SIGP210
(画像はwikipediaより転載)


 今回紹介するのはSIGP210だ。シングルアクション、単列マガジンと古風であり、あまり有名な銃ではないが、現在特殊部隊で使用されているSIGP226に多大な影響を与えた銃であり、そのシルエットの美しさは工業製品の芸術と言っても過言ではない。

SIGP210(実銃)





性能



全長215 mm
銃身長120 mm(P210-5)
使用弾薬 9×19mmパラベラム弾 7.65×21mm パラベラム弾 22LR
機構 ショートリコイル機構
装弾数 8発+1

概要



 SIGP210と呼ばれるP47/8は、1937年フランス製拳銃SACM Mle1935Aを基に研究がスタート。1943年にニューハウゼンP44/8が完成した。翌年にはダブルカラムマガジンを採用したP44/15が完成した。SIG社は軍採用を狙い軍用向けに改良したP44/16を製作したが、スイス軍に制式採用されることはなかった。


 1946年にSIG社ではP44を基に拳銃開発が再開され、翌年完成したのがP47/8である。外観はP44に酷似しているが、ロッキングシステムを採用したことなど細部は大幅に変更された。


 これの口径9mm、装弾数8発のものが1949年にSIGM49としてスイス軍に制式採用され、さらにデンマーク軍、西ドイツ国境警備隊でも採用された。


 スイス人気質というか、とても高い工作精度で製作された銃で民間用としてP210の名称で販売された。のちに「世界最高のコンバットオート」と評されたCZ75もこのP210の影響を大きく受けている。


 構造はシングルアクションで装弾数は8発。バリエーションはP210-1というように「-数字」で表す。ちなみにバリエーションはP210-1〜P210-8までさらにP210-5LSとP210-6Sというバージョンも存在する。


 生産にはかなりの手間がかかるため高価な拳銃であり、米国での販売価格は2000ドル以上するという。銃の性能は良く、一部に熱烈なファンを生んだが、商業的にはあまり成功しなかった。その経験を踏まえてP220が開発される。


 生産は1949年から2005年まで行われ、2017年からは米国ニューハンプシャー州エセクターの工場で生産が始まり現在にいたる。

SIGP210(モデルガン)



 トイガンではMGCがABS製、のちにHW製で発売しており、その金型を引き継いだ(多分)CAWが現在も販売している。


 MGC製のものは古い設計のモデルガンなので結構ディフォルメされており、作動性能を向上させるために銃正面のバレル上に大きな隙間が作られている。


 CAW製のものではこの点は修正されており、現在入手できる最高のP210モデルガンといってよい。

SIGP210(エアガン)



エアガン



 エアガスガンでは今は無きマルコシが1980年代後半にエアコッキング式で発売していた。当時の販売価格は1900円で押込みタイプのコッキング式エアーガンであった。


 グリップの仕上げが非常に美しく外観の完成度も高かった。現在は生産されていない。

ガスガン



 1990年3月にマルコシがP210-5のガスガンを発売している。ダブルアクションで所謂「割り箸マガジン」、コッキングはできないという90年前後では平均的なガスガンであった。


 それ以外で販売しているのはマルシン位だろう。マルシン製はガスブローバックで8mm、6mm共に販売されている。モデルアップしたのはP210-6で軍用モデルのようだ。


 組み立てモデルと完成品モデルがあり、スイスSIG社から入手した図面から正確に採寸されたモデルで現在のトイガンの中で最も完成度の高いモデルである。

マルシン SIG P210 ブラック ヘビーウェイト




 マルシン製の最新のP210ガスガン。実銃の図面から採寸された圧倒的なリアリティが一番の特徴。上記モデルはHWバージョンで重量が756g。このシリーズ中の最重量モデル。

マルシン SIG P210 シルバー ABS




 実銃のP210にはステンレスモデルは存在しないが、実銃には、ニッケルメッキ仕様にしたものやブルーイングを落としたモリブデン鋼の地肌のままにしたカスタムモデルが存在する。シルバーのベースにGスミスS等のトイガン用のスプレーでブルーに塗装して透き通るブルーイングを再現するのも良い。

マルシン SIG P210 ブラック ABS




 スタンダードなABSモデル。実銃のP210は多様なバリエーション展開がされているのでトイガンで再現するベースとしてはABSが一番理想。

まとめ



 今回は、SIGP210を紹介した。名銃中の名銃と言っていい銃であるがwikipeidaに記事が無いことに驚いた。スライドをフレームが包み込む独特の形式は名銃CZ75に多大な影響を与えた。デザインの優美さ、性能の高さ、加工の素晴らしさが秀逸な銃だ。




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