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 今日は書評。今日紹介するのは柳田邦男ほか『零戦よもやま物語』だ。この本には零戦搭乗員だけでなく、零戦にかかわった人々、例えば整備員、陸軍軍人として地上から零戦を見ていた等々が零戦の思い出を書いたものである。総勢125人が書いたというが私は数を数えていないので分らないが一人当たりの文章はかなり短い。


 この本の中で注目なのが零戦の設計者、堀越二郎や著名な撃墜王坂井三郎等、現在では故人となられた方々の寄稿であろう。因みにこういう歴史関係の本を読む時に大切なのはこの本が出版された年代なのだ。この本の初出は1982年。ということは1982年現在の話なのだろうかと思うとそうではない。


 あとがきにもあるが、この本は雑誌『丸』で1970年2月号から連載された「零戦とわたし」という小学生の作文のタイトルのような連載を中心に編集された本なのだ。つまりはこの本の中にある「去年、○○氏が他界された」等の記載も1981年ではないということだ。1970年位〜1982年までのいつかの去年ということになる。


 時代背景から考えると1970年〜1982年というと戦争が終わって25年〜37年となる。戦争中の高級指揮官が終戦時50歳としても75歳〜87歳とかなりの高齢になる。この人達の記録を残しておきたかったというのが本書が1982年に出版された理由なのかもしれない。


 それはともかく本書の特色を書こう。本書で私が注目したのは前述の堀越二郎の寄稿以外に数多くの撃墜王が寄稿していることだ。零戦のパイロットおたくとしてはこの本は重要だ。特に18機撃墜のエース増山正男氏は本書以外に寄稿等をされているのをみたことがない。


 私が知る限り唯一の寄稿文である。さらに撃墜マークで有名な谷水竹雄氏もあまり雑誌等に寄稿しないが本書には寄稿されている。逆に著作のある坂井三郎氏や島川正明氏などは著作を直接読んだ方がいいかもしれない。


 ただ、この本に寄稿しているほとんどの方は現在(2015年)は他界されている。もう二度と作ることが出来ない本である。当時、零戦と共に生きた人々の生の記録であり貴重である。



零戦よもやま物語―零戦アラカルト

アマゾン紹介文
いまもなお人々の心に“不死鳥”のごとく飛びつづける名機零戦。設計主任の堀越二郎から零戦撃墜王坂井三郎まで、総勢百二十五人の零戦関係者が不世出の傑作機への熱き思いを綴った異色のイラストエッセイ。戦争の時代を超えて半世紀、風化することなき日本人の歴史の記念碑―「零戦の素顔」に触れる名機物語。
(amazonより転載)



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