コルトパイソン
(画像はwikipediaより転載)

 

 コルトパイソンは1955年に発表されたコルト社の最高級リボルバーである。メカニズム的には古いものの銃身上部のベンチリブや同下部のアンダーラグによる外観の美しさは圧倒的である。モデルガン、ガスガンでも人気は高く、日本でも多くのメーカーによりモデルアップしている。各社モデルの個性、性能等についてみたみたい。

 

コルトパイソン(実銃)

 

 

性能

口径 357マグナム
全長 241mm
重量 1092g
装弾数 6発
銃身長 2.5、3、4、4.25、6、8、10インチ等。

 

構造

 コルトパイソンは1955年にコルト社から発表された357マグナム弾を使用するリボルバーである。コルト社の大型フレーム遺Iフレームをベースに当時世界最強のカートリッジであった357マグナムを使用できるように設計された。

 機構はベーシックなリーフスプリングを使用するダブルアクション機構で、バレルは上部にベンチリブ、下部にフルバレルのアンダーラグが装備されているのが外観上の特徴である。リアサイトは上下左右調整可能な精密サイトで全体的に精度は非常に高い。特にバレルは高精度であったためにこのバレルにS&WのKフレームリボルバーを合体させたスマイソン、スモルト、スタームルガー社セキュリティシックスのフレームを合体させたクーガーと呼ばれるモデルも存在した。

 1955年からコルト社のハイエンドリボルバーとして生産され続けていたが、1999年には販売不振から生産が打ち切られた。その後は受注生産を行っていたがそれも2005年で打ち切られたが、2020年1月に再販されている。

 

バリエーション

 1955年発表当初は銃身長6インチのモデルのみであったが、後に2.5インチモデル、4インチモデル、1985年にはステンレスモデルもラインナップされた。さらに3インチのコンバットパイソン、8インチのパイソンハンター、10インチのテンポインター等のモデルも存在する。2020年の再生産時には4.25インチモデルが登場した。さらに限定品としてステンレスモデルを徹底的に研磨したアルティメイトフィニッシュ等々、思いついたように限定品を発売している。

 

特徴

 工作、表面仕上げの精度が非常に高く、特に初期の熟練工が製作したものは現在でも高値で取引されている。バレルの精度も高く命中精度は高かったが、トリガーアクションはS&Wと比べてスムーズではあったがシューティングマッチには不向きであり、このためにパイソンのバレルをS&Wのフレームに結合させたスマイソン、スモルトというモデルも存在する。

 余談ではあるが、このスモルト、同口径の銃身とフレームの結合は一見簡単そうではあるが、コルトとS&Wのバレルのねじ切りは逆であり、加工するのは難しい。

 

コルトパイソン(トイガン)

 

モデルガン

 

 トイガンではモデルガン時代から相当のモデルが販売されている。最も初期のモデルガンは、1969年にMGCが発売したもので、金属モデルの2.5、4、限定品として6インチモデルが存在した。1977年にはニューパイソンという名称で樹脂製で2.5、4、6インチを発売、1978年にはマルゴーもパイソンを発売していた。1981年には西部警察で鳩村刑事(舘ひろし)が使用したことで有名なパイソンヘビーバレルカスタムを発売、これはのちにタイトーがヘビーウェイトで再販している。MGCパイソンは、小林太三氏の設計だったはずだ。

 外発火式(カートの先に火薬を詰めて、シリンダー内の撃針で発火させる)で構造、外観共にかなりデフォルメされていた。特に内部構造のデフォルメは凄まじく、実銃とはかけ離れたものだった。ただそのため発火性能、耐久性は高く、これはこれでモデルガン設計の一つの考え方であるといえる。

 

 1978年にはコクサイもモデルアップしており、ABS製と金属モデルで4、6、8インチモデルが生産されていた。このモデルは1986年にはリニューアルされてnew pythonとなり、バリエーションは2.5、4、6インチのみとなった。これはMGCと異なり、外観や内部構造に至るまで精密に再現した結果、再現性は高くなったが作動性は低くなってしまった。特にリバウンドレバーが摩耗してシリンダーが回らないという欠陥があった(実銃と同寸法で作ってもモデルガンの性格上強度を弱くせざる得ない)。コクサイ倒産後もコクサイブランドで生産が続けられた。この時期に内部構造もに改善され、作動性が向上している。カートもそれまでは外発火式のスモールカートであったが、フルサイズカート仕様になっていた。

 コクサイはガスガンでもパイソンを販売しており、1993年にはスナイピングシステムという初期の固定ホップアップシステムを内蔵したモデルを発売、ABS製でブラックとシルバーの2種類にバレルのバリエーションは3、4、6インチの3種類であった。外観の再現性は高いが、パワー命中精度等はお話しにならない。

 ホップアップ機能が付いていたがいかんせん命中精度が悪いのでどうしようもない。さらにサイドプレートのガスルート部分に亀裂が入るというサプライズ付である。シリンダーを改造防止仕様にしたためカートはリアルなカートの弾頭部分にシリコンチューブが露出するという目も当てられないものであった。

 

タナカワークス コルト パイソン R-model スチール フィニッシュ 6インチ

 さらにタナカワークスがモデルガン、ガスガンともに販売している。ガスガンは1987年にケースレスでアンダーラグにBB弾を装填するというユニークなモデルであった。シリンダーは回転するもののスイングアウトは出来ず、バレル交換機能があったため銃口がディフォルメされていた。しかし全体の完成度は非常に高いモデルであった。

 モデルガンは外観、内部構造ともに非の打ちどころがない。現在入手できるモデルガンの中で最も完成度の高いモデルと言っていい。特に表面仕上げであるジュピターフィニッシュはタナカワークスが独自に開発したHW素材にメッキをかける方法である。HW素材は性質上メッキ加工が難しく多くのメーカーは地肌むき出し、若しくは塗装で表面を処理いているが、タナカワークスはこのHW素材のメッキ加工に成功している。このメッキ処理をタナカワークスはジュピターフィニッシュと命名しているが、この表面仕上げの美しさは実銃と区別がつかないほどだ。

 内部構造もほぼ実物と同様であり、実物グリップの装着も可能である。同時に作動性能も高く、カートもリアルサイズと全く非の打ち所がない。

 

タナカ コルトパイソン .357マグナム 6インチ Rモデル スチールフィニッシュ

 ガスガンでは、現在販売されているペガサスシステム以前にシリンダーがスイングアウトしないガスガンが販売されていた。これはバレル下部のアンダーラグに弾を入れるもので銃身は4、6、8インチの交換式であった。当然、バレルの長さによって装弾数が変わる。これにはメタルフィニッシュバージョンもあり、これは銃身交換ができない。どちらも命中精度は比較的高かった。

 2000年前後にはペガサスシステムが発表された。このシステムはシリンダー内にガスタンクを設けるというものでシリンダー内にBB弾とガスを充てんしてハンマーの打撃によりBB弾を発射するものである。このためフレーム内のメカはほぼ実銃通りに再現することが可能となり、リアリティの向上に貢献した。

 発売当初は劣悪であった命中精度もバージョンを重ねるごとに改良され、現在では全く問題ないレベルである。外観上のリアリティはモデルガン譲りであるが、モデルガンと異なりシリンダーは亜鉛合金製であるためジュピターフィニッシュされたものはHW素材部分と外観上若干の差異がある。

タナカパイソンは初期モデル、ver.2、そして現行のRモデルと大きく三回改良されているが、現行のRモデルは作動性能も高く、サイドプレートも金属製となっているなど以前のモデルとはクオリティが大きく異なるので購入するのであれば現行のRモデルを購入することをお勧めする。

 

東京マルイ No.6 コルトパイソン 4インチ 18歳以上ガスリボルバー

 最後に東京マルイのガスガンがある。90年代中盤〜後半に発売されたが、2000年代にリニューアルして外観、性能ともに見違える程よくなった。外観上の違いは、旧タイプは、4インチがパックマイヤー風ラバーグリップ、6インチが木製調プラグリップであり、新型は両方ともラバーグリップなので6インチの判別は容易であるが、4インチの判別は初心者には困難である。

 タナカワークスと同様にシリンダーはスイングアウト可能である。カートレス式であるため排莢はできないが、サードパーティーから発売されているカートで容易にカート化することが可能であるが、エジェクターロッドを作動させることは困難である。命中精度は非常に高いが、ガスブローバックには及ばない。現在では生産が中止されている(2020年6月時点)。

 

東京マルイ コルトパイソン .357マグナム 6インチ ステンレスモデル 10歳以上エアーHOPリボルバー

 2017年には同社からエアーコッキング式のパイソンが発売されている。バリエーションはノーマルモデルとPPCカスタムモデルの2タイプがある。それぞれブラックとシルバーモデルがありノーマルモデルには4、6インチの銃身のバリエーションがある。

 このモデルはグリップ内にあるエアータンクをハンマーでコッキングすることによってBB弾を発射するものである。カート式でプラスチック製のカートリッジを使用する。トリガー上部に安全装置があり、トリガーは樹脂製とリアリティの面では今ひとつである。カートを使用したコッキング式ということもあり、パワーも命中精度も高くない。

 

クラウンモデル ホップアップエアリボルバー No.18 COLT パイソンハンター 8インチ

 老舗エアガンメーカーのクラウンもエアーコッキング式、ガス、さらにはBB弾発射と同時に火薬を発火させるスパークリングエアガンというものを発売している。エアーガンにはパワーが弱く設定されている対象年齢10歳以上のホップアップエアリボルバーシリーズと18歳以上のハイホップアップエアリボルバーシリーズがある。

 通常のパワーと言ってもやはりガスブロに比べると弱く、カート式であるために命中精度もオートに比べると悪い。ハンマー、トリガーもABS製で内部パーツにもABS製が多い。そのため耐久性能は低いが値段はホップアップエアリボルバーが3900円、ハイホップエアリボルバーが4300円と低価格である。

 

クラウンモデル ホップアップガスリボルバー No.14 COLT パイソン 4インチ

 ガスリボルバーはクラウンの中では高価であるが、それでも9500円と他社のリボルバーと比較すると圧倒的に低価格である。パワーはやはり0.35ジュール前後と若干低い。命中精度は比較的高く、場合によっては5mで10cm程度にまとまることもあるが、パッキンの状態に左右されるため振れ幅が大きい。外観は低価格エアガンとしては非常に完成度が高いが、バレル右側の刻印はクラウンの刻印である。

 バリエーションは4、6、8インチの3種類にシルバーモデルとブラックモデルが存在する。シルバーモデルはグリップがラバー風になっている。クラウン社のエアガンはサードパーティのパーツが少ないのでこのグリップは貴重かもしれない。弱点としてはエアーガン同様にABSパーツが多いため耐久性能は他社製品と比べると低い。

 

クラウンモデル スパークリング エアガン No.1 コルトパイソン .357 マグナム 6インチ BK

 スパークリングングエアガンは、対象年齢10歳以上のホップアップエアリボルバーのパイソンをベースとしてシリンダーのカートリッジの中間あたりに火薬をセットしてBB弾の発射と同時に火薬を破裂させて射撃音を楽しむというものだ。

 使用する火薬は金キャップで、銃本体にはハンマー横に金キャップ発火用の撃針が付いている。これがハンマーに連動して金キャップを打撃することで発射と同時に火薬を破裂させることを可能としている。エアガンの性能はベースモデルのままだ。

 火薬用撃針が装着されている部分はどうしても外観上目立ってしまうがそれ以外はエアーガンのパイソンと変わらない。値段は若干高くなるが、それでも4980円と低価格である。

 

まとめ

 

 パイソンはS&WM29と並んで最も人気のあるリボルバーといっても過言ではない。当時世界最強であった357マグナム弾を使用するという性能もさることながら美しいシルエットに丁寧に作りこまれた加工、仕上げと現在生産されているリボルバーの中で最高のモデルの一つであることは間違いない。

 

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