今日はマニアックな本の書評。神立尚紀『零戦の20世紀』。本書は1997年、私が零戦のパイロットおたく最盛期に出版された本だ。零戦のパイロットにインタビューをしてくれたことと私以外にも零戦のパイロット好きがいたということに感激したという思い出がある。

 本書が上梓されたのは今から20年近く前で、現在では鬼籍に入ってしまっている方々のインタビューも収録した非常に貴重なものである。本書でインタビューに答えている方は、青木與氏、生田乃木次氏、鈴木實氏、進藤三郎氏、羽切松雄氏、原田要氏、角田和男氏、岩井勉氏、小町定氏、大原亮治氏である。さらにあとがきに代えてを志賀淑雄氏が執筆している。

 これらの内、現在(2015年)でも御健在なのは原田要氏、大原亮治氏のみとなってしまった。羽切氏は本書が上梓される前に他界されており、恐らく最後のインタビューだろう。本書でインタビューを受けている方々について簡単に触れておこう。まず、青木與氏は操練9期、中島飛行機でテストパイロットをやっていたベテラン中のベテラン、生田氏は日本で初めて敵機を撃墜したパイロット、鈴木、進藤、志賀氏は言わずと知れた戦闘機隊の名指揮官、その他は名だたるエース達である。

 内容は神立氏の人柄なのだろうか、青木氏が裏口入隊であったことやテストパイロット時代に工場長に「お前は働いているのか遊んでいるのかどっちだ」と言われ、「どっちかわからんほど楽しくやってりゃいいじゃないか」と答え、半田工場に飛ばされたことや、生田氏が当時アイドルだった森光子からラブレターをもらった等、かなり面白いエピソードを語っている。

 もうすでに絶版になって久しいが内容は面白く貴重なものだ。本ブログでも参考にしているエース列伝とは異なった撃墜数を本人が語っている(たぶん)こと等、興味がある方は絶対に購入することをお勧めする。

 

↓良かったらクリックして下さい。

ミリタリーランキング