スーパーレッドホークアラスカン
(画像はwikipediaより転載)

 

 今日紹介するのは、スタームルガー社製スーパーレッドホーク。1979年にスタームルガー社が開発した44マグナムのダブルアクションリボルバーレッドホークの改良型である。ガスガンではタナカワークスとマルシンがモデルアップしている。実銃の性能とガスガンの性能についてみてみたい。

 

スーパーレッドホーク(実銃)

 

 

性能

口径 44口径、454カスール、480ルガー
重量 1502g
全長 194mm
使用弾薬 44マグナム、454カスール、480ルガー
装弾数 6発

 

概要

 レッドホーク1979年、スタームルガー社で開発された44口径マグナム銃である。スタームルガー社の44口径マグナムは1959年に発売されたスーパーブラックホークがあるが、こちらはシングルアクション銃である。シングルアクションとは一射撃毎にハンマーをコックして引き金を引くという動作をする(リボルバーでは。オートはまた違う。)。

 それはどうでもいいとして、それまでスタームルガー社には44口径のダブルアクション銃は存在していなかった。S&Wが1956年にM29を発売してから20数年。遅ればせながらという感じであろう。デザインは以前に発売されたセキュリティシックスそのままである。

 スーパーブラックホークでS&Wを大きく引き離したスタームルガー社であったが、レッドホークもまた大成功だったようだ。安価でなおかつ頑丈というスタームルガーの製品は実用重視のアメリカ人にはウケたようだ。

 1987年、頑丈だったレッドホークをさらに頑丈にしたのがスーパーレッドホークだ。一番の特徴はバレルとフレームの付け根を延長したフレームでカバーした。見た目は相当悪くなったが、強度は強化されたようだ。しかしやはりしかしこの改良によって重量は30g程増加することになる。

 バリエーションとしては10mm弾仕様モデル、454カスール、480ルガー、さらに銃身を無くしたアラスカンがある。アラスカンもスーパーレッドホーク同様の口径が存在するが10mm仕様のみない。 当初、装弾数は6発であったが、2008年に排莢を容易にするために5発に変更された。454カスールモデル、480ルガーモデルはノンフルートシリンダーモデルであり、44マグナムモデルはフルート付きモデルである。

 以上がスーパーレッドホークの概要である。以前、スタームルガー社の製品を「農耕馬」と譬えた人がいたが、まさにその通りの製品だ。銃はあくまで実用品なので、美しいデザインより「壊れない」「安い」「確実に発射できる」等が重要となってくる。これらを兼ね備えたスタームルガー社の製品は現在でもバカ売れだそうだ。

 

スーパーレッドホーク(トイガン)

 

 日本ではモデルガンはもちろん出ていない。モデルガンブームのころ、スーパーレッドホークが存在していればモデルガン化もされただろうが、残念ながら当時、スーパーレッドホークは存在しなかった。

 唯一近いのがWAが出していたルガーセキュリティシックスシリーズだが、かなりマイナーな存在だ。もちろん、こういうモデルガンは後に異常なプレミアが付くものだ。WAのセキュリティシックスもこの例に漏れず、現在では、とてもビックリする値札が装着されている。

 関係ない話になってしまったが、このスーパーレッドホーク、日本では何と2社からガスガンとして発売されている。これはマルシンとタナカ。マルシンはカートリッジ仕様でタナカはペガサスシステム。カートレスだ。これが両社の大きな違いである。どちらを買うかは人の好みだろう。

 タナカは命中精度も最近ではだいぶ良くなって来たようだし、外観のリアリティは業界随一と言っていい。これに対しマルシンはカートリッジを装填、排莢できるというリボルバーの醍醐味を堪能することができる。それに8mmBB弾モデルもあるというのも魅力だ。両社の製品共に良いところがある。

 

マルシン スーパーレッドホーク

 

特徴

 モデルガンメーカーの老舗マルシンのガスリボルバー。重量はカートを入れると900g前後となり、グリップしている手より先に重心があるために結構重く感じる。非常に再現度は高いが、フロントサイト前部に実銃には無い穴が開いており、さらにはフレーム全部のバレル接合部の形状が実銃の滑らかさが無いのが残念。

 しかしそれ以外の再現性は高く、刻印もほぼ実銃通りに入っている。グリップはプラ製でラバー風コーティングがされている。木製グリップのオプションは無いようだが、どのみちグリップにガスタンクがあるタイプのリボルバーは木製グリップを装着すると熱伝導が悪くなり、ガスタンクが暖まりにくいのでおススメはできない。

 性能は意外に良い。初速は60〜70m/sと高めであるが、これは銃身長によって異なる。但し、どのモデルもシングルアクションでは初速は落ちるが、これはガスリボルバーの宿命なので仕方がない。メッキモデルが多いが、箱出しでは作動は硬い。それなりに慣らし運転が必要である。

 

長所

 前述のように意外にパワーがあるが、同時にリボルバーにしては命中精度は高く、個体差はあるものの大体5mで5cm程度にはまとまる。リボルバーとしては異常な高性能といっていい。命中精度が高い理由は、シリンダーが引き金を引く直前にしっかりロックされること、バレル基部とカートが密着していることだ。何よりもマルシン製スーパーレッドホークの最大の長所は外観でモデルガンメーカーだけあってメッキの美しさはトップクラス。さらにトリガー、トリガー周りが金属製はのが良い。この部分は直接皮膚に触れるため感覚的にリアリティがある。

 もう一つ地味ではあるが、フレームのシリンダー側の面が亜鉛ダイキャストで作られている。通常多くのガスリボルバーはこの部分をフレームと同素材(ABS、HW等)にするためにスイングアウトをするとすぐに擦れて摩耗してしまうが、本製品は金属であるため消耗しにくい。

 

短所

 改造防止のため、シリンダー内側に切通しがある。通常使用する場合はあまり目に付かないが、リアリティという点においては今ひとつである。実射ではハンマー、トリガーが異常に重いのも欠点である。理由はシリンダーとバレルがタイトに接着するためで、これにより摩擦が大きくなりシリンダーの回転が重くなるためだ。接地部分にオイルを注すか削ってしまうと軽くはなるが、命中精度に影響するデリケートな部分であるので注意が必要。

 他にはあまり欠点は聞かないが、個体によってはフライヤー(弾が左右どちらかに極端に反れる)が起こることも極稀にあるという。さらに最近のマルシン製ではあまり聞かないが、ガスルート上のフレーム部分に亀裂が入るというのはこの種のエンジンを使用するガスガンでは定番であるが、これは仕方ないのかもしれない。

 

バリエーション

 マルシンのスーパーレッドホークには44マグナムモデルと454カスールモデルの2種類があり、それぞれ7.5インチバレルと9.5インチバレルがある。バリエーションはそれぞれABS、HWモデルがあり、ABSにはシルバーメッキモデルとディープブルーモデルがある。モデルガンメーカーだけあってメッキの仕上げはAAAクラスである。かつては8mmBB弾仕様も発売されていたが現在は絶版のようだ(2020年6月)。

 

マルシン スーパーレッドホーク アラスカン

 

 近年発売された上記マルシン製スーパーレッドホークのアラスカンモデル。レッドホークの銃身が無いタイプでハンターのサイドアームとして活躍することが期待されているモデルである。44口径仕様である。銃身以外は他のマルシン製スーパーレッドホークと同じである。長所としては短銃身モデルであるにもかかわらず命中精度は高い。これも個体差はあるが、大体5mで5cm程度にはまとまるようだ。

 欠点としては正面から見た場合、銃口が別パーツで金属製なのが不自然に見えてしまう。本体と材質が異なるため特に目立つ。さらにはバレル上部の段差は実銃ではスローブ状になっているのだが、この部分が再現できていないのが一番の残念なポイントだ。

 

【おまけ】フリーダムアート散弾カート

 マルシン製スーパーレッドホークに使用できる散弾カートがフリーダムアートから発売されている。これはカート内に複数のBB弾を装填することで「散弾」とするもので44マグナムタイプのカートでは6発、454カスールタイプでは7発のBB弾を一度に発射することが出来る。軽量弾を使用すると綺麗に散布するので面白い。

 

まとめ

 

 今日は、ルガースーパーレッドホークを観てみた。レッドホークに比べデザインの評判は米国でも悪いようだ。しかしメカニカルで無骨なデザインは妙に魅力的にも見える。同時にハイパワーなカートリッジを撃ち出す頑丈なボディに農耕馬のたくましさを感じる。

 

 


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