜王本田稔氏、梅村武士氏、安部正治氏等であるが、戦死した大野竹好氏、中沢政一の日記も載せられていることだろう。当初私は何も知らずに読んでいき、途中で「この後、〇〇上空で戦死」等の注で戦争の悲惨さを感じた。それはともかく、本田氏の手記は主にラバウルでの戦闘について、梅村氏は終戦まで書いている。

 梅村氏はユーモラスな方のようで南方の激戦で確か3回以上撃墜されているが、本書に寄稿した手記にはその悲惨さをあまり出さず、戦地の様子をユーモラスに描いている。私が特に印象に残ったのは最後の

 

「私は若い人達をみるのは楽しい。〜中略〜私達の仲間が尊い命をすてて守ろうとしたものも、そのような若さであったのではなかったろうか・・・」

 

 このくだりに私はちょっと眼頭が熱くなってしまった。安部正治氏はあの有名なエース揃いの部隊、戦闘303飛行隊におり、岩本徹三、西沢広義、谷水竹雄氏等と同じ部隊で彼らについて書いている部分も貴重である。本書は零戦搭乗員の手記を集めたものの中でもかなり良くまとまっている良書である。

 

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