ミニマム情報戦記

ブログタイトルは思い付きでちょいちょい変わります。 でもここら辺でタイトル固定かなぁ。。。 銃&ミリタリーがメイン。 最近は軍事書籍の書評が多いみたい・・・。よいと思ったら拍手してね!それだけが心の支え・・・。

2017年01月

【書評】 堀江貴文『99%の会社はいらない』




 ホリエモンこと堀江貴文氏の最新刊かと思ったら全然違った。去年たくさん出した本の内の一冊だ。内容は例のごとく「ホリエモン」だ。その昔、ライブドア事件があった時に『稼ぐが勝ち』を読んだのが堀江氏の本を読んだ最初だった。


 驚くことに内容は『稼ぐが勝ち』とほとんど変わっていない。もちろん10年経って経験が増えた分、全く同じではないが、本質的な部分や主張していることがほとんど変わってはいない。


 例えば真似をするのは恥ずかしいことではないというような主張を10年前にしていたが、本書でも全く同じことを主張している。ただ、本書はもっと「説得的」になっている。


 結論だけ主張しても世間には受け入れられないということだろう。私の知人の会社経営者もかなり直観的だった。私は実は結構理尽くめで話すのだが、その子は一言だ。ただ結論は一緒だったのが面白かった。


 本書の内容は簡単だ。どんどん新しいことに挑戦するべき。すぐに行動に移すべきというものだ。私は堀江氏ほどざっくりした性格ではない。やはり堀江氏の著書を読むと「自分は保守的な人間だなぁ」と思ってしまう。


 特に私は現在、大手企業で働いているので周りは全部保守的だ。私も以前は新しいことにどんどんチャレンジしていたが、この会社に入ってすっかり保守的になってしまった。


 実は私も堀江氏と同様にヤバい位飽きっぽい性格なのだ。多分、実際に読者が私と一緒に行動したらびっくりすると思う。面白いと思って飛びつくけどすぐに飽きてしまう。


 趣味や遊びだけだったら問題無いのだが、困ったことに人も仕事も同様なのだ。だから友達は非常に少ない。仕事は3年続いたことがない。因みに私は今年で43歳だ。今までで組織に所属した最長記録は小学校の6年間だ。


 もちろんそんな短期間で仕事を辞めるものだから職業の専門知識や技術というのは全くない。仕事に役立つ資格もせいぜい自動車免許くらいだが、それもペーパーだ。それでも何故か食えているというのは自分でも不思議だ。


 そんなクズ振りを発揮している私にとって「飽きっぽいのはいいことだ」と後押ししてくれるホリエモンの本はありがたい。妙に居場所を見つけたような気になる。


 因みに私はかなり頻繁にブログを更新しているが、読書とブログ執筆作業は何故か飽きないのだ。本はどれも違うことが書いてあった面白いし、文章を書くのも不思議と飽きない。


 世間の人はブログの記事が短すぎて悩んでいるみたいだが、私は実はかなり削除している。長くなりすぎるのだ。この記事も気が済むまで書いたらこの倍はいくが、みんなが飽きてしまうのでこの辺で終わることにしよう。


 終わろうと思ったが、よーく考えたら、「もしかしてこの記事を読んで『99%の会社はいらない』の内容は全く理解できないのではないか?」ということに気が付いた。いやぁ、面白いから読んだ方がいいよ。



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【書評】 鈴木拓也『三十八年戦争と蝦夷政策の転換』




 今日は一応軍事関係ではあるが、テーマは古代。奈良時代末期から平安時代に東北で起こった大戦争、三十八年戦争とその後の戦乱について書いた本を取り上げてみたい。


 私のブログを見てくれる人はほとんどがミリタリーファンだと思うが、古代軍事史に興味がある人は少ないと思う。私は学生時代に専攻していた関係上、ある程度は興味がある。


三十八年戦争
 宝亀元年(770年)には蝦夷の首長が賊地に逃げ帰り、翌2年の渤海使が出羽野代(現在の秋田県能代市)に来着したとき野代が賊地であったことなどから、宝亀年代初期には奥羽北部の蝦夷が蜂起していたとうかがえるとする研究者もいるが、光仁天皇以降、蝦夷に対する敵視政策が始まっている。


 また、光仁天皇以降、仏教の殺生禁止や天皇の権威強化を目的に鷹の飼育や鷹狩の規制が行われて奥羽の蝦夷に対してもこれを及ぼそうとし、またそれを名目に国府の介入が行われて支配強化につながったことが蝦夷の反乱を誘発したとする指摘もある。


 宝亀5年(774年)には按察使大伴駿河麻呂が蝦狄征討を命じられ、弘仁2年(811年)まで特に三十八年戦争とも呼ばれる蝦夷征討の時代となる。一般的には4期に分けられる。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 三十八年戦争とは、上記のように8世紀後半から9世紀前半までの時代に起こった大規模な戦乱だ。本書ではさらに9世紀後半までの時代を扱う。三十八年戦争とはあまり知られていないが、坂上田村麻呂が活躍した時代だと言えば分かる人もいるだろうか。


 内容はかなり細かい。学術論文と言っても過言ではない内容だ。それもそのはず、本書の執筆者は古代軍事史に詳しい古代史研究者だ。私も著者の論文には随分お世話になった。


 専門の研究者が書いたものだけに内容は正確だ。最新の研究も取り込んでいるのでこの時代に興味がある人にはうってつけの書だろう。


 さらに優秀な将軍であった坂上田村麻呂についても知りたいという人にもおすすめだ。軍事史のみならず時代そのものを記しているので軍事史にしか興味がないという方にはちょっと向かないかもしれない。


 ただ、軍事というのは経済や社会の状態と密接にかかわっているのでどうしても軍事以外の事柄も把握しなければならない。上記のように内容は正確である程度網羅されているが、やや通史、概説的な冗長さを感じてしまった。


 まあ、普通の「読み物」ではないので仕方がないかもしれないが、正直、ちょっと退屈だった。これは著者のせいというよりも出版社から求められた要求がそうだったのだろう。私としては一つのテーマ、ジャンルを掘り下げてくれた方が良かったが、本書はむしろ資料としての使用や辞書的に使うのがいいと思う。



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【書評】 佐々木俊尚『そして、暮らしは共同体になる。』




 佐々木氏の『レイヤー化する世界』があまりにも面白かったので購入。会社や国等の縦の関係に対してそこから逸脱するとい「外へ」という関係でもない横の関係がこれから大きくなっていくというのが大雑把な内容。


 食品のネット通販や様々なコニュニティーを取材している。著者は料理と食がかなり好きらしく、食品に関係することが中心だ。まあ、食は人間生活の中心なので重要なものではある。


 第二次世界大戦でファシズムが台頭したことにより、戦後は体制に反逆することが一つのスタイルになったという。体制に反対というのは国や企業だけではなく、世間の一般大衆からの反逆も意味する。


 ヒッピー文化等がその最たるものだ。「体制に流されている大衆は愚か」であり、それに反逆している自分達はもちろん騙されてはおらず、真実を知っている。いわばエリートであるという考えを持っている。それを著者は「反逆クール」と名付けた。


 確かにこの反逆クールという考えを持っている人は多い(多分私もどこかで持っている)。左翼運動をやっている人の多くはこの考えを持っているように感じる。しかし、そのカッコいいスタイルは真似をされる。


 そうするとさらにまたスタイルを変えて差別化を図る。しかし消費社会はそのスタイルすらも体制の中に飲み込んでしまうという。この考えは面白いし実感がある。


 著者はアウトサイダーでもないし、旧来の縦社会でもない参加者がゆるくつながる「横のつながり」のコニュニティーを取材する。それはシェアハウスや野菜のネット販売、村を作った人々まで広範囲だ。


 私はあまりコミュニケーションを求める性格ではないので(やたらと求めれるが。。。)、著者とはちょっと考えは違うが、中にはちょっと関わってみたいコニュニティーというのもあった。


 著者が家を三か所に持っているというのも面白かった。家を三か所という「金があるからできるんだろ」と思われがちであるが、地方の家賃は安い。


 三か所の家を持つことによって人間関係は広がり、持ち物は減ったという。私もミニマリストなのでこの生活はかなりいいと思った。


 確かにワンルームマンションを東京の郊外に一つ、地方に二つ持ったとしても家賃は7〜8万程度で済むかもしれない。これはいずれやってみようと思った。


 内容的には私とは少し価値観の違う著者であるが、「反逆クール」という視点の的確さ、拠点を複数持つという考え(正直いうと私は以前から考えてはいた。実行はしていなかったが)、さらに構成員に強制しないコニュニティー等、興味を惹く内容は多く、楽しめた。


 また、佐々木氏が新刊を出したら買おう。本書は350ページの本だったので読むのにちょっと時間がかかったが。。。



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【書評】 槇幸『伊25号出撃す』




 書評では初めての潜水艦戦記だ。このブログの【書評】という書き方だけど、私は今ひとつ気に入らない。何となくどのブログも【書評】と書いているので【書評】と書いてしまったが、私は感想を書いているだけでその本を「評価」したり「論評」したりしている訳ではない。


 まあ、それはいいとして、本書は伝説の潜水艦伊25号の航海記である。伝説というのはこの伊25号搭載の零式小型水偵が世界で唯一アメリカ本土を爆撃したからである。


 伊25号は開戦直前の1941年10月に就役した最新鋭艦である。開戦時には真珠湾に配備される。その後、アメリカ本土に接近し、さらにクェゼリン環礁で補給を受けそのままシドニーの偵察を行うという地球を股に掛けた活躍をする。

性能
排水量 基準:2,198トン 常備:2,584トン
水中:3,654トン
全長 108.7m
全幅 9.30m
吃水 5.14m
機関 艦本式2号10型ディーゼル2基2軸
水上:12,400馬力
水中:2,000馬力
速力 水上:23.6kt
水中:8.0kt
航続距離 水上:16ktで14,000海里
水中:3ktで96海里
燃料 重油:774トン
乗員 94名
兵装 40口径14cm単装砲1門
25mm機銃連装1基2挺
53cm魚雷発射管 艦首6門
九五式魚雷17本
航空機 零式小型水上偵察機1機
(呉式1号4型射出機1基)
備考 安全潜航深度:100m
(wikipediaより転載)


伊号第二十五潜水艦
 伊号第二十五潜水艦(いごうだいにじゅうごせんすいかん、旧字体:伊號第二十五潜水艦)は、大日本帝国海軍の巡潜乙型(伊十五型潜水艦)潜水艦の6番艦。


 アメリカ合衆国本土を潜水艦搭載偵察機で爆撃し、米英戦争以来130年ぶりのアメリカ合衆国本土に所在するアメリカ軍基地への艦砲射撃を行ったことで有名。戦果は商船やタンカー、潜水艦等を合計6隻、計39,342トンを撃沈し、1隻、7,126トンに損傷を与えた。偵察任務に用いられることが多かった。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 世界で唯一アメリカ本土を爆撃した航空機を発進させた母艦であり、最後にアメリカ本土に砲撃をした軍艦であり、日本で唯一ソビエトの潜水艦を撃沈した艦である。


 因みにソビエトとは当時中立条約を結んでおり、条約違反ではあるが、アメリカ本土付近にいたという事実を隠蔽するためにこの事件は闇に葬られたはずだ。そのソビエト潜水艦が圧壊していく音を聴いて伊25号の乗組員達は自分達と重ね合わせ素直に喜べなかったという。





 クェゼリン環礁では日露戦争から太平洋戦争まで現役で活躍し続けた敷設艦「常磐」を目の当たりにする。敷設艦常磐であるが、その後も戦闘を生き延び、大湊で大破はしたものの撃沈されることなく終戦を迎えた。


 著者の槇氏は向学心が強く、戦争中も日記を書き読書をしていたという珍しい人だ。本書もその日記を参照しながら書いているので緊迫感が伝わってくる。米本土爆撃の時に零式小型水偵を収容した直後にB17三機に爆撃された状況等はすごい緊迫感である。


 著者は知識人であるだけに「国力の関係から日本が長い戦争は出来ない」ことや、ミッドウェー海戦について冷静な分析をしている。


 本書で一番感じたのは潜水艦乗りが制裁やいじめがなく、和気あいあいと任務を遂行している姿だ。日本海軍は小型艦艇になるほどいじめが無くなるというが、潜水艦とはその最たるものだろう。


 威張っていても爆弾一発で全員死んでしまうという気持ちがあったのかもしれない。士官、下士官、兵という垣根もあまりなかったようである。そして艦長をみんながすごく尊敬しているのが印象的であった。その伊25潜も昭和18年9月に南太平洋に消えていった。。。


 本当に良い本に出合った。



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【書評】 倉田耕一『アメリカ本土を爆撃した男』




 藤田氏を知る人はあまり多くはないだろう。昔一度テレビに出演したがそれを知らなければ恐らく戦史に詳しい人以外は知らない人だと思う。


 藤田氏は世界で唯一「アメリカ本土を爆撃した男」なのである。どうやったかというと、当時、日本は世界で唯一(たぶん)潜水艦に航空機を搭載していた。その航空機=零式小型水偵に爆弾を搭載し、潜水艦でアメリカ西海岸まで行き、そこから発進、森林地帯を爆撃したのだ。


 藤田氏は昭和7年に海兵団入団、昭和8年2月に第20期操縦練習生に採用され、同年7月に水上機操縦課程を修了した。太平洋戦争が始まった頃は操縦歴8年を超えるベテランであった。


藤田 信雄
 藤田 信雄(ふじた のぶお、1911年(明治44年)10月 - 1997年(平成9年)9月30日)は、日本海軍軍人、海軍兵曹長(最終階級は特務士官たる中尉)。帝国海軍の潜水艦伊号第二五潜水艦(伊25)から水上機を飛ばし、史上唯一、アメリカ合衆国本土に対して航空機による爆撃を実施し、後にルックアウト空襲として知られるようになった。

 彼の任務は、太平洋戦争における太平洋戦域のアメリカ海軍の資源を奪い去るため、焼夷弾を使用してオレゴン州ブルッキングズ市に近い太平洋岸北西部に大規模な山火事を発生させるというものだった。この戦略は日本の風船爆弾作戦にも採用された。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 文章で書くと簡単だが、実際は大変な任務だ。日本の潜水艦が西海岸まで行くというのは、太平洋戦争初期であればそれほど難しくなかっただろう(まあ、以後と比べてね)。しかし潜水艦から発進してアメリカの防空網をかいくぐって爆弾を投下する。


 さらに海上にある点のような潜水艦を発見して帰投する。もちろん潜水艦は電波などは出さない。発見するだけでも困難なのであるが、発見出来たとしても天候次第では着水することはできない。天候が良かったとしても敵機に発見されていればむろん帰還することはできない。


 米本土を爆撃し帰還したというのは奇跡に近い。それを成し遂げた人なのである。本書は藤田氏が戦後育て上げた会社が倒産するところから始まる。その後、アメリカの招聘によりアメリカに行くのだが、内容は戦後の話がほとんどだ。





 戦記物の手に汗握るような迫力の描写を期待しているとちょっと肩透かしを食らうかもしれない。アメリカ爆撃時の話はほんのちょっとだ。


 私はむしろ世界で唯一アメリカ本土を爆撃した男のその後が知りたかったので良かった。こういう本の構成もありだろう。藤田氏が報復されると思い覚悟して行った米国。


 大歓迎され、自決用に持って行った日本刀を寄贈したこと、自費でアメリカの高校生をつくば万博に招待したこと、それに対してアメリカ大統領からホワイトハウスに掲揚されていた国旗を送られたこと等、興味深かった。


 アメリカ人の大らかさを感じるが、穿った見方をすれば、結局、藤田氏は森林に爆弾を投下しただけで、実際にアメリカに被害は与えていない。だからこその大らかさと言えなくもない。


 風船爆弾は実際に1000発が米本土に到達し、人的な被害も出した。その設計者にアメリカ大統領は星条旗を送れるか。逆に東京大空襲を行った米軍パイロットに日本の総理大臣が国旗を送れるか。


 本書で著者がもっとも訴えたかったことは藤田氏の功績や人柄ではない。要するに「被害国のアメリカですら藤田氏を英雄として扱ったのに日本は何もしなかった」ということを主張したいのだ。


 しかし、藤田氏はそもそも「英雄」として扱われたかったのだろうか。著者はどうも藤田氏には直接取材はしていないようだし、藤田氏はもう他界されてしまっている。本書は著者の「思い」が強すぎる気がする。



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【書評】 原朗『日清・日露戦争をどう見るか』




 本書の執筆者、原朗氏は経済史が専門とのこと。私は経済史の研究者には暗いので残念ながら原氏の存在は初めて知った。それはともかく本書は著者が2012年に行った講演を文章化したものであり、明治から太平洋戦争までの期間を概論的にみている。


 本書だけではないが、日清日露戦争関係の本を読むと必ず司馬遼太郎『坂の上の雲』が登場する。私が読んだ本は大体『坂の上の雲』に対して批判的であるが、逆にここまで影響を与える司馬氏の作品というのはちょっとした脅威である。


坂の上の雲
『坂の上の雲』(さかのうえのくも)は、司馬遼太郎の長編歴史小説。著者の代表作の一つとされる。
1968年(昭和43年)4月22日から1972年(昭和47年)8月4日にかけ産経新聞夕刊に連載。単行版全6巻(文藝春秋、初版1969年〜1972年)、文庫版全8巻(文春文庫、初版1978年、島田謹二解説)で刊行。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 司馬氏は本人も自分の作品はフィクションと語っているが、俗に「司馬史観」と言われる独自の史観はいわば日本人の隠れた正史と言ってもいいくらいに日本人の歴史観に影響を与えている。


 とくに『坂の上の雲』はその最たるものだ。私もだいぶ前に読んだが、原氏と同様の疑問を感じた。原氏の司馬氏批判を簡単に説明すると、司馬氏の「明るい明治と暗い昭和」という構図が決してそうではないということだ。


 司馬氏が全く触れていない「旅順虐殺事件」や義和団戦争において「日本軍は一兵も略奪はしなかった」としている『坂の上の雲』に対して事実は「馬蹄銀事件」と言われる略奪事件を起こしていることなどを指摘している。





 本書ではさらに日露戦争も日本がロシアに勝ったというよりも「痛み分け」という程度のものでしかなかったという。日本海海戦で完全勝利したにもかかわらず日本から和平交渉を持ちかけているのが何よりの証拠だ。


 結構、読んでいくと気が重くなる内容であるが、歴史には明の部分もあれば暗の部分もある。戦争に関して言えば世界中の国家がこの明暗を持っている。日本もまた例外ではないということだろう。


 講演を元にした本なので全体的に根拠の提示等があまり行われていないが、この時代の歴史を学ぶためには本書は一読することをお勧めする。

 
 ただ、これはこの著者の見解であって、別の思想を持っている人はまた別の見解を持っている。歴史以外にもいえることだが、一冊の本のみで歴史を理解してはいけない。



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【書評】 井上和彦『撃墜王は生きている』




 5人の「撃墜王」へのインタビューを中心に書かれている。ほとんどが戦争後半に活躍した搭乗員ということに時の流れを感じる。私が零戦搭乗員の手記に興味を持った1995年前後は日中戦争以来の搭乗員がまだ存命だった。


 インタビューは貴重。しかし井上氏の著作はかなり日本軍ひいきで全体的に偏りがある。日本を卑下する必要もないが美化する必要もない。本書を読むと日本軍、日本兵の美談のみ書かれているが、数百万人が参加した戦争なので戦争犯罪を犯す日本兵も当然いる。連合国側も同様だ。


 笠井智一氏、本田稔氏の章では、343空の初空戦の戦果を撃墜57機と日本側の発表そのままに書いているが、実際の米軍機の損失は20機前後であったことは調査の結果判明している。これは著者が本書で度々引用している『源田の剣』に明記されているが、そこはスルーしている。


 それと本書では本田氏のラバウルでの撃墜戦果は43機としているが、本田稔氏自身の手記『私はラバウルの撃墜王だった』では13機となっている。


 全体的に日本礼賛的な内容でかなり偏っており、不都合な事実には敢えて目をつぶったりしているようだ。ただ当時の搭乗員の生存者のインタビューを活字にしたことには意義があるのでインタビュー部分だけを読むのが正しい読み方。


 因みに本田氏は手記、『私はラバウルの撃墜王だった』や、ちゃんとインタビューした井上和彦『最後のゼロファイター 本田稔・元海軍少尉「空戦の記録」』、笠井氏は『最後の紫電改パイロット―不屈の空の男の空戦記録』という自身の著作があるのでこちらを読んだ方がいい。



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【軍事ニュース2017.01.25】  「トランプ氏守らない」 大統領警護隊隊員を調査へ

800px-Secret-Service(画像はwikipediaより転載)


ワシントン(CNN) 要人警護を担う米シークレットサービスの女性隊員が、もしトランプ大統領が狙われたとしても警護しないと示唆する内容をフェイスブックに投稿していたことが分かり、シークレットサービスは24日、調査を行って「適切な対応」を取ると表明した。
(cnn.co.jpより転載)


 シークレットサービスとは、有名な米国大統領を警護する特殊機関だ。その隊員の一人がトランプ大統領の警護をしないと示唆する投稿をしたことが発覚した。


 「示唆」となっているが、どの程度のことを書いたのかは不明だ。もし「私は大統領を警護しない!」という世間一般の解釈通りだとするとこれは結構問題だと思う。


シークレットサービス
アメリカ合衆国シークレットサービス(アメリカがっしゅうこくシークレットサービス、英: United States Secret Service、USSS)は、主にアメリカ合衆国大統領の警護を行う執行機関。

任務
アメリカ合衆国正副大統領とその一家

大統領選挙投票日まで120日を切って以降は、正副大統領候補とその配偶者、選挙結果確定以降就任までの次期正副大統領

過去10年以内の大統領経験者、当人と離婚していない配偶者(1997年以前は元大統領であれば終生。)

大統領経験者の16歳以下の子供

訪米中の各国元首と、同行するその配偶者

その他の高位にある外国人訪米者

外国で特別任務を行う合衆国の公式代表者

その他の大統領令で定められた個人

国土安全保障省長官が定めた国家特別警備行事(NSSE)
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 トランプ大統領はなかなか癖のある性格なのは今世界中で問題になっているが、その命を護る警護官が自己の信条を元に職務放棄をしてはダメだ。そういう投稿をするのもダメだ。


 自己の信条とは合わない大統領が選出されることがあるのは就職以前から分かっていたことだろう。これが許されるのであれば、外国元首で自分と異なる宗教、信条の人が来た時も警護をしなくてよくなってしまう。


 個人的に「この人嫌いだから警護しません」というのすらありになってしまう。これはいけない。もしその信条を貫きたいのであれば、職を辞してから公に発言するべきだろう。


 職業から得られる権利を受けて責任を果たさないというのはだーめ!。因みに私もトランプ大統領はあまり好きではない。しかし、これはダメ。


 因みに前大統領の警護はどうなっているのか以前から疑問だったが、大統領退任後10年間だけだそうだ。以前は一生だったようだが、やはり予算の関係だろうか。


 10年以前の大統領であれば警護はないということか。。。誘拐されたり暗殺されたりすれば十分問題だと思うけどなぁ。。。



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【書評】 藤代 護『海軍下駄ばき空戦記』




 また飛行艇戦記。著者は藤代護氏、乙種予科練9期出身の水偵乗り。偵察員であった。「偵察員」とはよくわからない方もいるかもしれないが、水上偵察機には通常、2〜3名の搭乗員が乗る。操縦員と偵察員、または操縦員と電信員、偵察員である。

 
 予科練を目指す者で初めから偵察員を目指す人はまずいない。著者も予科練では当然のように操縦員を希望していた。しかし操縦員には選ばれなかった。著者はトイレで泣いたという。


 しかし、今度は日本一の偵察員にやってやると気持ちを切り替える。著者はその後も数々の不本意な状況に置かれるがその都度前向きに頑張る。





 偵察員に指名されたことについて、これは私の勝手な推測だが、著者は操縦適性が無かったのではなかったと思う。ただ、偵察適性がダントツに高かったのだろう。要するに頭が良かったのだ。


 著者は予科練での送受信訓練でモールスで送られてくる通信文を毎回一文字も間違えなかったという。さらに飛行時間1000時間を超えるころには300カイリを飛行しても推測航法で誤差が1カイリ以内だったという。


 海軍の航法には天文航法、地文航法、推測航法の3種類ある。天文航法は天体の位置から自機の位置を測るというもので地文航法とは地形を見て自機の位置を測るものだ。そして推測航法とは自機の速度と風向き、風速を推測して自機の位置を測るという最も難易度の高い航法である。


 全て推測だ。300カイリ飛行して1カイリ以内に収めるというのがどれだけすごいことなのか想像できるだろう。kmに直すと500Km以上を飛行して誤差は2Km以内ということだ。


 著者は恐らく、操縦適性以上に偵察適性があったのだろう。例えば操縦適性がBランクで偵察適性がAであれば偵察に回される。こういうことだったのだろうと思う。著者は戦後、大学に入っている。もともと頭の良い人だったのだろうと思う。


 著者は部下の統率にも優れた才能を発揮している。予科練内での甲乙間の軋轢なども興味深い。



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【軍事ニュース2017.01.21】 米陸軍の新型短銃、シグ・ザウエルが開発へ

SIG_Sauer_P250_9mm(画像はP320の元になったP250 wikipediaより転載)


(CNN) 米陸軍は21日までに、次世代の短銃の製造元にドイツのシグ・ザウエル社を選び、新型モデルを開発させる決定を下した。現在の標準装備品であるイタリアのベレッタ社のM9型短銃の後継モデルとなる。
(cnn.co.jpより転載)


 米軍がベレッタM9からSIG社の拳銃に乗り換えるようだ。M9はそれまでのM1911A1に代わって1985年に米軍に正式採用された。採用当時は斬新なルックスにアクション映画で引っ張りだこだった。


 その当時ヒットした『ダイ・ハード』『リーサル・ウェポン』や私の好きな香港映画『男たちの挽歌』もベレッタM92Fを使用していた(M92Fは簡単にいうとM9の民間バージョン)。


 その次期正式拳銃の座を最後まで争ったのは正にSIG社のP226であった。総合性能ではSIGに軍配が上がったもののコストが高すぎるために正式採用はされなかった。


 しかし正式採用されたM9はあまり評判が良く無い。イタリアンデザインのスライドは上部を抜いてしまったために強度が弱く、そのために改良型のドルフィンやブリガ―ディアが作られたりもした。


 しかし結局、次期正式採用拳銃には残れなかったようだ。残ったのはかつてベレッタ社に敗れたSIG社のP320をベースにしたモデルだった。


SIG SAUER P320 性能
口径 9mm・.40・.357・.45
銃身長 4.7インチ(119mm)
使用弾薬 9mmパラベラム弾
.40S&W弾
.357SIG弾
.45ACP弾
.380ACP弾
装弾数 17+1発(9mmパラベラム弾)
14+1発(.40S&W弾、.357SIG)
10+1発(.45ACP弾)
作動方式 ショートリコイルティルトバレル
ダブルアクション
全長 8.0インチ (203mm)
重量 29.4 オンス (833g)
(wikipediaより転載)


SIG SAUER P320 概要
 SIG SAUER社が、2014年1月のSHOT Showで発表した自動拳銃で、同社初の撃発方式にストライカー式を採用している。フレームはポリマー、スライドにステンレス鋼を使用、ピカティニー・レールを装備している。
同社のP250が基になっており、グリップモジュール・マガジンは共用が可能、モジュラー構造による拡張性も引き継いでいる。   

サイズは、フルサイズ・キャリー・コンパクト・サブコンパクトの4サイズが存在する。使用弾薬は、当初9mmパラベラム弾・.40S&W弾・.357SIG弾で後に.45ACP弾、サブコンパクトのみ.380ACP弾も追加された。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 SIGの銃は評判が良い。世界の資金に余裕のある特殊部隊が多く採用している。日本のいくつかの特殊部隊でも採用しているはずだ。結局、米軍も高い金を出して高性能の銃を採用するという選択をしたようだ。


 採用されるのはP320をベースにしたものになるようで、詳細は明らかにされていない。P320はポリマーフレームを採用しており、ハンマーを露出させないストライカー式の銃だ。


 ポリマーフレームの銃は耐久性に問題があると言われた時期もあったが、あまり問題にはなっていないようだ。ポリマーフレームの長所は銃が軽量化できることと冷寒地で威力を発揮する。金属と違って皮膚が付着しないからのようだ。


 口径はどの口径になるのかは分からないが、戦訓を生かすならば40S&W辺りになるだろうか。9mmは実戦での威力不足が指摘されている。『アメリカン・スナイパー』の著者クリス・カイル氏も指摘するように戦場で覚せい剤を使用した人間相手には効果があまりない。


 それに比して、45口径は威力はあるが、反動が強すぎる上に装弾数を増やせない。そこに行くと40S&Wは理想的だ。装弾数もP320の40S&Wであれば14発というM9よりも1発少ないだけだ。



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【書評】 保科善四郎『大東亜戦争秘史』




 本書の著者、保科善四郎海軍中将は、いわゆる海軍良識派と言われる人だ。戦前は開戦に反対し、戦中は和平工作、戦後は軍隊を再建させるために努力した。


保科 善四郎
保科 善四郎(ほしな ぜんしろう、1891年(明治24年)3月8日 - 1991年(平成3年)12月25日)は、日本の海軍軍人、政治家。最終階級は海軍中将。衆議院議員を4期務めた後、財団法人日本国防協会会長。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipediamazon)


 知米派の保科氏は米国との開戦にもちろん反対である。しかし当時の空気はそれを許すものではなかったという。海軍士官で米国を良く知っている者でさえも開戦やむなしという感じだったという。


 まあ、当時は誰も負けると思っていないので仕方ないかもしれない。開戦に当ってのかかわった人々の対応が面白い。東条首相は開戦前に日露戦争の故事を引用して、「開戦と同時に終戦の研究にとりかかろう」と発言していたという。


 しかし、開戦後、シンガポール陥落の後、日本が最も有利だった時には戦勝に酔いしれてしまって戦争を長期化させてしまったという。ちなみに私はシンガポール陥落後に終戦工作をしたところで無駄だったと考えている。


 連合国、特にアメリカは十分な国力と戦意を持っていた。そのアメリカに直接攻撃をかけたのだ。一発ぶん殴った後に「仲良くしよう」は通らない。太宰治の大村先生シリーズで太宰が暗に指摘している通りだ。


 現在の視点からみると、保科氏は全体的に日本の力を過信しているように感じる。サイパン島に自分が艦長となって戦艦大和を特攻させ、逆上陸を敢行すると計画していることや、さらにサイパン島に空挺降下で逆上陸を行うという剣号作戦が計画されたが、空襲により不可能となったことを執筆時でも非常に残念がっている。


剣号作戦
剣号作戦(けんごうさくせん)あるいは剣作戦とは、太平洋戦争末期に日本軍が立案した、マリアナ諸島のアメリカ軍基地に対するエアボーン攻撃計画である。当初は海軍陸戦隊250人が乗った航空機を強行着陸させB-29爆撃機を破壊する計画であったが、後に原子爆弾の制圧も目標に加えられ、陸軍空挺部隊300人も参加することになった。烈作戦(れつさくせん)と称する支援空襲も同時に実施する計画だった。使用予定の航空機がアメリカ軍機動部隊の空襲で破壊されたため延期となり、発動直前に終戦の日を迎えて中止となった。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipediamazon)


 しかし戦艦大和がサイパンに向かったとしても制空権の無い状態では日本近海で撃沈されてしまう。さらに剣号作戦が仮に実行されたとしてもまともにサイパンにたどり着くことは不可能だろう。たとえ到着したとしても少数の兵力でサイパン島を奪回するというのは不可能だ。


 そもそもエアボーン作戦というのはあくまでも一時的なものだ。一時的に制圧してあとは主力が到着するのを待つという体のものだ。サイパン島に奇襲をかけたところで主力は来ないのであまり意味が無い。保科氏は残念がっているが、むしろ実行されなくて良かっただろう。



大東亜戦争秘史―失われた和平工作 保科善四郎回想記 (1975年)


 保科氏は軍政に力を発揮するタイプの人だったのだろう。ソ連の力を過大評価しているのは今から考えるとダメだが当時としてはそれほど的外れなものではなかっただろう。さらにアレン・ダレスとの交渉などあまり知られていない話も登場する。


 本書中に「天皇の力で戦争を終わらせたのだから、開戦も防ぐことができた」という趣旨の発言が戦後しばしば聞かれたが、これに対して昭和天皇自身が語っている部分は面白い。



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【軍事ニュース2017.01.22】 米国製の「カラシニコフ銃」、2月に発売 同ブランドで初

1024px-Saiga_12K(画像はwikipediaより転載)


ラスベガス(CNNMoney)  米国企業「カラシニコフUSA」は22日までに、今年2月に半自動式の12口径の散弾銃「KS−12」の販売を開始すると発表した。カラシニコフのブランド名の米国製の銃の販売は初めてとしている。
(cnn.co.jpより引用)


 カラシニコフUSAが12ゲージのショットガンを発売する。このカラシニコフUSAというのはロシアに親会社があり、アメリカへの輸入窓口として設立されたが、アメリカがロシアへの経済制裁を行った際に輸入が途絶え自力生産を始めたという。


性能
銃身長 580mm
使用弾薬 12ゲージ
装弾数 5/8発
作動方式 セミオートマチック
全長 1,145mm
重量 3.6kg
(wikipediaより転載)


イズマッシュ・サイガ12
 本銃は世界三大ライフルとして呼称されるAK-47の系列をくむものであり、内部機構のガス圧ロータリーシステムは互換性は無いにしてもほぼ同一のものである。AK-47をベースに開発されているため耐久性や信頼性が高く、その上SVDのスコープを装着して使用することもできる。さらに低価格で、AK-47と同じくボックスマガジンを使用して銃弾の装填ができるため、散弾銃のマッチレースなどでも注目を浴びている。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipediamazon)


 発売が予定されている銃はKS−12で販売価格は750ドル前後になるようだ。さらに今年後半には9mm拳銃や自動小銃も発売するという。


 米国製カラシニコフとは時代だねぇ。因みに上記wikipediaの記事は参考に。発売されるショットガンが上記のものかどうかは知らない。


 AK-47系統の自動小銃は性能はあまり良くないが、安価で故障が少ないために後進国や紛争地帯で多用されている。今回発売されるショットガンはその遺伝子をどこまで受け継いでいるのか楽しみだ。



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【書評】 山本博文『『葉隠』の武士道』




 本書は相当前に読んだことがある。実は読むのは今回が二度目だ。『葉隠』といえば「武士道とは死ぬこととみつけたり」とかなり威勢がいい。しかし山本氏はこの『葉隠』を痛烈に批判する。


 『葉隠』を語ったのは山本常朝。「語った」と変な書き方をしたのは常朝自身が記したのではなく言葉を別の人間が筆記したからだ。常朝の生きた時代というのは江戸時代の初期から中期にかけての時代だった。


葉隠
『葉隠』(はがくれ)は、江戸時代中期(1716年ごろ)に書かれた書物。肥前国佐賀鍋島藩士・山本常朝が武士としての心得を口述し、それを同藩士田代陣基(つらもと)が筆録しまとめた。全11巻。葉可久礼とも。『葉隠聞書』ともいう。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 当時は戦国の空気を残してはいたが、元禄の太平の世であった。常朝は平和な時代に生まれた武士なのである。ただ、平和でも武士には厳しい掟がある。例えば無礼に対して何もしなければ斬刑、やり返せば切腹という具合に結構厳しかった。


 何故なら武士が権力を持っている根本は武士が武力を持って恐れられていることである。しかし太平の時代、武士は官僚として生きねばならなかった。「馬鹿にされてはダメ、しかし武力を行使してもダメ」そういう時代だったのである。


 その矛盾の中での『葉隠』である。「死ぬこととみつけたり」とは事が起こった時は死ぬ気で戦え、そうすれば生きることができるという考えだ。何故なら当時の武士は事が起こった時に何もしなければ斬刑という世界である。


 「死ぬ気でかかっていけば武士としての名誉が守られもしかしたら生きられるかもよ?」という結構情けない逆説が常朝の本心だという。著者は研究者らしく史料を元にして理論を構築していく、史料の引用が多すぎてちょっと面倒だが内容はかなり面白い。


 常朝が実は武芸にかなり自信のない武士だったことや実は言っていることとやっていることが全然違ったり、先代の主君には「あいつは信用できない」ということを言われたりと意外な内容であった。


 『葉隠』は「武士道とは死ぬこととみつけたり」というフレーズがあまりにも有名で、額面通りに受け取る人も多い。こういう反対意見は貴重だ。



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【書評】 勝間和代『お金は銀行に預けるな』




 著者の勝間和代氏は元公認会計士で外資系金融コンサルタント会社にいたバリバリの人だ。ブログを読むとちょっとした変わり者だということに気が付くのだが、まあ、それはいいとして、本書はその勝間氏が資産の運用方法について書いたものだ。


勝間 和代
 勝間 和代(かつま かずよ、1968年〈昭和43年〉12月14日 - )は、日本の著述家、評論家。学位はファイナンス修士(専門職)(早稲田大学)。株式会社監査と分析取締役(共同パートナー)、中央大学大学院戦略経営研究科客員教授。
(wikipediaより一部転載)
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 ちょっと古い本になるが、内容はかなりいい。勝間氏はかなり真面目な人なのが本書を読んでいると分かる。勝間氏の主張はそのタイトル通り、資産を銀行に預けていても金が増えないので、リスクを取って金融商品を買った方がいいというもの。


 いくつかの金融商品を羅列してその損得を比較していく。一般の人が最初に想像する株式投資は実際は素人が参入しても機関投資家というプロに鴨にされることがほとんどだという。情報量が全然違うという。


 よく巷で株式投資必勝法のような本があるが、あれはたまたま成功しただけだという。もしも本当に絶対成功する方法であるならばノーベル賞もので、そもそもそんな方法があったら人には教えないという。妙に納得。


 その他、FXや不動産投資、コモディティ等、いろんな金融商品を紹介しているが、結局、インデックス型の投資信託が良いという結論だ。本書を読んでではないが(むしろインデックス投資をしたいから本書を読んだ)、私もやってみようと考えている。


 商品の探し方まで書いてあるのでこの一冊があれば資産運用に関してはもう本は必要ないというくらいの有用な本だ。



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【軍事ニュース 2017.01.20】 米軍、リビアのISIS拠点を空爆 戦闘員80人殺害

B-2(画像はwikipediaより転載)


(CNN) 米軍のB2爆撃機がリビアで過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」の拠点2カ所を空爆し、これまでの推定で戦闘員80人以上を殺害した。米当局者が19日、CNNに明らかにした。
(cnn.co.jpより引用)


 イスラム国に対する空爆が行われた。参加したのはB2爆撃機2機。B2爆撃機というのは米軍の最新鋭ステルス爆撃機であり、1機20億ドル以上すると言われている。さらに維持費も信じられない額がかかる。


性能
全長:21.03m
全幅:52.43m
全高:5.18m
最高速度:約1,000km/h
巡航速度:M0.8
空虚重量:約71.7t
最大離陸重量:約170t
ペイロード:約18t
エンジン:GE F118-GE-100 ターボファン×4基
エンジン推力: 7,850kg×4
航続距離:約12,000km
乗員:2名


武装
2,000lb爆弾またはJDAM×16発
500lb爆弾×80発
AGM-154 JSOW空対地ミサイル
B61核爆弾またはB83核爆弾×16発
などから最大18tまで選択可能
(wikipediaより転載)


概要
 B-2は、アメリカ空軍のステルス戦略爆撃機である。開発はノースロップ・グラマン社が担当した。水平尾翼および垂直尾翼がない全翼機と言う特徴的な形をしており、愛称はスピリット(Spirit、魂、精神の意)。
この機は同重量の金と同価値といわれるほど非常に高価で、少数しか生産されていない。B-2は1機ごとに「Spirit of 〜(大半は米国の州の名)」のパーソナルネームが与えられている。
(wikipediaより一部転載)
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 あまりにも高価な飛行機のために米軍ですらも21機しか配備していない。B2は湿気、温度等を厳格に管理するためにミズーリ州のホワイトマン基地に集中配備されているようだ。


 作戦行動を行うときはほとんどの場合、直接ホワイトマン基地から出撃し、遠距離の場合は途中で空中給油を行いながら作戦を遂行する。


 今回の場合もホワイトマン基地から出撃したようだ。さらに無人機も攻撃に加わり、100発以上の爆弾を投下したという。



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【書評】 E・H・カー『歴史とは何か』




 私が学生時代にとある先生と話をしていた際に歴史哲学の話になり、その先生が引用したのが本書だ。意外と有名な人だったようで、もっとも有名な言葉に、


歴史とは過去と現在との間の対話である


 というものすごく有名な言葉を残している。まあ、前述「有名な人だったようで」というので分かるように私はこの歴史学者を知らなかった。因みに著者はE・H・カーというイギリスの歴史学者。専門はソビエト史だそうだ。


E・H・カー
エドワード・ハレット・カー(Edward Hallett Carr、1892年6月28日 - 1982年11月3日)は、イギリスの歴史家、政治学者、外交官。ケンブリッジ大学を卒業後、1916年から1936年までイギリス外務省に勤務。退職後、ウェールズ大学アベリストウィス校(現在、英国立アベリストウィス大学)の国際関係論(国際政治学部)の学部長に就任。
第二次世界大戦中はイギリス情報省(Ministry of Information)の職員および『タイムス』紙の記者として活動。戦後は、その親ソ的な立場が災いし、一時的に英国の学界とは距離を置く。ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジの研究員として学究生活に入った後は、もっぱらロシア革命史の研究(全14巻)をライフワークとする。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipediamazon)


 私は最初、ソビエトの歴史学者と勘違いしていたが、イギリスのロシア・ソビエト史専門の歴史学者だそうだ。第二次世界大戦中はイギリスの情報機関に所属していた。対ソ情報戦に従事していたのだろう。


 このカーの有名な言葉はどういうことかというと、歴史家が過去を見るときは現在の問題の解決手段として過去の類例を探すというのと、あくまでも歴史家の視点というのは現在の人の視点からしかものを観られないということだ。


 要するにあくまでも現在を抜きにして歴史は語れない。現在と過去とのキャッチボールをしているのだ。そしてカーは歴史の客観性についても言及している。


 歴史はどういう視点でみるかによって変わってくる。あくまでも歴史家の思想や視点によって過去の重要な事件というのは変わってくるのだ。例えば、大化の改新とは日本人なら誰でも知っている大事件であるが、実は江戸時代には歴史家ですら注目されていなかったという。


 注目されるようになったのは明治維新で王政復古という事件で過去の類例を探した結果、大化の改新が注目されることになったという。これは聞いた話なので裏はとっていない。


 それはともかく、歴史とは歴史家の視点によって全然違くなる。あまり好きなたとえではないが、右翼か左翼かによって歴史認識が全然違うというのが分かり易い。


 現代側の問題としては歴史家が生まれた時代や歴史家の思想によって歴史の見方は変わってくる、さらに過去の問題としてはそもそも過去の人が重要だと認識したことしか史料にはならない。さらにその史料を残せたのは歴史の「勝ち組」である場合がほとんどだ。


 要するに歴史とは絶対的な客観は存在しない。歴史を研究する場合、まずは歴史家の生きた時代、その歴史家の思想を見なければならない。さらに過去の史料もどうして現代まで残ったのかを知らなければならない。


 いろいろと考えさせられる本ではあった。ただ、内容は現在の歴史研究者からみるとかなり「普通」の考えであるだろう。歴史研究者が本書をみたら100人が100人ともに納得するものだと思う。良書中の良書なので歴史を研究したいと思う人は必読だ。



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【書評】 佐々木俊尚『レイヤー化する世界』




 正直、ぞっとするほどの良書だ。私が最近読んだ本の中で5本の指に入るほどの良書だと思う。IT革命の結果の未来を過去の歴史からみていくという、まさにE・H・カーの主張を地で行くような本だ。視点は非常に面白い。


佐々木 俊尚
 佐々木 俊尚(ささき としなお、1961年12月5日 - )は、日本のジャーナリスト・評論家。兵庫県西脇市出身。愛知県立岡崎高等学校卒業。早稲田大学政治経済学部政治学科中退後、1988年毎日新聞社入社。警視庁捜査一課、遊軍などを担当し、殺人事件や海外テロ、コンピュータ犯罪などを取材する。

 1999年10月、アスキーに移籍。『月刊アスキー』編集部などを経て2003年2月退社。現在フリー。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipediamazon)


 歴史を通してみていくと常にシステムは興亡を繰り返すということだ。かつては帝国が栄え、そして現在の国民国家・民主主義に変わって行った。しかし国民国家・民主主義というシステムも衰退が始まっているという。


 大企業は本社こそ先進国においているものの、工場は後進国に置かれる場合が多く、先進国の雇用とはならない。そして税金も大して落とさない。これは池上彰・佐藤優『新・戦争論』中でイスラエル高官が同様のことを語っていた。


 全ては国家を迂回して動いていく。そして結果どうなるか。世界は「フラット」になっていくという。今迄先進国に集中していた富は大企業が後進国に工場を建設し、そこで人を雇うことによって後進国に流れることにより世界中の給与水準は平均化していく。


 さらに「場」が世界を変えていくという。「場」とはインターネットによって作られたただ一つの空間・世界といえばいいだろうか。そこは世界に解放されており、その「場」を利用して人々は活動していく。そして私たちはレイアー化され、私たちと「場」との共犯関係が始まる。


 本書は読んでいて本当に楽しかったし良い本だった。だいぶ売れた本なのでブックオフに行けば108円で買えるかも。定価でも安いと思えるほど濃厚な内容だった。



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【書評】 北出大太『奇跡の飛行艇』




 最近、飛行艇物に首ったけな私である。今度は北出大太『奇跡の飛行艇』を読んでみた。北出氏は海軍の飛行艇乗りで操縦練習生21期という開戦時にはすでにベテラン搭乗員であった凄腕の飛行艇乗りだ。


 操縦練習生21期というのがどれくらいすごいのか分からない方も多いと思う。伝説のエース坂井三郎氏は操縦練習生38期である。操練21期は昭和8年に修了で操練38期は昭和12年。坂井氏より4年も多くの飛行経験を積んでいるということだ。


九七大艇 概要
 九七式飛行艇(きゅうななしきひこうてい)は、大日本帝国海軍の飛行艇。純国産としては最初の実用四発機であり、第二次世界大戦初期の長距離偵察などに活躍した。後継の二式飛行艇と共に川西航空機で生産された。略符号はH6K。連合軍コードネームは"Mavis"。通称「九七式大艇」。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)

性能
全長: 25.6 m
全幅: 40.0 m
全高: 6.27 m
翼面積: 170.0 m2
全備重量: 17.5 t / 過荷重 23 t
乗員: 9 名
エンジン: 三菱金星五三型 1300馬力 4基
最高速度: 385 km/時
航続距離: 正規 4,940 km / 偵察過荷重 6,771 km
武装:20 mm旋回銃 ×1 / 7.7 mm旋回銃 ×4 / 航空魚雷 ×2本 または爆弾 2 t(60 kg爆弾 ×12 または250 kg爆弾 ×4)
(wikipediaより転載)


 『二式大艇空戦記』の著者である長峯五郎氏もそうだったが、本書の著者北出大太氏も向こう気が強い。私の飛行艇乗りは温和という価値観を木端微塵に粉砕してくれた。


 しかし北出氏は単なる向こう見ずな性格ではなく、戦争中に戦争とは経済の余裕があって初めて勝利できると考える合理的な人である。


 本書で私が一番気になったのは水戦搭乗員の河口猛飛曹長の活躍であった。河口飛曹長は戦死してしまうがそれまでに二式水戦で38機を撃墜したという。昭和18年の時点で飛曹長ということは操練でいえば20期台後半から30期台前半、甲飛でいえば2、3期、乙飛では3〜5期くらいだろうか。


 著者は地上から河口飛曹長の空戦を見ているのだが、かなり詳細に書いている。その戦い方は圧巻だ。その河口飛曹長も戦死してしまうのだが。。。


 それ以外にもフィリピンから金塊やダイヤ等を大量に運んだ話、内部が二階建てになっている二式大艇よりも九七大艇の方が操縦しやすいこと、日本では1機で双発6機分相当の予算がかかる4発重爆は技術的にはもちろん可能であったが、コストの関係で作れなかったことなどが面白い。



奇蹟の飛行艇―大空に生きた勇者の記録 (光人社NF文庫)

商品の説明
全長三十六メートル、全幅四十メートル、一梃の機銃さえもない巨人飛行艇を駆って、襲いくる敵戦闘機群を蹴ちらし蹴ちらして、絶妙の神技を見せ、みごと大空の決戦に勝ち抜いたエース・北出が綴る空戦記。飛行時間七千時間、海軍の至宝と謳われた名パイロットが“炎”のごとき闘志を燃やした蒼空の死闘の跡を辿る。
(amazonより転載)


 それと著者が大阪川西飛行機でみたという6発の大型飛行艇というのは何なのだろうか。木製のモックアップが存在したという可能性はあるようなので著者はこれをみたのだろうか。それにしても実際に飛行できる機体があるかのような書き方だ。


 それにしても飛行艇戦記は面白い。



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【書評】 戸高一成『海戦からみた日清戦争』




 戸高氏の『海戦からみた』シリーズの多分2作目。タイトルの通り日清戦争を描くのだが、幕末の海軍伝習所から始まるのがあたり前といえば当たり前だが、ちょっと面白い。


 幕末に幕府内で海防が問題となった時に、「軍艦だけではダメだ。海軍生の養成が第一だ」という意見書を出した下っ端役人がいた。それが勝海舟だったという。


 勝海舟が優秀であり、自分の意見をはっきりと主張したのもすごいが、下っ端(非役の旗本・御家人)の意見を国防方針として採用した幕府もすごい。これは幕府が柔軟だったというよりも明確な方針が無かったというのが正しいだろう。


 それはそうと、日本と清国はそもそも連繋して列強と対抗するという考えもあった。しかし清国は有力な政治勢力を持たない上にお互いの対抗心や脅威感から連携相手とはみなさなくなったという。その結果、戦争が始まる。


日清戦争は単なる軍隊としてではなく、「科学技術の総合組織としての海軍の戦闘能力を示した戦争であり、その勝敗は両国の近代化の達成度を象徴するものだったのである。
(『海戦からみた日清戦争』より引用)


 日本が近代化を始めて最初の戦争が日清戦争であった。戦争の勝敗は科学技術のレベルに左右される。相手に対して高性能な軍艦や兵器を装備すればそれだけ勝率があがるのは今も昔も同じだ。


 さらに高性能な兵器を製造できる工場、その兵器の部品を作る工場、さらにその兵器を運用できる人間を育てること等の総合力が戦争の勝敗を決することとなった。



海戦からみた日清戦争 (角川oneテーマ21)

商品の説明
前例墨守こそ重職の務めとされた江戸の封建主義を、幕末の海軍建設者たちはいかに打ち砕いたのか?軍備の劣った日清戦争、その勝因とは?科学・技術・組織の刷新を不可欠とする海軍建設の歴史から、日本近代の幕開けを鮮やかに描き出す。
(amazonより転載)


 本書で面白かったのは、日本の他国との戦争はすべて朝鮮半島をめぐる争いに端を発しているという視点だ。白村江から太平洋戦争に至るまで確かに朝鮮半島に端を発しているといえなくもない。


 それと登場してからまだ20年程しか経っていない新兵器の水雷艇を集中運用して作戦を行うという発想はまだ能力が証明され切っていない航空機で真珠湾の戦艦群を攻撃するという発想と通じているという指摘も面白かった。日本軍も意外と独創性があったのだなと感じる。



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【軍事ニュース2016.1.16】 最新鋭の米戦闘機F35、岩国基地に配備

F-35B(画像はwikipediaより転載)


(CNN) 米軍の最新鋭ステルス戦闘機「F35」の岩国基地への配備が始まった。F35は米史上最も高価な兵器システムとして議論を呼ぶ一方で、アジア太平洋地域における米国防戦略の要と位置付けられている。
(cnn.co.jpより転載)


 以前、最新鋭のE-2D早期警戒機が岩国基地に配備されることが決定したが、さらに最新鋭機、F35も岩国基地に配備される。F-35とは周知のように最新鋭のステルス戦闘機で中国のJ20とは性能が「比較にならない」という。


F-35B
F-35Bは、アメリカ海兵隊のハリアー IIの後継機として使用するためのSTOVL[70]タイプ(短距離離陸・垂直着陸)。2008年7月11日初飛行。2015年7月31日に初期作戦能力を獲得した。2015年12月とされていた期限を前倒しで達成している。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 今回配備されるのはF-35Bで垂直離着陸可能な海兵隊仕様の機体である。アメリカ以外に配備されるのは初めてだという。B型は垂直離着陸が可能ではあるが、航続距離はA型の75%程度だ。


 何故B型なのかは不明だが、B型であれば強襲揚陸艦や護衛艦いづも等からの発艦も可能といえば可能である。中国を意識したものであることは間違いないだろう。



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【書評】 米原万里『米原万里の「愛の法則」』




 友人に米原万里の本は面白いと薦められたので読んでみた。内容は軽いエッセイだが、米原氏はこの本の出版時にはすでに他界されていたようだ。


 内容はかなり軽快で面白い。すーっと読めてしまう。「男はサンプルである」という説は面白い。女が生物の正当であり、男は女にどの遺伝子を残そうか選ばせるためのサンプルなのだという。


 もちろん生物学的には全然違うかもしれないが、大事なのは「そういう視点がある」ということだ。確かに同じ性別での身長差は女より男の方が差が大きい。変質的な趣味(モデルガンとか??)を持つのも男の方が圧倒的だ。


 それと日本人が世界を見るとき、最強国に狙いを定めて徹底的にその国のことを学ぶという。かつての中国であったり、鎖国時代のオランダであったり、戦後のアメリカであったりと。


 しかし最強国の文化まで最高だとは限らない。得てして日本人は独自の文化を捨て、その最強国の文化と同一化してしまいたがることすらあるという。これは「自国の文化=民族」として必死で守る必要のなかった地理的条件から来ているのではないかということだ。


 さらには通訳者として通訳の難しさについても語っている。米原氏は通訳者でもあるので、通訳の話も面白かった。


 言葉というのはいろんな意味があり側面があるので、例えば、鋼鉄の男といえば「強い意志を持った男」であるが、「股間が鋼鉄」となればとても書けないような意味になってしまう。


 鋼鉄という言葉一つをとってもいろんな意味や用法があるというのは面白かった。というよりも米原氏の例えや書きっぷりが面白いというのもあるが。。。


 因みに本書で私が一番印象に残ったのは、米原氏が「突然神様が現れて願い事を叶えてくれる状態」になった時のために願い事を考えておいた方がいいという提案だ。


 確かに洋の東西を問わず、このような話はある。ということは私にも突然起こる可能性はあるということだ。何にしようかと考えたのだが、なかなか思いつかない。


 そういえば『魔法少女まどか☆マギカ』の中で美樹さやかが、「願いが決まらないというのは満たされている証拠」というようなことを言っていたような気がする。


 私の願いは結局、努力すればできることばかりだった。単純に努力が足りないということだろうか。これはせいぜい精進するとして、もっと実現不可能な願い事でも考えよう。



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【書評】 武井慶有『零式水偵空戦記』 




 飛行艇空戦記が意外と少ないのでとうとう水偵空戦記にまで手を出してしまった。まあ、水偵も飛行艇だけどね。内容は面白い。これは著者自身の筆によるものなのではないだろうか。描写が非常にリアルだ。


概要
 零式水上偵察機(れいしきすいじょうていさつき)は、十二試三座水上偵察機として愛知航空機により開発され、昭和15年12月に日本海軍に兵器採用された水上偵察機。 略称として零式水偵、零水とも呼ばれ、零式小型水上偵察機との違いを明確にするため零式三座水上偵察機とも表記される。略符号はE13A。連合国が名づけたコードネームはJake(ジェーク)。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 著者は甲飛7期、飛練24期なので部隊配属になったのは昭和17年12月。ソロモン方面に配属されたのが昭和18年8月ということなので一年弱内地での配置であったようだ。


 因みに飛練24期というのは予科練の丙飛7期、8期も一緒に訓練を受けている。これらの期は太平洋戦争後期に大量投入され多くの隊員が戦死したクラスだ。


 初の戦場はソロモン諸島であった。太平洋戦争初期に水上機で編成された九三八空に配属される。ここでの作戦の描写はかなりの緊迫感だ。





 探照灯に照らされるという経験を書いた本を私は初めて読んだ。一本に照らされると数本の探照灯が集中し、前が見えなくなってしまうという。


 めちゃくちゃな操縦をして回避すると今度は突然真っ暗になるという。探照灯から脱出した証拠だ。この生々しい描写はかなりの迫力がある。


 この中で二号爆弾というものが登場する。二号爆弾とは今でいうクラスター爆弾のようなものだ。空対空爆弾といってもいい。空中で投下すると一定時間で爆弾を留めているリングが外れる。そうすると子爆弾が数発ばらまかれる。実際、撃墜戦果もあったようだ。


 ここら辺は梅本弘『ガ島航空戦上』に実際の戦果があるかもしれない。著者の貴重な経験としてはソロモン戦で陸軍中将今村均を自身の飛行艇で運んことだろう。運んでいる最中は気付かなかったという。


 トラック島空襲を地上で体験したのち潜水艦で内地に帰還する。その後、台湾沖で筆で「大」と書いたような浮遊物を見つける。


浮遊物は確かに人間の死骸のようである。浮遊物はどれもみな水ぶくれで、その胴体や手、足は丸々としていて、着用している軍服は、いまにも敗れんばかりにふくれあがっている。また、その両手両足を一杯に開いているので、上空から見ると、”肉太に書かれた「大」の字”のようにみえていたのであった。
(『零式水偵空戦記』より転載)


 「大」は撃沈された輸送船に乗っていた陸軍兵士達であったようだ。著者は哨戒中に敵潜水艦を撃沈する戦果も挙げた。もちろん撃沈された潜水艦の乗員も上記のような状態になったのであろう。戦争は絶対に起こしてはいけない。


 本書には予備学生の士官に対する不満が多く書かれている。予備学生は海兵出身の士官から殴られ、その鬱憤を予科練出身の下級兵士に晴らしていたのだという。





 そうとう頭にきていたようだ。ただ、それは一部の予備学生士官なので全ての予備学生士官がダメだった訳ではない。これは海兵出身者にも同様のことがいえる。土方敏夫『海軍予備学生零戦空戦記』等を読むと今度は予備学生側からみた海軍というのが見えて面白い。


 著者は特攻待機の状態で終戦を迎えるが、その描写は淡々としているというかどうも今ひとつ実感がわかなかったようだ。場所が大湊だったことも影響しているのだろう。


 因みに著者が実戦で使用した兵器の中に「誘発弾」というものがある。これは、磁気感応機雷を破壊するための爆弾で、長さ30cmくらいのもので船舶のスクリュー音と類似の作用を出すことができ、機雷を爆破することが可能だったという。



零式水偵空戦記―ソロモン最前線の死闘 (光人社NF文庫)

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昭和十八年秋、落日のソロモン最前線を舞台にペア三人が一致協力、出撃すれば生還の保証なき零式水偵を駆って、夜間爆撃に敵中突破長距離索敵行に、制空権なき死闘をくり広げた海軍水上機隊―フロート付の機体を操る予科練パイロットが、知られざる大空のサムライたちの戦いの日々を赤裸々にえがいた感動作。
(amazonより転載)


 二号爆弾といい、誘発弾といい、あまり知られていない兵器があるものだと思った。二号爆弾は海軍戦闘機隊が使用した三号爆弾の前型なのだろうか。うーん、よくわからない。


 本書を読めばわかるが描写が非常にリアルだ。戦記物の多くがゴーストライターを使用しているらしいが、これは著者が自分で書いたように感じる。理由はうまくいえないが、何か行間から滲み出てくるものがあるという感じだろうか。非常に勉強になる本であった。



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【書評】 池上彰・佐藤優『新・戦争論』




 情報分析力には定評のある池上氏、佐藤氏の共著。内容は世界の紛争地帯や世界の問題地域、例えば中東、ウクライナ、北朝鮮、尖閣諸島の詳しい分析がある。


 ここらへんは両氏の専門中の専門なのでさすがにすごい。私もここら辺のことを勉強したくなったら本書を再読しようと思う。以下私が気になった部分。


イラクの日本大使館の警護はグルカ兵が担ってますよ。
(『新・戦争論』より引用)


 意外なところでグルカ兵と日本の接点があった。グルカ兵とはネパールの山岳民族グルカ族出身の兵士のこと。まあ、グルカ族というのは実際にはいないそうだけど、まあいいだろう。戦闘力が非常に高い人達だ。


世界の富は、国家を迂回して動いているんだ。〜中略〜(管理人注 教育によって)軍人が政治に関与できないような忌避反応が後天的につくられている。それは金持ちたちが自分の資産を保全するために絶対に必要なメカニズムだ
(イスラエル高官の話『新・戦争論』より引用)

 
 これは面白い発想、結構ホリエモン的な考え方だと思った。というよりもホリエモンの考え方というのは世界的にみればスタンダードなのか、それとも金持ちの発想なのかは不明。


最低三隻ないと空母は安定的に運用できません。〜中略〜中国が保有している空母「遼寧(旧ワリヤーグ)」は、〜中略〜甲板を反らせて発進させる「スキージャンプ台式なのですが、戦闘機が頻繁に墜落してパイロットが何人も死んでいます。
(『新・戦争論』より引用)


 これも知らなかったこと。カタパルトが開発出来ないという話は訊いたことがあるが、犠牲者まで出ているとは。。。因みに着艦ワイヤーも一部の国しか技術を持っていない。さらに因みに初代ワリヤーグは日露戦争で日本海軍の攻撃により自沈している。


「耐エントロピー」〜中略〜エントロピーは、もともと熱力学で拡散していく物質の属性を指す用語です。私たちが「ひとつの個体」として成り立っているのは、耐エントロピーがあるからで、これがないと自然と一体になって腐敗してしまいます。
(『新・戦争論』より引用)


 『魔法少女まどか☆マギカ』でこんな話があった気がする。エントロピーが拡散なら耐エントロピーは拡散を止める力のこと。ある程度のところでバラバラになるのを防ぐ。人類社会での耐エントロピーというのが、民族やら国民やらということになる。


池上 〜中略〜どの国でも、スパイ情報の九八パーセントか九九パーセントは、実は公開情報なのですね。それなら私にだってできる、というのが私(管理人注 池上)の基本姿勢です。残りの一パーセントか二パーセントの部分ではプロに敵わないのですが。

 佐藤 その一、二パーセントというのはだいたい要らない情報です。
(『新・戦争論』より引用)

インターネットでとくに重要なのは、マニアックなものよりも、むしろ公式ウェブサイト、ホームページです。ここにある基礎データが重要なのです。
(『新・戦争論』より引用)


 情報分析というと誰も知らない情報を持っている人や組織が行うと考えがちであるが、実際は個人の職人技という部分が大きいようだ。


 大本営参謀だった堀栄三氏も独学だったし、連合艦隊情報参謀だった中島孝親氏も独学だったはずである。戦争中、どちらも相手の動きを先読みする凄腕参謀だった。


何かを分析するときは、信用できそうだと思う人の書いたものを読んで、基本的にその上に乗っかること。その上で、「これは違う」と思ったら乗っかる先を変える。
(『新・戦争論』より引用)


 これは大事だと思う。全てに専門的になるよりも専門家を観る目を養った方がいいとヒルダも言っていた。彼女はそれでナンバー2にまで上り詰めたのだから参考にすべきかも。まあ、未来の話だけどね。それはともかく、これはそれぞれの分野の「参謀」を雇うのと同じだと私は考えている。参謀の助言があった方が作戦は成功する確率が高い。


池上 〜中略〜NHKのホームページをみると、最新のNHKのニュースが六項目か七項目に整理されていますから、それで十分です。

佐藤 CNNの日本語版のウェブサイトは、非常にいいですね。〜後略〜

池上 あとは、『ウォール・ストリート・ジャーナル』の日本語版

佐藤 有料版がすごくいいですよね。
(『新・戦争論』より引用)


 これは要チェック。この二人は専門性が高い。私がネットやテレビで観て、「なんだこいつ!!」と思ったのはほんの数人、その中の二人が両氏。私は結構、ケチをつける性格なのでこの私が評価する人というのは相当レベルの高い人だ。


 因みに両氏が紹介しているサイトは以下の通り。

NHKオンライン

CNN.co.jp

ウォール・ストリート・ジャーナル



新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方 (文春新書)

商品の説明
最強コンビが語り下す戦略、情報術

領土・民族・資源紛争、金融危機、テロ、感染症。これから確実にやってくる「サバイバルの時代」を生き抜くためのインテリジェンス。
(amazonより転載)


 今回は引用を多用したので、ちょっと記事が長くなってしまったが、備忘録としてはかなり完成度が高いものとなったと自負している。まあ、自負するのは私の勝手だからねwww。



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【書評】 西村誠『大西瀧治郎 神風特攻を命じた男』




 以前読んだ、神立尚紀『特攻の真意』に続いて大西瀧治郎中将について書いた本を読んでみた。私が読んだ大西中将に関する本はこの二冊だけだが、どちらもどちらかというと大西中将に対して好意的である。まあ、超ざっくり書くと仕方なく特攻命令を出したということである。


大西 瀧治郎
大西 瀧治郎(おおにし たきじろう、明治24年(1891年)6月2日 - 昭和20年(1945年)8月16日)は、日本の海軍軍人。海軍兵学校第40期生。神風特別攻撃隊の創始者。終戦時に自決。最終階級は海軍中将。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 確かに特攻を命令した指揮官でも戦後長寿を保ち、特攻隊の本を出版したりする人物に比べれば自分なりの責任をしっかりとったという点では評価できる。さらに当時の海軍全体が特攻作戦を行う方向で動き出している状況で、大西中将は特攻命令を出さざるを得なかったのもわかる。


 しかし特攻に反対することもできたのではないか。神立氏の著書と本書を読んで大西中将は結局、自主的に特攻を推進したのではないかと逆に思ってしまった。


 大西中将は豪放磊落であり、まだ安全が十分に保障されていない落下傘で躊躇しているイギリス人教官を後目に平気で飛び降りたりしたことや普段から死を覚悟している言動が多かったことからも大西中将は自分の命を捨てる覚悟というのは相当なものだったのだろう。


 逆に死ぬ覚悟をしている人間というのは人の命を奪うのも躊躇しない。むろんこれは何の根拠もないが、特攻作戦というものに対して心理的な障害は人より少なかったような気がする。


 それはそうと、本書著者西村氏は、よく必死と決死の違いとして説明される特攻に代表される必死の作戦はダメだが、生還の可能性がわずかでもある決死の作戦であれば許されるというような感覚に対しては批判している。


 僅かな可能性は実際にはないも同然である。開戦劈頭の真珠湾攻撃時の特殊潜航艇も決死であり、必死ではないが、任命された隊員は遺書を書き、敵艦隊が密集する真珠湾内に入って生還できる可能性はまずない。



大西瀧治郎 神風特攻を命じた男 (双葉新書)

商品の説明
 真珠湾攻撃の立案者の一人であり、特別攻撃隊の産みの親としても知られる大西瀧治郎海軍中将。
持ち前の豪放さで指揮を続け、戦局逼迫してからでも徹底抗戦を主張し続け、終戦の翌日、割腹自殺を遂げる。
 大和魂を具現するには特攻しかないと考えた、大西の葛藤とは何だったのか。右傾化が進むいま、その生涯と生き様を描き出す。
(amazonより転載)


 実際、その後に行われた特殊潜航艇での湾内侵入作戦は全て乗員が生還することはなかったという。これも実質的には特攻と同じであるとする。これは卓見であると思う。


 本書は出版年も新しく、それ以前の特攻に関する書籍も十分に研究している。特攻に関することを知りたければ購入しておく必要がある一冊ではあると思う。私としては今ひとつ著者の主張に乗り切れないのだが。



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【軍事ニュース 2017.1.8】 中国軍潜水艦がマレーシアに初寄港 「ソマリア沖で警備」と説明するが インド軍はピリピリ「海賊対策に潜水艦いるのか?」

ゴルフ級(画像はゴルフ級 wikipediaより転載)

 【北京=西見由章】中国海軍の通常動力型潜水艦「長城」と潜水艦救難艦「長興島」が今月3日、マレーシア・コタキナバルに入港した。米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)が報じた。中国海軍の潜水艦がマレーシアに寄港するのは初めて。アフリカ東部ソマリア沖とアデン湾で海賊対処活動を行っていたといい、南シナ海で領有権争いを抱える両国の軍事的な接近とともに、中国潜水艦のインド洋周辺での活発な動きが裏付けられた格好だ。
(産経ニュースより引用)


 「海賊対処活動」に使用した潜水艦「長城」とは、長城200と同一の艦なのかは不明だが、同じだとすれば、建造されたのが1966年という艦齢50年の老潜水艦である。


ゴルフ型潜水艦 性能
水上排水量: 2794t(629) 2300-2820t(629A)
水中排水量: 3553t(629) 2700-3553t(629A)
全長: 98.4m(629) 98.9m(629A)
全幅: 8.2m
喫水: 7.85m(629) 8.5m(629A)
速度: 15kt/12.5kt(水上/水中)
航続距離: 70日
乗員: 80名
潜行可能深度: 300m
兵装: 533mm魚雷発射管×6、弾道ミサイル
(wikipediaより転載)

長城200 概要
 中国人民解放軍海軍に4隻(完成品2隻、部品2隻分。1隻分の部品のみという説もある)と設計図とR-11FM(核弾頭無し)が供与され、1966年に「031型通常動力弾道ミサイル潜水艦」として1隻建造しており、これを改造して水中発射能力を付与し、弾道ミサイル発射実験に使用して弾道ミサイルと弾道ミサイル潜水艦のノウハウを得たとみられる。この弾道ミサイル発射試験艦「長城200号」は40年以上の艦齢だが現在でも使用され続けているとみられる。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipediamazon)


 インド海軍は「海賊対策に潜水艦は不向きだ」と主張しているようだが、確かにミサイル原潜(戦略核を搭載した潜水艦)なので、海賊に対してはオーバースペックな気はする。海賊は許せない存在であるが、戦略核を撃ち込むのは止めた方がいい。



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【軍事ニュース 2017.01.04】  在韓米軍、沖縄へ家族脱出の避難訓練 北朝鮮の侵攻に備え

ソウル(CNN) 韓国・ソウルにある龍山米軍基地。冷たい冬空の下、家族連れが集まって雑談したりコーヒーで体を温めたりしている。北朝鮮が韓国に侵攻した事態を想定しての避難訓練とは思えない光景だ。
(cnn.co.jpより引用)


 在韓米軍の家族の避難訓練。参加者は60人程度で自由意思による参加である。車やヘリを使用して韓国南部の米軍基地に行き、そこから飛行機で沖縄に行くというもの。


 実際に沖縄にまで行ったようだが、記事にもあるように実際の避難訓練としてはあまり意味のあるものではないようだ。戦争をする米軍兵士を安心させるためというのが一番の理由のようである。



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【軍事ニュース 2017.1.4】 米空母カール・ビンソン、南シナ海で演習か 中国「遼寧」を牽制

カールビンソン(画像はwikipediaより転載)


 米太平洋艦隊は3日までに、原子力空母カール・ビンソンを中心とする第1空母打撃群を西太平洋に派遣すると発表した。週内に西部カリフォルニア州サンディエゴを出港し、南シナ海などで演習を実施する可能性がある。南シナ海では中国軍の空母「遼寧」が艦載機の離着艦訓練を実施したばかりで、中国をけん制する狙いがあるとみられる。
(産経ニュースより転載)


 空母カールビンソンはニミッツ級3番艦で現在、米海軍が展開する原子力空母の中では3番目に古い。因みに現在米海軍が展開している原子力空母は10隻で全てニミッツ級だ。一番艦のニミッツはタイムスリップしたことで有名だ。空母カールビンソンの概要は以下の通り。


空母カールビンソン
排水量 満載 101,264 トン
全長 1,092 ft (333 m)
全幅 252 ft (76.8 m)
速力 30ノット (56 km/h) 以上
乗員 士官・兵員:3,200名
航空要員:2,480名
兵装 RIM-7 シースパロー短SAM 2基
RIM-116 RAM 2基
ファランクスCIWS 3基
搭載機 90機

カール・ヴィンソン (USS Carl Vinson, CVN-70) は、アメリカ海軍の航空母艦。ニミッツ級航空母艦の3番艦。艦名は第二次大戦前後に海軍力増強に努めたカール・ヴィンソン下院議員に因んで付けられた。生存中の人名を付けた最初の空母。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipedia)


 この空母カールビンソンが中心となり第1空母打撃群を編成する。空母打撃群とは太平洋戦争当時の任務部隊に該当する。空母1隻に巡洋艦1隻、駆逐艦2隻、攻撃型潜水艦1隻、補給艦1隻という編成だ。空母を護衛するには小規模な編成のようだが、現在の戦闘艦の戦闘力では問題ない。


 第1空母打撃群はアメリカ本土サンディエゴを拠点としており、南シナ海への到着は20日前後となりそうだ。周知の通り、この海域では中国空母遼寧が訓練をしており、そのけん制と考えられている。


 南シナ海に最も近い空母打撃群は横須賀を拠点とする空母ロナルドレーガンを中心とする第5空母打撃群である。わざわざ到着まで時間のかかる第1空母打撃群を派遣したのは中国に「面子を保たせる」目的があるのかもしれない。


 中国は予定通り訓練を終え帰投、アメリカはトランプ大統領就任に合わせ到着した空母打撃群が遼寧を追っ払ったというウィンウィンのストーリーは両国にとって理想的だ。



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【軍事ニュース 2017.01.07】 ロシア軍、シリア駐留部隊の縮小開始 まず空母撤収

Admiral_Kuznetsov_aircraft_carrier(画像はwikipediaより転載)


モスクワ(CNN) ロシア軍のゲラシモフ参謀総長は7日までに、同国がシリアに展開する部隊の規模縮小を開始したと明らかにした。ロシア国営タス通信が伝えた。
(cnn.co.jpより引用)


 アドミラル・クズネツォフの性能に関しては以前の記事にあるのでそちらを約2ヶ月の作戦行動を終えたようだ。その間に420回出撃し1252人のテロリストを殺害したという。テロリスト以外の人間はその数倍は死んだであろう。アドミラル・クズネツォフの艦載機はSu-33で、15機程度が搭載されているようだ。Su-33の概略は以下の通り。




性能
乗員:パイロット1名
全長:21.19m
全幅:14.70m(折りたたみ時:7.40m)
全高:5.93m
巡航速度:M1.06
最大速度:M2.165
航続距離:1,620nm
(wikipediaより転載)


概要
Su-33(スホーイ33、スホイ33;ロシア語:Су-33スー・トリーッツァチ・トリー)は、ロシアのスホーイ社が製造する戦闘機で、Su-27の艦上戦闘機版である。非公式な愛称として「シーフランカー」がある。NATOコードネームはフランカーD(Flanker-D)。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipediamazon)


 Su-27の艦上戦闘機版である。大きな特徴としては翼を折りたためることである。さらに艦上戦闘機用の各種改良を行っている。しかし運用できる空母がロシアに一隻しかないために生産数は24機だそうだ。一説には40機程度生産されたという説もあるようだが、極少数生産なのは間違いない。


 今回の作戦では恐らくこのSu-33も初めて実戦で使用されたのだろう。何機実戦に参加したかは不明だが、アドミラル・クズネツォフの搭載機数が15機であることからその前後の機数が実戦に参加したと考えられる。


 15機として420回の出撃ということは1機当たり28回、1ヶ月当り14回出撃したということになる。かなりの頻度で出撃したようだ。



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【軍事ニュース 2017.1.9】 中国軍機が対馬海峡通過、空自機がスクランブル

1280px-Xian_H-6M_PLAAF(画像はwikipediaより転載)


 防衛省統合幕僚監部は9日、中国空軍機が対馬海峡の上空を往復したと発表した。航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したが、領空侵犯はなかった。
(産経新聞より引用)


 今回の作戦に参加した航空機はH6爆撃機6機、Y-8早期警戒機1機、Y-9情報収集機1機の計8機だそうだ。防衛省の発表をそのまま受け取ると今回の一件は中国空軍の行為である。


H-6
H-6(轟炸六型、Hong-6)は、西安飛機工業公司が製造し、中国人民解放軍が装備している大型爆撃機で、ソビエトのTu-16 爆撃機を国産化した機体である。空中給油機や核攻撃専用機、偵察機、電子戦機、海軍機、対潜哨戒機といった派生型がある。
(wikipediaより一部転載)
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Y-8
Y-8(中国語:运-8/運輸-8)とは、中華人民共和国で製造された多用途ターボプロップ4発中型輸送機である。中国人民解放軍などにおいて軍用輸送機として運用されている。NATOコードネームは、輸送型は「カブ」(CUB)。多用途型は、「マイド」(MAID)。
(wikipediaより一部転載)
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Y-9
Y-9(中国語:运-9/運輸-9)とは、中国人民解放軍空軍で製造された多用途中型輸送機である。
(wikipediaより一部転載)
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 中国軍とひとくくりに言っても陸海空、最近では宇宙軍もある。これらが必ずしも一つの大戦略の上で動いているとは限らないので注意が必要だ。最近、中国海軍は南シナ海で遼寧の訓練を始めた。


 もちろんこれは中国の南シナ海でのプレゼンスを示すためのものだが、中国海軍が存在感を示したのに対し、中国空軍が対抗した可能性もある。どこの国にも国内問題はある。対外的な問題でも実は国内問題である可能性もある。注意が必要だ。



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【軍事ニュース】 オスプレイ空中給油再開 (2017年1月5日)

USMC-120131-M-AF823-086(画像はwikipediaより転載)


 沖縄県名護市沿岸に不時着して大破した垂直離着陸輸送機オスプレイの空中給油訓練を6日にも再開するとしていた在日米軍は同日、オスプレイと空中給油機KC130をそれぞれ沖縄で飛行させた。訓練を再開させた可能性があるが、米軍は訓練を行ったかについて明らかにしていない。
(yahoo!ニュースより引用)


 オスプレイは基本的にはヘリコプターであるが、ローターを前方に向けることでレシプロ機並みの速度が出せる。ヘリコプターの垂直離着陸性能と固定翼機の速度、航続距離の両方の利点を併せ持つ機体。


 最高速度は、565kmと零戦五二型と同等である。他の汎用ヘリコプターに比べても200km前後は速い。航続距離もCH-47の1.5倍と圧倒している。さらに空中給油も可能なので航続距離は今までのヘリコプターと比較にならない。


性能
全長(回転翼含む) 17.5m
全幅(回転翼含む) 25.54m
全高 6.73m
空虚重量 15,032kg
積載量 9,070kg
最大離陸重量 27,400kg
乗員数 乗員4名 乗客24-32名
最大速度 565km/h
巡航速度 446km/h
航続距離 3,590km
(wikipediaより転載)


概要
 回転翼軸の角度を変更することによる垂直/水平飛行を可能としたティルトローター方式を採用した垂直離着陸機であり、固定翼機とヘリコプターの特性を併せ持った機体である。従来の方式のヘリコプターに比べ、高速かつ航続距離に勝る特性がある。
(wikipediaより一部転載)
 さらに詳しい情報を知りたい方はこちら(wikipediamazon)


 自衛隊が購入することを決定しているが、離島防衛にはうってつけの機体なので当然だろう。恐らくまた非常に高い値段で買い取るのだろうと思っていたら、オスプレイの購入単価は100億円程度ということで米国の購入単価86億円よりもちょっと高いだけ、結構、アメリカも良心的な値段で売ってくれたものだ。


 今回の空中給油再開に関しては、給油ホースがローターに巻き付いてしまったのが原因だそうだ。逆によく人的な損害がでなかったものだ。沖縄でやるのがいいかどうかは別として、練度向上のためには訓練再開はしなければならない。


 因みに「オスプレイ=危険」というのが一般人の平均的な感覚だと思うが、新型機でありかつ新機軸を採用した機体なのでタイムプルーフされた現用機と比べれば当然危険だ。技術革新は多くの犠牲の上になりたっているのでリスクとリターンのバランスをどうとるのかが重要だ。



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1/144 陸上自衛隊 10式戦車 (3両入) (SGK01) 1/35 RC タンクバトルシリーズ No.13 陸上自衛隊 10式戦車 (2.4GHz プロポ付き) 48213 1/35 陸上自衛隊 10式戦車用ディテールアップパーツセット 1/72 ミリタリー モデルキットシリーズNo.08 航空自衛隊 パトリオット PAC3発射機 技MIX 技AC405 空自 F2A 築城 1/144 航空自衛隊 UH-60J Avioni-X 1/144 シコルスキー UH-60J SP 航空自衛隊 那覇 空中給油ブーム装備 1/700 海上自衛隊 護衛艦 DD-115 あきづき (J52) 1/700 ヘリ搭載 護衛艦 しらね型 J06 1/700 ウォーターライン No.19 海上自衛隊 ヘリコプター搭載護衛艦 ひゅうが 1/350 海上自衛隊 護衛艦 DDG-174 きりしま 1/700 日本海軍空母艦載機セット(複葉機) 1/700 ウォーターラインシリーズ No.213 日本海軍 航空母艦 翔鶴 31213 1/700 特シリーズ No.51日本海軍航空母艦 鳳翔 昭和14年 (1939年) 日本海軍空母 瑞鶴 (1/350 日本海軍航空母艦) 1/700 ウォーターラインシリーズ No.215 日本海軍 航空母艦 信濃 31215 【WAスーパーリアルガン】WA コルト M1911 ゲッタウェイ ビンテージ 【WAスーパーリアルガン】WA V10ウルトラコンパクト/ オールシルバーモデル 【WAスーパーリアルガン】WA MEU ピストル 〈レイト・モデル〉 バトルダメージ・バージョン 【WAスーパーリアルガン】WA ガバメント T2〈リアルスチールver.〉 【WAスーパーリアルガン】WA デルタフォース・カスタム〈バトルダメージ・バージョン〉 1/24 MBT 陸上自衛隊10式戦車 技MIX 技AC405 空自 F2A 築城 1/72 ミリタリーモデルキットNo.09陸上自衛隊 機動戦闘車(プロトタイプ) 1/72 ミリタリーモデルキットNo.SP 陸上自衛隊 73式特大型セミトレーラー"74式戦車付属" 1/35 現用アメリカ陸軍 M1A2 エイブラムス SEP V2